バケツイネの魅力
草とか石とかのラジオ、このポッドキャストは自然界で好きなもの、気になるものについて深掘っていく番組です。よろしくお願いします。
今回は化学系ポッドキャストの日ということで、毎月10日頃に様々なポッドキャストがホストになって、同じテーマについて話す企画ですが、今回のテーマは米でございます。
米って言うと、英語で言うとライスって日本の主食だなぁと思うんですけれども、皆さんどんなイメージを思い浮かべますでしょうか。
最近はですね、ニュースで米の値段が高くなるとか、そういう話も多いと思いますし、実際に店頭に並んでいるお米の価格も高いかと思うんですけれども、
皆さん、小学校の時にバケツイネってやったことありますでしょうか。
僕はですね、小学校の3,4年生ぐらいの時に、生物か何かの授業でバケツにすしを入れて、その中に田んぼと同じようにイネを植えて、それを育てて、それを実際に収穫して食べて経験するっていう、
そういう食育的な文脈で、授業でやらされていた記憶がありますね。
小学校だった当時はですね、そのバケツイネを大人たちにやらされているという感覚でやっていたんですけれども、大人になった今ですね、あの体験ってすごい大事だったなというふうに思っていまして、
というのも身近に兼業農家さんでお米を作っている方とかはいらっしゃいますけれども、そうじゃなかった場合、なかなか実際自分で米を作って食べてみるっていう経験がなかなかないんじゃないかなと思うんですよね。
ただ、今大人になった今はですね、自分も一からちゃんとお米を作る体験っていうものをしてみたいなと思ったので、実は最近、最近といっても少し前の年ですけれども、一からバケツでイネを作ってみたので、今回はその話をしてみたいなと思います。
まずバケツイネを作るためにはですね、種もみであったり肥料が必要になってくるんですけれども、そういった種もみとか肥料って小さいロットではなかなか売っていなかったりするんですよね。
それを手に入れるために今回はJAのグループさんが食育的な意味でバケツイネのセットを配布されていたので、今回はそれを送っていただくことにしました。
そのURLも概要欄につけているので見ていただければなと思うんですけれども、これのセットにはですね、子供向けのマニュアルであったりとか、肥料とか、あとお米の種もみなどが入っていて、こういう材料を集めるのって意外と難しいので、すごいこういう取り組みは助かりますね。
ただ、このセットの中には追加で買わないといけないものもいくつかあって、というのも何種類かの土とバケツが必要になりますね。
それを追加でホームセンターに買いに行ったんですけれども、土も1種類だけじゃなくて、赤玉土とかカヌマ土とか黒土という3種類の土が必要というふうにマニュアルが書いてあって、それを取りに買いに行ったんですけれども、
ただ、この中で黒土という土はホームセンターにも全然売ってなかったので困りましたね。
ホームセンター3軒ぐらいあって、やっと入手することができたんですけれども、おそらくこの黒土というのは水はけが非常に悪い土なので、あまり需要がないのでホームセンターでは売っていないのかなと思ったんですけれども、
小学校の時は大人たちが勝手に材料を集めてくれていたので気づかなかったんですけれども、こういう材料の入手の大変さみたいなものを自分でやってみると気づきましたね。
あとバケツも買ってみると意外と値段がしました。
これらの土の材料を集めて天日干しにして、それをバケツに入れて、それに少し発芽させた種もみを植えて育てていくというふうな育て方をしました。
ここからはただ植え替えをしたり水をやっていくだけで、そんな変わったことをやってはいないんですけれども、
このイメを育てていて意外なこととしては、結構バケツの中にボウフラ、要は蚊の幼虫が湧いてくるってことですね。
小学校の時は先生とか大人たちがそういうのを勝手に対策してくれていたのかもしれないですけれども、それも自分でやらないといけなくて、
いろいろ調べてみると、こういうボウフラ対策には10円玉がいいっていう話があるんですよね。
というのも、この10円玉が水に入れられた時に、10円玉から出る同位温によってボウフラが生育が抑えられるみたいなことで、ボウフラがいなくなるっていうことで、入れてみたら実際いなくなって良かったですね。
そんなちょっとしたトラブルみたいなものもありましたけれども、適当に水をやっていくとですね、
7月下旬ぐらいになるとだいぶその穂が出てきて、ちゃんとしたイネらしくなってくるというか、最初もともと貧弱なただの草って感じだったのが、ちゃんとしたイネの形になっていくっていうのはすごい感動しましたね。
これを収穫した時期は9月頃だったんですけれども、このバケツに植えたイネっていうのは、
かなりイネの体が貧弱で、よく家の近くとかで見ている田んぼとかに植わっているイネとかに比べると、生育がかなり弱いんだな、遅れているんだなっていうことが分かりましたね。
いろいろ調べてみると、畑で育てているイネに比べてバケツイネっていうのはどうしても生育が劣るっていうことが言われているので、そういう違いも分かって良かったですね。
