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2024-05-24 50:18

SBCast.#119 子どものウェルビーイングに貢献する学びと育ちの場(NPO法人 COCO.NET 漆原幸子さん)

今回は、千葉県千葉市にて、子どもたちのためのフリースクール事業、教育啓発推進事業、二つの柱でNPO事業を行うNPO法人COCO.NETの漆原幸子さんに活動の内容や思いを伺いました。

サマリー

番組では、NPO法人COCO.NETの漆原幸子さんがゲストとして迎えられ、子どものウェルビーイングに貢献する学びと育ちの場について話されています。子どもが学校に行きたくないという場合、教育の機会や負担はすべて家庭にかかることになります。現在の課題として、フリースクールの費用や子どもの回復プロセスの理解、経済的な負担や学校での傷つきの問題が挙げられます。それに加えて、政治や行政とのアプローチも重要です。NPO法人COCO.NETは、子どもたちのウェルビーイングに貢献する学びと育ちの場を提供する活動に取り組んでいます。子どもたちのITへの親和性や学習教材の選択、オンライン上のコミュニティの重要性などが話題となっています。

子どものウェルビーイングに貢献する学びと育ちの場
漆原幸子
1番には、子どものウェルビーイングに貢献する学びと育ちの場というのが、私たちのミッションになっているんですけれども、
子どものウェルビーイングというのがとても大事だと思っているので、キーワードに挙げさせていただきたいなと思いました。
高見知英
NPO法人まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY のポッドキャスト番組、SBCast.です。
この番組は、様々なステージで地域活動、コミュニティ活動をされている皆様の活動を紹介、活動のきっかけや思いを伺うポッドキャスト番組です。
進行を務めますのは、私、SIDE BEACH CITY にてDX推進サポートなどの活動を行う高見知英です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは今回のゲストは、NPO法人COCO.NET、漆原幸子さんでございます。うるしばらーさんにどうぞよろしくお願いいたします。
漆原幸子
よろしくお願いします。
高見知英
よろしくお願いいたします。それではまず簡単にではございますが、自己紹介からお願いできますでしょうか。
漆原幸子
はい、NPO法人COCO.NETの代表をしております。漆原幸子と申します。
今、千葉市若幡区というところに拠点を置きまして、NPOで子どもたちのためのフリースクール事業と教育啓発推進事業、2つの柱でNPO事業を行っております。よろしくお願いします。
高見知英
よろしくお願いいたします。それでは詳細な活動の内容についてもお話を伺っていければと思うんですけれども、こちらどのような活動をされていらっしゃるのでしょうか。
漆原幸子
はい、主にはですね、フリースクール事業が主な事業として手掛けていまして、いわゆる不登校の子どもたちですとか、あと学校が肌に合いづらいというような子どもたち、それから学校以外のですね、教育の場とか育ちの場というのを積極的に求める、そういった子どもたちのためのフリースクールというのも開講しています。
今は千葉市に一軒家を借りまして、今小学校2年生から中学校3年生までの大体15名ぐらいが在籍しているというような状況です。
フリースクールの方は月水金を中心として開講していまして、午前中は子どもたちは学びの時間ということで学習をしたり、自分の興味関心のある内容をやったり、子どもたちで共同で何かしら企画を立てたり、そういった活動を中心にやっています。
それから午後には子どもたちが、これが自分が好きとか、これがやりたいというようなことを中心とした自由な活動の時間を保証するというような、そういう内容でフリースクール授業をやっております。
一方で子どもたちの活動と合わせて大人たちの教育に関する講演会であるとか、勉強会であるとか、ワークショップであるとか、そういったことも細々とながらやっているというような状況です。
高見知英
ありがとうございます。子ども向けにフリースクール、不登校のお子さんや、学校が肌に合わない方、あとは学校以外のすなわちの場を探しているというお子さんに向けた場所のほか、大人向けの教育に関する講座などを行っていらっしゃるということでございますね。
ありがとうございます。本当に子どもというテーマでは、自分たちSIDE BEACH CITY.や、特に自分なんかも、最近子どもに関わる機会が多くなっておりまして、そういうところで、不登校というわけでは全然ないんですけども、子どもの放課後の居場所ということで関わっていることも多く、やっぱり子どもの環境をどうやって整えていくのか。
そしてその環境を整えるということは、やはりその周りに大人も関わっていかなければいけないところもあるということで関わることも多いので、非常にこのような活動については興味がありますね。
