はい、ありがとうございます。
で、最初から市場金とかいろんなそんな話が出てきたんですけども、
僕のリスナーさんの方で聞いててもなかなか市場金と言われてもピンとこない方もいると思うので、
僕の方でちょっとざっくり、一般的な有機農法の中で市場金っていうのがどういう位置づけというか、かなり特殊な研究されていると思うんですよ。
そこら辺ちょっと僕の方でお話するんで違っているとか補足をお願いしたいんですけども。
はい、もちろんです。
観光農法っていうのが一つあって、これは化学肥料とか農薬とかそういったものを使用して、
なるべく安定してたくさん作るようなのがあるのに対して有機農法があって、
一般的には大体堆肥だったり、ぼかしだったりとかそういった肥料分とかを含むような微生物がたくさんいるような肥料を使うんですけども、
一般的に市場金と言われるのは、イコールカビでいいんですよね。
カビってどっちかというと割と厄介物で、
あんまりこのカビは病気の元に病原菌も多かったりというので、
堆肥なんかも最初はカビがうわーっと出るんですけども、
それをそのまま入れちゃうとちょっと、結構暴走してしまったりもするんで、
しっかり発酵させるとだんだん市場金がいなくなっているっていうようなものが堆肥だったりする中で、
宮澤さんのやってらっしゃるのは市場金を活かすっていう考え方なんですよね。
これがなんか僕にとってはすごく意外というか、
え、なんで市場金でそういうことになるのかなっていうところが面白いなと思ったんですけども、
ちょっと今の僕の話に補足とかあればお願いします。
えっと、私はもともとなんでそこに興味を持ったのかっていうと、
私がまだ大学院にいた時に、
寮に住んでたんですけど、寮で学部生の農学部の女の子がいて、
なんかこういう農法やってるところがあるんだけどみたいな話を教えてくれて、
竹を、竹だったか何か棒を刺したらスルスル、下までズブズブ入るぐらい土が柔らかくなる、
みたいな話をして、えーってその時に思ってたんですけど、
それがどうも市場金をたくさん生やして柔らかくするっていうことらしいっていうのに気づいたのが、
その後しばらく経ってからだったんですが、
なので普通の、例えば肥料を入れたり、
それから完熟したものを入れる場合っていうのはもうなんか出来上がっているというか、
その養分として植物に供給されるものがもう整っている形で供給されるんですけど、
そうするとそこに市場金がバーってまた生えるなんてことはあまりないわけですよね。
それがまだ分解される前のものを畑に入れて、そこの場所で市場金を生やすことによって、
もちろんその有機物の中でも増えるんですけど、土の方まで菌糸が入っていって、
断粒化が起こって土が柔らかくなるんじゃないかというふうに言われていて、
そこも誰もまだ確かめてはいないんですが、
それで柔らかくなるのではないかというふうに考えているので、
それを起こすためにはやっぱり完熟してしまうとそんなに増えないので、
ということがあります。
もう一つはカビが増えるとどうっていう話なんですけど、
カビだけではなくてキノコだったり、木質のチップを入れたりするのでキノコが生えたりもするんですが、
最近の研究だと不生性の菌、カビっていうのが増えることによって、
例えば他の病原菌が抑えられたりだとか、
あとは養分の溶脱、
余分なものが系の外に出ることが抑えられたりとか、
あとは断粒化が起こったりとか、いろんな良いことがあるっていうことは分かってきているので、
あまがちそんなものすごく変なことをやっているわけではなくて、
学術的にも良いことはあるよねっていうのが分かっている不生性の子状菌を増やすっていう手法なので、
面白いなというふうに思っています。
ただそれが本当に生産に結びつくかっていうところが、
まだちょっと難しい、メカニズムを解明するのが難しいところですね。
今そういったチップとか、カリクサなんかをそのまま使って農業をやるっていうのは、
長崎の吉田さん、金ちゃん仙、長崎ですよね。
がすごく有名で、僕もいろいろYouTubeとか見たりもしてるんですけども、
吉田さんなんかのやり方だと、ちょっと詳しく違うかもしれないけど、
ウネを作って、そのウネの上にカリクサとかチップを敷いて、
上にクロマルチか何かかけて、保湿しながらそこに苗とか種をまいたりして栽培するみたいな農法で、
めちゃくちゃ立派な野菜を実際作ってるんですけども、
そこら辺の農法と近いんですかね、今研究されてるのは。
はい。研究者としては市場金が生えて、野菜ができたらすごいなと思ってやってるわけなんですけど、
農家のプロではないので、本当に農家さんに対してはすごいリスペクトがあって、
もう職人というか技術者というか、経験と流れの経験に基づいたすごい知見を、
体に染み付いていらっしゃって、見ただけで今こうすればいいみたいなことがすごいなと思うんですけど、
