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2024-05-11 33:58

戦略の失敗は戦術で取り戻せない

「戦略の失敗は戦術で取り戻せない」という話をブランド運営にあてはめて話をしています。商品画像が悪いから撮影をしなおす、接客をもっとよくするためにWeb接客ツールを導入するといった戦術の改善は語られるものの、そもそもの戦略部分について見つめ直す機会が少ないのではと思っており、そういった部分の話をしています。


樋口幸太郎: ⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/happytarou0228⁠⁠⁠⁠

戸部祐理: ⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/yuuritobe⁠⁠⁠⁠


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Summary

この番組では、中小小売経営の取り締まり役経験のある2人が戦略の失敗は戦術で補えないことについて話しています。 アパレル市場での参入角度やポジショニングの重要性について話し、エアマノンの事例を挙げて具体的な戦略を説明しています。 ペアマノンの成功事例として、ナチュラルテイストからストリート系のブランドへの展開が上手くいきました。その戦略により、売上規模を伸ばすことができます。

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この番組は、中小小売経営の取り締まり役経験のある2人が、そのリアルについてゆるくお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
17回目リテールトーク始まりました。よろしくお願いします。
今日は、戦略の失敗は戦術で補うことはできないというテーマでお話ししていきたいんですけど、
番組始まって以来の驚愕な事実があったので、いつも聞いていただいている皆さんにお知らせしたいんですけど、
ワークサンプルテストの話
前回、樋口さんの前職のペアマンオンを運営するオープン&ナチュラルさんの採用面接でやっていたワークサンプルテストの話をしてもらったんですよね。
そしたら、私の記憶がよみがえってまいりまして、なんとオープン&ナチュラルさんの面接を受けていました。
1社目から2社目のタイミングで、ブランドディレクターか何かの職種で受けていて、面接では結構いいフィードバックをもらってめちゃくちゃ手応えがあったんですけど、
そこで見送りの連絡が来て全然納得がいっていなくて、私の性格的に改善点がわからないネガティブってもう記憶から抹消するタイプなので、もう忘れていました。
先週収録後に、ちょっと裏覚えの記憶の頼りにぐいさんに話して、当時のノートとかを見返してみたらガッツリした調べもしていて、やばいですよね。
いやーびっくりしますね。
一応僕も全職のメンバーに話を聞いたら、とべさんはスペックが高すぎてちょっと募集しているポジションと合わなそうみたいなところで、ポジティブな方のお断りですというような話だったので、びっくりしました。
すいません、ノートとか見るとめちゃくちゃ調べてるんですよね。
最初に樋口さんを知ったのは絶対そこなんですよ。
何か掛け違えたら一緒にお仕事をしてた世界線があったかもしれないと思うと恐ろしいですよね。
いやーびっくりしますね。
だからもしかしたらこの番組は別の形になってた可能性がありますか。
いやーびっくりしました。
はい、今年一びっくりしました。
戦略と戦術の関係
本題いきますね。
戦略の失敗は戦術で補うことはできないっていうタイトル。なかなか深い話が聞けそうだなと思っております。
失敗の本質っていう本読みました?とべさん。
読んでないです。
結構有名じゃないですか、ビジネス系の本として。
僕自身もやっぱり新卒時代の上司が好きで進めてきて、当時はつまんないなと思って読んでたんですけれども、
自分で会社経営するようになって改めて読むと結構面白いこと書いてあるなと思って、記憶に残っている本です。
内容としては第二次世界大戦での日本の敗戦の要因を組織論として語っている本で、
ビジネスとしても参考になる、組織論として非常に参考になるので、ビジネス界の経営者中心に注目度の高い本なんだろうなという感じで思っています。
いわゆる私自身、今会社で製造業、売り業、アパレル、雑貨中心にした会社向けに総合的な経営コンサルを提供しているので、
この言葉を実感するケースが結構多々あるので、そのあたりちょっとぼやかしながらお話しできればなというふうに思っています。
面白そうです。戦略と戦術、知っている方は知っていると思うんですけど、普段言葉として使わない方ってちょっと一瞬わかりにくいかもなんで、
最初に補足しておくと、戦略はストラテジーですね。シナリオとかプランニングの部分だと。
戦術に関しては戦い方の部分、どういう手法で実行していくかっていう、割と実践的な部分ということですよね。
戦略の失敗は戦術で補うことはできないっていうのは、何となく少々的には理解できるんですけど、
実際にやっぱりあるのですね。
実際にあって、本当に典型的なケースだと、新規に立ち上げたブランドが想定していたほど売れません。
そういう時に、これは写真の撮影が良くない、イメージが商品の質をちゃんとわかりやすく提供していないから悪いんだっていうので、
写真の撮影をし直して、あとはビジュアル面を改善することでどうこうしてしまうみたいな、そういうケースが典型的かなというふうに思っていて、
いわゆるここで言うこの写真の撮影みたいなのが戦術の改善みたいなところですと。
