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2025-10-14 14:10

58. VRで脳の迷子をキャッチ!アルツハイマー病を超早期に発見する研究

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3D仮想現実ナビゲーションでアルツハイマー病の超早期変化を発見 -- 血液アルツハイマー病指標と組み合わせたスクリーニングの有用性を実証 --

https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2025/09/3d-2.html

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サマリー

最新の研究では、VRゴーグルと血液検査を組み合わせることで、アルツハイマー病を早期に発見できる可能性が示されています。特に、脳の旧内亜を評価し、バイオマーカーであるPTAU-181が診断において重要な役割を果たすことが確認されています。VR技術を用いたアルツハイマー病の超早期発見に関する研究が注目されており、これにより脳の機能的な変化を迅速に捉えることが可能となります。また、健康診断における新たな診断方法としての利用が期待されています。

アルツハイマー病の早期発見の研究
今回は、VRゴーグルを使って、アルツハイマー病を早期に見つけられるのかという研究を紹介したいと思います。
サイエンスポットは最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。
ホストはサイエントークのレンです。ということで、今回はアルツハイマー病に関する紹介で、
ちょっとVRゴーグルを使っていて、かなり面白いなと思った研究があったので紹介します。
こちらは、藤田医科大学、学習院大学、滋賀医科大学、量子化学技術研究開発機構などの、日本の複数の大学や研究機関が共同で行った研究でして、
3Dの仮想現実ですね。VRと血液検査を組み合わせることで、アルツハイマー病を
すごい早い段階で見つけられるんじゃないかという可能性が示されたということですね。
アルツハイマー病に関しては、このポッドキャストでも紹介にしたことがあるかもしれないですけど、ご存知のように、
記憶力とか思考力が徐々に低下していく。高齢化が進んでいる、日本とかだと特に
患者数がものすごく増えているという病気ですね。
現状では、一回発症してしまうと、
進行を完全に止めるという治療法は見つかっていないと。
経路統合脳と記憶の評価
なので、いかに早く見つけて、
その進行を遅らせるかというのが非常に重要になってきます。
これまでのアルツハイマー病の診断とか研究とかっていろいろあるんですけど、
記憶力に関する検査ですね。
この記憶力に関する検査って何を見ているかというと、脳の中のカイバという
領域を評価するっていうのをやっています。
カイバは皆さん聞いたことあるかなと思うんですけど、
実はアルツハイマー病の一番最初の異変が出てくるというところは、カイバではなくて
旧ナイアって呼ばれる、
カイバよりさらに手前の部分っていうことが知られています。
この旧ナイアっていう、漢字としては旧核の旧に
内側のナイアがになっているということなんですけど、
これ何をしているかっていうと、
経路統合脳っていう機能を持っています。
この経路統合脳っていうのは、経路は本当に道を覚えるとかそういうやつですね。
周りの景色とか目印とかに、この経路統合脳ってやつは、
周りの景色とか目印に頼らずに、自分の動きの情報から
自分の足跡とか歩いた距離とか方向とかを頼りにして、
現在地を把握するっていう、人間が機能として持っている
ナビゲーションシステムみたいなもんですね。
これ多分みんな持っていると思うんですけど、例えば家から
会社なり学校なりに行く道っていうのは、
そんなに景色を絶対確認しないといけないっていうよりかは、なんとなくこれぐらい歩いたら
今ここにいるなっていうのは、体がなんとなく把握していると。そういったのは
この脳の旧内亜っていうところが担っているらしいですね。
特にその旧内亜っていうところの甲子細胞っていう特殊な神経細胞が関わっているというふうに言われています。
甲子細胞については、サイエントークの
ちょっと何話ぐらいか忘れちゃったんですけど、結構昔に
夫婦でノーベル賞を取ったっていう人の話をしたことがあって、
確かそのときにマウスからとかの
道順を覚えるというときに、この甲子細胞ってやつが出てきたかなと思います。すみません、僕も今めっちゃウロボエで
思い出しながら話してますけど、確かサイエントークで1回話してるはずです。
この研究については、旧内亜に病変が何か出てくる前に