これらの活動について、こういうような活動をするようになった理由をお伺いできればと思うのですが、どのような理由があるのでしょうか。
漆原幸子
もともとは、私の息子が不登校を経験したというのが本当に原点というところになります。
自分の子どもが不登校になって学校に行けなくなるというようなことを想像したことがなかったわけなんですけれども、小学校に行ってたった1日で息子が学校をドロップアウトしてしまったということがありまして、
ただその時は、なんとか自分の息子を学校に行かせなければならない、学校には行くべきだというような思いが私の中にも強くて、一生懸命子どもを連れて学校に行くというようなことを何ヶ月かやっていたんですね。
そうすると、見る見るうちに子どもが心身共に非常に疲弊していってしまったというようなことを経験しました。
その時になって初めて、子どもが自分はもしかしたら明日にでも死ぬかもしれない、学校に行けなくてごめんなさいというような息子の姿を見て、これは親として本当にこの子にとって正しいことをしているんだろうか、みたいなことを考える立ち止まるというところに至ったんですね。
そこからいろんな方との出会いがありまして、こういった子どもたちにこういう場所があるよとか、こういった育ち方ができるよとか、そもそも子どもに対しての意見の念を持っていれば、子どもを信じて育てれば大丈夫だよと言ってくださるような方が身近にたくさんいらっしゃったんですね。
そうした経験の中で、1回ちょっと学校教育から離れてみようと思ったんですね。ただ学校教育を降りてみるみたいなことっていうのは、親子にとっても非常に怖いことですし、社会からの排斥感とか孤独感とかもすごく強かったんですけれども、
1回子どもを中心において、この子のために何ができるかという視点で学校教育から離れてみたら、意外にもいろんな選択肢が子どもの前に広がったという経験がありました。
そこから少しずつ子どもは自分がつながっていった先でフリースクールに通ってみたり、ホームスクールと言われるような家庭を中心にしながら社会リソースをうまく使って育っていくような経験を重ねていく上で、すごく元気になっていったんですね。
そういったことを目の当たりにして、ちょうどその時、私自身が今のNPO法人の事業の一つである教育啓発推進事業の元となったのが、保護者向けのサークルだったんですけれども、子どもの多様な教育を考えるというような名前の保護者向けのサークルだったんですけれども、
そうしたところで、いろんな子どもの教育に関しての知見を得ていたんですね。なので、そのサークルでそうした知見や学びを得たお母さんたちと一緒に、身近な不登校の子どもたち、学校に行っているけどちょっと苦しいよと言っているような子どもたち、
そうした子どもたちのための何かしら育ちの場、学びの場というのを作ってみようと思って作ったのがきっかけになります。それが今ではNPOとして活動するようになったというような経緯になっています。
NPO法人COCO.NETの活動内容
高見知英
なるほど。ありがとうございます。もともとはお子さんの不登校から始まり、子どもを中心に考えた場合、学校教育から離れて考えてみると、意外といろんな選択肢が見えてきたということなのですね。
そこから、身近な不登校の子に対する学びの場ということで、この団体が立ち上がったということなのですね。
ありがとうございます。
やはりそうですね、意外と本当に自分自身は子どもがいないので、本当に子どもに関わるだけという立場ではあるんですけども、
やっぱり意外とそういう立場から見てみると、意外と子どもさんが触れられてない、でも学びの糧になる可能性のあるものって結構子どもの周りにもあって、
でもそれを子どもさんが見られる状態にないとか、しっかり見ている、ゆっくり見ている状況にないというようなことは結構あるのかなというような感覚はありますので、
漆原幸子
だからそういうところを改めて見つめ直してみる、そういうような団体があるというのはとても良いのかなというふうに思います。
高見知英
それではこちらについてもぜひお聞きできればと思うのですけれども、
対象としている人、変えたい人、もちろんお子さんとかその周りの方々もいらっしゃると思いますけれども、
その周辺以外の方、特にこのような人にあんまり注目される機会はないかもしれないけど、特にこういう人にはちょっと見てほしいなとか、そういうような方々いらっしゃいますでしょうか。
漆原幸子
そうですね。学校教育に携わる方たちに、不登校と呼ばれている子どもたちの内情、実情というのがどういうものか、やっぱり知ってほしいというのは一つあります。
それは不登校の子どもたちがすごく苦しんでいるとか、つらい思いをしているという側面もそうなんですけれども、
一方で、自分が安心してここでいていいよとか、ここで過ごしていいよ、育っていいよというその心理的な安全の基盤が保たれた中で過ごす子どもがどれほど輝いているかとか、
学校の学びは自分の肌には合わないんだけれども、この子がすごく好きって思って取り組んでいることの、そのすごさみたいなこととか、そういう子どもの中に内在する、そもそも育ちたい、育つというような力、持っている力みたいなものが、
