ポッドキャストのテーマ紹介
はい、こんにちは、りびぃです。今回も、もの技ラジオをやっていきたいと思います。
このラジオは、生産設備の現役設計者である私、りびぃが、
ものづくりや技術に関するトピックについて皆さんにお届けする番組となっております。
今回のテーマは、ものづくり系ポッドキャストの日でございます。
はい、またやってきましたね。
この企画は、私と同じく製造上、海外で情報発信をしている
支部長さんが企画した企画でございまして、
普段、ものづくりに関するトピックについて扱っている
ポッドキャスターの皆さんと一緒に、共通のテーマについて
独自の視点とか、独自の意見に基づいて発信していこうという
そういう企画になっております。
今回のものづくり系ポッドキャストの日のテーマは、逆転でございます。
この逆転というテーマについてなんですが、
よく製造上に普段携わっている人であれば、
モーターの静点、逆転という、そういう逆転という意味にも
捉えられますし、あとは自分のキャリアとか人生において
逆転しましたとか、それから普段研究とか開発とか、
そういったクリエイティブなものが求められるような
そういう触手についている方にとっては、
逆転の発想で何か突破した経験とか、そういった視点でも
逆転というものを語ってもいいという、そういう企画になっております。
私なりの逆転について、どう語っていこうかというところなんですが、
ちょうど愛知県のお客様のところにずっと滞在していまして、
そこで設備の立ち上げというか、あとは調整作業というんですかね、
そういったものをずっと担当しています。
ちょうどそういう経験をずっとしてきているので、
どっそりとにモーターの静点、逆転という視点について
語っていこうかなというふうには思っています。
このモーターの静点、逆転についてなんですが、
結構現場で調整作業というか設備の立ち上げをしていると、
結構間違えていることが多いんですよ。
この停電の指令とか静点のボタンを押したら、
モーター反対方向に回っているんだけど、みたいな。
めちゃくちゃ多いんですよ。
このモーターの静点、逆転は、直そうと思えば確かに直せるし、
そんなに高いレベルのスキルが必要な作業でもないじゃないんですけれども、
ただ問題が結構根深いというか、
よくあるトラブルって言うほどに、またかよみたいなのがめっちゃ多くて、
なかなかなくならないんですよ。
特に最近思うのが、やっぱり現場にちゃんと出てくるエンジニアの方っていうのが、
年々どんどん減ってきていて、
なんか事務所にずっとこもっちゃっているとか、
あとはもう外注として出しちゃったきり、
外注さんのところまで現場を見に行かずに、
何かトラブルがあったらその外注さんの席にいたから、
外注さんが何とかしてください、終わり。
みたいなのが中々多くて、
やっぱり現場に出てこないとなかなか、
静点、逆転の問題ってこういうことですよっていうのが、
わかってもらえないなっていうのが結構感じるところだったんですよ。
問題解決の方法
なのでこの機会に、このモーターの静点、逆転問題について、
実際現場で何が起こっているのかとか、
どういう対応が行われているのかとか、
なぜなくならないのかとか、
その辺りについて深掘って皆さんにお届けしていきたいと思いますので、
ぜひ最後までお聞きいただければ嬉しいです。
それでは早速、
ということでやっていきたいんですけれども、
自分ね、2025年始まってから、
今ちょうど6月末ぐらいですかね。
なのでちょうど2025年が半分終わりましたっていうぐらいなんですけど、
もうずーっと現場なんですよ。
もうずーっと現場にいて、
自分が設計したものを調整することもあれば、
他の人が設計したものをデバッグしたりとか、
調整したりっていうことも、
いろんなケースはあるんですけれども、
もうずーっと現場にいるんですよね。
この静点、逆転問題についてなんですけれども、
そもそもその静点、逆転どういうところで起こるかっていうと、
回転体ですね。
静点、逆転っていうからには回転体の機構のところなんですけれども、
特にモーターですよね。
モーターなんて、
もう生産設備のあらゆるところに使われているんですけれども、
あらゆるところで静点、逆転が逆だっていうのが起こるのかっていうと、
そういうわけでもないんですよね。
あんまり起こらないところでいうと、
往復運動させるような直動機構っていうんですかね。
そういったところに使われるモーターとかだと、
あんまり静点、逆転が逆ですみたいなのはないんですよ。
