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ベスティナルンテ、この放送は、SWC Sloth with Creators、コミュニティメンバーのしらいがお送りします。よろしくお願いします。
さて、今日もノートにアップした記事を読み上げていきたいと思います。
今回の記事は、物語とアイデンティティ、です。
では、早速いきたいと思います。
以前、こんな記事を書きました。
そちらの記事は、オーダーメイド本体から生まれる新たな熱狂という記事です。
その後、この記事で触れたオーダーメイド本体について、お二人の方が興味深いことを話されていました。
その中で、アイデンティティの話題が出ていたので、アイデンティティ、それにプラスして物語について書いてみたいと思います。
まずは、お二人の会話を見てみましょう。
内容を変えない程度に修正を加えています。
Aさん、スロース君だと、やっぱり自分って感じはしないですね。
所有って感覚はありますが、自分とはやっぱり違う。
そこから先の感覚は、実際にオーダーメイド本体で体験してみないとなって思いました。
しかし、自分を言語化するのが難しすぎる。
Bさん、自分を言語化っていうか、自分のアイデンティティを言語化ってイメージです。
僕も別に自分がお猿だとは思っていないけど、アイデンティティを集合させたら、お猿に行き着いたってイメージです。
Aさん、違いがよくわからない。
実はアイデンティティという概念が全然理解できていないんですよね。
体感的にもよくわかっておらず。
Bさん、自分、田中一郎、一時の知事、長男、国語が得意、30代男性。
いわゆるプロフィール、客観的事実。
アイデンティティ、家族を大切にしている。
仕事が好き、考えることが好き、自分にも他人にも嘘をつきたくない。
ブッダに憧れている。
これが失われたら自分が自分でなくなるもの。
事故の根幹だと自分が認識しているもの。
自分が自分に抱いている自己認識、主観的事実。
Aさん、ラベルの集合体とも似て非なるものなんですよね。
自分が自分に抱いている自己認識か。
これみんな普通に持ってます?
実はアイデンティティを持つ重要性も分かっていない。
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Bさん、思春期に自分とは何者なのかということについて深く悩むとかのことを
アイデンティティの拡散といって思春期の発達課題として存在しているんですよね。
その拡散している自己認識を統合していくのがアイデンティティの確立です。
アイデンティティの拡散は人が狭い世界から広い世界へ出ていく過程で
俺って今のままでよかったんだっけとか思う気持ちが生むので避けられないものだったりします。
一方でアイデンティティの確立は
私は世界一のアイドルになると決めて小学生の頃からアイドル活動をしているよ
とかいう人は早く確立できますし
それがなかなか定まらずに自分とはというのを探し求めている人もいます。
これはどちらが良い悪いということではないです。
アイデンティティの確立が早すぎて困ることもあるし遅すぎて困ることもあります。
ただ大事なのは自分がその状況の自分を受け入れているという自己肯定感だったりもするので
アイドルになりたいと思っている自分が好き
自分とは何かを探している自分が好きと思えることが重要だったりする。
なんなら自分は自己を探し求めている旅人なんだという思いこそがアイデンティティだったりもします。
Aさん
なるほど、自己肯定感はめっちゃあるのと
思春期に自分とは何者なのかの悩みがなかったので
たぶんそもそも考える場面がなかったのかも
たぶん思春期を狭い村で過ごして何も疑問に思わずにいたんですが
それで十分満足していたんですよね。
どうせ変化するのだから
かっこたる自分みたいのはないよねっていう感覚はすごくあります。
知識も立場もちょっと離れた場所に置いてあって
必要に応じて手繰り寄せて使うみたいな気持ちで
必要に応じて手繰り寄せて使うみたいな
なのでめっちゃ流動的でいいって思ってます。
むしろ他者との関係の中での相手から見た私の集合体が私って感覚かもです。
Bさん
流動性については僕も近い感覚があるので共感します。
他者との関係の中で相手から見た私の集合体が私
これ仏教の縁起空の概念ですね。
人はどっちみちどちらに偏ることなく
あるのはどちらかに偏りたいと願う気持ちが自己を形成するので
人から見られた時の自分が自分なんだという流動性のみを固定している感覚がBさんなのかな。
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となるとBさんがオーダーメイド本体を作るなら蜘蛛かな。
蜘蛛って自分は何者だという固定概念は微塵もないけど
ワタアメに見える。いやいやカメだよ。イルカじゃない?みたいな
人によって捉えが変わることを全部受け入れている気がするので
ここで私の注釈です。
縁起と空は仏教において関係性や相互依存といった観点から
あらゆるものが存在していることを意味する概念です。
縁起は意味として因縁によって生まれ起きると書いて生起していること
解釈は全ては他によって存在し
それ自身で独立して存在してはいない。空については意味は関係の中で存在していること
解釈として物事が永遠に不変であるという幻想だはし
全てのものが相互依存し一時的で変わりやすいものであること。
注釈終わりです。
Aさん、流動性が個性って言われるとなるほど
これは当たり前のことだと思っていたので絶対に自分では気づけない。
雲、確かにそれがアイデンティティなのかもですね。
これが自分なんだって固定したら逆に自分じゃないかもです。
Bさん、現状Aさんのことを雲だと思っている人はいないはずなので
それを宣言できるオーダーメイド本体はやっぱりめちゃくちゃ魅力的ですね。
こんな感じです。とても盛り上がっていますね。
見ているこちらまで楽しくなってくるような会話でした。お二人ともありがとうございます。
さて、会話の中でAさんはアイデンティティを持つ重要性が分かっていないということを言っていました。
なのでここからアイデンティティについて書いていきたいのですが、
その前にアイデンティティを形作る物語というものが大きな役割を持つので、先にそちらを見てみましょう。
