固体冷却とは
今回は、冷蔵庫シリーズの最後ということで、 新しい冷却素材の話をしたいと思います。
サイエンスポットは最新の科学技術にスポットライトはゼル・ポッドキャストです。 ホストはサイエントークのレンです。
ということで、今回は今週5回にわたって冷却・冷蔵の話をしてきたんですけども、
最後にちょっと素材系の話をして終わろうかなと思っています。
これまで紹介してきたやつ、冷蔵庫を今使っているやつは、冷媒というものを使って、熱を交換するものですよね。
昔はフロンというものを使っていて、今はそこから、なるべく温室効果がないようなものに代替するとか、
磁力を使ったりとか、音響を使ったりとかっていう話をしてきたんですけども、
今回紹介するのは結構シンプルで、固体冷却というものになります。
この固体冷却というのは何かというと、特定の材料に外側から刺激を与えるということで、
熱を吸収したり放出したりするものですね。
例えば圧力だったりとか、電気を加えるとか、そういったもので熱を出し入れできるものになります。
例えばスポンジとか、ギュッと絞ったら水が出てきますよね。
力を入れるとまた水を吸い込みますよね。
そうやって熱を出し入れするような、水みたいに水を出し入れするようなものができると、
これって一箇所から熱を吸って、違うところで出すみたいなものに使えれば、冷蔵庫にも使えるんじゃないってことですね。
これ、熱量効果、カロリック効果とも呼びます。
これ、いろんな種類があって、例えばゴムみたいな弾性があるもの、弾むようなものを引き伸ばしたり縮めたりするっていう力によって熱が出たり入ったりする。
これ、エラストカロリック効果って言ったりします。
そういう種類がいくつかあるんですね。
今回紹介するのは、圧力をかけたり解放したりするっていうので、熱の出し入れをする圧力・熱量効果っていうやつです。
プルシアンブルーの特性
用語的にはこれ、バローカロリック効果とも言うらしいですね。
これ、今回結構スペシフィックな話題ではあるんですけど、東大の研究ですかね。
東大と筑波大、大阪大とか、あとはいくつか会社も絡んでるような共同研究をしてるんですけど、すごい長い名前なんですけど、
通称プルシアンブルーっていうもので、正式名称がルビジウムシアノカキョウマンガンテツコバルトムキカゴウブツっていう、
ルビジウムマンガンテツコバルトっていう、これ4つの元素の名前が入ってるんですけど、そういったものがもしかすると、さっき言ったような温度を出し入れするような素材になるんじゃないっていう新しい素材ですね。
これどれぐらいすごいかっていうと、世界最高レベルの断熱温度変化、温度変わるっていうのを記録を出していて、88度の状態から圧力をかけると3度になるっていう素材らしいです。
だから85度ぐらい温度が下がるっていうことですね。
これが固体冷媒の報告の中でも最も大きい、しかも過虐的な温度変化ですっていうことですね。
確かに85度って相当すごいですよね。
しかも耐久力も結構すごくて、これはまたちょっと圧力で言って意味があるかわかんないですけど、さっきのは560メガパスカルっていう圧力をかけると88度から3度になるっていうものです。
で、次ちょっと弱いですけど、440メガパスカルの圧力で44度温度を変化させるっていうのをやってみると、これ100回以上繰り返しても性能が劣化することはなかったという結果が出てますね。
確かにこの温度変化が結構限定的な回数になっちゃうと、例えば冷蔵庫で使ったときにもうすぐ寿命きちゃうみたいな話になるので、そういったことはなさそう。
もっともっと改善の余地はあるかもしれないですけどね。
で、あとはこのプルシアンブルーっていう素材は、比較的低めの圧力でも21度ぐらいは温度変化ができるっていうことになってて、幅広い応用範囲があるんじゃないっていうこと。
あとはなんかコストも結構リーズナブルらしいですね。
なので、これをうまいこと使えば、例として出てるのは例えば電気自動車になると電池を冷却する必要があるんですけど、
それこういう素材を使って例えばやっちゃうと、もうすごいめちゃくちゃ冷却する必要がなくなったりとか、モーターの熱を管理するのに使えたりとか、
例えば小さくなればスマートフォンとかパソコンとかのCPU冷却するところに普通の個体なんで使えるんじゃないとか、
いろいろパソコンのサーバーの冷却とか結構使いやすいっていうふうに言われてましたけど、その発熱の問題を解決するかもねっていう話ですね。
だから応用範囲はやっぱり広いし、個体だけで使えたらめちゃくちゃすごいなぁとは思いますね。
冷却技術の未来
改善点はまだまだ多分これ、毎回この磁気冷却しかり、音響冷却しかり、工業化はまだまだこれからですっていう感じですけど、
使いどころな気はするんですよね。今回紹介している個体冷却はやっぱり初期コストは結構高いし、冷却能力もこの素材に依存するんで結構限定されてはいると。
加電に使おうと思ったらもう10年以上のこの長期で使えますよとかそういったことがまだまだ改善必要になったりするんですけど、
よりかは磁気冷却の方が例えば一般用のやつには使いやすいのかなとか、そういったことが比較すると見えてくるような気はしますね。
この個体冷却の方がもっとちっちゃいスマホとかそういったものに、電子機器の冷却っていう意味ではこっちの方がいいかもしれないなっていうのは思いますね。
これちょっとどっかで話したんですけど、サイエンマニアかな?
