サンフランシスコ・デザイントーク。この番組は、サンフランシスコと東京に拠点を置くデザイン会社BTRAXのCEO、ブランドンと、デザイナーのスージーが日本で働くデザイナーや、デザインをビジネスに取り入れたい方向けに、様々なトピックについて深く話します。
今回は、リスナーさんからお便り、質問をいただいているので、そちらに答える感じで進めていきたいと思います。ブランドンさん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
お便りなんですけれども、CEOさんからいただきました。結構熱い、長文のコメントいただきました。ありがとうございました。
少しまとめると、BTRAXを弊社が本を出したじゃないですか。それをきっかけに知っていただいた。興味が湧いて、弊社BTRAXがデザイナーに求めるスキルやマインドセットはどんなものなのかというのを質問いただいています。
デザインを勉強されている方、勉強し始めた方から、うちの会社で働くこととかに興味があるということで、今回は…
嬉しい。
ありがとうございます。質問、非常にありがとうございます。ウェルカムなので、いつでもお問い合わせいただければ、このように取り上げさせていただく次第ですが。
非常に重要な質問かつ、僕は採用している立場としては、説明できる機会をいただいてありがたいなと思っています。
そもそもうちの会社って、今ここのサンフランシスコと東京にオフィスがあるけれども、ほとんどのプロジェクトがクロスボーダーなので、日本とアメリカに何かしら関わる。
例えば、日本のクライアントさんの仕事だけど、エンドユーザーが海外にいるとか、海外の企業の案件だけど、ユーザー、顧客が日本にいるとかということなので、そもそも2つのオフィスが連動して仕事をしているという、そういう状況で。
そうですね、すごいグローバルを掲げる企業って多いと思うんですけど、中でもビートラックスはグローバルな気がします。本当にチーム、アメリカチームと日本チームが一緒にミーティングとか一緒にコミュニケーションを取るって結構。
そうですね。それで言うと、おのずと多くのミーティングが英語でやることがありますので、英語力、基本的な英語力は求められる。
以前に出演していただいたサンフランシスコで活躍しているデザイナーのナオヤさんは、アメリカのデザイン会社で働いていた時、英語どうしていましたかって聞いたら、それなりにはできたけど、上司の言っていることは理解できなかったですねって言って。
言ってましたね。
それでもどうにかなりましたって言ってたけど、これはね、なんていうかな、スージーもよくわかってると思うけど、英語力あるないじゃなくて、英語で仕事することに対して覚悟ができているかどうかだけの話でして、うちのスタッフでも最初から英語ができたわけじゃないスタッフとか、そこまで得意じゃなかったけど、もう仕事で必要であればやるって感じで、慣れていってるスタッフもいるからねっていう。
なので、慣れの問題とあとは、やる気があればどうにかなりますよっていう。
そうですね。
英語はね。
今のチームって多分、8割バイリンガル。
そのくらい。8割ぐらいは日本語と英語。
あ、そっか。
日本語を話さないアメリカ人スタッフもいるから。
そうですね。
6から7割ぐらいがバイリンガルかな、それ考えると。
なので、おのずと英語を使う機会はあるかなって感じですね、まず英語に関しては。
それ以外に何か、数字が働いてて気になることとか、その候補者っていうか、働きたいなと思った場合に教えてほしいこととかありますか?
