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スピーカー 1
レンです。
スピーカー 2
エマです。サイエントークは、研究者とOLが科学をエンタメっぽく語るポッドキャストです。
スピーカー 1
今日は、ガリレオ・ガリレイの話をしていくんですけど。
スピーカー 2
ついに、なんか有名な人来たね。
スピーカー 1
有名な人来た。
スピーカー 2
これまでも有名だったけどさ、特に有名な人来たね。
スピーカー 1
どんな人ってイメージあります?
スピーカー 2
なんかさ、教科書にあるさ、大の字になってる男。で、その周りを円が囲ってるさ、絵あんじゃん。あれガリレオ・ガリレイだっけ?
スピーカー 1
あれレオナルド・ダ・ヴィンチだっけ?
あれはレオナルド・ダ・ヴィンチなんで。
スピーカー 2
あれレオナルド・ダ・ヴィンチ。
スピーカー 1
あれ人違い。
スピーカー 2
あ、じゃあガリレオ・ガリレイは、地動説の人?
スピーカー 1
そうそう、地動説を言ったりとか、あとは?
スピーカー 2
あとこの間出てきたけど、フリコの時になんか出てきたね。
スピーカー 1
そう、フリコのね、当時性みたいな。
スピーカー 2
なんだっけ?
スピーカー 1
フリコの周期は、フリコの長さが重要ですよっていう。
スピーカー 2
長さが決めるんだ、この周期。
スピーカー 1
っていう話もありますけど、そんぐらい?
スピーカー 2
そんぐらいかな。
なんか処刑されたよね。
スピーカー 1
うん、そう、地動説のところでね。
意外ともっとあるよ。
例えば、月に初めて望遠鏡を向けた人ですとか。
スピーカー 2
知らんかった。
スピーカー 1
本当は有名ですけど、天文学の方とかね。
とか、ピザの斜塔でさ、大きい玉とちっちゃい玉を落として、
どっちが先に地面につくでしょうっていう実験、知らない?
知らない。
これも有名かと思ったけど。
スピーカー 2
それは、斜塔の中で転がすってこと?大きい玉とちっちゃい玉を。
スピーカー 1
違う違う、斜塔の窓からピューって玉落として、地面に。
外だね。
で、玉が大きいのと小さいので、どっち先かみたいな実験。
これ、ガリレオのピザの斜塔の実験って有名なんですけど。
知らんかったか。
スピーカー 2
知らんかった。
スピーカー 1
みたいなのやったりね。
これも後で話出てきますけど。
そういうね、とにかく天才だというイメージだと思うんですけど、
ギャンブル好きで借金生活してて、愛されキャラの友達が多いタイプって言ったら、ちょっと親近感はきます。
スピーカー 2
素品やん。
スピーカー 1
確かに、素品みたいな。
スピーカー 2
超頭いい素品みたいな。
変態要素を加えた素品みたいな感じかな。
物理変態要素。
スピーカー 1
いい意味でね。
そうかもしんない。ガリレオより素品だったの。
だいぶ失礼な気もするけど。
スピーカー 2
どっちに?
スピーカー 1
ガリレオに。
スピーカー 2
それ言うことが素品に失礼だね。
スピーカー 1
素品には失礼かもしんないけど。
確かにね。
実際そういう人っていう側面もあって、ガリレオ。
なんで今回ね、ガリレオガリレイって超天才みたいなイメージありますけど、
実際どんな人だったのかとか、そんな借金生活をしてたのに、どうやってお金稼いでいろんな偉業を成し遂げたのかとか、
ちょっとね、そういう人柄も含めた話をね、したいと思って今回、ガリレオガリレイ、全2回にわたって詳しめにやります。
はい。
スピーカー 2
いっぱいいろんなことやってる人なんでね。
そもそもさ、何学者なんだ?ガリレオは。物理学者と天文学者?
スピーカー 1
物理学者でもあり、天文学者でもあり、哲学者でもあり、数学者でもある。
スピーカー 2
哲学?
スピーカー 1
自然哲学者ってやつですね。
スピーカー 2
自然哲学ってなんだっけ?
