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2023年ノーベル生理学・医学賞は「mRNAワクチンの基盤技術」カタリン・カリコさん、ドリュー・ワイスマンさんの2名が受賞しました。

サイエントークではこの2名の出会いや研究にまつわる裏話を2021年に配信していました。今回はその再編集版となっています。

シーズン1 mRNAワクチンの開発に繋がった「諦めない物語」【科学者紹介10: カタリン カリコ】 #47

※収録環境がまだ整っていなかった時代なので音質は粗いかもしれません。声が今とちょっと違うのも楽しんでもらえれば、、、

ノーベル生理学・医学賞にカリコ氏ら コロナワクチン開発貢献 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231002/k10014211101000.html

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シーズン1-7  新型コロナウイルスのmRNAワクチンとは何なのか 

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サマリー

今回はカタリンカリコさんの大胆な行動と苦労が描かれるハンガリー成長編、アメリカ奮闘編、ドイツ躍進編の3部構成でお送りしています。カリコさんは2005年に発表されたmRNAの研究成果が当初注目されず、資金も集まらず苦労を強いられました。しかし、8年後にビヨンテックとモデルナがこの研究に注目し、その成果を活用してmRNAワクチンの開発に成功しました。カリコさんの努力とチャレンジ精神はノーベル賞受賞候補にもなっており、このワクチンの開発に貢献しています。

00:15
スピーカー 1
レンです。エマです。サイエントークは、おしゃべり研究者と普通のOLが世の中の気になることについて語るポッドキャスト番組です。
よろしくお願いします。よろしくお願いします。今日はですね、相変わらずいつものコーナーをやりたいと思います。
いつものコーナーとは?科学者紹介です。今日は誰?今日はカタリンカリコさんを紹介します。
お願いします。この人はですね、現在66歳で、女性なんですけど、
スピーカー 2
ビヨンテックっていう会社の上級副社長さんですね。 素晴らしい人ですね。
絞り出した感、すごいな。
今はね、5時46分なんで、朝の。そうですね。まだ脳が寝ぼけてますね。
スピーカー 1
ちょっと時間なくてね、今週。そうですね。今やってますね。
ビヨンテックどうですか?聞いたことありますか?
スピーカー 2
はい、あります。ファイザービヨンテックのビヨンテックですよね。ワクチンの。
スピーカー 1
そうですね。今、新型コロナのmRNAワクチンの会社で、多分初めて聞いた人がほとんどだと思うんですけど、
その会社の人ですね。一言で言うと、mRNAワクチンの基礎を作った人みたいな感じですね。
mRNA自体の話って、実はサイエントークのエピソード7とエピソード8でも以前紹介したことあるんですけど、
そっちでもちょっとちらっとこのカリコさんの名前だけは出てきてて、
ちょっと今回深掘りしようかなと思いました。
その理由が、かなりストーリーとしてめちゃくちゃ面白いし、
あとはもう少しでノーベル賞の発表なんですよね。
そうだね。
イグノーベル賞のちょっとコミカルな会をやりましたけど、ガチノーベル賞のほうが発表なんですけど、
それももしかしたら受賞するんじゃないかっていうふうに言われてて、
これを聞いてカリコさんについてちょっと知ってると、
もし受賞したときにね、友達にドヤ顔でしゃべれるかもしれないっていう。
スピーカー 2
カリコさんだってありますね。
スピーカー 1
そう、そういう感じになってます。
このカリコさん、ヤフーニュースとかでも取り上げられてたり、あとは、
スピーカー 2
ポッドキャストでも取り上げられてたよね。
スピーカー 1
ビジネスウォーズですね。
スピーカー 2
そうそう、ビジネスウォーズ、あれ私聞きましたよ。
スピーカー 1
英語版?
うん。
いいですね。
スピーカー 2
日本語版でもあるの?
