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2023-05-09 18:41

「論文」の話 #科学系ポッドキャスト

Tashiro Yutoの論文まとめ

https://www.linkedin.com/in/yuto-tashiro-a754b9194/


https://twitter.com/rethink_health_

自己紹介
心と体の専門家が様々なトピックを取り上げて、健康について考え直す番組、Rethink Healthということで、今回はみるさんよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
今回はですね、ちょっととある企画に参加させてもらおうかなと思いまして、
科学系ポッドキャストっていう言葉がちょっとずつ流行りつつあるような感じなんですが、
こういうジャンルのいろんな人たちがですね、
毎回テーマを決めて話してまとめていただくみたいな企画があって、今回第3回目っていうので、論文にまつわるエピソードっていうのをみんなで収録し合いましょうみたいなイベントがあるってことなんで、
そのあたりについて今回は話してみようかなと思ってます。
みるさん、よろしくお願いしますって感じなんですけど、
はい、よろしくお願いします。
今回初めて聞いていただける方もいるかもしれないんで、改めて自己紹介みたいなやつをお互いにできたらなと思うんですけど、
自分の方からいくと、
ウェブ上ではユートっていう名前でよく発信してますけど、
みいらさんは言わなくてもいいかもしれないですけどね、自分はタシロユートと言います。
理学療法士とアスレティックトレーナーという資格を持ってまして、
京都大学の方で人間健康科学っていう分野の博士号を取って、
主に腰痛の研究をして博士号を取ったんですけど、
子どもから高齢者からいろんな方の研究に関わって、最近動物とかにも関わってるんですけど、
いろんな方の健康について関わってますという感じですかね。
みいらさん、簡単に自己紹介をお願いします。
私のバックグラウンドとしては、看護師の資格を持って普通に病院で10年ぐらい働いてきた後に、
大学院に入って、現在まだ在籍中なんですが、
その中で今までやってきた研究、主にはレジリエンスっていう概念を用いて、
東日本大震災における福島にあった第一原発ありますよね。
そこのところに住んでいた方たちを対象とした研究をしました。
その他の活動では、精神障害を持ちの方の就労支援に関する本、書籍の執筆をちょっと協力してやったりとかしてます。
なるほどですね。ありがとうございます。
論文について
またちょっと深掘りもできたらなと思うんですけど、今回一応論文っていうのがテーマなんで、
最初に自分が主に取り組んだ論文について話して、またみいらさんにも聞いてみたらなと思うんですけど、
一応自分は腰痛っていうのがテーマで、もともときっかけとしては大学の時にボート競技っていうので、
自分も選手をやりつつ、今はトレーナーとしてサポートしてるんですけど、それで腰痛が多くて、
スポーツ選手の腰痛に関する調査とかもしてたんですけど、一応博士号としては、もうちょっと一般的な広いタイプの腰痛ですかね。
慢性的に3ヶ月以上続いちゃってて、
つい看板ヘルニアとか、診断がつかないタイプの腰痛ってあるんですけど、それに対する治療効果っていうので、
運動療法というのと、温熱療法ですね。電気になるんですけどね。ちょっとこの辺りまた詳しく話そうと思いますけど、
そういう研究をしたんですけど、この辺の話ってみいらさんしたことありましたっけ。
一回でも博士で取ったときの研究を、発表を伺ったことありますよね。
そうですよね。その辺の話なんですけど、一応自分の関わっている理学療法っていう分野は、物理療法っていう、
温めたりとか冷やしたりとか電気当てたりとか、こういうのを体の症状に合わせて適応するっていうのが一応専門家なんで、
ちょっと難しいですけど、キャパシティブアンドレシスティブエレクトリックトランスファーっていう、
容量性抵抗性電位法っていう、体の深いところを温める物理療法の機械っていうのがあるんですけど、
こういうのを3ヶ月以上続いて腰痛がある人を2つの群に分けて、運動療法だけやる人と、運動療法と温熱療法を組み合わせてやるタイプ。
どちらの方が効果があるかみたいな検証をした感じなんですよね。
結果としては、運動療法もいいし、運動療法と温熱療法を組み合わせた方がより良いっていう感じで、
統計的にも有意差が出る結果になったんで、どっちもいいけど、やっぱり温熱療法を組み合わせた方がいいよねっていうので、
さっき言った物理療法がいいんじゃないかっていう結論で締めくくって、論文としてまとめたっていう感じでしたね。
身体とメンタルの関係
面白そうですね。
まあね、こんな感じで。腰痛にもいろいろタイプがあって、自分の場合は心理的な問題がそんな絡まずに、