スピーカー 1
なんかこの時代って、別に科学っていうものってよりかは、自然を哲学するのが今で言う、例えば物理学でしたとか、そういう感じなんで、その境界ってあんまりないんですよね。
スピーカー 2
自然哲学イコール科学みたいなふうに思っとけばいいんかな?
スピーカー 1
自然科学って感じかな?自然科学のもとって感じでイメージしとけばいいかな?
スピーカー 2
じゃあ自然哲学者っていうことは、もう一般に広くサイエンティストみたいな。
スピーカー 1
そうだね。昔のサイエンティストみたいな話で間違ってはないと思う。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
っていうので、今回はそのガリレオガリレイの青春時代編ですね。
スピーカー 2
いいですね。
スピーカー 1
をやります。
スピーカー 2
そっか、そんなにヤンブルが好きな明るい面白い人だったんだ。
スピーカー 1
結構ね、面白いよ。
スピーカー 2
あれ?ガリレオってヒゲモジャの人?
スピーカー 1
この時代大体ヒゲモジャの人だから、ヒゲモジャではある。
スピーカー 2
イタリアか。
スピーカー 1
で、ガリレオ・ガリレイって音楽家の家に生まれてる。
だけど、当時音楽家も色々いるんで、あんまり裕福じゃなかったと。
で、これ現代みたいな話だけど、親は子供には苦労させたくないと思って、ガリレオに、お前は医学部に入れと。
勉強して医者になったら苦労しないから、あんたは医者になりなさいって言われて、医学部に入れさせられたらしいの。
スピーカー 2
そうなんだ。
スピーカー 1
今っぽいですよね。
スピーカー 2
今っぽいね。大変だね。
スピーカー 1
そうそう、大変なんだよ。
だけど、ガリレオ・ガリレイは全然医学興味持てなかったらしくて。
スピーカー 2
意外だね、ちょっとそれは。
スピーカー 1
大学の授業に出るくらいだったら、絵描いてるほうがましいっていうコメントを残して。
スピーカー 2
そっかそっか。
スピーカー 1
そうそう。
スピーカー 2
じゃあ、そういう物理とか天文学とかはしてたけど、医学のほうは全く関与してない感じなの?
スピーカー 1
そう、あんまり興味がなくて、なんなら数学面白えって思ってたらしい。
医学部入ったのに。で、数学の授業とか受けてたらしい。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
だけど、親にはいやいや、医者になるよって言われて、揉めたりもしてたみたいなんだけど、最終的に医学も数学も学位も取らずに退学。
スピーカー 2
天才あるあるな気がするな。
スピーカー 1
そう、早速道外れてるね。
で、ここからもう借金まみれの生活が始まります。
で、とりあえず数学の家庭教師やってギリギリ生計を立ててたと言われてるの。
で、結構やってることむちゃくちゃで、大学の先生にあったらとりあえず食えると思ってたらしくて、
ボローニア大学って大学の講師の枠が空いたときに、20代後半の人募集みたいな募集があったらしいんだけど、
ガリレオは当時23歳だったんだけど、サバ読んで、26歳くらいって嘘をついて受けてたらしくて。
スピーカー 2
へー。
スピーカー 1
でも落とされてたっていう。
スピーカー 2
落とされてた。
スピーカー 1
結局別の30代くらいの人になって、くそみたいな。
だから全然最初っからエリートコースじゃないよね。
スピーカー 2
苦労してるんだね。
スピーカー 1
結構苦労してるよ。
で、そっからなんとか頑張って先生にはなるんですけど。
スピーカー 2
それ何歳ぐらい?
スピーカー 1
これはね、2年ぐらいは就活したっぽいね。だから25歳とか。
で、ピサ大学。
スピーカー 2
大学の先生なんだ。
スピーカー 1
先生になったと。
で、まともになったのかなと思いきや、
スピーカー 2
大学では先生術の講義をやってたらしいんですよ。
星の方?
スピーカー 1
そう、占う星の術の方ですよね。
スピーカー 2
占い?占いではないよね。天文学みたいな?