例えばロボシリンダーとか電動シリンダーですよね。
そういうものを使ったものとか、
あとはサーボモーターとボルテージを組み合わせたものとか、
そういったところだとあんまり、
静点、逆転が逆やんみたいなのはないんですよね。
一方で、結構多いなっていうのが、
インダクションモーターというか、
インバーター駆動させているインダクションモーターのところが、
静点、逆転が逆やんみたいなのはめっちゃ多いんですよ。
この半年、自分現場出張していて、
特に多いなって思ったのが、
反転装置というか、旋回させる装置ですね。
例えばワークがコンベアに乗ってどんどん流れてきて、
あるところに積載されたときに90度回りますとか、
あるいは180度回りますっていう、
そういう機構が結構採用されるケース多いんですけれども、
その回転方向が全然逆みたいなのがあるんですよ。
静点、逆転が逆って真珠らしいんですけれども、
要するに、動かしたい方向と実際に動いてる方向が逆っていうことですよね。
そういったときに、どうやって静点、逆転を直しますかっていうと、
実はいくつか方法自体はあるんですよ。
例えばですけれども、モーターの取り付け方自体を逆にするっていう、
そういうやり方があったりするんですよね。
これは特に私の経験でいうと、パワーモーラーっていう機器を使った場合に、
できるっちゃできるかなっていう方法なんですけれども、
パワーモーラーって何かっていうと、ローラーコンベアっていう機構があって、
ローラーの中にモーターが収納されているっていう、
そういう一体型のローラーっていうんですかね。
それをパワーモーラーって通称を言うんですけれども、
それによって本当であれば、モーターを外部にも出て、
チェーンで巻いたり、ベルトで引っ掛けたりしながら、
ローラーに動力伝達をして、コンベアで搬送させるっていう機構が必要なところを、
ローラーとモーターが一体になっているので、
超スペース化できますよっていう、そういうメリットがあるんですよね。
ただこれを180度逆につけちゃうと、もちろん静電逆転が逆になっちゃうので、
それを直しましょうっていう方法があったりするんですよ。
それから3層交流で駆動するモーターであれば、
3層の線のことをUVWとかって言ったりするんですけど、
そのUVWの線のいずれかの組み合わせを入れ替えることで、
静電逆転を切り替えることができたりするんですよね。
これが2つ。もちろんこれはモーターの端子のところで切り替えてもいいですし、
装置によってはマグネットのところで切り替えたりとか、
そういうこともできたりすると思います。
3つ目のやり方としては、ラダー回路上で切り替えたりということですよね。
これが割と一番多いかなと思うんですけれども、
本来、静電の指令を出したのに対して、
静電の出力をさせるという回路が大体あるんですけれども、
その静電の指令を出して、静電の出力をさせたら逆に回りましたっていうときに、
その静電の指令に対して逆転の出力をさせることによって静電をさせます。
ちょっとね、ややこしいんですけども、ソフト上で切り替えるという方法が取られますね。
この3つのどれかをやれば、一応、静電逆転問題は一応解決するんです。
目の前の問題を解決するだけであれば、この3つのどれかをやればいいだけなんですけれども、
ただ、長期的な目線で見たときに、
結構、この3つの方法、どれもややこしい問題を抱えていまして、
これはね、やっぱり現場に行った人じゃないと、なかなかわかってもらえないというか、
結構最近、電気制御の方もですね、
事務所に普段はほとんど現場に行けないという方が増えてきているので、
そこで結構ミスコミュニケーションが発生しているなというのもあるんですよ。
どういうややこしい問題が起こっているのかということについて、
いろいろ解説していきたいんですけれども、
まず1つ目のパワーモーラーみたいな、モーターそのものを反転させて組み立て直すという方法についてなんですけど、
これはね、最も現場で嫌われる方法になります。
これ何でかというと、そもそも現場の作業をしている人にとってはですね、
もうとにかくね、もうスケジュールの余裕がないんですよ。
もうなんか、そもそも設計のスケジュールが遅れている段階で、
はい、現場さん何とか間に合わせてください。
出荷の日とか、もう決まっているからこの日までに何とかしてくださいという状態でボールが投げられるので、
あのね、このハード的にもうごそっと変えるってやりたくないんですよ。
