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2024-05-24 20:51

【第46回】イノベーションを生み出すための手法のひとつ「リフレーミング」とは?

🗣 トーク概要 

・リフレーミングとは?

・コロンブスの卵

・リフレーミング事例・プロダクト


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『リフレーミングとは? – ヒットの秘訣は問題へのアプローチの仕方にある』 by Brandon K. Hill


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サンフランシスコ・デザイントーク、この番組は、サンフランシスコと東京に拠点を置くデザイン会社のCEOが、日本で働くデザイナーや、デザインをビジネスに取り入れたい方向けに、様々なトピックについて深く話します。
今回は、イノベーションを生み出すためのプロセスのひとつの手法であるリフレーミングについて、Brandonさんとお話をしていきます。本日もよろしくお願いします。
何ですか、これは。
これ、めっちゃ重要なんですけど、サービスとかプロダクトのアイデアを出すときに、多くの場合は、ユーザーの課題を解決するために何か作ろうというケースが多いんですけど、
実際に起こっている問題と、ユーザーが感じている課題が、結構似て非なるケースが多いので、それを、これは課題だよねっていうのを再解釈する、リフレームっていうんです。
フレームは写真のフレームで、理はもう一度っていう意味で、写真があったらどこにフレームを当てるかによって、物事の見え方が変わってくるっていう概念なんですよね。
言い換えると、答えを導き出すことよりも、課題が何かっていうことをじっくりと考え抜いて、その課題の解釈を複数、まず出していったほうがいいですよっていう概念なんですね。
アインシュタインっていう有名な科学者がいるんですけど、彼の名言があって、もし問題を解くために1時間あったら、おそらく最初の55分は何が問題であるかを見つけ出すことにあてて、残りの5分で答えを導き出しますよって言ってるんですね。
それぐらい問題が何かを早とちりせずに、短絡的に考えずにしっかり考えたほうがいいっていうことなんですね。ここで僕が数字に簡単な算数の質問を。
やべ、やべ。
大丈夫です。前回のアルファベットは何文字に続いて、簡単に。
それはスルーというか。
スルーで、OK。5たす5は何ですか?
10ですね。
じゃあ、10になる足し算は何個ありますか?
何たす何が10っていうのの、何たす何を考えてみようって言ったときに。
これ1個ずつやってたら大丈夫。1たす9、2たす8、3たす、あ、10個ですね。え、違う?
0たす10もありますね。
あ、じゃあ。
0たす10、1たす9、2たす8、3たす7、4たす6、5たす5。
03:05
それって逆にしたら。
逆も一緒なので、これだと6個じゃないですか。逆もかけ2だったら12と思うじゃないですか。
これ、実は答え違ってて。
かなり無限大だと思うんですよね。
小数点。
小数点、そうそうそうそう。
それぐらい答えと問題って考えたときに、問題の方が複数あるケースが多いっていう。
ちょっと算数の哲学的な話になっちゃうんですけど。
答えは1つでも、その答えにたどり着くための方法論っていうのはいくつでもあるよっていう。
そういう概念なんですね。
これちょっと余談ですけど、日本の学校僕行ってたんですけど、中学校、高校。
答えを求めることにみんなフォーカスしすぎて、この質問が複数あるってことに気づかないことが多いので。
結構日本の人ってロジカルに物事を考えるときに、答えが1つイコール、課題も1つって思いがちなんですけど、
課題って分解すると複数あるんですよと。
それをどこに焦点を当てるかによって答えの出し方、ルートが変わるように。
じゃあもう少し実生活に近い質問をしていきましょう。
エレベーターが遅いっていう課題をどうやったら解決できるか。
オフィスのエレベーター遅いと思ったら遅い。解決方法何がありますか。
エレベーターを速くするとか。
そういうふうに直感的に感じるじゃないですか。
エレベーター遅い、どうやったらいいか。じゃあエレベーターを速くしよう。
その次に方法論としては、モーターを新しくするとか、機材をアップグレードするとか、