スピーカー 1
そう、今で言う天文学に近いんだけど、でも占い要素も入ってる。
スピーカー 2
へー、面白い。
スピーカー 1
例えば、昔って病気になった時に射血って言って血を抜く治療法があったんだけど、
そのタイミングを決めるためには水亀座の位置を見ればいいみたいな。
そういう授業をしてたらしい。
へー。
今だとありえないよね。
だけど当時は、まだ宇宙とか神々の世界だと思ってたんで、
そういうのを見ることによって地上の人たちの生活を決定していこうみたいな。
全然まだ結構宗教っぽいよね。
みたいな時代で、で、ガリレオは先生やってたと。
だけど、なんか給料安かったらしいんですよ。
スピーカー 2
大学の教授とかではなく、ただの講師みたいな感じなんだね、じゃあ。
スピーカー 1
でも、ちゃんとした教授だったのかな。
教授だったんだ。
スピーカー 2
でもすごいね、25歳ぐらいでもう教授になってるってことだよね。
スピーカー 1
そうそう、それは結構すごい。
スピーカー 2
天才だもんね。
スピーカー 1
で、ただお金足りねえっていうので、あることをして金儲けをします。
スピーカー 2
ギャンブル?
スピーカー 1
ギャンブルはね、その時ももうやってたんだけど。
スピーカー 2
そうなの?
スピーカー 1
ギャンブルは一つ。
で、ギャンブルもめちゃくちゃはったりかまして、すごい強かったらしくて、ギャンブルでもお金稼ぎしました。
あともう一個。
スピーカー 2
もう一個、ヒントは?
スピーカー 1
先生術がヒント。
スピーカー 2
先生術がヒント。
なに、人生相談みたいな。
スピーカー 1
そうそうそう、占いですよ。
スピーカー 2
占い?
スピーカー 1
学生に個人的に占いやって、それでお金もらって、稼いでたらしい。
そんな先生いる?
スピーカー 2
でも、当時さ、占いみたいなもので、医学も賄ってたというか、そういう中で先生術の教授だったら、すごく信頼できそうだよね。
お金払うかもしれないね。
スピーカー 1
そう、だからお金もらってたらしいよ。
スピーカー 2
だってさ、今ですら結構占いって人気じゃん。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
儲かりそう。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
当時は特に。
スピーカー 1
そう、だから意外かもしれないけど、ガリレオガリレって占いで金稼ぎもしてたような人なんですよね。
スピーカー 2
意外だね。
結構意外じゃん。
そういう占いとかよりも、科学を信じるみたいな。
だって天道じゃなくて地道だって言ってるぐらいだもんね。
スピーカー 1
この時まだ言ってないけど、まだ若い時なんでね。
っていう人だったと。
だから、大学からしたらさ、結構やばいやつだよ。
学生から金巻き上げてるし、なんかギャンブルやりまくってるぞ、この先生いたら。
服装とかも、大学側は当時、教授とかってちゃんとした服着て、街中でもちゃんとした身なし並みで歩けみたいな。
方針としてあったらしいんだけど、ガリレオはそんなめんどくさいと。
いちいちうるせえみたいな感じで、揉めてたらしいよね。
で、その大学からルール守るように言ってられた時に、腹立って詩を書いたの。
大学に詩を送りつけたって言われて。
要は手紙みたいなもんね。
で、タイトルが異服。
で、内容が異服なんてくだらんみたいなことをひたすら書いてて。
で、女性は服着てなかったら体を見て好きなように相手を選べるから、服なんていらないみたいなのをひたすら書いて、大学に送りつけたらしいの。
スピーカー 2
え、女性が服着なくていいってこと?
スピーカー 1
そう。めちゃくちゃじゃん。
スピーカー 2
ただの変態やん。
スピーカー 1
そう。めちゃくちゃなこと書いて、で、大学をクビになるっていう。
スピーカー 2
やばいな。
スピーカー 1
やばいよね。
スピーカー 2
ただの尖ったやつだね。
そう。
え、それさ、尖ってるけど、人気者だったりはするんかな?
そう。
人柄が面白かったりとか、そういう部分はあったのかな?
