『9円落語会』の開催
はい、シェアする落語の四家です。9月21日、日曜日。
ユーロライブにおきまして、ルート9、『9円落語会』行って参りました。
『9円落語会』って言っても誰かを救うわけじゃない。すごいですよ。
木戸銭なんと9円、初めての人にもっと落語講談を聴いてほしいということで開催されたと。
まあこれはルート9のメンバーである春風亭昇咲さんの発案でみんなでやろうという話になって、
けっこうな部分を昇咲さんが取り仕切って映像とかも作ってました。、昇咲さんをはじめとして頑張ってやったという。
このルート9だから9円っていうこのバカバカしさとその心意気ですよね、
私は感銘を受けまして、今日足を運ばせていただきました。正直言うとちょっと迷ったんですよ。
なんでかというと、これってやっぱりその初心者を巻き込みたいっていう会じゃないですか。
それを考えると、私のような落語おじさんが行くのはどうなのというですね、
お前はもっとちゃんとお金払って他の会行った方がいいんじゃないのって。
でもユーロライブなんで、満員にはならないだろうということを思いまして行きました。
多彩な演目と出演者
満員にはなってなかったですけど結構いい入りで、とにかく女性が多いよね。
女性が多くてお子さんがもう普段寄席なんかじゃ見られないようなお子さんがキャッキャキャッキャもう最後までお笑いしてましたね。
とっても素敵だったと思います。
まずですね。今回ビデオで出演。なぜかというと声優のお仕事でアニメのイベントに出ていて、
今日行けませんすいませんということで笑福亭茶光さんがビデオ出演して、これにかけ合いするような形で春風亭弁橋さんが絡むというような
構成でこのビデオと弁橋さんのアルの絡みっていうのが、すごくよくできてて、落語講談入門みたいなコンテンツになってたんですけども、これマジでお子さんにはすごく役に立ったんじゃないですかね。
でそこから開口一番が三遊亭仁馬さんですね。円馬師匠のお弟子さんですね。
でお子さんに合わせたのか『寿限無』。これがね良かったんですよねすごく。
なんていうのかな、 の入れ方がすごいうまくて、あの尺でまとめ上げるところが、とっても良かったと思います。
でその続いてここから2人ですね春風亭昇太一門が続きます。まず春風亭昇りんさん。
昇りんさんは新作『132歳の言葉だ』。
テレビ局でね始まるストーリーですけどもうこれなんかもう演目からしてもなんか明らかにこの昇太一門というか昇太師匠の影響を受けつつっていう感じがしますよね。
で続いて昇咲さんがですねえっと『ヌルヌル』って噺だったかな。
あんまりあの新作のネタを割らないようにしたいんですけど、何でしょうリアル『蝦蟇の油』みたいな噺です。
違うか、違うな。えっとまあ人間が蝦蟇になっちゃうような噺です。
なんかどっちもね昇太師匠の影響を受けつつ自分の色を出しているというあたりがなかなか面白いところです。
でここで今話題の人物ですね春雨や晴太さん。
ご入籍なさって相手が講談師神田松鯉一門の神田鯉花さんということで二ツ目同士の落語家と講談師のカップルということなんですが、もうだいぶスポーツ新聞にも載って話題になっております。
で、この人はね結構うまいんですよ。特にね齢取った人の声がちょっと作りすぎかなって思うぐらいねうまい。
でこれは僕も前に聴いたことがあります。得意ネタでなんだと思います『庭蟹』『洒落番頭』。
これ基本ダジャレの話じゃないですか。ダジャレもどんどんオリジナルのやつを突っ込んできて。古き良き落語と最先端の感覚みたいなものを、うまくミックスするのがうまい人だなっていうふうに思います。
でここで仲入りが入って開けて、なんとここでですね茶番です。
茶番がね良かったねうん。
晴太さんとですね仁馬さん。今まで出てきた2人による茶番は忠臣蔵のですね山崎街道、斧定九郎がこうバサってやるやつですね。
すごくよくできてましたね。
まあ確かに、もっと稽古すればもっとうまくいくんだと思うんですけど、こういうのあんまうまくやりすぎても、よくない気がするので、ちょうどいい感じですね。
なんつうんだろうあのちょっとねてんぷくトリオみたいな感じが。
てんぷくトリオはね『国定忠治』が有名ですけど。
とってもいいアクセントになってたと思います。
でここで冒頭から活躍されてます春風亭弁橋さん。