あと管理しているソフトウェアのシステムをより効率的にするとか、そういうのがあるらしいんですね。
ハードとソフト。
だけど実はここが一番の落とし穴で、
エレベーターが遅いっていう物理現象の課題と、
ユーザーがエレベーター遅いなって感じるってまた別なんだって。
多分多くの場合はユーザーがエレベーター遅いなって感じることが課題なのだから、
さっき言った3つで解決するんだけど、
時間とコストがすごいかかるとなれば、別の方法もあるよね。
どういうことかっていうと、
エレベーターの乗るところとか中に鏡置くと、
待ってる間髪型とかチェックしてて、
少し遅く感じなくなるとか、
あとは日本だとこれ結構あるけど、
ちっちゃいテレビが設置されてて、ニュースとか電気報、
見てるうちについちゃうみたいな。
あとはエレベーターロビーに音楽をかけると少しリラックスするから、
イライラが減るみたいな。
これでもいい。解決策として。
06:01
急いでますもんね。遅いって感じるってことは。
感じることが課題なのであれば、
それを緩和させる方法として、今言った3つってあり得るんですよ。
これリフレーミングしたって状態で、
物理的にスピードが遅いものをもう1回解釈を変えて、
これは遅く感じることが問題だとすれば、
その遅く感じない方法を考えようと変換させたことで出てきたソルジオなんですね。
なんか1回ズームアウトしてるみたいな。
そうです。専門家だからキーワード使いましたね。
ズームインアウトっていう言い方をするんですけど、
物事を見るときにめちゃくちゃ近づくか、めちゃくちゃ遠くに離れて、
大枠をもう1回再認識するかって。
ズームインアウトを繰り返すと商品サービスのアイディアを出しやすくなるっていう、
そのアプローチを変えようってことですね。
なのでございます。それがリフレーミングというアイディアの出し方なんですよね。
結構ワークショップでもよく聞きますね。リフレーミング。
ちょっと1個、どういうキーワードあるかな。
1回ちょっと戻ってみようとか、1歩戻ってみようとか、
1回駐車場に置いておいてまた別の考えてみようとか、
よくある気がしますね。
大きな課題ってそこに集中しすぎると逆に見失いがち。
ソリューションを見失いがちだったりして、発想の転換とかなんですよね。
コロンブスの卵的発想っていう言い方をするやつなんですけど、
コロンブスの卵っていう表現知ってます?
知らないです。
日本語で英語でも言うんですけど、コロンブスっていう人聞いたことあります?
聞いたことは?
アメリカにヨーロッパから渡ったイタリア人なんですけど、
この人船乗りで酒場で賭けをしてたらしいんですね。
その賭けが、この中で一番最初にゆで卵を立てられた人にお金をあげようみたいな。
みんなチャレンジするんだけど卵は倒れるわけ。
このコロンブスっていう人がやったのは、
俺にやらせてみろと絶対立たせられるって言って、
ガンって舌つぶして立てたんですよ。
周りの人がそれは反則だろうみたいに言ったんですけど、
そんなルールないんだから、立てさせればいいっていうルールなんだったら、
これでもありだよねっていう、
ミニイノベーションみたいな概念として語り継がれる発想の転換って言い方なんですけど、
リフレーミング的だよねっていうことを言ってますね。
あとなんだろうな、
僕はサンフランシスコ住んでると、シェアサイクルってあるじゃないですか、自転車。
あれってすごいリフレーミングだなと思ったことがあって、
09:02
なんでかって言うと、この街って自転車めちゃくちゃパクられるじゃないですか。
はい、もう当たり前のごとく。
自転車乗ってる人に聞いたら、平均で2,3台はパクられてるんじゃないかって思うぐらいに、
もうすぐだよみたいな。
シェアサイクルって、それをリフレーミングしたソリューションでもあるなと思ってて、
所有してるから盗まれってショックなわけで、
所有してなければパクられても痛くも痒くもないじゃないですか。
確かに。
なので盗まれることがペインなのであれば、所有しない。
これまたズームアウトして考え直すと、そういうふうになるのかなというふうに思ってて。
なるほど。
これUXデザインとかも結構この手法って重要で、
ユーザーがどうしても誤作動するみたいな装置、
間違ったボタンを押しちゃうとか、コンフューズしちゃうみたいなケースがあるときに、