スピーカー 1
なんかね、もうちょいちゃんと人隣というか、見た目は色白で赤毛で、めちゃめちゃ画体良かったと言われてるんだけど。
スピーカー 2
あ、画体良かったんだ。
スピーカー 1
そう。で、めっちゃやっぱ人に好かれてたって言われてる。
なんか人気者だったらしいよ。
スピーカー 2
そうなんだ、そうなんだ。
なんかさ、そういう人に好かれる能力があったら、借金がいっぱいあっても、なんとかやっていけそう。
スピーカー 1
そうそうそう。だから、これ大学クビになったのも、むしろラッキーって言ってたらしくて。
スピーカー 2
確かに。てか、大学そもそも中退してるしさ、大学クビになっても全然気にしなさそうだよね。
スピーカー 1
ていうかね、その後別な大学でね、すぐ職見つけれるよ。
で、その大学が前の大学より給料が3倍だったっていうね。ガリレオ大喜び。
もうこの3倍になった時が、もう人生で最高の日々だったっていう。
どんだけ金好きなんだよっていう。
スピーカー 2
そういうのを手記に残してるの?
スピーカー 1
残してる。
スピーカー 2
それが何歳ぐらいの時?
スピーカー 1
これね、20代後半とかぐらいですね。
スピーカー 2
あ、これでまだ20代後半。
スピーカー 1
20代後半ぐらい。なかなかね、すごい人ですけど。
で、大体ね、ちょっとキャラクター性はこんな感じなんですけど、ただのチャランポランじゃなくて、やっぱり天才は天才なんですよ。
スピーカー 1
で、この大学クビになって別の大学来たぐらいの時に、アリストテレスに勉強するんですよ。
で、アリストテレスにはがっかりしたっていうのを言ってて。
スピーカー 2
なんでかっていうと、アリストテレスってめっちゃ観察しまくる人っていうのを、前のサイエントックでも言ってたんだけど、実験をしてないって言ったの。
ただただ観察するだけで、自分で何か仮説立てて実験とかはしてないっていうことなのかな。
スピーカー 1
これめちゃめちゃ本質だなと思って。
だからアリストテレス偉そうにいっぱい書いてるけど、全然実験して確かめてないから、これダメじゃんっていうのを言ってたらしいよ。
すごいなっていうのと、当時ってアリストテレスのことを信じて何かやって、変なこと起きても見て見ぬふりしてたらしいよね。
予想外の結果を得られたら、これは何か自分がおかしいとか、そういうのでちゃんと向き合ってなかったらしいんだけど、
ガリレオが良かったのは予想外の結果が何か出ても絶対にそれを否定しないで、何か自分の考えがおかしかったから、もうちょっとそれを深掘りしようとか。
っていうのをこの20代後半からやってたらしい。
スピーカー 2
具体的にはどういうことやってたの?
スピーカー 1
例えば、それこそ物が落ちるスピードとか。
アリストテレスは重いものの方が早く落ちるって言ってた。
軽いものはそれよりも遅く落ちるって言ってたね。
だから当時の人はそれを信じたと。
でもそれ違うんじゃないって言ってた。疑ってたよね、ガリレオ。
別に重さによらないんじゃないっていうのも言ってたけど、それを証明するために実験やるぞって言ってたけど、それどうしようって悩んでたみたいな。
すぐできそうだけどね。
スピーカー 2
っていう感じ。
そういう系の物理っぽいことをやってたんだね。
スピーカー 1
そうそうそう。
だから最初に実験がっつりやったのは、この落下っていうものに対してだったらしい。
でもさ、道具あんまないから結構難しいよね、これ。
スピーカー 2
道具が必要?
