しかもそれが地球の倍以上のスピードで時転してるんで。
あ、なるほど。
1週10時間ぐらいで時転してるから、バカでかい磁気圏が超高速回転してるようなイメージなんですよね。
あー。全然違う。
地球のオーロラとかって、実は自分の磁気圏のエネルギーで結構賄ってたりもするんで。
もちろん太陽風はトリガーになったりもするんですけど。
あそこが結構違う磁気圏なんですよね。
あ、じゃあそう見るとやっぱ水星も唯一無二の検証材料。
そう、地球とちゃんと比較しようと思ったら、より水星の方が似て非なるというか。
全然パラメーターは違うけど構造は似てるとか、そういう良い対象なんですよ。
なるほど。これだけでちょっと水星探査の意義みたいなのを若干感じられてめっちゃ嬉しいですね。
水星って調べたらどんなのが面白いんだろうっていうのがあんまりイメージつかなかったんですよね。
そうなんですよ。みんなに水星のこと言っても、やっぱりそもそも印象がないというか。
地味な惑星第一位なんで、何するんですかってなっちゃうんですけど。
今日強調したいのは太陽ゲリ一番変なんだよこいつっていうことと、
それってつまり特徴的イコール面白いやつなんだっていうことを伝えたいですね。
なんかいろんな今惑星ってめっちゃ見つかってるじゃないですか。
太陽系外惑星。
その中で岩石なのかガスなのかで結構二分されてくくられるけど、
その中にももしかしたら水星ライクなものもあってとかっていう研究にも発展し得るものになるんですか。
そうですね。まさにエグゾマーキュリーと呼んだりしますけど、
水星っぽい系外惑星っていうのが候補みたいなのは出つつあったりして、
その辺も面白い研究対象になってますし、
太陽系外惑星とのつながりでいうと、やっぱり僕らの命があるのかどうか、
生命あるのかないのかっていう話やっぱりしたいわけなので、
ガス惑星よりはそういう観点では地球型惑星のこともっと知りたいわけですよね。
そうですね。
太陽系外惑星って観測の手法のある種制約というか、見つけやすさの観点で、
星のすぐ近くを回ってるやつの方が見つけやすい、周期が短いので、
大抵の今のメインの手法って、星の前を横切ったときに星の光が変化するのを捉えるので、
どう内側から外側に伝わって、その間にどう変化してるかが、
データで見れるわけですよね。今まではシミュレーションしてたわけですけど。
いやすごい。無駄のないミッションですね。
いや結構これいろんな探査機に今後も行っていこうと思ってるんですけど、
やっぱり他の探査機でクルーズ長い人たちって、
クルーズ中は安全のためにあんまりオンしないとか、
運用にお金がかかっちゃうから省エネでって言ってて、
実はベピコロンボもそうだったんですよ。打ち上がるまでは、
惑星スイングバイのときは観測するけど、他はしないっていうのがベースラインだったんですけど、
さっき言ったように他の探査機との位置関係もあって、
これめっちゃ面白いことできるぞっていうことが分かってきたんで、
サイエンティスト側でいっぱい策を練ってですね、提案をして、
いやーそうそうすげー。
実現して、いざやり始めたら結構運用の方も最適化していったし、
成果も出てたので、じゃあある程度やれるときはやりましょうっていうことで。
運用ハードになったらやっぱ実現難しいですもんね。
そうなんですよね。そこを見ながらいいバランス取って実現って感じ。
これはぜひ他でもやるべきって結構言ってます。
確かに確かに。
基本的には太陽系の中でやるミッションが基本的なものになるから、
これからもしかしたら出ていく時代が来るかもですけど、
そんなのは多分さっきの話で、
それに対してできることは余ってる時間でなるべくやっていくっていうのは重要な視点ですよね。
太陽系内にどんどん探査機増えていって、
僕らは先端をハイビーとか言ってますけど、
そこの中を太陽風なりフレアのガスなりが伝わっていくのを
いろんな点でパチパチと同時に取れたら、これは面白いですよね。
今できる時代になったということです。
確かに。そもそも何個も装置が宇宙空間にフワフワ浮いてて連携するみたいなのが
できる時代になったっていう背景が大きいのか?
大きいですね。その中でもやっぱり内側に行く人が少ないので、
ベトナムはその中でも重要な位置を占めている。
面白いな。
これあれですか、太陽の観測しといた方がいいぞってなったのは、
2024年、太陽元気になってるからっていうのも背景にちらっとあったりするんですか?
