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【徒然草ミニッツ】
さあ始まりました、【徒然草ミニッツ】。
この番組は、1日8分で600年分の知恵をポケットにおコンセプトに、
吉田健康の【徒然草】を1日1段ずつサクッと味わい、
通勤・家事の隙間時間でコテンチャージしていこうという教養ショートラジオです。
よろしくお願いします。
さて、今回は第152段を見ていきましょう。
早速、現代語訳です。
西大寺の常年商人の教え
西大寺の常年商人。
西大寺かな?
西大寺か。
西大寺の常年商人。
腰が曲がり、眉は白く、見るからに徳が高そうな風貌で大輪に参上。
それを見た西音寺の内大臣は、なんと尊いお姿と信仰心をあらわにする。
そこへ、助友経が一言。
ご高齢なだけでございます。
後日、師長はみすぼらしく追いさらばえた犬、けが抜けよぼよぼを引かせ、
ナイフのもとへ連れて行き、この景色、美しく、いえ、尊く見えますでしょう、と皮肉を聞かせて示した。
要点3つ。外見イコール徳ではない。
尊い雰囲気に自分の信仰心を投影しない。
皮肉は時に目を覚ます装置になる。
外見の印象と実態
現代矢の資産&使い方。
まず、この段の笑いは痛快だけど、矢は私たちにも向いている。
それっぽい見た目に心が動く瞬間は日常にいくらでもあるから。
あーまあ、なるほどね。
今回は割と皮肉が効いてる感じなんですね。
面白かったですよね。
いかにもな感じのおじいちゃんを見て、
おじいちゃんを見て、なんか尊いっすわーって言ったら、
いや、高齢なだけじゃないですか。
っていうので、さらに呼ぶ呼ぶな犬を連れてきて、
これ尊いっしょ、つって。
性格悪いですね。
えーと、じゃあ見ていきますか。
肩書、装衣、年齢の合算で判断しない。
まあね、ありますよね。
こういうの。
僧侶の衣装、毛差、白衣、スーツ、銀髪、姿勢の良さ、これらは印象。
判断は行為記録、他者評価へ戻す。
あー、説法なら何を言ったか、聴衆がどう変わったかですね。
これはね、ありますよね。
しょうがない、印象に左右されてしまうんで、
まあ意識的になっておこうっていうのは大事かもしれないですね。
えー、そしたら尊い雰囲気を感じたら、事実に言い換える。
尊い、落ち着いた話し方、大物感、実績が多い、ありがたみ、具体の助けがあった。
抽象具体語に置換すると、思い込みが剥がれる。
これもありますね。
なるべく個別具体化させる、抽象的なまま捉えないようにすると、
引っかかりづらくなるというか、バイアスに捉われづらくなるのかなと思いますね。
はい、というわけで今回はこれぐらいにしておきましょう。
ぜひ皆さんも意識的に尊さに惑わされないようにしていってみてください。
というわけで今回はここまでです。また明日お会いしましょう。さよなら。