スピーカー 1
だってさ、そんなめっちゃ正確なストップウォッチあるわけでもないし。
ちなみに世界には時計できてたんだけど、ガリレオは時計持ってなかったのよ、ちゃんといいやつ。
時計もない。
あとガリレオの実験室に電気もガスも水道もない。
スピーカー 2
大丈夫か。
スピーカー 1
で、その落下するものが重さによらずに同じスピードで落ちるっていうのをどうやって証明するかっていう。
むずくない?結構。
スピーカー 2
まあね、すごく微小な誤差とかを見ないのであれば、普通に目視で軽いものと重いものを一緒に落として、
で、全部一緒に落ちる地面に着地するじゃんっていうふうに見ればいいかなって思ったけど、やっぱり正確なストップウォッチとかが必要だったの。
スピーカー 1
場合によってはさ、でもそれは落ちる距離が短いから差ついてないだけだって言われたりとか。
もっと高いとこから落としたら、さあ出るんじゃないって言われたら、言い返せないよねっていう状況ね。
で、まずこれやるための大前提として時間をはからないといけない。
これ何やったかっていうと、バケツに水入れて、ちっちゃい穴あけて、水ちょろちょろ出す。
スピーカー 2
水時計じゃん。
スピーカー 1
水時計、そう。水時計を使って時間をはかるっていうのをまずやる。
大変だよこれ。
スピーカー 2
まず水時計作るとこからやってる。
作るところもそうだしさ、着地した瞬間に水止めるってことでしょ?
スピーカー 1
止めるというか、まあまあでもそうだね。それまでの減った水の量ではかるってことだから。
スピーカー 2
じゃあ着地した瞬間にその量をわかってなきゃいけないのも結構大変だよね。
結構大変。
スピーカー 1
結局目視だよね。
結局目視ではある。
だから結局、物をただ落とすっていうのだけだと証明できなかった。
まあその今言った水時計の精度が足りない。
この時の考察は、物が落ちるのが早すぎるから見えないって思ってたの。
だからひと工夫したら証明できるっていうのに気づく。
じゃあどうしたでしょう?
スピーカー 2
ひと工夫したら?
スピーカー 1
物が落ちるっていうのをはかるんじゃなくて、それを違うものに置き換えて時間を測定するっていうのをやる。
考えたらもしかしたらわかるかも。
スピーカー 2
え、何を置き換えるの?
スピーカー 1
物が落ちるスピードっていうのを。
スピーカー 2
物が落ちるスピードっていうのを何かに置き換えたら何がわかる?
スピーカー 1
水時計でちゃんと時間を正確に測って、その重さに関係ない証明ができる。
スピーカー 2
落ちる速さが重さによって変わらないっていうことが証明できる?
そう。
スピーカー 1
道具としては水時計しかまずないですと。
で、一旦金属の玉、大きいものと小さいものを手からパッて離して落ちるスピードは速すぎるから水時計だとうまく測れない。
スピーカー 1
だからその落ちるっていうのをもう少しゆっくりにしたい。観察する対象。
なんであるものを使って水時計で測るっていうのをやった。
スピーカー 2
上に投げる?
スピーカー 1
上に投げるでもないかな。上に投げるさらに難しくなりそうじゃん。
スピーカー 2
ゆっくりにしたい?
スピーカー 1
そう。ものが落下するっていうのをゆっくりにしたいってなったら。
スピーカー 2
高いところから落とす?
スピーカー 1
まあそれも一つ回答ではある。
スピーカー 2
ゆっくりって落ちるスピードかってこと?高くしても別に落ちるスピード変わらない?
スピーカー 1
変わらない。
スピーカー 2
時間は長くなるけど、ゆっくりにする?
スピーカー 1
ゆっくりにする。てかね、落ちるじゃないことにする。変換してる。
スピーカー 2
でも上に投げるじゃないんだよね。
スピーカー 1
上に投げるじゃない。
スピーカー 2
落ちるじゃない。ゆっくりにする?自分も落ちる?
スピーカー 1
自分も落ちる。落とし穴みたいになりますね。
聞き方難しいんだよね、これ。
落下じゃなくするっていうか。
スピーカー 2
落下じゃなくする。当てたいな。
スピーカー 1
そう、言われたらああってなると思う。
スピーカー 2
ゆっくりにする?直進して進みながら落とすとかは?
スピーカー 1
直進して進みながら落としても一緒じゃない?
スピーカー 2
一緒だよね。
スピーカー 1
ちなみにね、道具は必要ですね、これ。
スピーカー 2
球のスピードをゆっくりにするんだよね。
スピーカー 1
球のスピードをゆっくりにする。
言ったらさ、物落ちるもある場所からある場所までの移動する時間を測ればいいわけじゃん。
スピーカー 2
その移動の仕方を変えたって感じかな、落下じゃなくて。
じゃあ、エレベーターで上上がりながら落とすみたいな。
スピーカー 1
エレベーターない。
落下じゃないよ。
スピーカー 2
落下じゃない。
あれでも、球の移動するスピードみたいんだよね。
スピーカー 1
球の移動するスピードみたい、そう。だから、球をどう動かすかっていう感じかな。
スピーカー 2
でも、上方向ではないんだよね?下方向でもない。
下方向。
下方向?下方向で?
