はい、ということでですね、今日は最近もあったんですけど、よく仕事のために私はパーソナルスタイリングをするみたいな話をお客様にすることがあって──
企業様からご依頼いただいて、例えばよくあるのが、就職フェアみたいなところに出展すると──
リクルートのために出展するときの人事の担当者の方とか、先輩が語るみたいな感じで各部署から2年目ぐらいの方が出て行って、話をするとかっていうときに企業様からご依頼いただいて、スタイリングをしてくださいということで企業に行くことがあって──
そのときにスタイリングを受ける対象の方に、今回スタイリングさせていただくことになってみたいな話をしたら、仕事のためにパーソナルスタイリングなんてもったいないとかっておっしゃる方が結構いたりするんですよ。いいですよ、そんな大げさなとかね。
あとは、もともといらっしゃるお客様からのご紹介だったり、お客様が引き合わせてくださって、この人もきっとパーソナルスタイリングするといいと思うんですよね、みたいな感じで会わせてくださったりしたときにも、結構同じことが起こりやすくて、私なんかがパーソナルスタイリングなんて、ファッションビジネスのためにわざわざ変えてまで、いやいやいや、みたいな。
これって、日本の文化とよく言われがちな、謙遜の美徳みたいに言えば聞こえがいいんですけど、でも実際、スタイリングなんてもいいですよ、ってなってしまう現象について、その方と一緒に深く掘り下げてみると、実際には謙遜、美徳として謙遜をしているわけではなくて、
ある種の恐怖から来ていることが結構多いんですよ。
この恐怖って何か、これを知ることは、またキャリアを一歩上に高める上でも、この恐怖と向き合って対処するっていうのがとっても大事なことにつながってくるので、
ちょっと今日はそのあたりを心理学の観点から掘り下げつつ、後半は、その恐怖を乗り越えて、自分に自信をつけるためのファッションの使い方っていうのをご紹介していきたいと思います。
次の自分に着替えるラジオ、本日で920回目の配信、921回目でした、配信でございます。
この番組では、服を着替えるように自分をまるごとアップデート。
ファッションと心理学の力であなたの次の一歩を軽やかに後押しします。
お相手はパーソナルスタイリストで、婚姻心理師の久野伊佐です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
さあ、この見た目を整えること、仕事に向けて、仕事を成功させるために見た目を整えたほうがいいというのは、
冷静に考えれば、誰しもうなずけることだと思うんですよ。
やっぱり清潔感がない人よりは、当然清潔感がある人のほうが、仕事はお客様からすると依頼したくはなるわけだし、
自分がお客様側に立ってみれば、それは初対面で印象がいい人のほうが、仕事を依頼したくなりますよね、
安心しますよねっていうのは理解できるんだけど、でも自分が選ばれる側に立って見た目を万全に整えるっていうことになると、
いやいやって腰が引けちゃう人が結構いるんですよね。
それってどういうことなのか。
似た現象としては、私パーソナルスタリストの養成スクールもやっていて、4スタイルパーソナルスタリットスクール、FPSSっていうんですけど、
FPSSの生徒にも似た現象はあって、それは見た目を整えるっていうよりは、プロフィール文を作成しましょうっていう、
一番最後の開業講座っていうコースの授業があるんですけど、そこで結構見られるんですけど、
プロフィール文ってやっぱりこれまで自分が人生でやってきたことの実績とかを示して、
自分はそのパーソナルスタリストにふさわしい人だっていうのは分かってもらうための自己紹介文ですよね。
だからある程度、もちろん自分のいいところ、
あとは過去の輝かしい実績なんていうのがあれば、もちろんそれを余すことなんか書かなきゃいけないんだけど、
それを、もちろん嘘はつかずに事実のまま書くとね、
いやーっていう、なんかこう書くとすごい大げさに感じちゃうんで、