ボタンごとなくしてしまえば、押せなくしちゃえばいいじゃないみたいな。
発想の転換ですね。
押せるから押しちゃうんであって、
例えばウェブとかアプリだったら、入力するまでボタンがグレーアウトされてるとか、
あれって間違って押すことはありえないじゃないですか。
あれが成り立っているのは、再解釈して、
押せるから押す。
じゃあ入力が全部終わるまで押さなくしちゃえばいいじゃんっていう課題の変換ですよね。
どうやったらこのボタンを押さないようにするかっていうのを短絡的に考えると、
入力が終わるまでこのボタンを押さないでくださいっていうふうに書くことができるんですけど、
あとエラーメッセージを出すとか、押したときに。
そもそもグレーアウトしておいて、
全部入力して初めて押せるようになった方が100%押さないように。
これもUXデザインにおけるリフレーミングかなと思っていますね。
こういうのってリフレーミング効いた感じ結構ある種のソフトスキルなのかなと思うんですけど、
どうしたら見つけますかね。
これすっごいソフトスキルで、
この考え方が得意な人とまだ苦手な方がいて、
僕の解釈としては真面目で頭がいい人が苦手なんですよね。
いわゆるちょっと頭の硬いと言われる。
硬いって言ったら失礼だけれども、
実直にしっかりとロジックを学んでいる方とか、
多分偏差値が高いって言う方なのかな。
学校の先生がいい人とかっていうのは、
既存のプロセスをフォローして、それに合わせて考えるっていうのにすごく慣れているので、
無駄なこととかふざけた考え方をしない方で優秀だと思うんですけど、
12:03
全く逆ですぐ斜めから見ちゃうから物事を。
裏技を普通に考えようとするんですよ。
ずるい方法、楽する方法とか。
そういう方法を考えている人には向いているなと。
物事を違う方向から見るような人たち。
これって、このポッドキャストにも結構前に、1年くらい前に出演いただいた沢窪さんが、
もう1年くらいになりますかね。
沢窪さんがベストセラーになったメタ思考っていう本を出されてますけど、
あそこに書いてるのがまさにこの話でして、
物事を俯瞰でみよう、ズームアウトしてみて、
一般の常識から一回離れてから考えてみようみたいなことを書いてました。
僕はその本を沢さんからいただいたり、チラッと読んだときに、
ああ、読まんでいいかなと思った。
いや、マジで違う。
素晴らしい本なんですよ。
いや、本が良くないんじゃなくて、僕の普段の考え方と一緒だったんですよ。
なので、ああそうそう、こういうことこういうことみたいな。
実際、沢さんのボイシーに僕出演したときに、
そのメタ思考っていう本を初めて渡された5分後ぐらいに収録が始まって、
ハイブランドメタ思考について語ってみてって言われたぐらい、
お前はもう知ってるだろうって本人から言われてたぐらいの話なんですけど、
日本人の人が苦手だって彼は言っていて、この考え方っていうのは。
例えば、キャリアアップを目指してる人とかって日本結構いて、
その方々が、そのメタ思考で書いてるのはね、
そもそもなんでキャリアアップ必要なのと。
じゃあ年収上げたい。年収高いと何が得なのと。
年収高い方がいい理由は何って。
必ずズームアウトして客観的に疑ってみるみたいな。
5ワイズでした。
あ、なんかそういうあるらしいっすね。コンサルの人が読んでいる5回。
5回ワイを聞く。
いや苦手だわ。いやいや大丈夫。
そこも僕は疑ってるからね。
そのワイをまた疑うって言いますよね。
すごいなんかもう全問答みたいになっちゃうけど。
そういう本があるらしいですね。僕も噂では聞いたことあるんですけど、
コンサルとかMBAとか行くと読む本に5ワイがあるらしいですね。
僕は知らないですけど。
インターネットが出てきてから世の中のものがどんどん変わっていく中で、
こういうリフレーミングすることで、
どんどん新しいプロダクトとかイノベーションが生み出しやすくなってると思うんだよね。
15:03
パラダイムシフトみたいなのが起きてるタイミングって、
物事を再解釈が本当に重要になってて、
今までと概念が本当に変わってきちゃうので、
なので沢さんとかって今すごいリスペクトをいろんな方から受けたりとか
ベストセラーを生み出してるのは、
彼自身がそのパラダイムシフトに合わせて
マインドセットとか価値観とか生き方を本にも変えた人なので、
