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耳で聴くうちやま作曲教室ってことでやってきますが、今回はまたちょっとメロディの話をしてみたくて、
メロディを作るときね、やっぱりほとんどの人が、なんかこう音をそこに加えなきゃみたいな、加える方向で考えたくなるもので、
で、その音を繰り出そう、繰り出そうとするっていうかね。繰り出そう、繰り出そうの意識によって、結構メロディがずっと鳴ってるみたいな、
何らかのフレーズが必ずそこにあるみたいな、そういう構成が生み出されてしまいがちなんですけど、
私がその提案したいというか、お勧めしたいのがですね、そのメロディの、ちょっとこう引き算というか、
敷き詰められているフレーズの中に隙間を作るっていうね、空白部分を盛り込むっていうね、そういうやり方ですね。
これもたまに話してますけど、引き算の意識を持つべきっていう、そんなような発想に近いんですけど、
だからやっぱりメロディってずっと鳴ってると、結構リスナーとしては疲れちゃうっていうか、
常に音が繰り出されてる、そこに向き合ってるみたいな感じになるんで、
で、やっぱりその全体のメリハリって意味でも、同じ形がずっと鳴ってるとか、何かのメロディがダラダラ続いてるとかってなると、
メリハリない感じになっちゃうんですよね、その何か緩急がないっていうか。
だからそれを踏まえてね、意図的にどっかに空白を入れると、メロディがない部分を盛り込むようにすると。
で、やると、ある部分はフレーズがすごい繰り出されるけど、でもある部分は音が全然なくなっちゃうとかね、なんかスカスカした感じがあると。
で、それで光というわけじゃないですけど、こっちはガンガン盛り上がるけどこっちは控えめになってるみたいな感じで、
盛り上がるところがよりきちんと盛り上がった感じに聞こえるし、音がなくなったところがちょっと控えめな部分としてきちんとそこがまた際立つっていうかね、そういうふうに聞かせることができるんで。
だから一回自分の作った曲を確認してみて、メロディがまずダラダラずっと音が繰り出され続けてないかってところをまずチェックしてみてほしいですね。
で、チェックすると割とそういう構成になっているもんなんですよね。
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だからそこで、例えばサビはガンガン音を繰り出すけど、例えばAメロの2行目あたりで一回思いっきり黙ってみようみたいな感じで、
メロディを一切もう入れないみたいな、2小節ぐらい黙るみたいな風に作ってみるとかね、そういう風なアレンジができたり。
あとサビの中でもガンガンずっと行くんじゃなくて、サビの1行目を行って2行目の折り返しのところでちょっと一瞬黙るとか、メロディをなくしちゃうとかっていう風にもできたりして、
それでサビの一つのセクションの中でも関係をつけるとかね。
あとはそのサビの直前のBメロの終わりあたりに、あえてメロディをなくすところを入れるためを作って、そこから一気にサビのバーって音がいっぱい鳴る、メロディがいっぱい鳴るところに突入していくとか、そういう風に作っていく。
で、やると曲全体を通してね、メリハリがあるような状態にできますよね。
で、これは私が昔、20代中盤、後半ぐらいですかね、ちょっと自分の作曲に行き詰まりを感じて、
で、曲分析をね、誰に頼まれるわけでもなく、きちんとちょっと体系的にやろうって言ってやって、いろんな曲を聴いていったときに気づいた、
一般的な曲のルールというか構造だったんですけど、ヒット曲とか、皆さんが広く親しむ音楽のどっかに必ずそういうメロディがなくなる部分があるんですよね、空白というか隙間というか。
本当にほとんどの曲にそういうところが必ず入ってるんですよ。
で、それがそのメロディのそのメリハリっていうか、推し引きというかね、緩急というか、そういうものを生み出しているんだなっていうところに気づいたっていう。
そういう自分の経験によって見つけたところだったんで、ぜひそういう風に既存の曲を、例えばメロディ譜みたいなね、メロディを書き起こしたような楽譜とかを入手して、
その既存の曲にどういう風にその隙間が盛り込まれているか、そういうのを改めて分析的な視点で確認してみると、
その隙間の入れ方とかね、こういう感じでこの辺に入れるとこういう風に聞こえるんだなみたいなところが、聴き手の目線として理解できると思うんで。
そんな風にしてもね、その空白の発想っていうのをより深く理解してほしいなって思いますね。
空白をやっぱり入れないとメロディを埋め尽くすような感じになっていくんですけど、時としてそういうね、あえてそういうメロディフレーズが出まくるみたいな、
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そういう風にいくのもいいんで、全部が全部ね、それをやらなきゃいけないってわけではないんですけど、
ちょっと自分の曲が、メロディが聞かせどころがよくわかんないみたいなね、
なんかいいんだけど、メロディとして成立してるんだけど、なんかこういまいち納得いかないみたいなね、
そういう風に考えるときは、そういう空白のところを特にちょっと着目してほしいと思いますね。
私の体験レッスンに行って、実際にレッスンを受けてくださったSeaidさんで、体験レッスンの時に作曲もやってるんだけど、
なんかね、そのメロディが、自分としてはそこそこいいメロディを作ってるはずなんだけど、出来上がってみるとどうもいまいちな感じに聞こえるんだけど、
何がいけないと思いますか?みたいな感じで、相談を体験レッスンに受けた時があって、
その時まさに空白がない、メリハリがないメロディだったんですね、その方の作ったメロディがね。
もちろんメロディとしてはすごい魅力的でいいメロディ作ってるんですけど、やっぱりずっとメロディが繰り出されることで、
聴きどころがわかんないっていうのが一番強かったですね。どこがこの曲のメロディの一番聴いてほしいポイントなのかっていうのが見えないっていうか。
それで空白がないから、空白を入れてみてはどうでしょうかみたいな話をその時にして、
そこからいくつか改善をして、空白っていう概念も聖人さんご自身で学びを入れていって、理解を深めて、
そこから本当にメロディ作りがさらにもう一つ上のステージに上がったっていうか、
緩急があって聴きどころがはっきりするようなメロディっていうのが作れるようになっていったんで、
その時に言った話は空白の話だけで、あとはその方が自分なりに考えてやったっていう。
でもその意識だけで結構変わったんで、だからそういう足し算方向で作ることって本当によくありがちなんですけど、
空白を入れることで結構メロディの品質は変わってくるんで、その辺り意識しながら是非やってほしい。
思ったより空白を中心にちょっと考えるっていうか、どの辺にどう空白を入れようかみたいなところから発想を膨らませるやり方でもいいと思うんですよね。
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あとはもうAメロは完全に空白を入れるセクションだみたいな風に決めて、あえてあんまりメロディを敷き詰めないようなその前提でメロディを作っていくとか、
っていうこともできたりするんで、そんな感じで曲の中に余裕がある感じっていうか、
意識しながらメロディ作りやっていっていただければと思います。
そんなところで今回はね、メロディ作りの空白を意識するっていうのは大事ですよと。
空白があることで目に針が生まれたり、特定の部分がきちんと際立ったり、メロディ全体の魅力がきちんと磨かれていく感じになるんで、
空白を意識してメロディ作りやってみてくださいっていうね、そんなお話をしていました。
お伝えした内容をぜひ参考にしてみてください。
では今回はこれで終わりになります。ありがとうございました。