圓橘の会の始まり
はい、シェアする落語の四家です。
9月27日、土曜日、深川東京モダン館で、今月も圓橘の会行って参りました。
開口一番は、三遊亭萬丸さん、いつもの萬丸さんです。
今回は、そこつむ釘、わりとオーソドックスなネタですね。
何でしょうね、いつもと同じように、僕は聴いたことない方で、
これが三遊亭圓楽一門会のどこかに伝わっている方なのか、
萬橘師匠の方なのか、萬丸さん独自の工夫なのかは、不明でございますが、いずれにしても面白いです。
そこつをそういう、特に冒頭のあたりね、そこつをそういう形で表現するかっていう、
8かずっと長いセリフを喋るんですけども、そこつをそういう形で表現するかっていうところが面白いですよね。
あと、壁をいっぱい叩いちゃうとかですね。
やっぱり予想で聞けない感じのところがすごくあって、
いつも萬丸さんそうなんですけど、そういう演出が萬丸さんに向いているんですよね。
そういう方がとてもいいなと思いました。
で、萬橘師匠ご登場ということで1席目が、いやー圧巻でしたね。
三井の大黒、いや僕知らなかったですけど、三井の大黒って丁寧にやると1時間かかるんですね。
それを50分に縮めましたっておっしゃってましたけども、
丁寧にやるとこんなにまた味わいが出る面白い話なんだなぁというですね。
もうなんか圧倒されましたね。
特にその上方文化と江戸文化の違いというのを丁寧に並べながら、
それを笑いにつなげていくっていうのがあちこちに散りばめられていて、
そこがねすごくこう、よりそのリアリティにつながってくる感じがすごい良かったですね。
三井の大黒と岡本鬼道
ジンゴロウモノは僕大好きで、特にそのジンゴロウモノって話によって全然ジンゴロウが違うんですけども、
このジンゴロウも非常に大好きですね。
ということで圧倒された三井の大黒からですね、仲入りを挟んで、
三井の大黒が長かったんで3席目は軽くというふうにおっしゃってましたけども、
こちらも重厚な、これはもう圓橘師匠のお得意というか、
圓橘師匠しか多分やってない、岡本鬼道のシリーズの落語家というところで、
聖夜堂鬼壇というですね、シリーズ。聖夜は青ガエルですね。
堂はお堂の堂ですけども、鬼壇って書き方いろいろあると思うんですけど、これは鬼の壇です。
ということで、まあホラーなのかな。猿のお面を買ってきて、そこから始まる不気味な話ということなんですけども、
軽くという割には実に重厚な味わいがあって、
岡本鬼道作品ってその短編って割とここで終わっちゃうの?みたいなところもあるんですけども、
最後そっちまで持っていきますかというところで、そのストーリー展開としての面白みもあるし、
何より怖い話がただ怖いだけじゃなくて、複雑な味わいを持ってるんですよね。
非常に自語りを中心とした一つ一つの表現の繊細さみたいなものがそこに繋がってくると思うんですけども、
確かに起きている現象はそれほど難しいものではないんですけど、逆にそれだけにこちらのイメージを喚起してくる力ってすごいものがあって、
要は猿の目が光るっていう怖いところそこだけなんですけど、そこから起きていくことを見ていった時のですね、
何でしょうね、この重厚で複雑な味わいがすごいですよね。
またそのちょうど明治になってからみたいなあたりのお話というその時代背景みたいなところもですね、非常に興味深く聞けるなというところで、
鉛筆賞の岡本綺堂シリーズの中でも、僕は全部覚えてるわけじゃないですけども、かなり今回のこの猿の目、気に入りました。
ということで、わずか3000円で至近距離で名人芸が聞ける鉛筆の回、皆さんぜひ一度足を運びいただきたいと思います。
シェアする落語の四家でした。ではまた。