やっぱりほとばしる、そういう様子が見られるんですね。
なので、ぜひ学校教育に携わっていらっしゃる方たちには、そうした子どもたちの様子を知っていただきたいというのが一つ。
それからもう一つ個人的には、今非常に家庭生活もとても忙しい中で、子どもたちが学校に通い始めると、学校で子どもがどうやって過ごしているかとか、どういうふうに学んでいるかとか、この子何に興味があるのかとか、
意外と忙しない日常生活の中で、なかなか子どもにフォーカスするっていうのは、現代社会において、結構今のお父さんお母さんたちに余力がない部分だったりするのかなと思うんですけれども、
やっと経験を自分の子どもがしたことで、やむなく子どもの育ちっていうところに、何年も密に関わる必要性があった。創生など終えなかった部分もあったわけなんですけれども、
課題としての金銭の問題
漆原幸子
そうすると、子どもがどういうふうに学びを獲得していくかとか、子どもが何に興味があって、その興味関心をどういうふうに広げていくかとか、密着していることの大変さっていうのも当然あるんですけれども、
つぶさに子どもの成長を長い時間にわたって見られるっていうことは、一つ子育てを経験する親としては、やっぱりすごく幸せなことかなって思う部分でもあったりします。
なので、同世代の、それよりも若い世代の親御さんたちにも、子どもの育ち、子育てっていうところにすごく目を向けるっていうような意味合いで、そういった方たちにも知っていただきたいな、変わっていただきたいなっていうような思いはあります。
高見知英
ありがとうございます。
学校教育に携わる人に、やっぱりこういう子どもが好きっていうことに取り組んでいることのすごさを見ていってほしいっていうのと、家族の方々も忙しいかと思うけども、どういうふうに過ごしているのか、学んでいるのか、興味があるのかとか。
そういうところを長い時間で見られるというところも特徴も加味した上で、そういうところに見てみてほしいということなんですね。
ありがとうございます。
そうですね、本当に学校教育に携わる人って、特に学校側からの目線で考えてしまいがちなところは多いと思いますが、やっぱりお子さんから見ての不登校っていうのと、学校から見ての不登校っていうのは全然違うものになってきてしまいますし、そういうのを一面でだけで見てしまうっていうのはちょっともったいないなというような感覚はありますよね。
そしてもう一つ、家のほうでも家庭も本当に忙しいっていうのは、自分も最近子育てに関わってる、まっさかりの方々のお話をよく聞いてても思いますけども、忙しいというのはとてもよくわかるんですが、でも子どものほうもよく見てみて、子どもがどういうことをしているとか、どういうところに興味があるのかとか、そういうところも見てほしいなというのはすごく感じます。
やっぱりそこについてしっかり親が意外と見れてないとかいうところもあるのかなというふうに思いますし、そしてそこを解像度を高く見られてないというようなところもあると思いますので、やっぱりそこについてはこちらのココネットさんみたいなところに関わることによって、より深くリアルに見ていくような目を増やしてほしいなっていうところもありますね。
ありがとうございます。
それでは続きまして、こちらの活動、様々な活動の中で活動に関して課題に感じていることなど何かございますでしょうか。
漆原幸子
そうですね、たくさんあるんですけど、フリースクール授業に関して一番大きいなって思っているのは、フリースクールを運営する側も、フリースクールに通わせる側も、
おそらく共通の課題として大きいなと感じるのが、金銭の問題はとても大きな問題だなというふうに感じています。
フリースクールの経済的負担
漆原幸子
子どもが学校に行きたくないとか、行かないっていうふうになったときに、どうなるかっていうと、どこに教育の機会を確保しに行くのかといったような情報を取るところから通わせるところまで、すべて家庭の負担になってくるっていうようなところですね。
それがすべて家庭の事情努力によって賄われるっていうようなところが、今の日本の現状かなというふうに思っています。
なので、すごく子どもたちは、私の場合は、じゃあ学校に行かないなら、子どもにあった教育の場を探しに行こう、一緒に楽しもうと思えた期間があったので、すごく良かったことではあるんですけれども、
でもやっぱり、お仕事をされていたりとか、他のご兄弟がいたりといったような家庭生活の中で、その子が学校に行かないってなったときに、フリースクールに通うってなったら、その情報を、大人の場合はお母さんが中心になって情報を取りに行って、そこに通うとなればお母さんが送り迎えをしてとかですね、そういったところと合わせてフリースクールに通うためのお金が必要になってくるっていうのがあります。
どうしても、今、フリースクールに対しては、少しずつ国や自治体の支援が、補助金などが出るような仕組みには少しずつ変わってきているんですけれども、まだまだ小学でそんなにたくさんは出ませんので、通わせるとなれば全部それは家庭の負担になりますし、フリースクールを運営する側も、私たちのような立場は特にそうなんですけれども、