最初の対象者を選ぶ段階でその心理面の評価もして、そこで打つ傾向とかそういうものがなくて、
体の問題が主な人を対象にしたらその物理療法がいいよみたいな感じを示したんですけど、
腰痛ってやっぱり心理的な問題も絡まってきて、イエローフラッグとかブルーフラッグ、ブラックフラッグみたいななんかいろいろあるんですけど、
やっぱりその心理面が関わって結構腰痛慢性化しちゃうみたいなタイプもいるんで、
その辺はちょっと今後も何か研究もできたらいいかなと思ってるんで、
この辺はまた三浦さんともディスカッションしながらできたらいいかなと個人的には思ってます。
確かにそうですよね。心と体がすごくリンクしているところがあるので、看護師としても常に精神科で働いてたことがあるんですが、
精神症状だけじゃなくて、やっぱり身体症状とか生活の活動のこととか、そっちにもすごく目を向けてたので、いろいろディスカッションできると思います。
そうですよね。逆になんか三浦さんのとこで、メンタルが最初はこう発端というかそこだったけど、そこからこう身体症状に発展したみたいな事例もやっぱあるんですかね、臨床とかでも。
そうですね、いろいろあるとは思うんですが、例えば精神科分野で言うと接触障害の患者さんとかは、本当にメンタル的な不調からの食事がきちんと取れないとか、コントロールができない。
それは精神的なこと、意識的なことだけじゃなくて、たぶん体の中での反応みたいなこととかもつながってきていて。
なので本当にそのやっぱり命に関わることなので、どちらも両方本当にアプローチかけていくというような治療に携わったりとかしてましたね。
なるほどですね。
本震後のレジリエンスと住民の心理的な対処
まあそうしたらちょっと三浦さんの論文のところもちょっと聞けたらと思うんですけど、最初その震災のところでやった研究の話ちょっとしてもらってもいいですかね。
あれ聞こえてますか。
はい。
震災の話。
そうですね。
取りかかったのが、いつだったかな、震災が終わって5、6年経っていた頃だけども、結構そのプロジェクトとしては早期に入ってたみたいなものでありましたね。
住民の対象としてて、やっぱりその私自身はね、その時関東に住んでたりとか関西に住んでたりしてたんですけれども、直接行ってインタビューするというようなやり方の研究とかだったので、
本当に研究者としてフィールドに入るっていうことの重要性とかをすごく学ばされたこととか、あとやっぱりその本当に複合災害として、記憶に新しい人もたくさんいらっしゃると思うんですけど、
地震と津波と、それから放射能が漏れてしまったというような原発の爆発事故ですよね。
だから天災と人災が絡んでるみたいなふうに捉えられているような事故だったので、やっぱりなんかそこに遭遇した住民たちってどういう気持ちだったのかなとか、
そこをどういうふうに乗り越えてたのかなというところを主に見ていったものだったんですが、本当になんでしょうか、それはその事故に遭遇した人たちですけど、
あくまでもやっぱり私たち自身の生活にもちょっと置き換えて考えていけたりとか、すごくそのレジリエンスっていう何かをバネにしても乗り越えていく力なので、そういう意味では人間のすごく大きな力みたいなところをすごく学びましたね。
なるほどですね。レジリエンスっていうと本当に普段日常からちょっとした失敗があっても立ち戻るとかもあるかもしれないですけど、やっぱりそれだけ大きな天災とか人災があった後のレジリエンスっていうとやっぱり他とも違う特徴というかが見られる感じだったんですかね。
そうですね、なんかそのレジリエンスって言っても本当にすぐに短期的なレジリエンスと長期的なレジリエンスとっていうのがあるんじゃないかなと思ったんですけど、そうですね、レジリエンスを培うために普段できることみたいなこともいろいろあると思ったんですが、
なんだろうな、やっぱりすごく大切になってくるのが、自分の心を鍛えるとかっていうこととかよく言われるんですけど、周りの人からのサポートってすごく重要だなと思いましたね。
そうですね、だから本当日々の乗り越えっていう感じを一人ではできなかったっておっしゃってる方がすごく多かったのが印象的でしたね。
なるほどですね。一応このラジオ番組はリシンクヘルスっていうことなんで、健康についていろいろ考えてるんですけど、WHOの定義だと身体的精神的と社会的に完全に良好な状態があるっていうところなんで、心について考えると余計社会的な重要性っていうのは感じると思いますし、
本当に震災とかだと自分一人では対処できないとか、いっぱいあるでしょうからね。そういう人間関係について改めて考える機会にかなりなりそうな感じがしますよね。
そうですね、周りのこととかで、どうぞ。
この震災のやつともう一つやったの、何か言ってましたっけ、研究で。
早期の患者さんへの介入と予防に焦点をおいた研究
研究で言うと、実はなんかやりたかった研究みたいなのもあったんですけど、それよりも震災の研究をやったって形で、もともとは統合視聴者の患者さんの予防的な感じで、やっぱり早期に介入するっていうことの方が早期に感慨していけるというようなことが言われているので、