なんかこんなには書きたくないですみたいになっちゃう方多くて、
いや実際もっと書けることたくさんあるでしょっていうのに、なんか実際の自分の能力よりも、
なんか低く書いちゃうみたいな、
いらない謙遜しちゃうみたいなこと結構多くて、
これも同じ現象なんですよね。
実はその根本原因、同じ境遇から来てる。
【森】そうですね。
書くという私も起業するときに、
会社独立して、まず会社から会社辞めてね、独立してまず始めたことって、
オールアボードっていう専門家が集められたポータルサイトがあって、
そこにそのファッションの専門家として登録されて、
ウェブ記事を連載記事として書くことだったんですね。
そこからスタートしたんですけど、
そのときにオールアボードのディレクターさんについてもらって、
要はその大体的に見られるプロフィール本を書くのが初めてだったんで、
添削してもらったんですけど、
そのときに自分が書いたのを出したんですけど、
もっと久野さん書けることありますよね、みたいな感じで、
どういう仕事なんでしたっけ、これまでやってきたのっていうのをいろいろ話したら、
当時ディバイスっていうのに、ディバイスストライドジャパンという
ジーンズのメーカーに勤めてて、
レディースの全商品の生産数とかをコントロールする仕事をしたんですけど、
だから売上高も数億のものを動かせたんですけど、
それを書けばいいじゃないですかって言われたんですよ。
もちろん嘘じゃないんだけど、
なんかすごいたいそうなことをしてたっていう感じになっちゃうけど、
いいんですかね、みたいなドキドキしちゃうっていう。
やってたんだけど実際。
そういうことを書かなきゃダメですよって言われて、
結局最終的に買いなんですけど、
もう私もそういう経験があるしりごみしちゃう。
これ何かっていうと、
選ばれることへのやっぱり恐怖なんですよね。
自分の持っている魅力とか実力をまっすぐ示してしまったときに、
それ相応の期待を相手からもたれてしまうわけじゃないですか。
そのことへの恐怖感ですよね。
選ばれなきゃいけないにも関わらず、
実際に選ばれてしまうのが怖いっていうこと。
なんでかっていうと、選ばれたら最後、結果を出さなきゃいけないから。
だからこう、あえて見た目を整えず、
プロフィール文にもいいことを書かず、
自分に足枷をはめていれば選ばれることはないわけで、
そうすると結果を出さなくてもいいわけですよ。
だから潜在意識では選ばれたい、頑張りたいって思ってるんだけど、
潜在意識か、意識上ではね。
でも無意識に選ばれたらやらなきゃいけないっていう恐怖もあって、
それが足を引っ張っちゃう。
動きたいのに動けない状態になっちゃうっていうのがこの状態なんですよね。
だからパーソナルスタイリングで見た目を整えちゃって、
素敵な見た目になって期待をもたれることが怖い。
この恐怖ってね、結構大きいと思うんですよね。
だから結構ね、みんなね、笑っちゃうんです。
会社からパーソナルスタイリング受けてみなさいって言ったときに、
ヘヘンマン、大げさな、みたいな。
結構ね、人間ってね、怖いとき笑うんですよ。
だからまずそこから研ぎほぐしていかないと成功への道はないですよね、当然。
だって自分で汗かせつけてるんだもん。
これはやっぱりね、じゃあ心理学的にどういう現象かってもう少し深掘りしてみると、
やっぱりね、自己効力感の低い人に起こりがち。
自己効力感っていうのは何かというと、
自分はやればできるっていう、自分ができるっていう思える感覚のことです。
自己肯定感にちょっと近いんだけど、少しニュアンスが違うのは、
自己肯定感っていうのはできてもできなくても、
自分という存在もそのまま認められて受け入れられるっていう感覚なんですけど、
自己肯定感っていうのは、ある課題に対して自分には成し遂げる力があるって信じられる力のこと。
ちょっとニュアンスの違いわかりますかね。
この自己肯定感が低い人っていうのは、やっぱり根本的に自分はできないって思ってしまっているので、
