「脱炭素」「劣性遺伝」…理科の教科書から消えた記述 学会の提言や科学の進歩で変わる常識
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サマリー
このエピソードでは、理科の教科書の進化について議論されており、特に最新の科学用語の重要性とその変化が取り上げられています。また、脱炭素社会や有性遺伝の用語の適正さについても触れられ、教科書のアップデートが必要である理由が説明されています。さらに、東京書籍とのコラボレーションによる理科の教科書の新しい取り組みや、ポッドキャスト番組「聞く新しい理科」についても紹介されています。リスナーが教科書を読み解く新たな視点を得ることを目的とした内容です。
理科の教科書の必要性
今回は、理科の教科書が時代によって書き換わるよ、という話をちょっとしてみたいと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。
ホストは、サイエントークのレンです。ということで、
ちょっと教科書にまつわるいろんな新しい取り組みをちょっとやっていまして、配信とかもあるので、
ちょっとそれに関連するエピソードに今回はしてみようかなと思います。
その辺のお知らせは最後にします。
今回の本題なんですけど、
理科の教科書ってみなさん、学生時代の時に読んでいたかなと思うし、
先生とかも、もしかしたらこの番組聞いてたりもするかもしれないですね。
とか、子供が理科の教科書を家に持って帰ってきて、一緒に読んでますっていう人もいるかもしれないです。
僕に関しては、全然読んでなくて、正直、
小学校を卒業して以来、小学校の理科の教科書を読み返した記憶はないです。
もうどっか行っちゃって捨てちゃったんじゃないかなと思いますね。実家にもないのかなと思います。
で、最近、当然ながら科学の発展はものすごくしていて、
その発展に伴って、小学生とかにお知る内容とかも当然変わっていくっていうことは起きます。
で、改めて、僕がこうやって科学がどうだとか理科がどうだみたいな話を
ポッドキャストを通してすることはあるんですけど、自分のこの常識がちゃんとアップデートされてるかなっていうのは
すごく大事なことだと思うんですよね。要は僕の世代の常識のままで止まっていたら、
正しい発信はできないんじゃないかなっていうのは、自戒を込めてすごく思っていて、
で、改めてちょっと最近の理科の教科書とかの動きとかをちょっとだけ調べてみました。
脱炭素社会の議論
で、代表的な記事は概要欄とかに貼っておこうかなと思うんですけど、
例えばなんですけど、脱炭素社会っていう言葉がちょっと前結構話題になったかなと思っています。
で、地球温暖化対策の目標みたいなもので、脱炭素社会、脱炭素っていう言葉ですね。
で、これ使われてはいたんですけど、日本科学会、化学の学会ですね。
っていうのが2022年に科学的に正しい炭素循環っていう言葉を使いましょうよっていう声明を発表してます。
で、じゃあなんで脱炭素ではいけないのかっていうことがあるんですけど、
当然脱炭素っていうのは要はCO2って炭素ですけど、
そういったものをガンガン排出するのやめましょうねとか、
あとは主にその文脈で使われてますね。
石油とか石炭とか化石燃料を燃やすことで大気中に二酸化炭素濃度が増える。
なのでその増えないように脱化石燃料化社会っていう意味が一番大きいかなと思ってて、
その意味で脱炭素社会っていうふうな言葉が使われてます。
で、日本科学会がなんでわざわざこんな声明を出したのかというと、
脱炭素社会っていうとまるで炭素を社会から無くそうみたいなイメージを
抱かせてしまう恐れがあるっていうことらしいんですよね。
で、確かにこの単語だけ見るとそういうふうに捉えられなくもないなとは僕も思いますし、
本当に何も知らない人だったらそう思ってもおかしくないかなっていうのはあります。
ただご存じの人多いと思うんですけど、
僕たちって基本的に炭素でできてるんですよね。
基本的にっていうのはかなりの割合、生物の体って炭素なしには存在しえなくって、
あとはもう身の回りのもの、プラスチックなり植物なり木、木材とかも全部炭素含んでます基本的に。
で、炭素はもう生命活動にも必要不可欠な元素なので、
正直脱炭素すると社会って成り立たないんですよね。
で、僕たちも成り立たないんですよね。
なのでちょっと誤解を生まないように炭素循環社会っていうのにしませんかっていうことです。
で、じゃあこの脱炭素じゃなくて炭素循環社会、炭素循環って何かっていうと、
目指すべきところは結局地球の中ガスの排出を実質ゼロにしましょうねっていうのが国がやりたいことで、
つまり二酸化炭素に関して言うと排出と吸収のバランスを取った状態にしましょうねっていうことです。
で、これ小学校の理科でも習うと思うんですけど、植物の光合成ってありますよね。
で、植物は待機中の二酸化炭素を取り込んで木材とかの炭素化合物に戻してるっていう見方もできると。
で、このシステムって要は人間が放出した二酸化炭素を植物が回収して、