スピーカー 1
日本語版でもビジネスウォーズで出たんだけど、
他はね、あんまり日本語でカリコさん取り上げてるポッドキャストとかないんじゃないかな。
英語だと結構ニューヨークタイムズのポッドキャストとかでも取り上げられたりして、
それも聞いたりしたんですけど、
スピーカー 2
そうなんだ。
スピーカー 1
そう、で、そういうところのインタビュー記事とか、
あともうちょっと頑張ってポッドキャスト聞いて、その内容とかを今回一通りまとめてきたんで、
カリコさんの結構大逆転ストーリーっていう感じなんですけど、話していきたいと思います。
スピーカー 2
素晴らしいストーリーをお願いします。
スピーカー 1
大きく開けてですね、漫画みたいに勝手にタイトルつけたんですけど、
ハンガリー成長編とアメリカ奮闘編とドイツ躍進編があります。
スピーカー 2
いい感じにまとまってますね。
三部構成。
スピーカー 1
三段階構成。
漫画の、なんだろう、進撃の巨人のウォールマリア編みたいな、そんな感じで分かれてます。
じゃあ、いきたいと思います。
ハンガリー成長編
スピーカー 1
じゃあ、ハンガリー成長編なんですけど、時系列ごとにいくと、
1955年にカリコさんは、ハンガリーの小さい町、人口1万人ぐらいの町で生まれます。
両親は普通に父親は生育業をしてて、母親は事務員をしてて、全然普通なんですけど、
小中学校で生物とかに興味を持ち始めて、母親がすごい科学に関心があったっていうのも影響してたみたいで、
そこからすごい生物学にのめり込んで、大学とかでも優秀な成績を残してたみたいなんですけど、
そこから生物やりたいっていうので、生物学の研究センター、そのままハンガリーで博士課程に進んだりしてますね。
1970年代ぐらいの大学生の時に、このMRNAってやつと出会うわけです。
一応簡単におさらいすると、MRNAってやつはAUGCっていう4文字の拡散演記、
これ暗号とかコードみたいなものになってて、このAUGCがダーッといろいろ連なって、それがメッセージになってるっていうものなんですけど、
このMRNAの役割としては、DNAからタンパク質を翻訳していく工場のリボソームっていうところに情報を運ぶ、
そういう意味のメッセンジャー、RNAっていう意味なんですよね。
タンパク質を合成する指令を与えるっていう、そういうものになってて。
すごい発想はシンプルで、これはDNAからその情報を伝えるっていうものなんですけど、
じゃあこのメッセージになるやつを外から人の手で加えてあげれば、人の体とかに好きなタンパク質を作らせることができるんじゃないかっていう、
割と発想としてはシンプル。
これ、例えば糖尿病の人がいたら、糖尿病の人ってインスリンとかを注射しなきゃいけないとかあるんだけど、血糖値を下げるために。
それをインスリンを外から入れるんじゃなくて、インスリンの設計図みたいなのを入れて、体の中で作らせるみたいな、そういうのを最初に発想としてはあったみたいですね。
スピーカー 2
タンパク質自体を入れちゃうとあまり良くないでしたっけ?
スピーカー 1
タンパク質自体を入れてもいいんだけど、結局そういうでっかいタンパク質を作るためには、結局DNAとかを作って、そこからタンパク質に翻訳して、それを入れるっていう工程が必要だけど。
スピーカー 2
ああ、そっかそっか。めんどくさいですね。
スピーカー 1
そう。だけどその工程もちょっとスキップできたり、あとはDNAを直接入れる方法もあるんだけど、そういう工程を削減できるっていうメリットとか、
あとは設計図を入れるんで、原理上は量がちょびっと入れば体の中で作ってくれるっていうのもあったりして、
外でいっぱいタンパク質作ってから入れるよりは、まあ少量で済むみたいな、そういうメリットもあったりします。
スピーカー 2
なるほど、なるほど。
スピーカー 1
ただこれが結構難しくて、このMRNA自体があんまり安定じゃないとかで作るの自体難しかったり、あとは当時はこれ注射しちゃうとすごい異物として認識されて、すごい炎症が起きちゃうみたいな。
で、もうマウスとかがすごい死んじゃうみたいなことが当時は結構あったわけです。