やっぱり、セーフティーネットとして機能する部分はとても大きいですので、そもそも収益事業として運営していないとか、やっぱり家庭から出るお金っていうのは、自分も家庭のお金を預かるものですから、大体わかります。
お金がどのくらい出せるかなとか、これ以上は厳しいなとかっていうのが大体わかる中で、収益としてやっぱり必要な分だけお金を取り切れない、取れないというような実情があったりする。
そうすると、手弁当でボランティアで事前事業として回していかざるを得ない。それはでも、事業の継続性という点ではとても危うくて、とても綱渡りのような収支の状況の中でフリースクールを運営しているというのが結構大きな課題としてあります。
お金の問題はすごく大きいなというふうに思っています。
もう一つはさっき少し触れましたけれども、どうしても子どもが学校に行かないってなった場合には、家庭が全ての負担を担うようなことが今現実としてはありますので、
お母さんがお仕事に行けないというような状況になりがちだったり、正職員で働いていたのをパートに変えて子どもの付き添いをしなければならないという状況が出てきたり。
シングルの家庭でお母さん一人でお子さんを育てているような場合ですと、相対的に一気に貧困の状況に追い込まれてしまうといったような、かなり切羽詰まった状況に陥るといったようなご家庭も少なからずあったりします。
そういった経済的な側面での大変さ、課題というものは現状としては大きいかなというふうに思います。
それから子どもに関しては、いわゆる不登校経験をした子どもたちの中には、学校での傷つき経験がとても大きければ大きいほど、その心身の回復に結構長いスパンがかかる場合があったりします。
どうしても大人目線から見ると、学校に行かないんだったら別の場所、別の場所に行ったら勉強頑張って、勉強だけは頑張ってみたいなふうになりがちなんですけれども、実際はその子の状況としては、本当に生きるか死ぬかみたいな瀬戸際のギリギリのラインで何とか自分を保っているというような状況だったりして、
そうすると、今すぐに読み書き計算というところではないよねというようなお子さんも少なくないです。そうした子にはやっぱり一旦は休息をとる、休養をきちんと担保するということが必要になりますし、
だんだん回復して何かやりたいとか社会参加したいってなった時にも、どうしても大人だと、じゃあ学習を頑張ってみたいなふうになるんだけれども、そうではなくて、やっぱり自分の中から湧き上がってくる情熱とか意欲とかっていうものが、子どもの場合は学習じゃないことだって多いんですけれども、
そこの子どもの回復のプロセスだったりだとか、今はどういう時期でどのぐらいこれは待ってあげた方がいいかなみたいなところを、なかなか周りの大人が分かっていない、分かりづらいというようなことがあって、子どもの今の実態に即した支援とか、実態に合った場につながるということがちょっと難しい場合があったりするかなというふうに感じています。
そこはちょっと課題なのではないかなと思います。
学校での傷つき問題と回復プロセスの理解
高見知英
そうですね。ありがとうございます。
まずは本当はフリースクールの運営に対する金銭の問題、国の支援が確かに最近はニュースでも言われている中ではありますけれども、やっぱりまだまだ国の支援もそこまでではないので、結局家庭への負担が結構大きいということ。
漆原幸子
そして金銭面の負担だけではなく、やっぱり家庭自体にも、子どもをフリースクールに通わせることになると、それなりの時間的な負担もかかってくる。
高見知英
だからやはり金銭面、時間面等々を含めて、結果的にお金があんまりない進行に追い込まれてしまうことがあるということ。
そしてもう一つは、お子さんの学校で傷ついたから不登校になったというような方の場合、回復のプロセスをどうやって周りが理解するかというような課題なのですね。
ありがとうございます。
確かにそうですね。まずは本当に金銭面のほうも、本当にそのとおり結構あるなと思います。
やっぱり学校って、特に義務教育の間は本当に、学費がかかるって言っても結構大半の部分はもともとは国がサポートしているところでもありますし、
そこがなくなるっていうだけでも結構な負担になることはあるのかなと思いますし。
そしてもう一つの、学校での傷つきの回復プロセスの理解っていうのは、やはりなかなか難しいところはあるのかなと思います。
特に学校の中の様子って、卒業してから大人になってからで知る方法がないので、
だから今の学校でどういうような状況があるのか、どういうような差別いじめが起こっているのかなどといったことって、
本当に知りようがないっていうところはありますよね。
だからこそ、やっぱりそれで傷ついて不登校になったという子が、どうやって回復していけばいいのか、どう見守っていけばいいのかって、
漆原幸子
本当にわからないですよね。
高見知英
ありがとうございます。