カルチャーですかね。
カルチャーね。
そうね。僕自身は、純日本の企業がどういうカルチャーかって逆に分かってなかったりもするんですけど、
うちの場合は、どんどん自己表現をしたほうがいい。
アメリカの会社にありがちな存在感をきっちりと表現するというか、見せていく必要があって、
特にデザイナーは作るだけじゃなくて、作ったものをちゃんとプレゼンする能力とか、
あとは、これも名羽さん言ってたけど、アイデアをね、自分のアイデアを立場関係なくできるだけ言うっていう。
それが求められますよね。
なるほど。
日本だともしかしたら、新人だったら黙ってた方がいいと思う瞬間あるのかもだけど、うちは全く逆かなって。
そうですね。言ったもんが、勝ちじゃないけど。
評価されますね。
言ったらいいと思われる。
あとね、どうだろうな、これちょっと賛否両論あるんですけど、たまに僕も発信して怒られたりするけど、中途半端なオリジナリティとかこだわりはいらないかなと思う時があって。
デザイナーって基本的には課題を解決したりとか目的達成するためにデザインをする中で、個々のデザイナー個性って重要な反面、それに関係ないところで変なクリエイティビリー出しちゃって、全然OKにならない時とかが。
たまに個性の強いデザイナーとかが、いやこれ僕のこだわりなんだよみたいな。そここだわるところじゃないんだけどみたいな。
だいぶアート寄りですよね。
アート寄り、アート寄り。それで自分印象つけたいとか貢献したいって思いがあるとは分かるんですけど、必要とされてないところに個性を出してもプロの現場ではあまり評価されないよっていう。
エンドユーザーが使いますからね、作ったデザインの理想の人に合わせないと。
もう少し具体的にすると、エンドユーザーに届く前に一回クライアントさんが納得してアクセプトしてもらわないと仕事にならないっていうのがあって、
クライアントさんとか求められる内容に合ってないのにそれをご利用しても最終的には却下されちゃうのでね。
そこが冒頭のコミュニケーション能力が必要とされていて、受け入れてくれないものを作っても意味がないという。
それこそ効率が悪くなるというか時間がかかっちゃうんですからね。
そうなんです。
なのでデザインスキルを上げていくのと同時にプレゼンスキルも上げるし、自分が作ったものを世の中に出すスキルも重要なんですよね。
良いものを作ってもボツになったらデザインがかわいそうですからね。
なるほど。
質問で千代さんが、美台を出ているわけでもなくデザインに対しても無知ですがっていうコメントがあるんですが。
それは美台出てる出てないは、出るとそれなりにスキルはついてると思うんですけど必須ではないんですね。
ただ一つだけ、僕これすっごい重要だと思って前も話したかな、あるんですけど。
デザインがすごく興味あります、好きですっていう人がいたとしてね。
この千代さんがどうか分かんないんですけど。
じゃあ今までどんなものを作ったって言って、今勉強中なんでこれからですって言ったら微妙かなと僕思ってる。
歌手になりたい人がカラオケやったことないわけないじゃん。
分かります?
大好きなことがもしあるとすれば、勉強するしない、お金もらうもらえない関係なく黙っててもやるじゃないですか。
サッカー選手になりたい人はボール蹴ってるだろうし、歌手になりたい人はカラオケボックス行ってるだろうしっていうことで。
それを本当に黙ってても何か作っちゃってる感じとか、そういう状態であればとてもいいんですけど。
興味があるけど、まだ勉強中なので何もアウトプットしたことないですって言うと、行動に移せてないので微妙かなと僕は思うので。
美大行かないとか何を勉強するしないの前にどんどん何かアウトプットして作ったらいいんじゃないっていう。
それを見せてほしいなっていう感じ。
ポートフォリオが。
ポートフォリオっていう大それたものじゃなくてもいいんだけどね。
軽くこんなの作っちゃいましたとか。
ほら何だっけ、うちのスタッフたまに社内でティームビルディングとかで話すときに子供の頃の話とかおいたちとか一人ずつ話したりするときあるじゃん。
結構デザイナーの子たちが子供の頃にパソコンいじってやってるとか。
あと最初にやったバイトが中学校のときにLPデザインしたとか友達のためにデザインしたとかお父さんのためにしたとか。
そういうエピソードが出てくる。
そうだよなと思って。デザイナーってやっぱりほっといても何か作るよねみたいな。
確かに。
僕的にはそれはあれだったんですけどね。
図画工作とか自由研究とかそういうクラフト作りっていうのが自分的にはデザインの、気づいてないけどデザイン的なアクティビティだったなと思います。
今確かにそうだったな。めっちゃこだわってました自由研究とか。
分かる分かる分かる。そういうことあるじゃん。
ものづくりに子供の頃からなぜか妙にこだわりとスマホケース自作しましたとかさ。
そういう人ってデザイナー向きだなと思ってますね。手を動かすことが重要だなと思ってますね。
確かに大学卒業して1年なんですけど、結構今でもグルグルするじゃないですか。経験値がないから仕事がもらえないけど、仕事がもらえないから経験値がないみたいなこの知見役の問題が結構よく話題になるんですけど。
そこで友達が結局アクションを起こしてないから、だから経験も得られないしみたいな。その状態に陥ってるんですよ今まさに。
だから何かそれを作るとかアクションを起こすのって大事だなってちょっと思ってました。