ネタは『元犬』でしたけど上手ですね。
いい感じだったと思います。
あの顔はちょっと桂三木助師匠に似てますね。
いい感じですね。
やっぱり『元犬』はやっぱり犬が、可愛くなきゃいけないんで。
いろんな可愛さの出し方があると思うんですけども、弁橋さんの可愛さの出し方も、なかなかいいなというふうに思いました。
で、ここで、元気でパワフル、昔昔亭昇さんですよ。
昇さんも、頭いいっていうか。
『蝦蟇の油』の口上のとこだけを取り出して、酔っ払う前と後っていうのをさらっと並べてやるっていう。
うまいっすよね。
この人はもう目一杯やるので、最後の方ちょっと息切れてましたけどね。
子供も大人もゲラゲラ笑ってたんで、この人のサービス精神はねちゃんと届いたなっていうふうに思います。
やっぱりちょっと桂宮治師匠っぽいですよね。
で続いて三遊亭花金さん。
いや花金さんが今日みんな頑張ったけど、今日花金さんが一番面白かったかな。
もうマクラの桃のところはねもう爆笑でしたね。
素晴らしいですね。で、そこから『寄合酒』も本当ね。
ポイントポイントしっかりねツボを押さえた、いい出来でした。
うまいんだなこの人。
いやー再認識しました。
でトリが講談で紅一点、神田桜子さん。
実はですね、今日あの桜子さんが物販で出品してたのが本物の張扇。
ちゃんとあの西ノ内和紙っていうね。
西ノ内和紙以外使えないらしいんですよ。
で作った桜子さんが作ったあの張扇をね限定4名で売るって言うんで。
行ったらね1個あったんで買っちゃいました。
であのものすごく短い講談の台本と、叩き方直接レクチャーしますっていうのがあって、仲入りの時にちょっと教えてもらったんですよ。
で本当に1分に満たないぐらいの間にその張扇についての使い方についての話を伺ったんですけど。
1分に満たないぐらいだったと思うんですけど、めちゃめちゃ説明うまいんですよ。
そこはね僕感動しましたね。
あのポッドキャスト『桜前線上昇中』では「私、説明下手だわ」っていうのはですね何度も聴いてますけども。
さすが講談師が張扇について語る時に、あんなに短い時間であんなにいろんなことを教えてくれるってのは、やっぱりすげえなと思いました。
でここは演目がですね。
『怪談牡丹灯籠・お札はがし』。
9円落語会って書いてあるっていうところで、まあ講談から落語になったいわゆる釈ネタってのは多いんですけど。
落語から講談になったネタっていうのはまあ多少ありまして、っていうところで『お札はがし』でした。
参加者の絆とイベントの成功
これね尺的に無理なんですよ。
十数分しかないわけですから。
でこれをねその前半の部分その前提となる。
しかも続きものじゃないですか。
前提となる部分をねものすごい勢いでガーッと圧縮した。
その圧縮はねすごかったね。
その後の、お峰のそのセリフの感情表現がすげえかっこよかったですね。
で最後にですね。
皆さんで集まって記念撮影なんですけど、やっぱりこの会がねやっぱすごいなって思うのは
9人いて出れなかったのは茶光さん一人なんですよね。
ただやっぱりこの二ツ目って特にその土日って大事なんですよ。
その土日にちゃんと仕事がないと平日そんなにいっぱい仕事あるわけじゃない人も多いだろうから
土日ってとても大事なのにちゃんとその土日にみんなこの9人中8人も集まってるっていうところで
それどういうことかっていうと最後のこの記念写真を貼っときますけど
いないんですよ全員。
つまり次の仕事にもう行ってるんですよ。
もうそういうねあの忙しい中でちゃんと集まってやってるっていうで集まれなかった茶光さんもちゃんとビデオで参加するってあたりに
この9人のその絆の強さっていうのを感じますし
みんなで頑張ってるんだなっていう気持ちが伝わってくる、この辺はやっぱりね
僕なんかから見て
頼もしいし嬉しいところ。やっぱり何よりあのお子さんがね
何人かいてみんなキャキャキャキャ喜んでたんで、
非常にいいイベントだったと思います。
赤字が結構な金額で出ているということを、最後に
昇咲さんが言ってましたので、皆さんカンパを入れて帰るといういう。
そこそこにはね、なったんじゃないかなと思います。
とってもいい会だったと思います。
若手の皆さんたち、それぞれまた頑張っていただきたいなというふうに思っております。
シェアする落語の四家でした。ではまた。