ドラゴンボールのスカウターを作ろうとした人が一番の大きい問題は、スカウターみたいな機械を作ろうとした人がいて、
今だったらメガネ、ウェアラブルデバイスとしてのメガネとかですかね、なるべくちっちゃくスマホみたいな機能を持たせたメガネみたいなものを作ろうとした時に一番問題になるのは排熱ですと。
熱をどうにかしないと、皮膚に触れてるから熱くなってたら困るし、そもそもその熱で中がオーバーヒートしちゃって壊れちゃったりとかするっていうのが結構課題ですっていうふうに言われてて、
パソコンとかも未だにファンとかで冷やしてるものが多いですよね。それがブーンってうるさいとかいろいろあると思うんですけど、
そういうものをテクノロジー的に解決できたらすごい面白いなっていう、音もしないしくっつけるだけで熱逃がせますっていう素材ができたら、
ウェアラブルデバイスももっと発展しそうだし、ドラゴンボールのスカウターを例に言いましたけど、そういったものも作りやすいとか、
いろいろ使えそうだなと思いましたね。
なので今回全体を総括しますと、冷却するっていうことに関しては結構今新しいフェーズに人間の歴史上も来てるのかなっていうのは感じることができると思ってて、
昔からかなり冷却することは検討されてはきたけど、まだまだ歴史は浅いと。
しかも地球への配慮っていうところもあって、何でもかんでも使っていいわけじゃないよっていうところから、結構物理現象を生かした冷却方法っていうのがいろいろ開発されてきてるなと思いますね。
これは多分日本だけじゃなくて、世界が圧力なり磁気なり、あとは化学物質なりの理解がだいぶ進んで、どうやったら熱が出入りするのかなっていう、
割とベーシックなサイエンスがこの生活に直結してる分野なんじゃないかなっていうふうには思いますね。
そういう意味でも結構面白いかなと思います。
次世代冷却技術の紹介
なんかすごい複雑な漁師コンピューターがとかいう話じゃなくて、めっちゃ結果はシンプルで冷えるっていう、いかにコスト安く冷やせるかっていう、すごいシンプルなことなんで。
で、僕ら食べ物も冷やして保管したりとかどうしてもしたいと思うんで、そういう意味ではすごい面白いなというふうに思いました。
はい。で、今回まで全5回で冷蔵庫の話を結構してきましたけど、ちょっとシリーズものどうですかね。
その感想もまたぜひいただきたいなと思ってて、このポッドキャストでたまにやってもいいかもしれないですけど、調べるのは結構大変なんですけどね。
実はこれアインシュタインの話が多分これ出た時にサイエントークの方で上がってると思うんですけど、そのアインシュタインがちょっと冷蔵庫に関わってたっていうところから、実は冷蔵庫の話してもいいかもなぁと思ってちょっとだけ調べてたのを深掘りした形で今回のエピソード作ってみてます。
なのでちょっとアインシュタインの方もぜひ聞いて欲しいなと思ってるんですけど、こうやってなんかポッドキャストをいろいろつなげていくみたいなことで、この聞いてる皆さんと一緒に勉強できたらいいなぁとも思いますし、
なんていうんですかね、やっぱ知識とか学問的なことって1個の見方だけで何かわかるかって言ったらわからないですよね正直。うまく言えるかわかんないけど、どうしても関連づけみたいなところが必要になってきて、
1個のコンテンツから摂取できるものってだいぶ偏った視点だけとか、偏った見方からしか得られないと思っていて、僕がこのポッドキャストで話しているような話し方と、あとは再演トークでもうちょっと入り口ちょっと広めにしようかなみたいな意識で話しているのと、またその話し方も違いますし、
あとはもっとポッドキャスト以外も何かの記事とか、ウェブの記事が一応見やすいですけど、そういったところをいろいろ総合して自分でこれを聞いているリスナーさんも見て、自分でちょっと世界はこうなっているのかなとか、今こういう技術が進んでいるのかなっていうのを知っていくと、多分絶対どこかで生きてくる気はするんですよね。
僕はそうしたいなと思って自分は発信して勉強しようっていう、聞いている人のためっていうよりかは結構自分のためでもあって、そうやってくると、素材科学って多分いろんなところに関わってきているし、熱の話も今回話しただけで音響と個体と時期みたいなものも結びついてたりするし、そういったところがこれ逆に加熱しているものにも使われているのとか、
そういう見方もできたりしますよね。なんで、結構世の中複雑なんで、一緒に勉強していきましょうっていうのが一番言いたいことかもしれないですね。そのうちの視点の一つにこういう話が慣れてたらいいなというすごい気持ちです。
で、ウェブを調べていると結構これ信じていいんかなみたいなウェブサイトがあったりとか、だいぶ古いホームページしか出てこないみたいなサイエンストピックがあったりして、これここで初めて言うんですけど、その状態なんとかできないかなっていうのも結構思うんですよね。
で、AIで聞くとそういうウェブサイトから引っ張ってきたりもするんですね、情報。いつの時代だよみたいなホームページのことだったりとか。ってよりかはちょっと全体をサイエンス版ウィキペディアみたいなもうちょっとアップデートできるような仕組みが僕は欲しいなと思ってて、それはちょっと一人じゃ作れないんで、
なんていうんですかね、そういうナレッジデータベース的なものを作れたらめっちゃ面白いんじゃないかなっていうのをなんとなく今思ってますね。
具体的にいろいろやるかっていうのは多分これ結構エンジニアの人とかそういう人がいないと無理な気がするんで、ちょっとそういうのをふわっと思ってたりとか今はしますね。
最近ちょっとそういう勉強、エンジニアというよりかは社会課題どう解決しましょうみたいな勉強とかもちょっとしてて、それをちょっと思ったというコメントだけしておきます。
はい、ということで今週終わりましたけど、これで晴れて僕は昨日話したハッピー旅行に行くことができるので、イギリス旅行をしていこうかなと思います。
ちょっと来週更新しっかり全部できるかわからないですけど、ちょっとなるべく頑張りたいなというふうには思っております。
はい、ということで今回は以上です。ありがとうございました。