できる自分に見せるのが怖いですよね。
だからそうなるとやっぱりできないから、やっぱり選ばれちゃったらやらなきゃいけないけど、
結果失敗しちゃうんじゃないかって恐れが先に来てしまって、
選ばれること、できる自分に見せることを怖がるっていうのがあります。
さらに自己効力感とはまた別に、人間には成功を怖がるっていう気持ちがあるんですよ。
これはこの概念を最初に理論化したのが、マティーナ・ホーナーっていう1970年代の心理学者なんですけど、
主に女性のキャリアとか教育におけるモチベーションの研究の中で見つかったことなんですけど、
特に女性は成功に対して矛盾した感情を持つことがあると。
成功したいって思う一方で、実はその成功を恐れてもいるっていうね。
なんで成功への、これ成功への恐怖とか、あとは成功恐怖症とか、成功恐怖理論とかって言われたりするんですけど、フェア・オブ・サクセスって言うんですね。
これ何でかっていうと理由はいくつか考えられるんですけども、
まず一つは、一回成功してしまったら、次も成功し続けなきゃいけないっていうプレッシャー。
要はその失敗を怖がることの裏返しというか、ほぼイコールなんですよ。一回成功しちゃったらハードル上がっちゃうから、またそのハードルを超えなきゃっていうプレッシャーがやだっていうのが一つ。
あと二つ目は、その成功っていうものはそのものが変化じゃないですか。その変化の恐れ。成功するとやっぱり人間関係変わりますよね。
例えば、自分一人が昇進してしまったら同期よりも上の立場になっちゃうとかね。部下ができちゃうとか。変化が起きますよね。
変化って悪いことはもちろんですけど、良い変化も人間にとってはストレスなんですよ。
だから結構ね、うつ病とかメンタルヘルスの調子を崩す要因として、注意だよっていうのがいくつか人生の出来事っていうのがあるんですけど、その中には悲しいことばっかりじゃないんですよね。
結婚とか、栄典とかも含まれるんですよ。良いことも含まれる。要は良いことであろうが悪いことであろうが、変化っていうのは人間にとってストレスなので、それへの恐れ。
そこから成功への恐怖心を持ってしまったことも当然あると。
あとは特に女性に多いのは、性別的な役割期待との葛藤を起こしちゃうっていうのがあって、
要は成功しちゃうと女らしくない、可愛くないみたいに言われてしまうんじゃないかっていう恐怖もある。
だから、出来る自分に見せてしまうことって、やらなきゃいけなくなっちゃって失敗したら怖いっていう側面もあり、
出来る自分に見せることで成功してしまうことそのものが怖いっていう側面もあり。
そういったことから、やっぱりこう、選ばれる自分に見せるっていうことを恐れるっていうのは結構あるんですよね。
でも、これを恐れていると、この覚悟ができていないと、いつまで経っても選ばれないし成功しないので、
やっぱりまずは、ここを乗り越えることっていうのが大変で、成功するためにスキルが足りないとか、運がなかったとか、そういうことをみんな心配するんだけど、
実はそっちよりも、その成功する覚悟を持てるかみたいな、それが持てないかいわゆる自分で無意識にストッパーかけちゃうことの方が、
よっぽどケースとしては多くて、心配しなきゃいけないことなんですよね。
だからこそ、やっぱり先に選ばれる見た目を作ることで、その外見の変化で成功を先取り、少し先取りして慣れておくこともすごく有効なんですよ。
段階的に、まずは外見から選べる自分になる。
で、それに応じた反応が来る。
で、頑張ってやってみる。
できた。
自己効力感を上げる。
っていうサイクルを続けていかないと、やっぱり慣れていくこと、あとはやってみてできたっていう成功体験を積むことでしか、これは乗り越えられないので。
そういう意味では、その外見の変化を調整して、スモールステップ、まずはその期待値を調整して、できる範囲で期待を持たせるようにして、できたっていう成功を積む。
期待値をコントロールする意味で外見を使うっていうのもすごく大事なことだなと思うんですよね。