で、それが木材になってまた人間がそれを燃やして燃料にしてっていうそういう循環させる社会。
これが炭素循環社会ですよ。
あるいは炭素循環経済みたいな用語もあったりします。
で、なので脱炭素っていう言葉ってどんどんどんどん使わないようにっていう方向が今の世の中の流れになっているみたいですね。
遺伝と分類の見直し
この言葉のイメージとかって結構難しくって、
言ってることは間違いじゃないんだけど聞く人によってやっぱズレが生じちゃうよね、誤解生んじゃうよねみたいな用語って結構たくさんあって、
あと別な例で言うと有名な遺伝の話、有性遺伝と劣性遺伝っていう単語ですね。
有名なのが例えば耳垢のタイプを決める遺伝子があります。
乾いた耳垢と湿った耳垢があって、両方の遺伝子を持っていた場合は湿ったタイプになります。
この表に出てくる性質の方を有性で、出てこないタイプを劣性っていうふうに今までの理科の教科書でも教えてましたっていう言葉なんですけど、
そもそも有性劣性っていう言葉自体がまるで遺伝子が優秀化、劣等化っていう意味に誤解されてしまうのが多くて、
これはもうちょっと前なんですけど2017年に日本遺伝学会とかが有性劣性っていうのを使うのをやめて、
顕性遺伝、顕著の顕ですね。表に現れる性質と潜性遺伝、潜伏の潜で隠れる性質の遺伝っていうのに改めませんかっていう。
この変更っていうのは中古の教科書にもすでに反映されてますし、今の学生たちは顕性遺伝、潜性遺伝っていう単語で習っているかなと思います。
ただもうちょっと上の世代は未だに有性遺伝、劣性遺伝だよねっていう人もまだ実際いるとは思いますね。
これも一つ社会的な誤解を防ぐための用語の使い方の変更っていうことかなと思います。
あともうちょっと生物系の例を言っておくと、例えば分子生物学の分野が最近ものすごく発展している。
僕もポッドキャストの中でDNAこんだけ今すごく簡単に読めるようになってきてますよとか、昔は生物の特徴とかで分類をしてたんだけども、
DNAを読むことによってもっと正確に生物の分類もできますよっていう話とか今でも何回かしたことあるんですけど、
昔の教科書だと脊椎動物って魚類、両生類、爬虫類、蝶類、哺乳類の5つっていう風な分類がされてたんですよね。
ただこの遺伝子の比較、DNAの比較によって、例えばマグロとかウナギみたいな魚類っていうのは地上に住む脊椎動物の仲間であって、
サメとかヤツメウナギっていった軟骨魚類とは遺伝的に大きく異なるっていうのが分かってきたみたいなこと。
似てるんですけど、ウナギは甲骨魚類、固い骨の魚類で、ヤツメウナギってやつは軟骨魚類、柔らかい骨の魚類っていうので、
すごい同じようなウナギって名前ついてるんですけど、ウナギはヤツメウナギよりも人間に近い、固い骨の魚類の方が近いっていう。
魚類っていう中でも、こういったものを人まとめにしていいのっていう議論があって、これ実際現在の高校の教科書は魚類っていう分け方をしなくなってきているらしいんですよね。
これは僕も知らなかったなと思って、また昔の教科書だとワカメとかノリとかってモ類って呼ばれてて、モの種類ですね。
これ植物の一部だって考えられていて、そうやって教えられてたんですけど、これもDNAの調査とかをしてみると、モ類っていうのは実際地上に生えている植物とは大きく異なるものだっていうことがわかってきていて、
今はもう植物から除外されているっていうこともあるみたいなんですよね。なので今言ってきたように結構常識が変わってるなっていう部分もあるかなと思っていて、
それだけ常識っていうものが理科の教科書に依存しているところもあるよなっていうのは思うんですよね。だからこそ大人たちも結構アップデートしていかないと、今の子供たちの世代とのギャップがどんどん生まれてくるんじゃないかなっていうのも感じますね。
これはある意味仕方ない部分は当然あるんですけど、少なくとも僕は別に自分の研究とかやってる分にはこの辺の話全然関係ないし、正直誤ったままでもいいっちゃいいんですけど、自分の仕事をする上では。
ただ喋る上ではちょっと気をつけないといけないなというか、アップデートはしていかないといけないなっていうのはちょっと自分で感じたんですよね、これを見て。
他にも本当にいろんな今の教科書に関わってますみたいなのがたくさんあるかもしれないんですけど、こういったアップデートがあるからこそ教科書のことを今大人たちも知っておくことはすごく価値があるんじゃないかなっていうのは、こういうニュースとかいろんな記事なりを見ていて思ったよっていう話をちょっと今回したかったですね。
で、ゆくゆくはやっぱり子供世代とかともしかしたら話すことがあったりするかもしれないですし、そうした時に自分が話す内容にも直結することなので、リスナーさんの中にももしかしたらそういうお仕事をされてる方とかいるかもしれないですけど、なんか改めて理科の教科書大事だなっていうのを感じたっていうことですね。
理科の教科書のコラボレーション