やっぱりご本人すらも自分がどういう状況かわかんないみたいなことで、気づいたらすごく急性疫状態に陥っている患者さんに対して、
じゃあどうやったら早期に気づくことができるのかみたいなところにちょっと自分の中で視点を置いて、
いろいろ調べたりとかはしてましたけども。
予防的な取り組みと逆転と、その辺のフェーズになるって感じですかね。悪化する。
そうですね。なので年齢的な特徴とか、やっぱりそれに引き金になってしまうことが、例えば受験のストレスとか、成長発達上のこととか、いろいろあるのかなと思ったんですけれども、
でもやっぱりその普段の日常にどうやって医療とかが入っていくかってこととかがキーになってくるじゃないですか。
そういったところはもっと深めたかったなとかって思います。
なるほどですね。
自分は腰痛の研究でしたけど、本当に病院とかで関わっていると、やっぱり結構悪化した人じゃないとなかなか関われないというかね、そういう人の治療に関わりますし、
さっきの博士でやった研究とかも、もうすでに慢性化してしまっている人の治療とかっていう感じですけど、
やっぱりそれ以前で早期で発見して悪化しないようにするとか、予防するってすごい大事なところかなと思うので、
そこは体の評価を早めにするっていうのもありますけど、やっぱりメンタリティを見ていって痛みに対する対処とか考えていけるといいかなと思うので、
そうですね。その辺はちょっとまた考えてみたらと思いますけど、
さっきの震災の時に身体的な症状みたいなこともとったりしてたんですかね?そこはあまり見てなかったですか?
そうですね。主にレジリエンスって心理的なことを時間的にとる尺度なので、
けれども、インタビューの中では、
睡眠とかですかね?
そうですね。睡眠がうまくとれなかったってお話とか、もちろん血圧がすごく高くなっちゃって、薬がなくて困っちゃったとか、
そういった話とかはありましたけども、
普通に寝る環境とかも悪かったりするでしょうから、腰痛くなったりとかもありそうですよね。
そうですね。普通にすごく大きな体育館とか倉庫みたいな、床がコンクリートみたいなところとか、すごく硬いところとか、
そこに本当に雑魚寝みたいな感じでしばらく過ごされてたような、震災直後はそのような状況だったので、
そこでお風呂も入れず、とても寒く、栄養もしっかりとれない状態で、水知らずの人と横にがいるみたいな感じで、
本当にね、ずっと気が張ってるような状態だったってことだったので、すごく関節が痛くなったりとかもあったと思いますね。
なるほどですね。
自分の関わる研究だと結構実験室とか、数値で測って、本当に実験的にやるような研究とかも多いんですけど、
心の面とか精神系だと、アンケート調査とかもあれば、結構そういうフィールドワーク系のこともいろいろやられてるんですかね。
調査の種類とアプローチ
そうですね。質的調査というものと量的調査という研究の種類があるんですけども、
どこまでその人の内面に入っていくかっていうことの程度によるんですけども、
アンケートだと数値的に評価する、インタビューだとより深めて、その人の気持ちをより深掘りしていくという感じだし、
もっともっと参用観察、参加型だと、フィールドワークと一緒に入って同じような体験を過ごしているようなことで観察していく研究もありますよね。
なるほど。人類学系というか、そういう感じな気がしますよね。
そうですね。
なるほど。あんまり確かに、自分の体の研究だと少ないかなと思いますけど、
例えば、スポーツとか自分も関わっているので、選手と一緒に過ごしたりとか、実際に関わってみたいなことも今思えば、
そういう参用観察的な面で捉えれば、スポーツ分野の文化的な特徴とかそういうのもあるような気がしたので、
意外とそっちもできるかなとちょっと気づきになりました。
そうだと思います。あくまで論文という資料にまとめていくためには、理論とかいろいろな研究法というのにのっとってやっていった方が整理つきやすいけれども、
基本的には本当に心と目を開いてというような感じで、研究者としては入っていくというのはすごく重要だと思いますね。
なるほどですね。ありがとうございます。
研究者のアプローチの重要性
今回は論文というテーマなので、自分の行った研究とみらさんの行った研究と、医学、人間健康、科学的な研究の話をいろいろしていったんですけど、
今後このラジオでもいろんなテーマを取り上げていけたらなと思いますし、
本当に体と心両方ですよね。健康に過ごせるようにというのを考えていこうかなと思うので、また興味ある人は聞いてもらえたらいいかなと思います。
今回はちょっと企画としてその論文というのをテーマに取り上げてお話しさせてもらいました。
じゃあ今日はこのぐらいにしておきます。以上です。ありがとうございます。
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