今までの古い概念に囚われて生きてると逆に苦しいよみたいな。
リフレーミングってまさにそれで、
世の中にある多くのヒットサービスって、
そこが起点になってるかなと思ってて、
うちのこのPodcastのエピソードでも何回も利用させていただいてるAirbnbは、
ホテルの部屋がない、足りないのをリフレーミングして、
ホテルを増やすんじゃなくて、
すでに存在してるアパートに泊まるっていうリフレーミングだったりとか、
Uberだったらタクシーがなかなかつかまらないっていうのを、
タクシーの台数を増やすんじゃなくて、
一般車両をタクシーにするっていうリフレーミングだったりとか、
いくつかそういう今までになかったビジネスモデルって、
リフレームしたことによって生まれたものっていうのは結構多くて、
このリフレーミングって、
手品のタネ、マジックのタネみたいなもんで、
タネ明かしされると、なんだそんなことかって言って、
誰でもできるじゃんって思うんだけど、
それに気づく前までは誰もやってないんですよね。
これ不思議なもんで、一回そこに気づいて、
電球の光がつくと、みんなそうだねってなる。
そこに気づけるかで新しいイノベーションを作れるか。
難しいですね。
難しいけど面白みもあって、なぜなら、
僕リフレーミングって本当にいいなと思うのは、
難しいものを作らなくても、
もしかしたらヒット商品が作れる可能性があるっていうことなんですよね。
前に言ったけど、
世界で一番売れたバイクのスーパーカブっていう、
原チャリっていうやつがあるんですけど、
あれも完全にリフレーミングしたなと思ってて、
バイクって乗るものは馬力とか速さとかに
みんなフォーカスしてるときにリフレーミングして、
そこじゃないだろう重要なのは、
片手で運転できることじゃないの?みたいなことに気づいて作って、
それ以外は大したスペックじゃないのを作ったら大ヒットしたっていう。
これもリフレーミングさせているので、
発想の転換とか視点の転換がとても重要じゃないかなと思ってますね。
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私はどちらかというと、
発想の転換をスキルとして持って生まれたタイプではないんですよ。
結構頭硬い方だと。
真面目なんですよ、たぶん。
結局私は本とかメタ思考とか読んで、
それをプラクティスにするみたいな。
またそれも頭の硬いやり方ですけど。
面白いね。
そうしていくしかない。
頭を柔らかくするための本を読む。
頑張って頭を柔らかくする。
頭の硬い方法を取るしかないのかな。
でもアメリカに住んでたら裏技ありきじゃないですか。
アメリカで生活してて、
真面目すぎる考え方してる人ってみんな損するじゃないですか。
ルールって破ってって言い方変だけど、
再解釈してなんぼみたいな世界観がこの国あるから。
確かにこっち来てだいぶ柔らかくなった。
ならざるを得ないよね。
それありなん?みたいなのが多いから。
お前それやっていいのかよ。
そうなんですよ。
グレーゾーン攻めがちの国なので。
見慣れてしまった。
なので結構この辺からイノベーション生まれるのもなんとなく分かる。
確かに確かに。
いい意味で不真面目だから。
物事再解釈してやってしまえばいいじゃんとか、
こういうやり方あるじゃんみたいな発想の転換で。
日本だとそれは普通考えてダメでしょみたいな。
頭固くなりがちなので。
なのでうちの会社のワークショップって
サンフランシスコに来てやること、日本企業の方多いけど、
その理由の一つはこういう雰囲気のところで頭を柔らかくしようっていう。
そういうことだったりしますね。
環境は結構大事な。
環境とチームメンバー。
そうですね。
ということで。
ぜひ興味のある方は。
お問い合わせください。
ありがとうございました。
このエピソードを楽しんでいただけた方はぜひ高評価、チャンネルフォローよろしくお願いします。
またサンフランシスコデザイントークは番組に対する質問や取り扱ってほしいテーマを募集しています。
番組概要欄にあるGoogleフォームからお送りいただけますのでお便りお待ちしております。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。
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