微生物が植物も欲しい肥料分を全部使っちゃって、植物の方が窒素が足りなくなっちゃうというような現象なんですけど、
それがすごく心配でつい入れちゃうんですけども、
それが長年その状態が続いていくと、だんだん微生物の層が変わっていくのかなっていうところですよね。
それってどれぐらい時間がかかるとかっていうのはまだ分かってないんですか。
私も自然の方、本当に時間がかかるっていうのを見てきたので、
それをちょっとみんなでやるのは大変かなと思ったので、
半年とか1年以内に土を変えられるのがいいなと思っていて、
自然の方ってやっぱり10年とかそういう話になっちゃうので、そうじゃなくて、
できれば1年以内、できれば数ヶ月っていうふうにやっています。
実際にそうやってらっしゃる方がいるので。
そんなに短期間でそういうように変えるためのやり方はどういうやり方があるんですか。
とにかく脂状菌が入る状況をきちんと整えてあげるということで、
ただの木質チープもそのままで何にも分解している気配もないみたいなのを混ぜ込んでしまっても何も起きないんですけど、
そこが難しいところですね。
それで多分吉田さんなんかはうまく水分条件を整えるためにマルチで囲ったりしてるし、
そうじゃないところでは他の中熟体育を入れてバッとまずはカビを生やすっていうことをやったりとか。
その状態で入れるとか。
それで一旦暖流構造が本当にうまくできてしまえば、
あとはもう植物の根がどんどん下の方まで生えていって、
そこからも炭素がたくさん供給されて、また微生物が増えて、
どんどんいい循環に進んで、土の深いところまでふかふかになっていくんですけど。
じゃああれですね、無肥料自然栽培というのは基本的に炭素も入れないという考え方ですけども、
それだと時間がかかるけども、ある程度脂肪菌の生えやすいような状態の炭素、
チップとかを入れることによって、それを早めることもできるし、
チップからの脂肪菌を増やすことによって、
窒素分を吸収するようなものを促進するということですか。
自然のほうもそうなんですけど、例えば山、森林のほうもそうで、
手をかけなければゆっくりゆっくり自然のリズムで大きくなっていくわけなんですけども、
大地の再生という活動をされているフィッシャル動物館の皆さん、
いらっしゃいますけど、やっぱりあれは手を入れないわけではなくて、
実際に、今1,2年でそういった結果が出てるっておっしゃってましたけども。
僕もいろんな大品の種類を変えてうねを作って比較とかやってる中に、
それもまだ間に合えばやってみたいなと思うんですけども。
ポイントはチップが細かいプレーナーのカスみたいな細かいクズみたいなのがいいか。
太い枝みたいなのがいいかとかいうと、なんかあるんですか?
あんまり細かすぎると空気が入らない。
雨が降った時とか濡れた時にビチャって固まってしまって空気が入りにくいので、
ある程度隙間ができるぐらいのものが良いです。
そんなにボロボロじゃなくて、ある程度大きいので重なって空間できるような感じの方がいいんですね。
ある程度水分があった方がいいんですか?
どのやり方を採用するかによるんですけれども、
うねを立てる場合には、これも吉田さんのやり方ですけど、
かなり高くうねを立てて、上の方にチップなり木質材を置いて、
その上に少し土をかけて、一旦水をかけて十分に湿らせてから、
あるいは一回雨に当ててからマルチで覆うということをするんです。
かなり高くというのは何センチぐらいですか?
50センチとか。
それはなんで高くするんですか?排水とかじゃないですよね?
排水ですね。どうしても梅雨の時期とかに雨が降って、
見た目そんなにびちゃびちゃじゃないと思っても、実は掘ってみると結構土の中がかなり湿っていることがあるので、
そうするともし蒸気がそこで一回止まってしまうので、
そうならないように十分に空気と水が常に常にある状態にするために高うねにされています。
排水のためなんだ。50センチ。
うちはかなり雨も多くて、土も固く湿りやすいところなので、
たぶん本当に50センチぐらいやらないと全然ダメなんでしょう。
もともと木質チップをたくさん入れるという方法がブラジルの林さんという方がおっしゃっていて、
それを取り入れた農家の方ほとんど皆さん失敗したんですけど最初。
それはなんでかというとブラジルは本当に雨が少なくてそんなに空気がなくなるみたいなことはないんですが、
日本の場合はそれがあるので、うまくいき始めたという農家さんの話を聞くと、
うねをものすごく高くしたりとか水はけを改善したりとか、
本当にすごく溝を何十センチで下まで切ってそこにチップを埋めたりとか、
あとはハウスでうまくいったりとかそういう話を聞いていたので、
この水分ってけっこう肝なんだなというふうに思っています。
なるほど。
四条菌ってそんな水ちょっとでも浸かると死んじゃうんですか?