スピーカー 1
大きく見て下方向って感じ。
スピーカー 2
大きく見て下方向。
スピーカー 1
もちろんヒント言う?
真下ではない。
スピーカー 2
斜め下。
スピーカー 1
ってことは、何を使う?
スピーカー 2
手。手で投げる。斜め下に。
斜め下にさ、でも落としても別に変わらんくない?
スピーカー 1
いやいや、斜め…
スピーカー 2
あ、でも投げたら変わるか。初速が変わるから。
スピーカー 1
投げもしない。
スピーカー 2
え?
スピーカー 1
投げたらブレるんじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
投げてない。
スピーカー 2
斜め下?
スピーカー 1
斜め下。
スピーカー 2
わかんない。
スピーカー 1
わかんない?
スピーカー 2
もうちょっとヒント。
スピーカー 1
これは物理学ですっていうのがヒント。
スピーカー 2
物理学?
スピーカー 1
物理といえば、俺結構これ出てくるイメージあるけど。
スピーカー 2
斜め下?
スピーカー 1
斜め下。
弾が斜め下に移動するといえば。
スピーカー 2
え?そんなあったっけ?そんな物理で。
斜め下に移動するやつ?
スピーカー 1
移動する道具を使えばさ。
スピーカー 2
道具?
うん。
鉄砲みたいな?
スピーカー 1
鉄砲?あ、なんか違う。えっとね、もっとあれだよ?フィールド的なもんよ。
スピーカー 2
フィールド的な?
スピーカー 1
それの上に弾を置いたら斜め下に行きますってやつあるじゃないですか。
スピーカー 2
あ、台座?なんか滑り台みたいな?
スピーカー 1
そう。坂。
スピーカー 2
坂?
スピーカー 1
要は落下っていうのを測るんじゃなくて、坂を転がり落ちるっていうのにすれば、ちょっと時間伸びるじゃん。
スピーカー 2
あー、そういうことね。
スピーカー 1
そう。で、やったら水族館でもその差測れるんじゃないっていう。
スピーカー 2
うんうんうんうん。
スピーカー 1
ただしこれあれだけどね、摩擦をなるべく少なくしないといけないから、めっちゃあの磨いた板とかでやんなきゃいけないですけど。
当時、摩擦とかは分かったのか?摩擦の原理みたいな。
ちゃんとは分かってないけど、一応なるべく滑らかな板を用意してたらしい。
だから落ちてパッていっちゃうやつでも、坂を落ちるっていうのだったら全然測れるんで、これで比較したって言われてるよね。
急に高校物理美出てきましたね、これ。
スピーカー 2
坂か。
スピーカー 1
そう、坂。で、この実験がすごい良くって、運動をゆっくりして測定しやすくして、しかも摩擦の影響とかなるべく小さくしようっていう。
で、空気抵抗があるだろうっていうのは分かってたよね。
坂だとそれもちょっと軽減できるというか。
スピーカー 2
あー、真下じゃないから。
スピーカー 1
真下じゃないから、まだ見やすいっていう感じらしい。
で、こういう邪魔者をなるべく排除した結果、坂道で玉を転がすっていうのに行き着いたらしい。
で、これで分かったのが、坂の角度が小っちゃい時に、玉の移動距離は時間の二乗に比例するっていうのを見つける。
ってことは、これが成り立つってことは、玉って一定の割合で速くなってるってことだよね。
時間の二乗に比例してるんで、移動距離が。
要は加速してる。
これを初めて検出したのはこれだよ。
物が落ちる時に、重力加速度ってあるじゃないですか、加速していく。
あれを初めて見つけたのがこの実験って言われてる。
で、しかも重さには関係ない。
で、加速してるっていうのが坂でまず分かったと。
で、例えばこれが30度の坂で成り立つなって分かったとするじゃん。
で、これ角度をどんどんつけてったらさ、いずれ90度になるわけよね。
それって物が落下するのと同じじゃん。
だからこれ物落下する時も重さに関係なく、その速度って同じなんじゃないっていうのがここから導ける。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
ってことはこれアリストテレスが言ってたことと違うなっていう証明にもなるよね。
アリストテレスが言ってたのは、重いものは早く落ちる。
軽いものは遅く落ちる。
って言ってたのとは違う。
スピーカー 2
逆にアリストテレスはなんでそういう風に言ってたんだろうね。
イメージで言ってたってこと?観察してたのに。
スピーカー 1
石と葉っぱでやってたみたいなのもあるらしくて。
それはそうかなっていう。だから石と葉っぱ何倍の重さの差があって、石だとこれぐらいの秒数で落ちます。
秒数というかスピードが違うってのは明らかに違うじゃん。葉っぱより。
スピーカー 2
あれなんで石と葉っぱだったらさ、同じタイミングで着地しないんだっけ?