まずそのモーターを180度逆につけましょうという風になると、間違いなく配線がやり直しになります。
配線やり直しってすごい嫌われる。
配線のやり直しって、現場作業者にとってかなり嫌われる要素でございまして、
なんでかっていうと、配線のルートってなかなかね、図面で反映されていることって少なくて、
結局その配線予算がその現場で機械を見ながら、おそらくこういう風に配線をすれば、
例えば配線がその機械に噛み込んだりしないとか、なんかトラブルしないだろうっていうのを見極めながらやっていることがめちゃくちゃ多いんですよ。
で、じゃあその配線を考えながら、
じゃあインスロックでこの辺で止めてとか、予兆はこれぐらい取ってとか、
もうその辺までね、かなりアナログチックなところを考えて、
じゃあこうしましたっていう風にやったのを、また全部やり直しになるんですよね。
これはね、マジで嫌われます。
それからパワーモーラーを180度逆に変え回っていくようになると、
どうしてもですね、コンベアのフレームからパワーモーラーを一回外さないといけないっていう、
そういう作業が必要になるので、配線屋さんの作業範囲を超えてきちゃうんですよね。
配線屋さんだけの問題じゃなくて、メカの組み立ての人も呼んできて、やらないといけないんですよね。
結構現場って、どの作業者とかどの乗車さんが何を担当するかっていうと、
結構縦割りになっていることも多いので、乗車さんをまたいで何か作業をしてもらわないといけないってね、結構大変ですし、
そういったトラブルにかじって、知ってる人が誰もいないみたいな、うまくやってくれって終わってて、
実際に誰々さんはまず何をしてください。これが終わったタイミングで声をかけてもらったら、
私がB乗車さんに配線をお願いするんで、みたいな、そういうふうに音頭を取ってくれる人が最近ほんといないんですよね。
モーターと配線の課題
そういうのもあって、その乗車さん目線からすると、本来やらなくてもいいはずの仕事をそちらの店でやらないといけないことになるし、
音頭を取ってくれる人もいないから、ミスした時の責任は誰にあるのかっていうのも、
結局現場で何とかしろってどうせなるに決まってるしとか、現場に来てる乗車さんも、
いつも暇っていうわけじゃなくて、いっぱい仕事を振られている中の合間を縫って、
手直しっていうのをやらないといけないので、自分が今手が空いた瞬間っていうのは、
作業をしていいのかどうかっていうのも、またね、例えば配線をやりたいけれども、
もうメカの入れ替えって終わってんのかな、終わってないのかな、また情報収集してみたいなね、
すごい不毛な作業がめちゃくちゃ多くなるんですよ。これはマジで嫌われるので、
あんま好まれないんですよね。仮に音頭を取ってくれる人がいて、
実際にカワーモーラーの入れ替えをやりましょうってなったとしても、
入れ替えた結果、配線余裕があるのかっていうと、結構厳しいことも多くて、
っていうのも、必要以上に配線の余長を取っているってことってまずないので、
例えば入れ替えた結果、配線の長さが足りなくなって、
これ無理じゃねっていうふうになったりすることって結構あったりします。
配線の長さの余裕っていうのが全然余裕がないというか、むしろ届かないっていうのが結構ありますし、
あとは入れ替えたことによって、モーターの端子の近くに干渉物があって、
そのせいで配線がやりにくすぎるとか、なんならできないっていうことも全然現場では起こるんですよ。
なので、このモーター本体そのものを入れ替えるっていうことは、ものすごい嫌われますね。
続いて2つ目の、3層交流のモーターについてUVWの1つの組み合わせを入れ替えるっていう方法なんですけれども、
これは先ほどの1番目の方法に比べると、モーターの端子とかマグネットの端子のところを入れ替えるだけで済むので、
配線予算だけの作業にはなるっちゃなるんですよ。
なんですけれども、そこを入れ替えたことによって、図面との相互っていうのが出てくることがめちゃくちゃ多いんですよ。
っていうのも、一時側からRSTできたものに対してUVWの順番で配線しましょうってせっかくなっているのに、
それを例えばWVUの順番にしないといけないとなると、やっぱり図面との相互が出てくるし、
図面との相互が出てくると何が起こるかっていうと、リピート品、例えばもう1台同じものを作ってくださいって言われたときに、また同じ問題が起こるんですよ。
配線屋さんは最初は図面通りに配線をするわけなので、ただ図面通りに配線した結果、UVWのうちの1個を入れ替えないといけないっていうのが発生するんで、