機能がおかしくなってきたぞっていうのを捉えられれば、
例えば、会話の記憶がおかしくなるっていうよりも早くアルツハイマー病の兆候に気づけるんじゃないか
という発想でスタートしています。どんなことをしているかというと
22歳から79歳までの
健常な成人111名を対象にして、この経路統合脳っていうのを評価する。
これにVRゴーグルを使うってことですね。
じゃあどんなことをやっているかというと、
参加者の人はVRゴーグルを装着して、
周囲の景色がほとんどない、
バーチャルの遠景のアリーナみたいなところに入るらしいですね。
このバーチャル空間っていうのは、決められたスタート地点から
ポイント1、ポイント2みたいな感じでチェックポイントが設けられていて、自分で
移動していく。で、再び出発地点に正確に戻ってくるっていうのを3回行うと。
で、その行った後にちゃんと出発地点に戻ってこれたかっていう、そのズレを
これエラー距離っていうので測定したってことですね。
だから目隠しして、まあ言ったら目隠しして部屋の中の特定の場所を往復して、
どれだけ正確に元の位置に戻ってこれますかっていう研究ですね。
で、同時に参加者全員は血液検査も行っていて、
アルツハイマー病のいろんなバイオマーカーって言うんですけど、
の目印になるような値ですね。それを測定します。
まあ健康診断とかでも血糖値とか尿酸値とかいろいろあると思うんですけど、
そういったものの目印を測定すると。
で、アルツハイマー病の今回使っているバイオマーカーって言われてるやつが3種類あって、
VRを用いた実験結果
PTAU181とGFAPとNFLっていうこの3つですね。
それぞれ簡単に説明するとPTAU181はアルツハイマー病の本当初期段階で脳内に蓄積する
TAUタンパク質っていうものがリン酸化されたもので、
これ血液値で測れるっていうのがすごくメリットなんですよね。
で、アルツハイマー病の兆候が出てくるとこの
濃度が上昇するということが知られているので、
これを測ればアルツハイマー病になったかどうかっていうのが
なるべく血液から分かるということです。
で、もう一つはGFAPってやつは
脳内のアストロサイトっていう細胞があるんですけど、そこから分泌されているタンパク質で
アミロイドβとか聞いたことあるかなと思うんですけど、脳内に
溜まっていくゴミみたいなタンパク質ですね。
そのゴミみたいなタンパク質が脳内に溜まってくると
血液中でこのGFAPっていうのが増加してくるっていうのが分かっています。
この脳の中の異常を
感知するというかその指標になっているということですね。
で、最後NFLってやつはこれは神経細胞が損傷すると血液中に放出されるっていう
タンパク質になっていて、
脳の中でどこかしらにダメージがあったらそれを
検知することができるというものです。
で、じゃあどうなったかっていうと、VRでさっき出したエラー距離、正確に元の位置に戻ってこれるかっていうやつを
やってみると年齢とか、あとはさっき言ったバイオマーカー3種類のレベルと有意に相関関係があるということが分かりました。
つまり、VRで正確に
現在地に戻ってくることが
できるか、できない人の方が
アルツハイマー病に関連するバイオマーカーの値が高かったということですね。
詳細な分析として、複数の要因とかあるので、それがどう影響化するかっていうのは
統計手法で見ることができて
特にPTAU-181とGFAPが
年齢とは独立して、このVRのエラー距離と関連する重要な因子であるってことも分かりました。
で、さらにこれ機械学習とかも使って、どの因子がエラー距離を予測するために最も重要かっていうのを調べると
PTAU-181っていう最初に紹介したやつが最も重要な予測因子であるってことが示されました。
つまりVRと一番の結果と一番
密接に関連しているんじゃないかっていうことですね。
なので、
VRゴーグルかけて正直
実際に自分が移動して元の場所に戻ってくるっていうのだけで
血液検査をして、このPTAU-181が
具体的には1個に2.2ピコグラムパーミリリットル以上っていうのが
アルツハイマ病の疑われる値になるんですけど、それより濃度が高くなると
疑いがありますよってことで、これを非常に高い精度で予測することができたということですね。
これ100人中
大体86人ぐらいは正しく見分けられる水準には達しているそうで、
だからすごいですよね。別に一応取らなくてもVRゲームみたいなのをやってあげることで
VR技術による診断の可能性
アルツハイマ病がわかるかもしれないっていうのはすごい画期的だなというふうに思いました。
で、あとはMRI使って実際にその人の
さっき調べるって言ったQ内野ですね。
の構造とか、あとは脳全体の構造とかそういったものを調べてみると