空気抵抗とかがあるから。
空気抵抗がある。
空気抵抗が葉っぱに大きくかかるけど、石にはそんなにかからない。
かからないわけではないけど、重力の方が大きすぎて。
スピーカー 1
本当は葉っぱと石は真空状態で空気抵抗とかをなくすと、同じ速度で落ちる。
だけどアリストテレスの時はそんなのわかんないから、変わるって言ってたって話だね。
直感的にはそう思っちゃっても仕方ないような気がするけどね。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
だって重い方が早く落ちそうだもんね。
これの何がすごいって、玉と坂と水時計だけでアリストテレス間違ってましたって言ったっていう。
これがすごかったこと。
これは有名な最初に言ったピサの斜塔の実験。
ピサの斜塔の上から重さが違う2つのものを同時に落として、同時に地面に到達するって証明したみたいな。
伝説が残ってるんですけど、
これガリレオがやったかっていうのは怪しいって言うんですって。
すごい有名だし、ガリレオによるピサの斜塔実験っていう名前がついてるくらいなんだけど、
これなんかね、弟子が持って喋ったんじゃねっていうのが有力というか。
なるほどね。
スピーカー 2
じゃあ実際にさ、重いものと軽いものを落として、同時に着地するっていうのを見つけたのはガリレオだけと、
だけどやった実験は違くって、
実際はスルベリーライで使ってたけど、ピサの斜塔は使ってないっていうこと。
スピーカー 1
本人は別にやったって書いてない。
弟子が書いたやつにはガリレオさんがそういうのでやったっていうのを書いてて、
スピーカー 2
なんで持るんだ?
スピーカー 1
いろんな人が見てましたっていう。書いてるんだよね。
っていう記述があったから、いろんな人がガリレオがそういう実験やったんだ、すげえってなってるんだけど、
実際は怪しいって言われてる。
ちゃんとした記録が残ってないからっていうね。
だけどその後の時代とかでガリレオに影響を受けた学者とかがピサの斜塔でものを落とすって実験やってたりはするんだけど。
スピーカー 2
なるほどね。ピサの斜塔って何メートルぐらいなんだろう?
イタリアにあるんだっけ?
スピーカー 1
イタリアにある。55メートル。
スピーカー 2
行ってみたいな。
スピーカー 1
1回は見てみたいよね、これ直接。
スピーカー 2
登れるのかな?なんか。
スピーカー 1
登れるんじゃないの?でも結構危なそうだけどな。
スピーカー 2
どれぐらい傾いてるんだっけ?
スピーカー 1
4度ぐらい傾いてる。結構怖くない?
スピーカー 2
怖。これさ、先っちょの傾いてる方にさ、いっぱい人乗ったらさ、ちょっと怖くない?