で、これを解決しようっていうので、カリコさんは一生懸命研究してた感じですね。
でもカリコさんがやり始めた時には、もう結構これRNA難しいなみたいになって、予算が打ち切られたりいろいろしてて、だいぶ苦しかったみたいなんですけど、
ハンガリーじゃあこのまま研究続けるのは難しいってことで、研究を続けるためにアメリカに行こうってなるんですね。
で、1985年にハンガリーを脱出っていうか、当時ハンガリーがすごい共産主義で、もう一党独裁状態だったんですけど、
このハンガリーからアメリカにお金を持っていくのがめっちゃ大変だったらしい。
だけどお金ないとアメリカで暮らせないじゃん。
スピーカー 2
銀行で振り込んだりとかもできなかったかな。
スピーカー 1
多分それもなくて、カリコさんクレジットカードとかも持ってなかったらしくて、
どうしたかっていうと、当時旦那さんと2歳の娘がいたんだけど、
この娘のテディベアの中に自分の財産900ポンドって書いてるんですけど、
これも何十万かをぬいぐるみの中に隠して、そのまんまアメリカに持っていくっていう、
この割と大胆な手法。
すごいな。
スピーカー 2
いや、なんかそもそもアメリカに全家族で行こうっていう、やっぱ決意もすごいし、
自分の研究のために。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
かつ、それするために全財産をテディベアに入れるっていうその勇気がすごい。
リスクテイカーだな。
スピーカー 1
リスクテイカー、確かに。
スピーカー 2
やばいな。
スピーカー 1
そう、なんかアメリカにも特にツテとかがなかったみたいだから、
頼る人がいないから、もう自分で何とかするしかないみたいな。
そう、まずこの思いっきりが結構すごい。
そして、そのテディベアを持ってアメリカに行くわけですよ。
ここからもアメリカ編です。
アメリカ奮闘編
スピーカー 1
アメリカ渡った後は、ペンシルベニア州のテンプル大学っていうところと、
その後ペンシルベニア大学っていうところで研究していくんだけど、
かなり設備が完全には整ってなかったり、
あとは上司が厳しかったりっていうので、結構きつかったみたいな。
ハンガリー戻りたいって思ってたみたいなインタビューでも答えてたんだけど、
しかも研究成果がなかなか出なくて、ずっと。
研究費とか取ってこないといけないんだけど、それを断られちゃったりとかして、
しかも当時の上司から、もうMRNAの研究はお金も取れないし、なかなかうまくいかないから、
もう違うことをやるか、アシスタントみたいな給料で今のことを続けるか選べみたいな。
スピーカー 2
やば。
スピーカー 1
言われて、ここが結構もうターニングポイントで、
アメリカっていうか10年以上研究してて、もうさすがに苦しいわけですよ。
だからもう違うことやりたくなると思うんだよね、普通に考えたら。
スピーカー 2
そうだよね、もう周りからのプレッシャーもそうだし、
自分としても成果上がらないものを10年以上やるって結構つらいよね。
スピーカー 1
これめちゃくちゃつらいと思う。
だけどね、カリコさんはね、このMRNAをやっぱやりたいみたいな。
これは世界変える技術なんじゃないかっていうので、
もう自分の給料めっちゃ下がってもいいからやりますって言って。
スピーカー 2
すごいな。
なんだろうな、外からの評価とかじゃなくて、自分の信念に基づいて動いてる人なんだなって思った。
スピーカー 1
そうなんですよね。
スピーカー 2
なかなかいないよね、そういう。それだけで動ける人って。
スピーカー 1
なかなかいないと思う。
スピーカー 2
それに家族もいるじゃん。
スピーカー 1
家族もね、旦那さんはエンジニアの方だったから、たぶん支えられてはいたんだと思うけど。
スピーカー 2
そっかそっか。
スピーカー 1
あとちょっと謎情報は、長女はなぜかボート競技でオリンピック金メダル取ってます。
スピーカー 2
そうなんだ。
スピーカー 1
そう、なんかボートの競技ですごい活躍してるね、娘さん。
スピーカー 2
すごい。
スピーカー 1
これたぶんテディベア持ってた娘さんだと思うんだけど。
スピーカー 2
今何歳?
