両国寄席の盛況
シェアする落語の四家です。四ツ谷の津の守の講談会からですね、JRに乗りまして両国に移動、両国寄席、3月初日行って参りました。
五代目圓楽一門会は今ですね、七代目円楽の襲名披露よみうりホールの方にだいぶシフトしていまして、大変なとこだと思うんですが、両国寄席もちゃんとやっている。
何と言ってもですね、主任が三遊亭圓橘師匠ですよ。いかないわけいかないじゃないですか。前座は三遊亭愛二郎さん『たらちね』まあまあしっかりやってる。次に三遊亭兼矢さんの『寄合酒』も、なかなかのもんでした。
独自のアプローチがあって、ただね噂で聴いている三遊亭兼矢さんはもっと面白いんで、もうちょっと面白いところをもう一回聴きたいなっていう。改作に味がある人らしいんで、ぶっ飛んだ改作聴いてみたいなと思います。
続いて三遊亭好好さん、好き好きと書いての好好さんですね。七代目円楽に大変お世話になっているというところから七代目円楽師匠から習ったという『牛ほめ』。稽古はねしっかりやってるんだなっていう感じが伝わるような高座でした。
お次はですねゲストというか五代目圓楽一門会以外のところからということで三遊亭丈ニ師匠。丈ニ師匠久しぶりでしたね。でもちょっと新作を聴きたかったかなというふうに思うんですが『お茶汲み』珍しい噺ですよね。
きつつき時代の萬橘師匠で聴いたことがあります。なかなか楽しかったです。大神楽の菊仙さんが一人大神楽、天井が低くてなかなか大変そうでしたけども、仲入り前がお待ちかね三遊亭朝橘師匠。相変わらず面白いですね。ネタに『ねぎまの殿様』持ってきました。これもそんなに聴かれる話じゃないですけど面白いですよね。
朝橘師匠にすごいあってる話だなっていうふうに思います。なんていうかその、あの、殿様が新しいものを発見した時の笑顔がすごくいいんですよね。
朝橘師匠が、やっぱりちゃんと自分に向いてる話を持ってくるってあたりが私は好きでございますね。仲入りが入りまして、三遊亭円福師匠『犬の目』。なんかね、あの、なんか滑り芸っぽいところが、前に聴いた時の高座ではなくなってたんで、
こっちの方がいいんじゃないかなと思ったんですけど、今日はやっぱりね「さげー」っていうのを使って、ちょっと滑り芸っぽい感じを残していたんで、こんな感じかなと思ったらですね、なんとあなた『犬の目』にハメモノを入れるというとてつもない新機軸。またそのね、ハメモノがね、みんなが知ってる日本の映画の映画音楽なんですけども、
超くだらなくてよかったですね。もう吹き出しました。これはね、発明。とりあえず2回目はわかんないけど、1回目は死ぬほど爆笑ですね。いやー、素敵。円福師匠、なかなかなもんでございます。
ヒザで色物はダーク広春先生です。 久しぶりに見ましたね。
位牌のようなものを2つ持ってくるんで、ああ、これだこれだっていうような感じでしたけども、マジックとしてね、とっても素敵で、ヒザっぽい軽さもあっていい感じなんですけど、個人的には長いトランプが出てくるのが、あれ昔ね、テレビでダーク大和先生やってたなって思い出して、
その辺の懐かしさでいいなって感じがありました。
トリがですね、もちろん我らが三遊亭圓橘師匠。深川東京モダン館の時のこの文芸系のネタであるとかですね、圓朝ものであるとか、この辺もね、聴き応えがあるわけですが、やっぱりね、両国寄席ですと、笑いの多い噺をやっていただけるということで、本日は『お化け長屋』でした。
いいですよねー。たまんなくいいです。何がいいんだろう、もう出てくる人一人一人がね、もう綺麗にてれいにね、ピカピカに磨かれていて、もう生き生きとしてるんですよね。
いろんな人が出てきて、それぞれが違う立場で、それぞれが違うキャラです。若手もね、この辺の話はよくやったりしますけども、まあね、笑いどころの一つ一つが綺麗に磨かれて、そのギャグに頼ってないでも全体の雰囲気として笑わせてくれるっていうところがね、
もう圓橘師匠の滑稽噺は本当天下一品だなというふうに思います。とにかくね、素敵でした。あえてなお言えば、あの後の続きの部分も結構面白いんでやってほしかったなーっていうふうに思いましたけども、まあお時間でございますかね。
いや久しぶりに寄席の流れの中で圓橘師匠の滑稽噺が聞けたというのは、もう極めて幸せなことでございました。両国寄席ね、本当に安いし、ちゃんと探していくと素晴らしい芸人に出会えますので、皆さんぜひ行っていただきたい。
この後ね、この15日間あるんですけども、後半は七代目円楽の襲名興行もありますので、いかがでしょうかというところでございます。シェアする落語のシケでした。ではまた。