ちなみにこちらについてですけれども、例えばココネットとして何かどういうふうに取り組んでいきたいなど、何かございますか。
漆原幸子
経済的な側面に関しては、やっぱり公的資金が投入される方向で動いていく必要があるだろうというふうには考えていますので、
私たちの団体だけではなくて、千葉市ですと、千葉市のフリースクールの関係者であったり、
子どもの教育機会確保に広く携わるような団体が一つ大きな団体を作って、千葉市の教育委員会と意見交換会をやっていたりというようなこともあります。
なので、やっぱり行政に情報を伝えていくとか、意見を交換する、やり取りをするということも団体としてはしていく必要が、今後もますますそういった機会を作っていく必要があると思いますし、
行政だけではなくて、今は議員さんたちも非常に関心を寄せてくださる方が増えていらっしゃいますので、
そうした方をまたお招きしたり、お話に伺ったりということで、政治と行政の動きにアプローチしていくということは、
私たちが声を上げていく必要性はあるかなと思ってやっているところです。
高見知英
ありがとうございます。
漆原幸子
本当に公的資金に、議員さんなどに働きをかけるなどといった方法をいろいろとやられているということなんですね。
高見知英
ありがとうございます。
ちなみに、先ほどの学校での傷つきや回復プロセスを周りの人がわかっていないという問題についてですけども、こちらについてはいかがでしょうか。
漆原幸子
そうですね、これはなかなかそれを誰にどのように伝えていくかという難しさは一つあるんですけれども、
まず一番には、お子さんの保護者の方にお会いしたときに、
今はそういった不登校の子たちの回復プロセスってこんな感じになってるよねといったようなものを結構まとめてくださっている団体さんとか、
ネットで探すとそういったものがイラスト入りでわかりやすく作ってあったり図として作ってあったりするものがありますので、
そういったものをご提示しながら、お子さんの状況について話をしたりですとか、
今、教育機械確保法という、一旦不登校の子どもに対してはという文言があるんですけれども、
休養の必要性を認めたり、本人の意思を尊重して多様な学びの場を充実のようにするような形で支援していくというような法律もできましたので、
そういった法の後ろでがまずあるんだというようなことについても、保護者の方にはご説明をさせていただいています。
保護者の方がそれを今度学校側に持ち帰っていただいて、学校の他人の先生に説明をするといったような、そういったことはできているかなというふうには思います。
高見知英
ありがとうございます。
保護者の方に、実際にこういうような回復の方法があるんですよというような情報を紹介するですとか、
実際に話し合う。あとは法律の存在などについての紹介を行うというようなことなんですね。
ありがとうございます。
経済的な問題と回復プロセスの対応方法
高見知英
確かにそうですね。
本当にこういうものって知るだけでもかなり変わってくるというところがあると思いますので、
そういうようなところを話をしていくっていうのは重要になりますね。
ありがとうございます。
ちなみにこちらについて、少々お話は戻りますけれども、
例えば今のお子さん方が実際に関わっていて、こういうことに興味があるんだ、
ああいうことをやってるんだということを見聞きする方が多いと思いますけども、
特に何かこういうところに興味があったんだなっていう驚かれた事例など何かあれば、
こちらをお伺いできればと思うんですけども。
漆原幸子
たくさんあってですね、もう本当にこう主曲のような子どもたちで、
一人一人がもう本当に輝くような才能というかを持っているんですけれども、
そうですね、例えばとても歌が上手な女の子がいて、ピアノもとても上手なんですけれども、
去年まではそういったことを人前でやるのはとても嫌っていうような、
人に見せるためにやってるわけではないというような、そういう感じだったんですけれども、
今年は毎年発表会をやるんですけれども、発表会の場で本当に伸びやかで美しい歌声をみんなと一緒に合唱をして聞かせてくれて、
そういった本当に能力が高い素敵な才能を持っているんだけど、あんまり外でアピールしたくないというような、
そういった子が一つ自分の皮が一つ剥けて、みんなの前でそういったことが、
自分はこういうことができるよっていうのを発表できるようになったっていうようなこともとても感動的でしたし、
もっと小さな低学年のお子さんで、そもそもとてもYouTubeが好きとかパソコンが好きというようなお子さんがいらっしゃるんですけれども、
ちっちゃい時からパソコンのキーボードを打つのに賭けていて、
フリースクールに通ったらだんだんメキメキと実力をつけてですね、あっという間に大人よりも早いタイピング力を身につけていて、
自分でディスコードを作ってみんなと会話を共有したりとか、自分が作ったものをディスコードの中で紹介したりとか、そういったものを使うのに全く抵抗がない。
そういったことに対しての情報収集力というのは本当に大人が舌を巻くほど長けているというような子がいたりします。