スピーカー 1
30代後半とかかな。
スピーカー 2
そうなんだ。
いやー、すごい。
スピーカー 1
すごいですよ。
スピーカー 2
どういう遺伝子なんだろう、この家族。
スピーカー 1
わからない。
スピーカー 2
お父さんがスポーツができるってことなのかな。
スピーカー 1
いやー、でもなんかちょっとそこまで書いてなかったなー、わかんないな。
スピーカー 2
かりこさんがもしかしたら研究もできるし、運動神経もまっすぐだったから。
スピーカー 1
いやー、でもね、一個言えるのは、これ間違いなく体力はあったと思うよ。
スピーカー 2
あー、まあ確かにね。
スピーカー 1
研究、結構体力使うからね。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
そう、朝から結構夜までやってたりしたらさ、だいぶ体力必要だし。
スピーカー 2
でさ、そういうお母さんがもう何でもチャレンジするような人だったら、
負けない精神みたいなのが子供にもつくかもしれないよね。
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 2
まあでもそれでも、やっぱ身体的に優れてなきゃ金メダルって取れないと思うから、
いやー、かりこ家、素晴らしい遺伝子だな。
ちょっと開けてほしい、その頭脳と身体能力。
スピーカー 1
すごい。
スピーカー 2
え、それってさ、2021年の東京オリンピックの金メダル?
スピーカー 1
いや、違う。
ではない?
もうちょっと前だったかな。
冒頭競技、2008年北京、2012年ロンドンで金メダル取ってます。
スピーカー 2
すごい。
スピーカー 1
すげー。
スピーカー 2
そっかー。
スピーカー 1
まじすげー。
スピーカー 2
すごいなー。
スピーカー 1
まあそんな感じなんですけど、で、かりこさん自身は1998年に天気が訪れるわけですね。
で、これがたまたま大学のコピー機使ってて、そこでペンシルベニア大学にやってきたドリュー・ワイスマンっていう人がいたんだけど、
この人とたまたまコピー機のとこで会って、最初はかりこさん女子とかに間違えられたみたいな感じだったんだけど、
お互い自己紹介して、で、その時に今RNAの研究してるんですっていうのをかりこさんが言って、
で、それにすごいこのワイスマンっていう人興味を持って、で、じゃあもううちの研究室で実験するみたいな、一緒に研究しようみたいな感じになって、
そう、これめっちゃ優しいよね。
スピーカー 2
じゃあ研究室変えたってことか。
スピーカー 1
そう、ワイスマンさんの研究室に移ってひたすら研究を続ける。
で、ここまでもずっと下積みだよね。ずっと下積みでやっとこの研究室移ってから、
このマウスにmRNAを打っても死なないでちゃんとタンパク質を作らせるっていう方法をようやくここで見つける。
スピーカー 2
え、それアメリカ渡ってから何年ぐらい?
スピーカー 1
これアメリカ渡ったのが1985年なんで、研究発表をしたのが2005年なんで、20年です。
おお。
ドイツ躍進編
スピーカー 1
やっと20年後にこの突破口を見出して、
これmRNAの中のウリジンってやつをシュードウリジンっていうのに改造すると炎症が起きないっていうのを発見したんだけど、
詳しくはエピソード8を聞いてください。
2005年に発表して、さあここからだって、これいよいよ人でもできたりとかいろいろできるぞみたいなイケイケだったんだけど、
お金もあんまり集まらなくて、で論文もそんなに注目されなくて、この当時は。
スピーカー 2
研究成果としては割と大きいけど、そこまで注目だったり評価だったりが得られなかった。
スピーカー 1
言ってもこのmRNAの研究自体がだいぶ下火になっちゃってたから、結構他の人も辞めちゃってて、そんな注目されてなかったよね。
ベンチャー企業みたいなやつも作ってたけど、これもあんまり投資を得られないみたいな状態。
だからまだちょっと苦労が続くわけです。
で、そこから8年後、2013年かな、2010年過ぎたあたりで、この論文を実は注目してた会社っていうのが2社あって、
それが今、かりこさんが所属してるビヨンテックっていう会社と、あとはモデルナっていう会社。
この2社は、この2005年に出したかりこさんの研究発表を、これは結構すごいんじゃないかっていうので注目してたんだよね、当時。
先見性がすごい。
ビヨンテックとモデルナによる成果の活用
スピーカー 2
そうだね。そんなに知られてない会社たちだけど、ちゃんと注目してたんだ。
スピーカー 1
そうそう。これなんならね、かりこさんが所属してたペンシルベニア大学とかは、もうこの特許の権利とかも外の違う会社に売っちゃったりしてて。
スピーカー 2
なるほどね。じゃあ、その時売ってなかったら、今はビヨンテックにかりこさん所属してるけど、じゃあ他社のモデルナとかにはもうその技術を渡せなかったというか、モデルナはmRNAワクチン作れなかったっていうこと?