じゃあどういう服がその選べる、選ばれる自分っていうのを演出してくれるかっていうところなんですけど。
これはね、その普通のオシャレと違って、そのトレンドを取り入れればいいっていうものでもないし、似合う服を着てさえいればいいっていうものではなくて、その仕事上でちょっとこう選ばれる、選びたくなるような雰囲気にするっていうのはまたちょっと違ったテクニックがあって。
まず一つはやっぱり上質感っていうのが必要です。
高くなくても正直というより、高ければ見た目の上質感が出るかっていうとそういうわけでもないんですけど、高そうに見える服を着る。
これは大事なことです。
高そうに見える服っていくつか条件があって、例えば素材にツヤ感があるとか、あとは生地が適度に重みがあるとか、あとはちょっと色が落ち着いているとかいくつか条件があるんですけど、この条件の中で自分が似合うっていうもの、似合うものと上質感が、合地点があるので、そこを取ってあげると一番取り入れやすいです。
いくらツヤのある上質感があるって言っても、ツヤっていうものがそもそも似合わないと、いい意味でその上質感が見せられなかったりするので、そこはちゃんと合地点を探っていくとより良しっていう感じですね。
あとは自分の強みにフォーカスしたスタイリング。
例えばその強みが落ち着き、冷静沈着なところであれば、それがわかるようにシンプルでシックで重厚感のある服を着ることが必要ですし、逆にエネルギッシュなところとか、人をぐいぐい引っ張っていけるようなところであれば、
何らかの部分で色使いであったり、デザインであったりで、そういったパワフルなところ、エネルギッシュなところっていうのを表現していくっていう、それぞれの個性っていうのをもう少し出していくってことですね、が大事になってくるので、この辺をちょっと意識すると、選ばれやすい見た目のブランディングができていくということになります。
どうでしょうか。
外見をやっぱり整えていくっていうことは、それ自体はちょっと準備ができていないと怖さを感じてしまうものなんですが、だからこそそこから準備をしていって徐々に心も整えていくっていうのはすごく有効な手段。
形から入るっていう言葉はよくできていて、やっぱり形を整えるっていうのは心の準備をする上ではすごく大事なことなので、ぜひそういう形で服装をうまく使ってもらいたいなっていうふうに思います。
自分の価値を見せることに人間、その先を考えてしまうので恐怖心とかね、親指越しになってしまいがちなんだけど、ぜひそこを一緒に乗り越えさせてもらいたいなって思っています。
だからうちのスタイリングでは、見た目を整えると同時に、そういう出てきた感情もカウンセリングの中で共有してもらいながら、心も一緒に準備を固めていくっていうことをとても大事にしているので、皆さんご自身がいるときも自分の心の動きにもちょっと目を向けながら、
出てきた恐怖心もそのまま受け入れて、あるがままに認めつつ、抱えながら先に進んでいくっていうことができるといいんじゃないかなっていうふうに思います。
選ばれる覚悟っていうのもね、ファッションを戦略的に選んでいく中で作っていけるものなので、ぜひちょっとね、そんなふうにもファッションを使えるよっていうことを覚えていただけると嬉しいなというふうに思います。
あなたは自分の魅力を見せる準備、覚悟、できていますでしょうかね。ぜひ自分自身にも問いかけていただけると嬉しいなと思います。
はい、このことに関するご感想とかご質問も引き続きマシュマロでお待ちしております。番組が裏にありますリンクからお気軽に送ってください。
そして、こういったね、外見を整いつつ、成功に向けて心も整えていく、そんなスタイリングサービス、近々サービスにリニューアルしてスタートする予定ですので、
いち早くご案内してみたい方はぜひ公式LINEのほうにご登録しておいてください。こちらも番組の概要欄にリンク貼っておきます。それではまた次回の配信でお会いしましょう。バイバイ。