打ち上がって最初の1年ぐらいはやっぱり探査機だったり乗ってる観測機器のチェックで
周り逃亡を察されてたので、あんまり余力なかったわけですけど、
最初の地球スイングバイっていうやつが2020年4月にあって、
そこで初めて観測機器の腕試しというか、地球の磁気圏の観測とかをやったわけですよね。
そこで思いのほかよく取れるじゃないかということで、
これもっとサイエンスできるよねっていうのが一つのきっかけでした。
これって今の太陽活動の話とかにもつながるのかなと思うんですけど、
弱いバリアを持ちながら、水星がどうやって地場を作っていって、
太陽とインタラクションしてるのかっていうのを見るのに、
太陽の活動性、高い時期と低い時期、どっちの方が良いとかみたいな話ってあるんですか。
バリア壊されすぎちゃうなみたいな懸念があるのか、
やっぱり爆裂的にインタラクションしててくれた方が嬉しいなっていうのがあるのかとか。
面白いという意味ではやっぱり光射で、活発な時期の方が変化に富むので、
いろんなパターンが見れると。
激しい時期とはいえずっと常に激しいわけじゃないんで、
ちょっと一旦休んでる、すぐまたドーンってくるとか、
そういう両方見れるという意味ではやはり活動が活発な時期が良くて、
そういう意味でベピコロンボは結果的にラッキーな時期。
水星の軌道とのバランスの方が重要だから、太陽の活動性よりはそっちにプライオリティがあって、
結局活動性がたまたま高いタイミングでアプローチしてる。
本来はこのミッション打ち上げめちゃめちゃ延期しまくってて何度も。
そうなんですね。
もともと行く、それこそ2011年とか12年とかには最初の頃は着くとか言ってたものが今2025年なんで。
太陽活動周期1週分ぐらい遅れてる。
そんな時期なのか。
途中の頃は静かな時期に行く計画だった頃もある。
そうなんですね。なるほど。延期はあるあるですよね。
特にヨーロッパのやり方今回のベピコロンボで初めて一緒に見ましたけど、
それは遅れていくかっていう感じ。
よく言われるのは、やっぱあそこだけ日本とかアメリカとかとは違って、
連合状態になってるから、お金の出し方がいろいろあって、
そうすると成果の分配もこうでみたいな、
他の国では必要のない手続きみたいなのが一定量発生するからっていうのはなんかチラッと聞いたことはあったりするんですけど、
リスクに対する向き合い方がアメリカと全然違ったのが印象的で面白かったって話をされてて。
僕は日本の方が慎重だと思ってたんですよ。
リスクのあることに対して。
そしたらアメリカの方がそこの深掘り方すごいなみたいなのが印象的だったっていうのを聞いてて。
それがじゃあ他のミッションとか他の分野になったり、
それがアメリカからヨーロッパになったりしたりしたら変わる部分ってあるのかなっていうのが今気になったポイントだったんですけど。
なんか気づく部分とかってありました?
やっぱりヨーロッパの場合ですともう一つ一つ運用もそうだけど、
全てに対して準備するものの量というか、もっと言うと文章だったり。
リスクに対してもこういうケースだこうっていうのを準備する度合いはやっぱり向こうの方が多いかなっていう気はしました。
日本は今だいぶ変わってきてますけど、
当時はこれはこいつに聞けば何とかするっていう職人じゃないけど。
本当はそうあってはいけないから今変わってきてるんですけど。
でもそこの一個一個全部誰が見てもできるようにっていうのが文書家なわけで。
そこの労力作、余力がなかったというのが正しいのかな日本の場合は。
こういうことが起きたらこうするはこの人の頭の中にはあるけど、
その人がいなかったらできないみたいなことがやっぱり昔は多分あって。
今は我々もヨーロッパなりアメリカに見習ってどんどんいろんなケースについても文書として準備するという方向になってます。
でも改善ですよね。もちろん手間はかかるだろうけど。
面白いなあ。あんまりヨーロッパとの連携プロジェクトの話を。
ちょっと開発手伝ってたことは実はあるんですけど研究やってたことで。
その時は日本側のチームで連携してみたいなのだったからあんまりヨーロッパの実感することがなかったんで。
はいということでいかがでしたでしょうか。
今回はMioのミッション内容どんな感じなのかざっくりお話しいただいた回になっておりました。
特に面白いなと思ったのはやっぱりヨーロッパとの国際プロジェクトどういう風に進めていく難しさがあるのかっていうところとか、
あとは彗星に向かうまでのこの時間を太陽フレアの観測だったりとか、