スピーカー 1
そうそう。で、ビヨンテックも結果的にはそのライセンスを使ってやってる。
スピーカー 2
あー、そっかそっか。
スピーカー 1
そうそう。どっちもやってるんだけど、だけどそんな独占状態にはならなかったというか。
そっから、このビヨンテックっていう会社は実際にかりこさんをドイツに招待して、ドイツの会社なんだけど。
で、移籍して、で、モデルナはモデルナで、また違う人がこの権利使って独自で研究してっていうのをずっと続けてて、で、かりこさんは2018年とかからインフルエンザもmRNAワクチン作れないかとかずっと研究し続けてて、
そこで去年新型コロナウイルスが登場してきたんですよね。
で、このビヨンテックのCEOとかはもうこれはやんなきゃまずいっていうことで、もうこの今まで何十年もかりこさんがコツコツと培ってきた技術を投入して、
今までこれって承認されたこともなかったけど、一気に緊急承認まで去年行って、今実際、もしかしたらね、打った人もいるかもしれないですけど、ハイザービヨンテックのね、mRNAワクチン。
で、2020年の12月には実際にこのかりこさんと当時かりこさんを救ったワイスマンっていう人が完成したワクチン接種を受けて、すごい医療従事者の人から拍手喝采が起きたっていうのを書いてました。
スピーカー 2
めっちゃいいストーリーや。
スピーカー 1
めでたしめでたし。
もうなんか泣けてきた。
まだちょっとね、コロナとかに関してはまだまだ進んでる最中っていう感じですけど、ポッドでの技術ってよりかは、こういうね、何十年も研究者が努力し続けてきたものっていうのが使われてるっていうのでね、これはね、すごい。
スピーカー 2
すごいなんかめちゃくちゃきれいなサクセスストーリーだよね。
初め一問なしでアメリカに行って、なんか普通だったら諦める状況でも諦めずにずっと頑張って、コロナが起きて急に新しいタイプのワクチンをその技術使って作ったっていう、諦めないっていうのとチャレンジし続けるみたいな、すごいいい話だな。
スピーカー 1
いやーすごいよね。
スピーカー 2
実際やるのって凡人じゃ食べていけないけど、すごい。
スピーカー 1
いや本当に新年ないとそんな給料めっちゃ下げるぞとかさ、薬食下げるぞって言われたらさ、いやじゃあやっぱちょっと違うやつやって、そっちで頑張るかみたいな感じになっちゃうと思うけど、
たぶんこうやって、このMRNA自体のポテンシャルをすごい信じてたから、今こうやって使われたり、実ってこうやって使われてるわけだし。
スピーカー 2
世界中の人を救ってるわけだしね。
スピーカー 1
これはね、超すごい。
スピーカー 2
こんなきれいなさ、現実のサクセスストーリーある?