またこれやるのっていうのが発生します。それからUVWの入れ替えなんですけれども、人によっては例えばUとVを入れ替えますっていう人もいるし、
UとWを入れ替えますっていう人もいるし、VとWを入れ替えますっていう人もめちゃくちゃになるんですよ。
その結果、モーターごととか装置ごとに配線の入れ替え方がもうめちゃくちゃになってて、何かトラブルが起こりましたとか、何か調べないといけないってなったときに、
図面と配線とがもうめちゃくちゃになってて、法則性とか履歴とかも何も残ってないような状態になるので、わっちゃわかんないことになるんですよね。
ラダープログラムの影響
あとは配線の入れ替えがちょうどやりやすいところにあるかどうかっていうと、そういうわけでもないんですよ。
例えば単にマグネットとモーターの端子のところまでが直接1本のケーブルでつながっていて、
ということであれば、例えばそのモーターの端子のところで入れ替えるっていうのが物理的に難しい。
周りの部品とかが邪魔でやりにくいっていう場合も、最悪はマグネットのところで入れ替えればいいっていうふうにはなるっちゃなるんですけども、これもどうかっていうのはあるんですけども、
多いのがその間にコネクタ中継されていて、ピンアサインとかも絡んでくるとかっていうふうになると、単にマグネットのところで入れ替えるみたいなことをすると、図面との相互が出てくるところが、
マグネットの端子のところも違うし、ピンアサインも違うしみたいな、もうなんかもうわけわかんねえなみたいな感じになるので、あんまりやりたくないっていうのもあるんですよね。
3つ目のラダーで指令に対しての出力を入れ替えますっていうパターンですね。これがほとんどの現場でやられてることなんじゃないかなっていうふうには思うんですけれども、これもなかなか根深いですよね。
ラダー回路の過読性って言うんですけど、ものすごい落ちるんですよ。この過読性が落ちると何が問題かっていうと、属人化が起こるんですよ。
っていうのも、実際に調整作業をした人であれば、静点の指令に対して逆転をしないといけないとか、逆転の指令に対して静点を出力させないといけない、そうしないとうまく機械が動きませんよってわかりますけれども、他の人わかんないんですよね。
電気制御屋さんって本当に人手不足なので、人の入れ替わりがすごい激しいんですよ。例えば、同じ機械だけれども、今回はA業者さん、次回はB業者さん。ラダー回路のプログラム自体はあるから、これをもとにどっちもデバッグしてもらえたらいいよって渡すけれども、
パッと見させられた瞬間に、これはあえてこうしてるのか、それともラダー回路が間違ってるのかがわかんないっていう問題が起こるんですよね。なので、そもそもラダー回路を理解するのにものすごい脳みそのリソースを消費するというか、疲れるんですよ。本当に読みにくい。
一応、自分はこことここはこういう理由で、しょうがないからラダー回路入れ替えましたよって毎回報告はするんですけれども、それが公共対策として反映されるケースは見たことがないですね。
なんで公共対策としてそういうことがなされないのかっていうと、あとはラダー回路をむやみに編集すると何が悪いのかっていうと、例えばリピート品だった場合、1号機は既に製作されていて、それと全くラダー回路とかハード製作機も全く同じ2号機を今回やるんですっていう風になった場合に、
その2号機だけ、例えばモーターの静電逆転が逆だからラダー回路変えましたよっていう風になっちゃうと、1号機と2号機で全く同じハードなのにソフトが違うっていう現象が起こっちゃうんですよ。
これは管理上ものすごく良くないことでして、例えば2号機のPLCが壊れちゃって、これはプログラムの管理上ものすごく良くないことでして、
何でかっていうと、例えば1号機、2号機、3号機って全く同じハードのはずの装置、全く同じプログラムで動いてるはずの装置っていうのが3台あったとしますと、たまたま3号機のソフト、プログラムが壊れたとかデータが飛んじゃいましたとか、
そういうことが起こってバックアップも消えちゃいましたとか、撮ってなかったですとか、そういうことってなきにしもあらずって感じがあるんですよ。
そうなったときに、あ、そういえば1号機、2号機と3号機って全く同じ設計のはずだから、1号機、2号機のどっちかを3号機に移植したら治るでしょうっていうふうに大体なるんですよね。
