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おしゃれの呪いを解くラジオ、本日で596回目の配信でございます。
この番組では、あなたに巻きつくファッションへの思い込み、イコールおしゃれの呪いをバサバサと解いていきます。
服装心理学をベースに、おしゃれをもっと楽しみ、自分を変えるコツをお届けしています。
お相手は、パーソナルスタリストで、後任心理師の久野梨彩です。本日もよろしくお願いいたします。
さあ、今回は久々に前後編でのお届けということで、前編は昨日配信しましたけれども、
決算と商品構成から考える、アパレル成功の条件とこれからの買い物の仕方というタイトルでお届けしていますけれども、
何をお届けしているかというと、ぜひ前編聞いていない方はそちらから聞いていただければと思うんですけれども、
12月末からアパレル企業の決算が出てまして、この辺を読み解いていくと、単純に面白いので、
おしゃれに関心がない方も、この辺からファッションを入っていくと意外とファッションの知識を身につくし、
何を買えばいいのかというのが分かってくるし、おしゃれに興味を持てるというのもありますし、
逆におしゃれが好きだけど、ビジネスとか数字の話になっている方もこの辺を抑えておくと、
より得する買い物の仕方が分かってくる。どこで今買ったらいいものというのかな。
今買うべきものというか、買って得するものというか、が手に入るのかが分かるという意味でも非常に有益なので、
ぜひお伝えしてなというところで、私の元々のキャリアから言うと専門分野でもありますので、
ちょっとお届けしているという次第でございます。
昨日は決算から言って、いわゆる増収増益、売上が上がって利益も上がったよという企業と、
増収減益、売上がったんだけど利益が下がっちゃったよという企業、いわば前者が成功組で後者がちょっと失敗しちゃったよという、
そういう結果こんな企業でしたよというのをお伝えしたんですけど、これが結構意外だったんじゃないかなと思うんですよ。
特に増収減益失敗組の方がね、増収増益の方は、
アダストリア、これはグローバルワークとかニコアンド、ローリーズファームなんかのを展開している会社です。
あとはパルグループホールディングス、これがガレルダガランテとかね、あとウィムガジェットとか、あとはチャオパニックなんかを展開している会社、
どちらも関東圏で言うとルミネに結構多く展開されているブランドだったり、
ドドタウンとかでもよく見かけるブランドだったりというところで、皆さんもおなじみかなと思います。
一方増収減益、これがね、結構皆さんにとっては意外なラインナップかなと思うんです。
良品計画、これ無印良品ですね。
ワークマン、あとはファーストリテーリング、これユニクロですね。
この日なんか売れてるじゃん、すごいメディアにも取り上げられてるし、YouTuberさんこそって買ってるじゃんっていう方も思う方も多いと思うんですけど、
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確かに売上は上がってるんですけど、利益は下がっちゃったんですよね。
特にこの中で無印良品、良品計画さんの不審については、このラジオでもね、既に10月20日の配信では取り上げているところではあるんですよね。
それぞれの理由ということで、増収増益の理由としては、在庫をうまくコントロールできて、
その結果、セールをやみこもりしなくて済んだ結果、利益を守れて、
かつ適正な値上げをしたということが理由じゃないかっていうのが、決算資料から読み取れるよということをお伝えしてきました。
ここからが後編の今回の話なんですけども、じゃあということで、無印良品とかマークマン、ファーストリテーリング、
この辺りがじゃあなんで不審だったのかっていうと、つまり、好調企業のやってたことができなかったからっていうことなんですけど、
端的に言って、やっぱり値上げが遅かったんじゃないかなっていうことが、経済系の記事なんかでも指摘されています。
前編でお伝えした、引用させていただいた記事にもそういったことが載ってました。
値上げが遅かった理由としては、やっぱり無印良品、マークマン、ユニクロと並ぶと、
全体的にコスパが良くて非常にシンプルな商材ばっかりじゃないですか。
その辺がやっぱりちょっとコロナが明けてきている中で、ちょっともう飽きられてるんじゃないかなと。
なかなか値上げをできるほど価値を感じてもらえてないから、ついつい価格が衰弱になっちゃったんじゃないかなっていう指摘をされていました。
この辺は確かにそうだなと思うんですけども、じゃあなんで逆に言うと、好調だった企業たちは値上げをしても受け入れられるような高負荷価値商品が作れたのか。
この辺が分かっていくと逆に私たちが、どういう企業が高負荷価値な商品を提供してくれるのかを見抜く材料にもなりますし、
これからの買い物の仕方もちょっと変わってくるんじゃないかと思うんですよね。
なのでその辺を今日はお話ししていこうかなと思います。
高負荷価値商品って、アプリの場合難しくってさ、単純にクオリティを上げる、例えば商品の品質を上げる。
だからといって、それが必ずしもお客様に受け入れられる価値になるかって言うと、そうでもないわけですよ。
アプリの商品の負荷価値ってすごく難しいですよね。
だってちょっと前まではユニクロとかワークマンとかのシンプルなものが価値を感じられて受け入れられていたわけで、
なのでその時代も生まなきゃいけないし、そのお客様の人数も生まなきゃいけない。
その上で負荷価値を提供していかなきゃいけないっていうところがすごい難しいところなので、
その工夫をやっぱりできるかどうかっていうところだと思うんですよね、ポイントは。
昨日の配信で触れなかった、もう一方の校長企業、パルグループのちょっと決算資料を見てみたんです。
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そしたら、その交付価価値商品を作るヒントが書かれていたので、ちょっとその辺に触れていきたいなと思います。
注目したのは、パルグループさんの決算資料のトピックスの中に書かれていた部分なんですけども、
MD改革の進捗状況っていうページがあったんですね。
ここで見ていたところ、MD改革、ちょっと用語説明しておきますと、MDっていうのはマーチャンダイズの略でMD。
音楽聴くMDじゃないですよ。マーチャンダイズのMDですね。
私が就職して一番初めにあった職種がマーチャンダイザーでして、
マーチャンダイザー、マーチャンダイズ、マーチャンダイズを作る人、コントロールする人ってことなんですけど、
マーチャンダイズっていうのは商品計画とか品揃い計画っていうふうに考えていただくといいと思います。
このマーチャンダイザー、その品揃い計画を改革した結果が書かれていたわけですね。
パルグループさん何したかっていうと、2015年までに4週間の短サイクルMDを完成したって書いてあるんですよ。
これもどういう意味か解説していくと、その4週間という短いサイクルで商品をガンガン入れ替えていくっていうことを達成できたよっていうふうに書いてあるんです。
4週間で店頭商品をガンガン入れ替えていく。これどう感じますか?そんな短いって感じます?