ものによるとは思うんですけど、ただその土の中まで柔らかくしようとすれば、
そこにいる菌が死んでしまったらあまり意味がないので、
もちろんキノコみたいなのは長雨で入ると思うんですけど、
土の中がやっぱり空気がある状態っていうのが必要なんだと思います。
水に弱いというよりも、空気の入る場所が水に置き換えられちゃうと、
もう空気がなくて死んじゃう。
なるほど。
実際に今リジェネラティブ農法とか、いろいろいろんな不幸期とかのがありますけども、
この木質を使った栽培っていうのもすごく可能性があるのかなと思うんですけども、
宮沢さん今の時点で実際にこれ農業に活用するとか、
農業じゃなくて森林とか、今研究されていることは、
そういったことに活かされるようなイメージって何かありますか。
生ゴミの大秘化って今されてますよね。
やってます。
それってすごく必要だと私は思ってて、
思ってるんですけど、ただそれを、
例えば私の方の学部生が研究した時に、
地方自治体が生ゴミの大秘化をして、それを循環するっていうこと。
いろんなところでやってらっしゃるんですけど、
それをアンケート調査で全部見たんですけど、日本全国の。
ただやっぱり、履け口がないっていう悩みを皆さん持ってらっしゃって、
農家の方が必ずしもそれを喜んで使うわけではないっていう現状があって、
前回国際学会に行った時にもやっぱりパリで同じような話があって、
パリでも生ゴミで大秘化するんだみたいな話が始まろうとしてるんですけど、
やっぱり研究者がアンケート調査を取ったところ、
農家は使いたくないって言っているっていう話で、
なので、そうであればそれで大秘を作ったもので森を作ったらどうかなと思っているんですね。
森に施肥するってあんまり聞かないと思うんですけど、
でも施肥をしたらもちろん木は植物なので喜んで育つはずなんですよ。
なのでそういう再生のものすごく早い森を作って、
そこで木材を取ったり木材チップを取ったり、
それこそバイオタンを作ったりっていうことをして、
そこで回していって、そこで取れた木質チップを畑の方に持っていくのであれば、
そういう抵抗感っていうのは多分なくていいんじゃないかなと思っていて。
面白い。
そうすると都市と森と畑がセットになってあったら、
もちろん都市でできた生ゴミ対してこの森が育ってっていうことになると、
自分たちが出すものっていうのにもやっぱり関心がいくと思うし、
その森が遊べる森であり、フードフォレストみたいに食べれる実がたくさんなっている森であり、
もちろん木質の生産が行われていてみたいな、そういうのができたらいいなって思っています。
面白いですね。
僕は生ゴミをどちらかというとそのまま大品にして使おうっていう方で考えてましたけども、
あれもやっぱり品質も結構ピンキリというかいろんなものがあるし、
イメージ的に使いたくないという人も中にはいるのかな。
そんな中で森に1回返して、そこでまた市場金のために木をまた畑に入れるという、
全然今までない発想だったので、すごい面白そうだなと思いました。
本当にこれから循環して資源を使っていかないと立ち行かないので、
どうやってそれを豊かに、しかもみんなが幸せな形で回していけるのかというところだと思うんですよね。
そうですよね。
そこに森が入ると結構広がりがあっていいんじゃないかなと思っていて。
全然なかった。森は挟みようがなかったというか、森は森としてあるけども、
あまり自分の中でつながってなかったですけども、そういったやり方もあるんですね。
やっぱり森も、それこそ市場金がもっと増えて乱流化が進めば、
日本の山って結構植林が、ここ岐阜県はすごく植林が多いんですけども、
根っこの梁がわりと浅くて、土壌の流房とかも多いし、
あと紅葉樹が少ないことで、ミネラルとかが少ないと言われたりもしてるんですけども、
森の豊かにすることで、水が豊かになってっていうのは本当にすごい大事ですよね。
だから森の土壌も再生されて、そして畑も本当に深くまで根が張って乱流化されて柔らかくなってということだと、
雨が降った時に何が良いかっていうと、やっぱり土壌が流されないでちゃんと雨が下に浸透していくっていう。
山でもちゃんと浸透するし、里の畑でも浸透して、
風流水がうまく海とか川に流れていくと、ミネラルを十分に含んで、かつ土砂を含んでいない水が海と川に行くので、