なんで今日今回こんな話をしているのかというと、実はちょっと理科の教科書を読む機会に恵まれまして、それは何故かっていうとサイエントークと東京書籍のコラボ企画プラス東京書籍さんの新しい番組っていうのにちょっと関わらせていただいております。
で、このエピソードが上がっている時に同日に出ているかなぁと思います。ちゃんと予定通りいけば。で、それは何かというと、まずサイエントークの方から言うと、サイエントークと東京書籍さんとのコラボエピソードが上がっているかなと思います。
で、そちらのエピソードでは小学校理科の編集長をされている森田さんをゲストに、いろんなリスナーさんからも質問募集したりしましたし、実際教科書を作っている人ってどうやって作ってるのってまずそのプロセスとか、あとはちょっと気をつけていることなり、いろんなエピソードをちょっと聞くことができて、こちらサイエントークの方、ぜひこの後にでも聞いてもらえたら嬉しいなというふうに思っています。
で、それが一つと、あともう一つがですね、東京書籍さんが新しい番組を立ち上げられるというところで、聞く新しい理科という番組になります。
で、これどんな番組かっていうと、週変わりでいろんなポッドキャスターの人が実際に理科の教科書を読んで、それをベースにお話しするっていうポッドキャストになっています。
で、このポッドキャストに関しては、僕が個人的にアドバイザーとしてちょっと参加をさせていただいてまして、実際エピソード0みたいなところも多分上がっているかなと思うのと、この聞く新しい理科のトップバッターをサイエントークが務めているという形になっております。
で、これ、まあすごい重役だなあっていう感じはしていて、まあでもなんかすごい企画段階から色々と相談したりとか、僕ももう少しこうしたらいいんじゃないかみたいな意見とかも色々言わせていただいたりもした、すごく思い入れのある番組になってまして、これ聞いてる方是非そちらもすぐにチェックしていただけると嬉しいなと思っています。
で、なんか今日話したような大人だけど理科の教科書読んでこう思うみたいな話って、なんて言うんだろうなあんまり今までなかったコンテンツなのかなとも思ってますし、あとはちょっと今回ね、僕もこういう番組どうですかみたいな色々議論をして最終的に番組の方を選ばれていったという流れにはなるんですけども、もちろん森田さんの方でもこういう番組出したらいいんじゃないかっていう色々意見交換させていただいております。
本当はもっともっと科学系ポッドキャストってたくさんありますし、本当は全員参加したらめっちゃ面白いっていう気持ちはすごくあったんですけど、今回参加している番組、多分これを聞いているリスナーさんももしかしたら知っている他の番組もあるかもしれないですね。
なので、そちらの更新もぜひ楽しみにしてほしいなあっていうことがあります。教科書をそのまま読むというよりかは、その教科書を読んでこう思ったとか、もう少し教科書から一歩踏み込んだ話をしてみるとか、色んな捉え方をした番組になってますんで。
ちょっと僕ら上手いことできてるかなっていうのはちょっと心配ではあるし、なんかエピソード0もちょっと僕緊張したなあみたいなここだけの話ちょっとあるんですけど、ぜひせっかく新しい番組として始まるので聞いてほしいなと思ってます。
ぜひこれ聞いてる方は学生の人よりかはもう卒業されて社会に出ている方が多く聞かれているかなと思ってますんで、もちろん現役の方もこう思ったよって感想をくれたら嬉しいですし、あとはもう大人の方もぜひ聞いて思ったこととか色々シェアしてもらえると、
僕らにとっても気づきになるかもしれないし、理科の面白さが広まるっていうことは僕の本当に活動の根本のところ、そもそも理科好きだしその面白さ広まったらいいなっていう気持ちでやってるので、そこにかなり近いような取り組みかなと思ってます。
あとはその後にもちょっと別なコラボ企画なりも出たりするかもしれないんですけど、それはまた今度話そうかなと思ってます。ということで今回ちょっと理科の教科書に関する小話プラスちょっとお知らせのエピソードだったんですけども、楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。
この番組サイエンスポットは日本語と英語で配信をしております。今日の話を聞いてぜひ皆さんも感想などありましたらハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです。
最近またちょこちょこLINEオープンチャットの方にも人が増えていて今250人近くになってきたのかなに入っていただいております。そちらでも感想をくれたら僕も見ますし、他の人の気づきにもなるかもしれないなというふうに思っております。ぜひ参加してもらえたら嬉しいです。
そしてこの後ぜひサイエントークの方とあとは聞く新しい理科の方ぜひともチェックしてみてください。これを聞きながら調べていただいて押していただいてフォローしてもらえると嬉しいなと思っています。それではまた。
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