それから物語を書くのがとても上手な女の子がいて、その子も非常に心の内に秘めているような、
一番触れられたくないというか、簡単には触れさせてもらえないというような、そういった心の本当に中心にある魂の、本当に書くみたいなところを文章にして物語にするんですけれども、
本当に心のきびというのをすごく素晴らしい文章表現で物語にしていて、そういったものに触れたときに大人からしても全身にビビビと電気が走るぐらい、
この子の書く文章なんてすごいんだろう、なんて感動的なんだろうと思うような、そういう経験ばっかりで言ってもいいぐらいたくさんの子どもたちがいるんですけれども、
みんなそれぞれ本当に主役のような子どもたちだなというふうに思っています。
ココネットの活動と関わりのあるITと教育
高見知英
ありがとうございます。そうですよね、本当に特に環境が変わったというのもあって、やっぱり今まであんまり見せる場がなかったり、見せたとしてすごい称賛される機会もなかったりして、
なかなか発表できなかったっていう人も、意見表明する場がなかったっていう人も、こういう場に触れ合うことで発表したくなるとか、物語を作りたくなるとか、何か表現をしたくなるっていうことが出てきて、
漆原幸子
本当にそこは見ている様子がすごく想像できていいなというふうに思いますね。ありがとうございます。
高見知英
それでは続きまして、ココネットとしてITについてどう関わっていきたいなど何かございますでしょうか。
漆原幸子
ITの捉え方があっているのかどうかなんですけれども、教育分野とITっていうのはもはや当たり前の時代に入ってきていて、
私たちも子どもたちと学習の時間を設けているんですけれども、いろんな教材を使う中で、そもそも子どもの特性として非常にITへの親和性が高いなみたいな子どもたちも一定数いたりします。
そういった子たちはやっぱり学習教材も自分の進度とかペースに合わせて勧めることができるIT教材っていうのはやっぱりすごく導入するとうまく活用してくれる部分がありますので、
本当に学習というものが多分学習者主体のものとして考えるときに、その子の進度に合ったものを選び取っていけるという最大の通路になり得るなというふうに思っていたりします。
それから私たちのフリースクールの中では結構マインクラフトとか流行ったんですけれども、みんなパソコンを操作する技術に優れている子たちが多くて、その中で1人の子どもがサーバーを立ててくれて、それでみんなでオンラインでゲームを楽しむというようなことが結構流行った時期があったんですけれども、
そうした子どもたちはリアルであって楽しんだり学んだりするという良さもありますし、家に帰ってからもオンライン上でつながってそのコミュニティの中で遊べるというようなこともあったりして、これはやっぱりコロナになった時にどうしても外出できないとか、
3密を避けるためにあまり集まらないというような状況を作り出さなければならなかった際に、とても大事な子どもたちのコミュニティの場になったなという印象があって、そうした集まりのためのITというのも多分すごく必要だなというふうに思っています。
それからフリースクールに行きたいんだけれども、現状をそこまで足を運べないというような、今ちょっと気持ちはあるけれどもどうしても一歩が踏み出すのはきついんだというようなお子さんも中にいらっしゃるんですけれども、そうしたお子さんにとってみると、このITがオンラインでつながれると、
フリースクールの支援と学校に行かない子への関心
漆原幸子
この場にはまだなかなか顔を出すことが難しくても、みんなと顔見知りになって何かしらのアクティビティをやることができたり、会話を楽しんだりということがオンライン上でできるという点においても、今後のますますフリースクールにおいても、子どもたちの教育に関してはすごく有効なツールになるんじゃないかなというふうに思っています。
高見知英
ありがとうございます。
そうですね。
まずは本当に教育とITというのは本当に切っても切り離せない状態になっていて、実際に学習の教材も自分のレベルに合わせて選択をされているということ。
そしてもう一つは、リアルでもオンラインでも関われるような仕組み、コミュニティの場作りとしてのITというところですね。
やっぱり不登校でここまで実際のココネットの会場にまで足を運べないという人にもつながれるというような仕組みとしても活用されていらっしゃるということなんですね。
ありがとうございます。
本当にやっぱりこういうような学習のためのITというのと関わるため、コミュニティのためのITというのは両方使われているということで、とてもそこはいいなというふうに思います。
やはりなかなか特に地域の活動でなると、調べ物としてのITっていうのはできてはいても、それ以外のITって意外と使えていない部分が多くて、コミュニケーションにもあまり使えてなかったり、
あとは新しいものを知るっていうことはしてきてても、既存のものを深めるっていうのにあまりできていないっていうようなITの使い方をされている団体っていうのも結構いらっしゃる中で、そういうような事例っていうのはとてもあって心強いものになるなというふうに思います。