感覚としてはね、例えば2月頭にルミネのパルグループさんのブランドのお店見に行って、プラッと会社帰り寄って、
あのワンピースかわいいなぁ、新作だなぁなんて見てて、ちょっと時間あったらまた試着しに来ようって思ってそのまま帰って忙しくって1ヶ月経っちゃって、
3月頭にあのワンピースやっと試着しに行こうって言ったらもうない。何なら商品ほとんど入れ替わってるっていう感じのサイクルです。
そう聞くと短いって思いません?だいたいこれまでの感覚だと2月頭って春物がちょこちょこって始める時期なんですか?
そこに出たものって早くても4月ぐらいまで残ってるイメージありません?
4月5月ぐらいまでは何なら、もうちょっと前の感覚で言うと、7月とかの夏物セールまで残ってるって感覚もありません?
それがですよ、1週間でほぼ売り切って次に行けるぐらいのサイクルで回していこうってことですから、まあこれは大変ですよ。
何が大変かっていうと、やっぱりその4週間で商品がんが入れ替えていくっていうことは、
短い期間で商品を生産するっていうこととほぼイコールなんですよね。
それも4週間で売り切らなきゃいけないから、少ない量しか生産できない。
少ない量しか生産しないっていうことは、工場に無理も言えない、まあもともと無理言っちゃいけないんですけど、
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たくさん作るんだったら工場もいろいろゆうずきかせてくれたりしますけど、ちょこちょこ作る。
何でもかんでもさ、本とかでもそうだと思いますけど、ちょっとしか印刷しないとすごい高かったり大変だったりするじゃないですか。
そういう感じでやっぱりショーロット、ちょっとしか生産しないって大変なんですよね。
それを早く作るってわけですから、すごい大変なことなんですよね。
とはいえ、例えば1ヶ月ぐらいで生産したいってことなんですけど、これはやっぱり限度ってものがあって、物理的に無理なところもあるわけですよ。
例えば、生地をオリジナルで作ろうと思ったら、それだけで月内の日数かかりますから。
あとは、物をできたらすぐ売れるわけじゃなくって、そこから工場から本社へ、本社から店舗へ、物流の時間もありますからね。
物流も最近人手不足ですか、そんなに無理聞かないじゃないですか。
なので結構大変なんですよ。
なのでいろんな工夫をされているようで、まずはそれぞれ時間かかるものからどんどん随時発注していくっていう感じ。
だから全部のデザインとか仕様が決まった段階で生地を発注するんじゃなくて、まず生地だけ、何作るかわからないけどとりあえず売れそうな生地だけ作っとくみたいな。
生地作ってる間にどういうデザインにするって売れそうに見ながら、確実に売れるもの作るのってないから考えてデザイン発注する。
で、縫うみたいなことをやっているっていうことなんですよね。
で、そのために何が必要かっていうと、確実に売るために、短い期間で作るっていうことは当然その高賃とかね、そういう経費も上がってきてしまうので絶対売れるものを作らないといけないってなると、やっぱり今何が売れてるかっていうの分析が本当に欠かせなくなってくるわけですよ。
で、この売れ筋予測のためにやってるだろうなって思うのが、ここからは計算資料には書かれてませんが、私の予測、たぶんこれは確実と思うんですけどが、予約商品の割合の増加だと思います。
これはパルグループ全体にも、あとはアダストリアにも結構見られたことでした。
以前ね、ポッドキャストでも取り上げたと思うんですけどね、予約商品をたくさん増やすことで、もちろんね、受注生産にすることでその分確実に売れるっていうだけではなくて、何が売れるかっていうのがわかるテストセールでもあるわけなんですよ。
試しにね、ちょっとね、計算してみたら、今のパルクローゼットっていう通販のね、パルさんの商品で、新作中予約の割合、数えたんですよ。数えたら35.78%もあった。これ結構多いんですよ。
さあ、こうなってきた時に私たち消費者どうするかっていうと、やっぱり出てるブランドほど、なので私たちはこれを見越した、今度はお買い物の仕方をしていく必要があると。
その予約商品の割合が増えていて、短いサークルでどんどん商品が入れ替わっていく。これからの時代の買い物の方法、これをね、また明日の配信でちょっとお伝えしていきたいなというふうに思っています。