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耳で聴くうちやま作曲教室ということでやってきますが、今回はコード進行の技術的な話をちょっとだけしてみたいんですけど、
コードの展開を作るときに特定のキーがあり、そのキーの音使いをすることで曲としてはまとまった雰囲気を生み出せるので、
それに紐づくダイアトニックコードを使っていくみたいなところが曲作り、コード展開を作る上での一つのルールみたいな感じになってるんですけど、
そのダイアトニックの中に7個コードがあって、それぞれにトニックとかサブドミナントとか機能があるっていうのに、
たまにお話もしてますし、文学理論を学んだ方からするとそのあたりは知ってるよって話だと思うんですけど、
その中で特に1番目のコード、ダイアトニックの1番目、つまりCメジャーダイアトニックでいうとこのCのコードって、
トニックって言われる主和音、主たる和音、そのキーを代表するようなハーモニーのめちゃくちゃ安定した響きを持った超重要なコードになってくるじゃないですか。
すべての始まりは主和音から始まり、1番目のコードから始まり、なんだかんだ展開して最後に1番目に帰ってくるみたいな、1で始まり、1で終わるみたいなね。
そういうふうにこの曲のハーモニーを支える重要な存在みたいな感じになってくると。
トニックがそうであるがゆえに、そのトニックを多用しちゃうっていうね、そういうケースが結構あるんですよね、曲作りしてるとね。
それを多用するほどに曲としては安定するんで、曲作り、ハーモニー作りのまとまりを生み出すって意味で、やっぱそのトニックをきちんと要所要所に入れるってのは大事なんですけど、
それをちょっとあえて逆手にとって、トニックを避けるっていうね、出さないっていう、そういうコード進行の組み立て方っていうか、そういう発想の持ってき方があるんですよね。
だから今の例で言えばCメジャーのダイアトニックで曲作りをしていたとしたら、CメジャーのCのコードをあえて使わないようにコードの展開を作るっていうか、
そういうふうなちょっと作為的なコード展開の組み立て方っていうのがあるんですよね。
だからちょっと自分の曲を確認してみて、トニックの数があまりにも多いんじゃないかみたいな風に。
もし感じるならちょっとそれを減らすように考えながらやってみるとか。
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あとは、そんなに多くないんだけどあえてそれをなくす?完全に避けるような展開って作れないかなとかね。
そういうふうにしてやるっていうのがいいですね。トニックってやっぱその一番目のコードの安定感ってすごいんで、
だからやっぱり多様するほどに、曲としては一回一回落ち着くみたいな、そういう感じが出るんですよね。
右足が絶対地面についてるみたいな、なんかちょっと体としては浮き上がっているんだけど必ず一回着地するみたいな、そういう感じのハーモニーの波になりやすい。
それが聴いてる人からするとちょっと予定調和っていうか、あんまり飛び上がれてないなみたいな感じを生んじゃうんですね、そういう印象ね。
だからそこでもうトニックから決別して、あえてトニックなしでコード進行を作るっていう。
そういうふうにやると、コード進行のハーモニーの雰囲気からは結構浮遊感っていうか浮き上がった感じというか、トニックに落ち着かない感じを演出できるんですよね。
曲調とかにもよるし、あとテーマなのは、例えばABサビっていう展開があったら、Aとサビは結構トニックをしっかり入れて、1で始まり1で終わるみたいな。
トニック、サビだったら1から始まり、CメジャーのサビでCのコードから始まって、最後Cのコードで締めくくるよみたいな感じで作れるんですけど、
AメロなんかはCで始まり、それでBメロに繋ぐんで、最後はCじゃないよって感じでドミナントを置いたりとかするんですけど、
Bメロだけ、もう本当にトニックを1回も出さないみたいな。
っていうふうにやると、そのBの独特な感じっていうか、トニック出てこないって感じをより際立たせることができるっていう。
そういうハーモニーの作り方っていうのは割と定番として、すぐにでもやれる方法としてありますよね。
それはもう人によってはそこまで意識しなくても、むしろやってることかもしれないですね。
で、それをより曲全体に適応するとして、曲の全体をトニックをなくす構成で作り込むと。