エラー距離とあとは年齢とのこの負の相関っていうのがあって、当然年齢が重ねてくると
エラー距離っていうのは出やすくなってくる
っていうことはあるんですけど、年齢調整とかをすると有意ではないという差になった。つまり
このVR検査っていうのは脳の構造的な変化が起こるよりもさらに早く
機能的な変化を捉えているという可能性を示唆しているということですね。
だからちょっと何かいろいろごちゃごちゃ言ったんですけど、
要するにパッと見でわからないところももしかしたらVRでやったこのエラー距離っていう測定
診断方法を使ってあげると
見分けることができるんじゃないかっていうことですね。
しかもこのVRは
血を取らなくていいっていうのもありますし、時間もかかんないし、患者さんの負担もすごく少ない
ということなんで、ものすごいたくさんの人に対してスクリーニングゴーグルをかけてあげる、みたいなことは
やりやすくなるんじゃないかなってことですね。
予想されることとしては
健康診断とかにももしかしたら使えるかもしれないですよね。こういうVRゴーグルかけて
指定の動きをして、そのスコアによっては病気のリスクがあるかもしれないですよっていう
診断に使えるかもしれない。
その予防策としてもっと早い段階から予防のアクションを取れるかもしれない
っていうのですごい大事だなと思いましたね。
はい、ということで、
この、なんていうんですかね、
流行りなのかもしれないですけど、脳の機能を調べるときにこういうVRの技術を使って
病気を診断、予測するっていうことですね。
だからそれすごく面白いなと思って、あとは本当に何か
何十年後とかに実際に視力検査、聴力検査みたいな感じで
脳の検査するとかありえんのかなとかちょっとこれ読んでて思いましたね。っていう内容でした。
ポッドキャストのポリシーと学び
はい、気になる方はぜひ概要欄にリンクの方も貼ってますので見てみてください。
はい、ということで今回は以上で
ちょっと今喋ってて思ったのが、あの途中で
サイエントークでも昔、孔子細胞の話したんですけどみたいな話をして
で、
今4年ぐらいポッドキャストやっていて、
あんまり言ってない僕のポリシーが
なるべく
ポッドキャストとか、サイエントークなりサイエンマニアとかで出てきたやつをベースに
そっから先のやつを語りたいっていうのはちょっとあって、
要はなんて言うんだろうな、
積み上げ式にしたいなとは思ってるんですよね。
あのもちろん僕も全部覚えてないですし、聞いてる方々も全部聞いてるわけじゃないと思うし、
覚えられないと思うんで、あれなんですけど、
細かいこだわりではあるんですけど、なんか昔にこれ話したなぁみたいなやつは僕なるべく覚えて
いたくて、でそれが出てきたら、これあの時にやりましたよねっていう
引用ができたら、こうポッドキャストのエピソード同士の
何ですかね、繋がりというかそういうのも生まれてきていいのかなっていうふうに思ってます。
あの全部のエピソードが独立してるって、
なんかあんまり僕は良くないというか、
最終的にはアニメ上にエピソード同士もこう繋がっていくような
ポッドキャストができたらすごくいいなと思ってるし、
なんか
科学とか話すにあたっては多分それめっちゃ重要だと思っていて、
まあ何ですかね、それこそ講師みたいな感じですよね。
いろいろコネクションを作っていって、これあの時に出てきたなぁとか、
なるべく言えた方が多分聞いてる人も、じゃあそれ復習してみるかとか起きるかもしれないし、
っていうのは大事なのかなーっていうのはちょっと思いましたね。
まあちょこちょこ僕言ってるとは思うんですけど、これあの時にやったかなぁみたいな、
具体的じゃないかもしれないけど、やったことある話をもう一回してますよっていうのはなるべく言うようにはしてて、
っていうのはちょっと思いましたね。で、僕のアルツハイマー病の発症もそういうので遅れるかもしれないとか、
わかんないですけど、なりたくないですけどね。でも人間年取るとやっぱり記憶力落ちてきますし、
どれだけ脳を使えるかなぁとも思ってるので、
なんかなるべくこう昔の引き出しを引っ張り出してきてみたいなことを
やりたいなっていうのは、ちょっとこういう研究も見てて改めて思った
なーっていう感じですね。はい、以上になります。
この番組サイエンスポットは日本語と英語で配信をしております。
ポテキャスト聞いて皆さんも感想などありましたら
ハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです。
LINEのオープンチャットやコミュニティなどもありますので、
概要欄からいろいろチェックしてみてください。それではまた。
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