で、じゃあ一緒のはずだからって言って入れた結果、一緒じゃなかったっていう。動かした結果実際にモーターの動きとかそういうのが逆になってて、そのせいで本来あってはならないような動きを機械がしてしまってローサインにつながるってこともあり得るんですよね。本当にこれあり得るんですよ。
なので、これもね、かなり嫌われるというかなんですよね。
ちなみにラダープログラム上で変えるっていう方法以外にもタッチパネルのスイッチ側を変えるっていう方法もあって、要するに出力を変えるのか入力を変えるのかの違いなだけなんですけど、
最近タッチパネルでボタンをピッて押してモーターを動かすっていうのが結構よくやられますけれども、そのタッチパネル上のボタンに対してラダープログラム上の何のデバイスをオンさせるかっていう割り当ての設定があるんですよね。
その割り当ての設定を入れ替えるという方法もあるんですけど、これもね、先ほど言ったラダープログラムの問題と同じで、その同じ例えば1号機、2号機、3号機があったとしても、そのタッチパネルのデータは見えないところで実は違うところがありますみたいな、そういうことが起こってやっぱり管理上よくなかったりするんですよね。
設計と現場のフィードバック
さらに現場でややこしいのが、このモーター本体が逆だってパターンと配線が逆だっていうパターンと、あとはソフト、タッチパネルとかラダープログラム上で逆になってるっていう問題が複合的に起こるっていうことなんですよね。
なので、モーター本体が逆で、配線も逆で、ラダープログラムも逆だから結果的に逆の逆の逆で、逆みたいな、それを読み解かないといけないんですよ。
あとは逆の逆の逆なんてことをやっちゃうとですね、そのメカ図も違うし、原型ハード図も違うし、ラダープログラムも違うって、もう3つ全部違うみたいなね、わけわかんないみたいなことになるので、もうね、現場は大混乱になるわけですよ。
こういう問題が起こったときって、結構現場にいると多いのが、また設計がとかっていうふうになるんですけど、じゃあ設計段階でこれ対策完全にできそうなもんなのかっていうと、できなくはないけど難しいっていうのが正直なところなんじゃないかなと思います。
っていうのも、私メカの設計もやってましたけれども、メカの設計をしているときにですね、どっちが静点にしてほしいからモーターを付けますっていう、そういう設計の考え方ってほとんどやったことがないし、自分自身もないし、周りの人聞いてもあんまりそういうことを考えながらやってる人いないんですよ。
それよりも、配線とかモーター本体が周囲と干渉しないかどうかを非常に気にするというか、最悪静点逆転なんてソフト的にでも配線的にもなんとかなるでしょうみたいなところがあって、ただ干渉しているものについては配線でもソフトでもなんともならないからそこだけは何としてでもメカ設計でやらないといけないっていうのがあったり。
一方、電気ハードの視点からすると、例えば一つの装置の中にモーターがABCDEFGってある中で、CはこうだからVUWの順番で、DはUVWでおくてEは、やりたくないんですよね。
もうわけわかんないじゃないですか。
じゃなくて、基本的にUVWのところって電源回路図のところだと思うんですけど、基本的にコピペでバーって作っていくんですよね。
っていうのがあって、なかなかどっちが静点逆転かなってあんまり考えられてないことがありますね。
だし、結局動かしてみて逆だったら直すっていう方が早くねっていう風になっちゃうところがあって、なかなか設計段階で完璧に仕上げるって難しいんじゃないかなっていう風に思います。
これと同じようにして、ラダープログラムを最初に作る人にとっても、Aのモーターにとってはこっちが静点でこっちが逆転でとかってあんまり考えてる人いないんじゃないかって思ってて、
それよりもとりあえずABCDEってバーってモーターがあったら、同じようにして出力のところのラダー回路を作って現場で動かしてみて逆だったら逆にするかみたいなね、それが多いんじゃないかなって結局なっちゃうんですよね。
で、結局現場がこれ逆じゃねえかって困るってことになるんですけど、じゃあこれの問題が起こらないように、一発目はしょうがないと。
開発しないように現場でモーターの回転方向逆だったよって設計に対してフィードバックしたとします。これで直るかっていうと、それもなんとも言えないというか、直らない可能性のほうが高いっていう感じですね。
これなんでかっていうと、仮にフィードバックを設計で受けたときに、設計として直すモチベーションがないことが多いんですよ。
設計の引き継ぎと情報共有の難しさ