スピーカー 1
傾きそう、ほんと。
スピーカー 2
傾きそう。
スピーカー 1
なんか補修工事とかされてるみたいだから、さすがに大丈夫なんだろうけど。
待って、登れるのかな?これ。
スピーカー 2
いつかさ、ピサの斜塔行ってさ、レポートしたいよね。再現トークで。
スピーカー 1
一応有料で最上階まで階段で登れる。
スピーカー 2
階段。大変だね、50メートル。
スピーカー 1
296段階段がある。
ちなみに、世界で一番傾いてる建物って認識されてたけど、
なんか実際はね、ドイツにあるズールフーゼンの斜塔っていう、また別の傾いてる塔があるらしくて、
そっちの方が傾いてましたっていうのが、後々わかってたりする。
スピーカー 2
そっちは何度ぐらい?
スピーカー 1
そっちは、さっきの4度って言ったよね。
こっちはね、5度。
スピーカー 2
怖。
スピーカー 1
で、ちなみに2010年、アラブ諸国連邦にさらに傾いたビルが建てられてる。
スピーカー 2
それをあえてだよね。
スピーカー 1
それをあえて。
スピーカー 2
ギネス世界一を狙って。
スピーカー 1
そう、たぶんね。キャピラルゲートビルってやつ。
これ、36階建ての、高さ165メートルで、18度傾いてる。
スピーカー 2
めちゃめちゃ傾いてる。
見たい見たい、その写真。
スピーカー 1
これはちょっとわかりにくいけど。
スピーカー 2
なんかもう、もはやアートみたいな感じだね。
18度。
スピーカー 1
すごいよね。
スピーカー 2
すごいね。
スピーカー 1
今のギネス記録は、このキャピラルゲートビルってやつらしいけど。
スピーカー 2
なんか、これからどんどんこぞってさ、傾いてるの作られそうじゃない?
スピーカー 1
これ、何の意味があるんだろう。設計上のリスク増えてるだけな気がするんだけど。傾けることによって。
スピーカー 2
なんか、その中で生活はしたくないよね。
スピーカー 1
したくないよね。なんか気持ち悪くない。
ちゃんと平行にしなきゃいいのかもしれないけどさ、床を。
スピーカー 2
床を平行に、水平にしたとしても怖いよね。落ちるかもみたいな。
スピーカー 1
しかも、ピザの斜塔とかも別に傾けたくて傾けたわけじゃないと思うけどな、最初。
スピーカー 2
だよね。
自慢賃貨じゃん。
自慢賃貨。
スピーカー 1
自慢賃貨だ。
スピーカー 2
じゃあ、はじめはまっすぐだったの?
スピーカー 1
はじめはまっすぐだったんじゃない?
全然関係ない話だけど、何回も工事して、ちょっと修正というか。
一時期5度以上傾き探しいけど、ちょっと安全のために戻して、まだちょっとまともになったりするらしい。
スピーカー 2
戻せるんだ。
スピーカー 1
戻したり。
スピーカー 2
どうやって戻すの?上の方引っ張って戻すんかな?
スピーカー 1
いや、これどうやって工事してんだろうね。
スピーカー 2
しかも、結構さ、歴史的な建造物だから難しいよね。
スピーカー 1
そうそう。だから、自慢緩いから、地面に薬液を注入して固くしようみたいな。
スピーカー 2
コンクリートか、みたいな感じかな。
スピーカー 1
すごいよね。で、今は安定してるらしいよ。4度ぐらいで。
スピーカー 2
4度で。
すごい話ですけど、ガリレオで有名なピザの舎頭ですけど、漏られてた可能性は結構あるということです。
わかりやすいけどね、舎頭から物落として、実験しましたよって言ったらね。
スピーカー 1
当時、さっきの実験でもわかるように、別にガリレオガリレーの研究室にめちゃめちゃ実験器具がいっぱいあって、いろいろやったわけではない。
基本、試行実験して、こうなったらこうなるんじゃないかっていうのを考えて、物理の動きとかね。
そもそも空気抵抗とか、いろいろ無視しないといけないじゃないですか。
そういうので理論を考えるみたいな試行実験をいろいろしてたと言われてて、物落ちるとかも。
で、斜面の実験したときに、もう1個気づいたことがあって、斜面が2個あって、U字型になってるような坂。想像できるかな。
スピーカー 2
U字型の縦の2本が両方とも斜面ってこと?
スピーカー 1
そう。ころころ転がって、1回平らになって、その先にまた登り坂あるみたいな感じ。