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2025-03-09 09:21

#13 プチトマトは消えていた【自然の推しを語るラジオ】

「プチトマト」というトマトは既に販売されていないそうです。普段我々が食べている小さなトマトは一体なんなんでしょうね。トマトの「品種」について、深掘ります。


【参考文献】

「美しいトマトの科学図鑑」創元社

「トマトの大百科」中野明正

「トマトの歴史」クラリッサ・ハイマン


#自然の推しを語るラジオ #自然科学

#トマト

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自然の推しを語るラジオ、このポッドキャストは自然界で推しているもの、好きなものについて語っていく番組です。よろしくお願いします。
さて今回のテーマは、自然というより農業のテーマ、トマトの品種についてでございます。
というのもですね、最近私スマホでネットサーフィンをしていた時に、たまたま興味深い記事を見つけまして、
というのもプチトマトは実は消えていたっていう内容だったんですよね。
僕はプチトマトって普段食べているはずなのに、消えたってどういうことなんだって思ったんですけど、実はプチトマトっていうのは2007年にすでに品種として販売が終了していたんですよね。
普段我々が食べている小さいトマトはミニトマトで、プチトマトというのはミニトマトの中の一つの品種だということです。
プチトマトというのは昭和50年頃に種を作っているメーカーの滝石病さんによって開発された品種なんですけれども、
その開発された当時は日本では高度経済成長期でして、ベランダの家庭菜園をする人が増えていたみたいなんですよね。
それで家庭菜園向けにブームになったことからプチトマトという名前は広く知られているんですけれども、
最近はより甘かったりとか病気に強いトマトの品種がたくさん出てきたということもあって、このプチトマトの需要が低下してきて販売終了に至ったというところです。
おそらくプチトマトという名前が広く知られすぎていて、ミニトマトをプチトマトと勘違いしている方も多いんじゃないかと思うんですけれども、
我々トマトを日々食べているのにもかかわらず、トマトの品種についてあまりにも知らないんじゃないかなって思うんですよね。
なので今回はトマトの品種について詳しく調べてみました。
まず品種について語る前にトマトの起源、つまりトマトはどこから来たのかについてですけれども、
もともとは南アメリカのアンデス地域にトマトは持生しておりまして、それが起源前1600年頃までに
メキシコに伝わって積極的に栽培されるようになりました。 そこから16世紀初め頃に観賞用として最初はヨーロッパに持ち込まれて、
18世紀頃から食用として栽培されるようになって、さらに19世紀に入ると世界中に広まったという流れです。
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またアメリカにトマトが伝わってからは缶詰とかケチャップなどの加工技術が飛躍的に進んだということもあって、
トマトが1年中使われるようになってきました。 その結果1年中いつでもトマトが収穫できるように、より栽培しやすいトマトを作ろうということで
品種改良が盛んに行われるようになったという流れがあります。 じゃあ日本ではいつ頃トマトが広まってきたかと言いますと、明治以降アメリカから
ポンテローザという品種が導入されたことによって、トマトが食卓に定着したというふうに言われています。
それが日本人に合うようにさらに品種改良がされていて、特に1980年代に発表されたモモ太郎という品種が
完熟してから収穫しても運んでいる途中で痛みにくいという性質があったので、トマトの普及に大きな役割を果たしていました。
そこからも品種改良が進められていて、売り対応な品種というのが生まれています。
じゃあ今現在日本のトマトの品種ってどんな感じなのかという話ですけれども、日本では現在本当にたくさんのトマトの品種が栽培されているんですけれども
こんないろんな品種のトマトを掲載した図鑑というのがありまして、今手元にあります。
これがすごいおしゃれな図鑑なんですけれども、美しいトマトの化学図鑑という書籍ですね。
こちらの図鑑がですね、東京大学農場でいろんな品種のトマトを集めて栽培して写真とデータを撮ってみたものを整理した内容になっています。
この図鑑フルカラーなんですけれども、本当にトマトの色がカラフルでして、赤だけじゃなくて黄色とか緑とか紫であったり黒っぽいものもあったりしますし、形もですね結構丸いものからナスビのようなものとかいろいろありましたね。
特に形が変わったものとして、ポーターハウスという品種があるんですけれども、これすごい大きくてカボチャみたいな形をしているんですよね。
なんかゴツゴツしていて実が大きくて、この図鑑によると実が2キロ以上になる場合もあるみたいです。
このように普段我々見ないような変わった品種についても詳しく書いてあるので、すごい面白くておすすめの図鑑なんですね。
この図鑑の中で他に興味を持った品種で言うと、アイコっていう品種があるんですけれども、これは縦長のミニトマトなんですが、スーパーでも並んでますし、これがアイコだっていう認識がなくなんとなく僕は食べていましたね。
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アイコはどういうのが特徴かというと、ゼリー状の部分が少ない品種なんですけれども、昔はトマトのゼリー状のニュルニュルした部分が嫌いな人が多かったらしくて、それが理由で最近は逆にこのアイコがすごい売れているみたいですね。
他に面白いなと思った品種はルビーっていう品種で、これはフルーツトマトっていうジャンルのトマトになるんですけれども、糖度が12度ぐらいでメロンと同じぐらい甘くて、すごい甘いっていうタイプのトマトもあります。
その他にもリコピンを高濃度に含むトマトだったりとか、機能性成分が含まれるようなトマトというのが最近は増えてきていますね。
見た目とか味だけじゃなくて、病気とか虫に強くなるとか、収量が増えるとか、そういった進化も続いているっていうところです。
ここからまとめに入っていきますけれども、トマトの品種っていうのは昔に比べてすごい品種改良が進んでいて、どんどん美味しくなっていますし、栽培もしやすくなっているって思うんですよね。
一方で将来トマトの品種はどうなっていくんだろうって考えると、個人的には昔の品種が見直されるときが来るんじゃないかなって思うんですよね。
というのも、現在ではトマトといえば甘いのが良いみたいなことがよく言われていて、トマトの青臭い匂いとかそういうのが嫌われてきたと思うんですよね。
一方で、昔アメリカから伝わってきたポンテローザっていう品種は、昔ながらのトマトとして今なお残っているんですよね。
で、食べたことはないんですけれども、そのトマトの青臭さとか酸味が混ざっている感じが逆に良いっていう方も中にはいらっしゃって、それで品種としてまだ残っているんですよね。
この品種は昔の品種なので、形が整っていないとかそういう欠点はあったりするんですが、甘いトマトが当たり前になってきた現在に、こういう昔ながらの品種がまたバージョンアップして違う形で世の中に出てくると、より品種の多様性が出て面白くなってくるんじゃないかなって思うんですよね。
最近は品種改良技術もいろいろ進化してきているというところもありますし、また新しい品種が登場することを期待しているところです。
またですね、スーパーではトマトの品種が書いてある場合もあったりするので、もしお買い物をする際にはですね、トマトの品種っていうものにも注目しながらいろいろ見てみてはいかがでしょうか。
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以上、自然の推しを語るラジオトマトの品種についてでした。お聞きいただきありがとうございます。
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