生産設備がまあまあ多いのが、一品ものなんですよね。っていうことはリピートがあるとは限らないというか、むしろないほうが多いんじゃないかなっていうふうにも思うんですよね。
あとは仮にリピートがあったとしても、発注先の設備メーカーが違うから、結局自分がもう一度同じことをするとも限らないみたいな、そういうこともあります。
なので、現場からのフィードバックがあったとしても、そのために修正をしますという作業をしたとて、誰にメリットがあるんですかってなっちゃうんですよ。
直したことによって喜ぶ人が誰もいないのに、直してくださいっていうのは単なる無駄じゃないのっていう、そういう視点もあるわけなんですよね。
なのでなかなかモチベーションが分けづらいっていうのもあるし、あとは設計の人も一度に複数の案件を抱えていることも多くて、
例えばA社さんの案件の設計担当者さんがいたとしても、この設計担当者さんはA社さんのプロジェクトだけを担当しているわけじゃなくて、
B社さん、C社さんとか、大体3、4件とかプロジェクトを抱えている人が多いんじゃないかなって思うんですよね。
なので、どうしても後回し、後回しになっちゃって結果忘れてるとかかと思うと、実はもう一台作りたいみたいな話が突然湧いてきたりとかして、
そのときに、あのときの設計ミス直してないや、あそこの図面直してないやって、うわーって出てくるんですよ。
本来お客さんからしてみれば、2台目っていうふうになるんだったら、1台目の設計としてはコピーなんだから、設計費ほとんどいらないでしょうってなるんですけれども、
大体1台目にあったときの不具合監修ができてないまま2台目に突入してですね、全然設計コース減らないみたいな、むしろ赤字になったみたいなのが結構ありますね。
あとはその1台目担当していた設計者と2台目担当する設計者が同じってことも全然限らなくて、
なんかその設計担当者が変わったことによって、現場の1台目起こったときの不具合が引き継ぎされないとか、全然直ってないまま、
ポンって仕事を投げられて、2台目担当する設計者の方が炎上するみたいなのが結構ありますね。
じゃあこういった問題をどうするかってところなんですけど、なかなか解決するの無理じゃないかなって個人的には思ってます。
やっぱり製造上縦割りが多いんですよね。機械の規模が特に大きくなってくると、メカも電気も製造も、現場のデバッグも全部1人でやりますなんていないんですし、
1つの装置について1号機も2号機も3号機も全部私が担当しますっていうチェースも少ないんですよ。
っていうのもあって、やっぱりこの引き継ぎだとか情報共有というのは残されないし、結局机の上というか地上でああだこうだとかやってても、
実際に一旦動かしてみて、結局正点逆点合ってるの間違ってるのを確認した方が早くねってなっちゃうんですよね。
確かに早いんです。だから解決自体はなかなか難しいんじゃないかなと個人的には思います。
ただ特に現場になかなか来ない人にはこういう事情があるよっていうのはわかってほしいですよね。
結構現場に出てこない人からは、なんでスケジュールがこんな遅れてるのとか、なんでこんな手間取ってるのとか、なんか遅くねとか思われたりとか、
あとは設計者の方じゃなくても、例えば発注元のお客さんとかからして、なんでこんな時間かかってるのみたいなのがあったりすると思うんですけど、
こういう事情が発生しているんですよっていう事実は皆さんにお伝えしたいなというか、わかってほしいなっていう思いで今回この問題について取り扱ってみました。
業務効率化アプリの開発
ということで今回は私にとっての逆転について取り扱いをさせていただきました。
私は普段ものづくりの勧めというブログやYouTubeを運営しております。製造業で働くエンジニアにとって役立つ情報をたくさん発信しておりますので、よろしければ概要欄からリンクをチェックしていただけたら嬉しいです。
それから現在機械設計向けの業務効率化アプリアップドラフトを開発しております。
もうすぐ皆さんにリリースできるかなと思いますので、ぜひリリースをした後は活用いただけたら嬉しいです。
そして現在私が出設した書籍が好評発売中でございます。
これでたがつくソリッドワークスモデリング実践テクニックと題しまして、主にソリッドワークスを普段活用されている機械設計の方に役立つ情報を非常にたくさん書かせていただいてありますので、Amazonやお近くの書籍で購入いただけたら嬉しいです。
それではまた次回の放送でお会いいたしましょう。
リビーでした。バイバイ。