ありがとうございます。
それではそのほか、これを聞いている人に何かしてほしいことございますでしょうか。
漆原幸子
そうですね。本当にフリースクールの支援っていうところでいくと、おそらく今のさっきの課題のところで出ましたけれども、本当に金銭的な側面での課題っていうのは本当に大きいですので、
そうした応援したいと思っているフリースクールとか居場所とか、そういうところへの寄付っていうのは、今そこにつながっている子どもたちへの直接的なサポート支援になり得るなというふうに思っています。
それだけではなくて、こうした学校に行くことができない、もしくは自分で行かないと決める子もいるわけなんですけれども、そうした子どもたちへのやっぱり関心を持っていただくということ。
どうしても不登校っていう言葉自体が非常にネガティブなものとして捉えられがちですし、ただ不登校の実態というのは、とても自身のバックグラウンドも本当に様々ですので、あまりにも大きな言葉の風呂敷にひとまとめにされているようなところがやっぱりあるなというふうに思うんですね。
なので、本当にそういった子どもたちっていうのは、どういう状況にあるのかとか、学校教育の問題ってどういうところにあるのかとか、そうした子どもたちが一人でも笑顔になっていくっていうような、そういう教育っていうのはどういうものがあるのかみたいな形で、いろんな世代の方に関心を持っていただいて、少しでも知っていただくということがやっぱりすごく大事だと思います。
ありがとうございます。
高見知英
本当にフリースクール、まずは金銭的な寄付という面でももちろんですし、あとは学校に行かない子に関心を持ってほしいということですね。
ありがとうございます。
本当にそうですね。やっぱり不登校と一言に言っても、やっぱりその言葉がすごくインパクトが強いものになるので、結局そこに集約されてしまうんですけど、実際よく見ると、もっと先にいろいろな理由があって、やっぱりそういうところを注目しなければいけない問題はすごくたくさんあるというところがあると思います。
自分の身に合ったレベルの学習ができないっていう子もいらっしゃいますし、その他にも自分がそこにいることで学べるのはいいけれども、それ以外の面が大変っていうお子さんもいらっしゃいますし、本当にたくさんのケースがあると思いますので、そういう学校に行かない子に関心を持ってほしいというところですね。
ありがとうございます。
何か今後やりたいことややってみたいことは何かございますでしょうか。
漆原幸子
もうすでに新年度に入ったので、これからまさに取り組むんですけれども、今、子どもたちとお金の授業を進めているところでして、去年から始まったんですけれども、
ファイナンシャルプランナーの方に関わっていただいて、うちのフリースクールだけじゃなくてもう一つのフリースクールと合同の授業でやっているんですけれども、子どもたちに実際に予算をつけてくださったんですね。
予算をつけてくださって、その予算の金額に利益を得られるようにするにはどうしたらいいのかっていうのを実際に今年度、子どもたちとやってみようとしているところなんですね。
ただ、子どもたちが何かしらお金を実際にやり取りする場所っていうのは限られていますので、まずはマジシェのようなそういうところで、何でもいいので仕入れてくる。
その仕入れたものにちょっと利益をつけてみて、どういうふうに販売するとうまく売れるだろうか。物品でもいいですし、体験ワークショップみたいなことでもいいんですけれども、どうやってそのお金に利益を乗せていくことができるか。
うまくいかなかったとしたらそれはなぜなのかとかですね。すごくうまくいったら、その利益分を今度運用するみたいなところまで学習の中身に含めていくことができないかなというふうに思っていまして、やっぱりなかなかの学校教育の内容ももちろん手がけるんですけれども、フリースクールでやれることっていうのは結構無限大にありますので、
そうすると何か子どもたちが興味を持つことであったりとか、学校ではまだならないんだけれども、先駆けてやってみたら面白いんじゃないかみたいなことを手がけてみたりすることができるのもフリースクールの魅力の一つかなというふうに思っていますので、
今やっぱり非常にお金のことっていうのは、私たち大人も実はお金のことってあんまり知らなかったみたいなところがありますので、今年はちょっとそんなことを子どもたちとチャレンジしてみようかなというふうに思っているところです。
高見知英
ありがとうございます。
そうですね。本当にお金についてお金の流れを知る、考えることっていうのはとてもあるのはいいですよね。
なかなかやっぱりこれって実際にやってみると結構大きなことになってしまうので、実際のお金を使ってその流れを知るって結構難しいことになると思いますので、それがモデルとして存在するっていうのはとても良いなと思います。
ありがとうございます。
それでは続きまして、今後インターネットでココネットの活動を知るにはどのようにすればよろしいでしょうか。