物語によって自分、アイデンティティを変えられる。
そもそも物語とは何でしょうか。
以下の本ではこのように述べられています。
以下、やばい集中力という本から引用したいと思います。
理解に苦しむ不快な現象に原因と結果のつながりを与え、世界の複雑さに秩序をもたらすのが物語の最初の役割でした。
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ランダムな人となり合わせだった原始の生活においては、その物語が正解か不正解かは関係ありません。
関係なく、このような原因で問題が起きたのだと思えた方が心の安らぎを得ることができます。
最初の物語は、無秩序への不安を和らげるバッファーとして誕生したわけです。
引用終わりです。
物語はあらゆる事象の因果関係を説明するために生まれ、私たちの心の安らぎに寄与していたんですね。
そしてこの物語を通して人間は自分を見出していくそうです。
本書では例として聖書を挙げています。また引用します。
西洋の人々が聖書のストーリーを心の支えにしてきたのはご存知の通りで、ある人は創世域に自らの起源を求めて安心感を抱き、またある人はキリストの物語によって自分はどう行動すべきなのかの指針を手に入れました。
引用終わりです。
さらに別の本を見てみましょう。以下の本ではこのようにあります。
ここからは人を動かすナラティブ、なぜあの語りに惑わされるのかという本からの引用です。
カナダの精神科医・犯罪学者で真相心理学の専門家であるアンリ・エレンベルガー氏は、人間には無意識的に物語を紡ぐ神話賛成機能があり、これが個人の人格の統合にも役立っていると提唱した。
また、米心理学者のダンピー・マク・アダムス氏は、そもそもアイデンティティとは人生物語であり、人生にまとまりや目的、意味を与える個人的な神話だと指摘している。
セルフナラティブは、その人の現在と過去と未来をつないで一本のストーリーにするが、結びつけていく作業そのものがアイデンティティの形成につながるというのだ。
また、ナラティブかっこ物語の力について以下のようにも言っています。さらに引用します。
不安神経症の人は、不安を自分の物語の中に入れて納得のいくように語ることができない。
だから、人間が生まれながらにして持つナラティブ生成力を活性化させて、過去の記憶にプロットをつけて再構築する必要がある。
そうやって不安神経症の人が全体をなるほどと見渡すことができ、自分の人生を物語ることができるようになると、不安症状は消えるという。
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引用終わりです。こうしてみても、物語とアイデンティティは密接に結びついていることがわかります。
ここから物語を変えることによって、自分かっこアイデンティティを変えることができるという部分に移っていきます。
再び、やばい集中力から引用してみたいと思います。
タバコが体に悪いのは常識ですが、それでも欲求を抑えられない喫煙家たちは、何の根拠もなく、昔から吸われてきたのだから、そこまで体に悪くないはずだと考え、実際のダメージを低く見積もることが多くの調査でわかっています。
タバコを吸い続けたいがために、間違った物語を採用してしまうわけです。
引用終わりです。
これは、自分にとって望ましくない物語を採用してしまった例です。
ですが、そうであるならば、自分にとって望ましい物語を採用すればいい。
本書では、読書を例に説明しています。
再び引用します。
引用終わりです。
これは、自分は読書家であり、読書家であるならば本を読み通すことができる、という物語を採用したケースです。
このように、物語をデッチ上げることで、自分括弧アイデンティティを変えることができるようです。
これは、読書以外にも使えます。
再び引用です。
引用終わりです。
しかしながら、ことはそう簡単にいきません。
新しい物語を作ったからといって、すべてが思うようにいかないのが世の常。
本書でもこのように言っています。
個人の世界観がそう簡単に最低位できるなら苦労はありません。
私たちが抱く世界観とは、長年の暮らしで少しずつ変わっていくものです。
私たちが抱く世界観とは、長年の暮らしで少しずつ構築された生活習慣病のようなものであり、改善するには相応の時間が必要になります。
引用終わりです。
基本的には反復して何度も自分に刷り込んでいくことが必要なのですが、これをショートカットする方法があるようです。
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そんなショートカット方法を本書から一つ紹介したいと思います。
それはステレオタイピングという方法です。
再び引用します。
ステレオタイピングは有能な人を思い描くだけで人間のパフォーマンスがアップするという現象を指す言葉です。
中略、ステレオタイピングにはあなたが作る物語に彩りを添える働きがあります。
面白い物語を生み出すには個性的なキャラが欠かせません。
中略、ヨーダやガンダルフのように自分を導くキャラがいてくれればあなたの物語は鮮明さを増すでしょう。
引用終わりです。
これは物語志向という本でも類似のことが書かれていました。
本書ではキャラクターと物語の関係は相互に影響を与え合う関係にあるとし、
キャラクターは物語を動かす原動力となり、物語はキャラクターの成長を促すとしています。
これはここまで見てきた文脈とも一致しますね。
また本書で提示されるなりたいキャラクター像を設定し、そのキャラクターになりきって行動することで、
現実世界を自分の物語として展開していくという考え方はステレオタイピングに共通しています。
具体的にはどちらも、理想的なイメージを設定し、それに向かって行動することによってパフォーマンスや行動に変化をもたらすという点で共通しています。
このようにステレオタイピングすることは、アイデンティティを書き換え、自分の望む物語を紡いでいく一助になります。
というわけで、物語とアイデンティティについて書いてみました。
これが何かのお役に立てれば幸いです。
感想やコメント等ございましたら、こちらのコメント欄で教えていただけると大変嬉しいです。
最後までお聞きくださった皆さんありがとうございます。
それでは皆さん、そろそろスロース。