スピーカー 1
いやーなかなかないっすね。
スピーカー 2
ね。
スピーカー 1
あとはあっても、なかなかね注目されなかったりするんだけど、こういう、実は背景、裏側にはこういう人の努力がありましたみたいなね。
スピーカー 2
でもスケールがめっちゃさ、でかいじゃん。
もう世界中の人に影響を与えてるじゃん。
それもすごいよね。
スピーカー 1
でも今やアメリカのタイムっていうニュース雑誌が選んでる、世界で最も影響力のある100人のうちの1人にまでなってるし、
今年もノーベル賞受賞候補者って言われるくらいになってるからね。
すごいよ、これテディベアにお金詰め込んでやってきてなかったらなかったっすよ。
スピーカー 2
確かに。飛行機のさ、なんかチェックする人がテディベアのお金に傷じたら、もしかしたら今私たちの中にはワクチンいなかったかもしれないね。
スピーカー 1
いや、ほんとに。
スピーカー 2
いろんな奇跡が重なって、今ワクチンができたっていうお話でしたね。
なんかちょっと気になったんだけど、かりこさんが粘り強いっていうのは分かったけど、どんな性格なんだろうってちょっと思った。
スピーカー 1
性格ね、性格垣間見えそうなエピソード。
スピーカー 2
ほがらかな感じなのかな、優しいおばあちゃんみたいな。
スピーカー 1
実際ちょっと喋ったことないから分かんないけど、
でもなんかね、この最初に全然うまくいってないときから、ちょっとうまくいき始めたときとかに、なんかね、初めてシャンパンを飲んだみたいな。
スピーカー 2
めっちゃ真面目な感じなのかな。
スピーカー 1
あとなんだろうな、もちろん真面目ではあったと思うけどね。
でもね、結構やっぱり、なんていうか、しっかり自分持ってないと。
スピーカー 2
そこはたぶん絶対そうだと思う。
ただそれ以外のさ、性格はいろいろ研究者によって違うじゃん。
人と全く喋らなかったりとか、めっちゃ変人だったりとか。
それとも普通にコメリック高かったのかな、どうなんだろうなとかちょっと思ったけど、まあまあまあ。
スピーカー 1
これもね、ノーベル賞とかでかい賞を受賞したら、たぶんすごい、もっともっとニュースになるだろうし、もしかしたらわかるかも。
スピーカー 2
そうだね、インタビューでわかりそうだね。
スピーカー 1
でもね、なんかこのノーベル賞を受賞した人に対するどうでもいい話のインタビューみたいな、多すぎみたいなあるけどね。
そこまでホロみたいな。
スピーカー 2
あ、そうなの?
スピーカー 1
なんかほどほどにしといたほうがいい気もするけど。
日本でも結構あるじゃん。
スピーカー 2
確かにな、なんか逸話みたいなのめっちゃ求めるよね、メディアが。
スピーカー 1
そうそうそう、過剰な報道みたいな感じに俺はちょっと見えたりするときあるんだけど。
だけどね、普通に話とかはもっと聞いてみたいなって思った。
でもなんかすごい明るい感じの人だよ、インタビューとかを見てると。
あ、そうなんだ。今めっちゃ金持ちだろうね。
確かに。
スピーカー 2
どんぐらいの家に住んで、どんぐらいの生活してるんだろう。
スピーカー 1
確かにな、気になるな。
スピーカー 2
でもさ、なんか20代とかで成功してたら、もうお金が身の回りにあるのが当たり前な感じになると思うけど、
そんなお育ちだったら、おごり高ぶってなかったりとかしそうだよね。
スピーカー 1
でも、このピヨンテックという会社に副社長として行ったときが50歳前後かな。
スピーカー 2
すごい。
スピーカー 1
そこからね、今さっき言ったワクチン作ってる会社とかは今イケイケだろうし、
もっと他の病気治すやつとかも今研究してたりもするだろうし、
たぶんまだまだこれからだって思ってるんじゃないかな。
あと初めてさ、思い描いてた感じで使えそうっていうのが人で初めてわかったから。
スピーカー 2
でも、今だったらどんどんお金もさ、もらえてるだろうしさ、それでまたさらに研究進みそうだよね。
スピーカー 1
もう既にしてるけど。
スピーカー 2
神子さん今副社長だけどさ、研究もしてるんだよね。
スピーカー 1
実際に実験してるわけじゃないと思うけど。
スピーカー 2
自分が指示してやらせて、ブルーン薬みたいな。
スピーカー 1
どういう病気やるとか、そういうのもかかってると思うし。
スピーカー 2
でも実験もかかってるのかなってちょっと思って。
スピーカー 1
普通にマネジメントしてたとかかもしれないけど。
でももうエキスパートじゃん。
基礎になってる技術っていうのはずっと神子さんがやってきたことだから、一番詳しいだろうしね。
いやーすごいっすよ。
ネバーギブアップだ。諦めないのが大事っていう話でした。
スピーカー 2
いい話でした。
スピーカー 1
はい、じゃあ今回こんなもんで。
サイエントークは皆さんからの感想や質問を募集しています。
概要欄のお便りフォームやツイッターのハッシュタグ、サイエントークでつぶやいていただければ嬉しいです。
それではまた次回お会いしましょう。
バイバイ。
25:57

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