漆原幸子
今、私どもはどうしてもボランティアで運営している状況ですので、一つはホームページがありますのでそちらと、フェイスブックの方で活動を定期的に報告を上げていますので、フェイスブックをご覧になっていただけると、直近の活動の内容がわかるかなというふうに思います。
高見知英
ありがとうございます。ホームページとフェイスブックですね。こちらはポッドキャストの概要欄の方にも記載させていただきますので、そちらの方からアクセスしていただければと思います。ありがとうございます。
それでは最後の方にはなりますけれども、ココネットの活動のキーワード、こちらお伺いできますでしょうか。
漆原幸子
これはですね、ジバンには子どものベルビーングに貢献する学びと育ちの場というのが私たちのミッションになっているんですけれども、子どものベルビーングというのがとても大事だと思っているので、キーワードに挙げさせていただきたいなと思いました。
あとは多様な学びっていうのはすごく大事だなというふうに思っています。
高見知英
ありがとうございます。子どものベルビーングに貢献する育ちの場ですね。ありがとうございます。
そうですね。子どもさんはやっぱりもっともっとできることってすごくいっぱいあるんですけれども、なかなかできなくったり、それはきっかけが見つからなくてできないっていうのもありますし、時間的に難しいからできないっていうのもありますし、いろんな理由があるけれども、実際できるともっといいことっていうのはたくさんあると思います。
だからこそやっぱりそういうものにもっと目を向けられるような環境づくりっていうのをしていけるといいですよね。
ありがとうございます。
それでは最後に何かこれは言っておきたいなとか、何かこれを言い忘れたなとか何かございますでしょうか。
漆原幸子
そうですね。今NPO法人COCO.NETで検索していただいても、なかなか上手く情報がもしかして上がってこないかもしれなくてですね。
フリースクールの名前が学びスペースここからって言うんですけれども、学びスペースここからって検索していただいたほうがヒットするんではないかと思います。
高見知英
なるほどありがとうございます。学びスペースここからのほうですね。
はい。
こちらのほうも合わせてポッドキャストの概要欄からも見られるようになっておりますので、合わせて見ていただければと思います。ありがとうございます。
はい。
それでは今回のゲストはNPO法人COCO.NET、うるしばらさちこさんでございました。
うるしばらさんどうもありがとうございました。
漆原幸子
ありがとうございました。
高見知英
ありがとうございました。
今回は千葉県千葉市にて子どもたちのためのフリースクール事業、教育啓発推進事業、2つの柱でNPO事業を行うNPO法人COCO.NETのうるしばらさちこさんに活動の内容や思いを伺いました。
NPO法人COCO.NETの活動
高見知英
NPO法人COCO.NETは、いわゆる首等校の子どもたちや学校が肌に合いづらいというような子どもたち、学校以外の教育の場、育ちの場を積極的に求める子どもたち、そういった子どもたちに向けたフリースクール事業を展開するNPO法人。
そのほか、学校の先生や親子さんに向けた子どもの気持ちや心の回復プロセスに関する教育啓発の推進事業を行っています。
我が子の首等校により、自ら学校教育から離れた経験を持つうるしばらさん。
学校教育の場をおり、子どもを中心において考え、この子のために何ができるかを考えてみたら、意外にもいろんな選択肢が子どもの前に広がった感覚を覚えたうるしばらさん。
フリースクールやホームスクールなどといった社会リソースを使って子どもが育っていく経験を経て、身近な不等校の子どもたち、学校行っているけれどもちょっと苦しいと感じている子どもたち、そうした子どもたちのために何かしら育ちの場、学びの場を作れないか。
そんな思いにより生まれたのが、NPO法人COCO.NETであり、法人が運営する拠点である学びスペースここから。
NPO法人COCO.NETの活動のキーワードは、子どものウェルビーングに貢献する学びと育ちの場。
子どもの育ち、子育てというところに目を向けて、子どもの心、興味あること、やってみたいことに目を向けて。
子どもたちを取り巡る環境は目まぐるしく変化しています。
皆さんもNPO法人COCO.NETの活動を見て、子どもと大人と社会の関係、改めて考えてみませんか。
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今後も、この番組では様々なステージで地域活動、コミュニティ活動をされている皆様の活動を紹介していきたいと思います。
それぞれの視聴環境にて、ポッドキャストの購読ないし、チャンネル登録などをして次をお待ちいただければと思います。
それでは、今回のSBCast.を終了します。
お聞きいただきありがとうございました。
50:18

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