手を変え、品を変え、コード展開としてはパターンがあるんですけど、トニックが出てこないみたいな。
っていうふうに作り込むことができるんですよね。
例えば具体的なコード進行で言うなら、ちょっとこれ音声なんでわかりづらいかもしれませんけど、
Cメジャーの進行でCから始まる、それでCで終わるってやるともうトニック出てきちゃうんで、
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例えばCメジャーだったらDmとかサブドミナントから行って、
で、ドミナントに行きますよね、Dm、Gとかね、2、5みたいな動きをして、
で、Dm、Gの後に普通Cに帰ってくるんですけど、Cに返さずにAmに行くとか、6m、Cの代理コードの方に行くとかってやるとCをね、
トニックっぽい響きは出せるんですけど、ちょっとCを避ける、トニックの手話音を避けるっていう風に作れたりしますよね。
あとは3を挟むとかね、2、5、3、6ってやるとか、4、5、3、6なんか定番の進行って言われたりしてますけど、
そういう風にやったりとか、あとはセカンダリドミナントとかを使ってちょっとこう独特なサウンドをそこに入れながらね、
あえてトニックにはいかないよっていう風な流れを作るとか、
あとはもう根本的にダイアトニックに含まれないセカンダリドミナントもそうですけど、
それ以外のダイアトニックとかを使って、もうトニックじゃないところをうろうろするとかね。
っていう風にやると、いつまで経ってもトニックが出てこないんで、結構聞き手としてはやきもきするっていうか、
本当にやきもきするわけじゃないんですけど、潜在的にやきもきするっていうかね。
だからいろいろこう定番と言われているね、このコードはかっこいいみたいな、このコード進行いいよみたいな展開って、
結構トニックがない展開があることが多くて、そのかっこよさの秘密がトニックに返ってこないっていうかっこよさだったりするっていう、
そういうケースもあるんですよね。
だから、なんかそういうトニックが出ない進行ってどんなのがあるかなっていう風に考えてみるとか、
曲作りしている中でトニックに一番目のコードにどうしても落ち着かせたくなるんですけど、
落ち着かせないためにどういうふうに回避すればいいかなとかね。
そんなことを考えながらやると、コード進行としてはこのトニックが出てこない独特な進行になるんで、
面白い浮遊感っていうかね、そういうトニックが出てこないっていう独特な世界観みたいなものを生み出せるんですよね。
だからそれをやるためには、根本的にいろんなコード進行を知っておく必要があるし、
曲を弾きながらする時とかに、ここはトニックに返ってきているなとか、ここでトニックを一切なくしているんだなとかね、
そういう風な分析とかをすると、そういう感覚が育っていきますよね。
で、ヒット曲の中にも今言っているBメロだけ全くトニックが出てこないとかね、そういう曲が本当によくあって、
特にベテランの皆さん、桑田さんとか桜井さんとかユーミンとか、皆さんほどそういうのを結構緻密に作っているんですよね、聞いてみるとね。
ご本人がどこまでそれを作為的にやっているかっていうのはちょっとわかりませんけど、
結構聞いてみると、本当にBメロが出てこないとかね、そういうのがあったりするんで、
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だから結構曲分析をしてそういうのを学ぶっていうのもおすすめですね。
そんな感じで、ちょっとね、技術っぽい話、音声でそこを説明するのはなかなか難しいんですけど、
ダイアトニックコードの1番目のコードの手話音が結構安定した、そのキーを象徴するような響きを持っているんで、
それをあんまりにもたくさん使いすぎると、コード進行としてはあんまり飛躍できない感じになりやすいと。
もちろんその良さはあるんですけど、その位置をいっぱい使う安定感っていうのも良かったり、そういう曲作りももちろんできるんですけど、
時としてそれを決別するっていうか、そこから決別するっていうかね、そういうこともできるんで、
そんなやり方を取り入れながらですね、コード進行にトニックが出てこない面白いサウンドっていうのを味わいながら、
そういう曲作りっていうのをね、1つぜひ取り入れながら、面白いハーモニーをね、追求していただければと思います。
はい、そんな形でお伝えした内容をね、ぜひ参考にしてみてください。
はい、では今回はこれで終わりになります。ありがとうございました。