収穫と精米の体験
今回のこのイネはですね、その年の9月下旬ぐらいにキッチンバサミで茎を切り取って収穫しましたね。
それをしばらく置いておいて、脱穀をしないといけなかったんですけれども、これがかなり難しかったですね。
おそらく脱穀っていうのは農家さんとか機械とかを使ってやっていると思うんですけれども、自分の家でやる場合そういったものがないので、それをどうやってやるかというと、
まずイネのモミから脱穀をしないといけないので、植木鉢の端っことかを使って無理やりその方からモミをこそぎ取るような形で取りましたね。
今回バケツイネを作ったのは5つのバケツを使ってイネを作ったんですけれども、
それでもモミ擦りをする前に4分の3ぐらいの量のモミができたっていう感じですね。
それをまた精米をしていかないといけないんですけれども、それも精米機とかないので、今回は擦りこぎを使って精米をしましたね。
これもやってみないとわからなかったんですけれども、この4分の3カップぐらいっていう少ない量の種モミでもすごい労力がかかってですね、2時間ぐらいずっと擦りこぎでゴリゴリやってましたね。
それでもずっとゴリゴリやっていくと、ちゃんとモミの部分は外れて、そこに息を吹きかけると飛んでいって、ちゃんと精米はある程度できましたね。
最終的にはお米が4分の1カップぐらいにはなりましたけれども、最初もうちょっと多くなるんじゃないかと思っていたんですが、かなり少なくなってしまったのでやっぱり難しいなって思いましたね。
そんな少ない量でもせっかくお米ができたので、このバケツイネのお米を使ってご飯を炊いてみたんですけれども、
最終的にはお茶は半分ぐらいの量になりましたね。
脱穀とかが素人のやり方だったので、お米が割れたりとかしていて、市販のお米に比べたら品質は良くなかったんですけれども、普通に食べれる美味しいご飯だったなって思いましたね。
このバケツイネをやってみて、最後に精米をちゃんとやっていない玄米という形でお米を食べたんですけれども、普段我々玄米ってあんまり食べないと思うんですけれども、意外と素朴な味で美味しいなって思ったんですよね。
あと玄米ってよくわからないですけれども、健康に良いっていう話を聞いたりするので、これちょっと美味しいし健康にも良いならこういうのずっと食べてみるのも良いのかなっていうことを思ったりしました。
その時にその後大体約1ヶ月ぐらい玄米を食べ続けたら自分の体にどういう変化があるんだろうってふと思ったので、
1ヶ月ぐらい玄米だけを食べる生活を送ってみたんですよね。
これをやってみて思ったのが、特に体調の変化、健康になるとかそういったことは全くないんですけれども、
ずっと精米をちゃんとしていない玄米を食べ続けると、なんというか、玄米ってやっぱり白米と比べて味があんまり美味しくないというか、食感がもそもそしているんですよね。
そうなると毎回ご飯を食べる時にあんまり楽しくないというか、そんな毎日でしたね。
で、その1ヶ月後に久しぶりに自分で白米を炊飯器で炊いて、炊飯器を開けた瞬間ですね、炊飯器の中真っ白に輝いたお米が入っていてですね、
なんて綺麗なお米なんだって、すごい感動しましたね。まさに銀シャリっていう言葉がそのまま言える輝くお米だなっていう感じでした。
で、この玄米をずっと食べ続けた後に白米を見て、白米の綺麗さに感動することによって、白米の美しさと美味しさっていうものにすごい感動しましたね。
そんな玄米を食べたりした話も最後あったんですけれども、最後に全体のまとめの話に入っていくんですけれども、
昔子供の時にやったバケツイネのように大人にやらされた感じでやるんじゃなくて、大人になってバケツイネを自主的にやってみると、バケツイネによっていろんなことがわかるなって思ったんですよね。
例えばこのバケツイネっていうのは、このお茶碗半分ぐらいを作るのに2000円ぐらいかかって、結構労力もかかっているっていう、
労力の割にほんのちょっとしかご飯が取れなかったなっていうことがわかったんですよね。
つまり、市販されているお米っていうものがいかに効率よく作られているのかっていうのがよくわかりました。
あと、自分で自分なりに精米したり玄米を食べ続ける生活をすることによって、精米の大事さであったり、この日本の精米技術っていうのはすごいなっていうのはよく実感できましたね。
なので、今回お米について考える企画ということですけれども、皆さんもぜひバケツイネでもなんでもいいので、お米を作ってみると面白いんじゃないかなと思います。
ところで、農業の雑誌で現代農業っていう雑誌があるんですけれども、そちらがですね、毎年バケツイネ選手権という、バケツイネの大会を開催していまして、
今年で14回目になるみたいなんですけれども、この内容がですね、一つの種もみを何粒に増やせるかっていうことを競っている大会みたいですね。
こういう大会に出ると、よりお米のことがわかるんじゃないかって思ったりするので、ぜひ興味がある人は参加してみてはいかがでしょうか。
以上、草とか石とかのラジオ、お米についてでした。 お聞きいただきありがとうございます。