一方で、そもそも本質的にこういった改善は非常に重要で、現場として積み重ねていく必要があるものの、
それはそもそも、ちゃんとその商品であったりブランドを求めているターゲットの人がちゃんといて、そのターゲットが欲しがる商品であるっていうのが前提にあると。
このターゲットが欲しがる商品を作れていないと、そもそも戦略として成り立っていない部分なので、ニーズがないところに商品を投入している。
で、こういうミスは相当多いんじゃないかなと思っていて、この戦略の見直しみたいなところを柔軟にするっていうのはかなり難易度高いんだなというふうに思っていますと。
なので、戦略がミスっている、いわゆる今のケースでいくとお客さんがいないっていう、もうどうしようもない部分を見直す難易度非常に高いものの、
そういうふうに戦略としてミスっていうのを早めに見直して、戦略を転換した方が結果につながることが多いけれども、見直しできないっていうケースが多々あるなっていうふうに思っています。
なるほど。戦略、つまり市場とか全体像を見据えたシナリオの部分が失敗していると、細かい戦い方の部分を工夫したところで失敗は覆さないよねってことですよね。
多分、過虫にいると戦略の失敗っていうところに気づけないんだろうなとかっていうのだろうし、あと、たぶん事業の中にいると気づきにくいし、仮に戦略に原因があるかもなって気づいても、戦略見直しってなると結構ダイナミックな意思決定になっちゃいますもんね。
実際、事業をやっていると、何だろう、どこまで戦略で、どこからが戦術か、ちょっと分かりにくいことってないですか?
そうですね。何が戦略で何が戦術なのかを分けるのって結構難しいなと思ってます。
一応、マーケティングのいわゆるフレームワークの4Pって呼ばれるもので考えると、製造小売業に関しては分かりやすいのかなと思っていて、いわゆるプロダクト、商品、どのような商品をどの市場にどういったポジショニングで投下するのか。
プライスがその商品をいくらで販売するのか、競合に対して高いのか安いのか、また競合の定義を変えて相対的に安い価格で提供している、どういうふうにするのかという価格戦略の部分ですね。
プロダクトとプライスの重要性
3つ目がプレイス。販売するチャンネルをどこにするのか、EC専業である店舗も含む、あとは伸びているSNSに特化して販売する。今だとTikTokに特化して販売するアパレルブランドなんかもちょこちょこ出てきているので、そういった形でやる。
最後のPがプロモーション。プロモーションをどのように行うのか。だいぶ前の流行っていくとインフルエンサーを起用したギフティングですとか、本当にインターネットの初期で言うとGoogleの広告のCPM、CPCがかなり安かったので、そこでEC専業の事業者が広告を投下して売り上げ逃したみたいな、どの媒体でどのようにプロモーションを打っていくのかみたいな、この4Pで考えるといいのかなと思っています。
一方で製造小売、メーカー機能も持っているような小売企業だと、この4Pって並列ではなくて、プロダクトとプライスの2つが非常に重要。中でもプロダクトが重要で、その中に価格戦略、プライスがあるみたいな形で、プレイスとプロモーションはこの2つよりもちょっと重要度は下がるのかなというふうに思っています。
プロダクトとプライスで、ユニクロの柳井さんとかはよく商品と品質、価格と品質のバランスみたいなことをよく言うんですけれども、このバランスによるポジショニングがアパレル業界だと本当に小さな差異で大きく変わるみたいな形で、このポジショニングをかなり皆さん競い合っているみたいな形なので、ここは非常に重要です。
プレイスとプロモーションも非常に短期で伸ばしたりとか、その波が来ているではないですけれども、2010年代後半のインスタグラムが急激に伸びたときなんかは、プレイスプロモーションにインスタグラムを使うっていうのが、短期で伸ばす上で非常に重要だったと。
一方でこのプレイスプロモーションをハックするみたいな効率のいい時に伸びているときに、そこを使うっていうのは陳腐化しやすいというか、2020年代に入るとコロナもあって大手企業がインスタECにどどどっと参入してきた。
そうすると、もう本当にプロダクトとプライスの2つが優れていないと生き残れない市場になるっていう形なので、プレイスとプロモーションのハックで伸ばすみたいな形でやっていたとしても、最終的にそのことにみんなが気づき始めると、効率の良さっていうのが失われていって、本質的なプロダクトプライスの価値が重要になってくるっていう風に捉えているので、
本当に模倣の難しいプロダクトとプライスのバランスの部分っていうのが重要性高いんじゃないかなっていうふうに思っています。
確かにですね。どんどん現代移り変わっていくので、プレイスとプロモーションに特化していっても、短期的なブランディングだったらいいのかもしれないですけど、なかなか中長期伸ばしていくのは難しそう。
かつ、アパレルブランドだとプロダクトとプライスが重要な要素、4Pの中でもヒエラルキーがあってプロダクトとプライスが上にくるっていうのはすごいおっしゃる通りだなと思いました。
そうなんですよね。本当4Pの重要性を考える上で、本当に2018年前後にタオバオアリババの仕入れビジネスってめちゃくちゃ盛り上がってませんでした?
はいはいはい。ありましたね。
IT系の経営者の知り合いからも、当時か2019年の当時に子供服ブランド入っていたので、ドロップシッピングで仕入れてめちゃくちゃ儲かるらしいからやりたいんだけどっていう相談を複数人から聞いていたので、これはもう飽和しちゃいそうだなっていうのを非常に感じていました。
基本的にプロダクトとプライスは仕入れ販売のビジネスなので、そこまで差別化ができない。何なら写真もそのまま転載して載せているみたいな形で、一時期は非常に伸びたんですけれども、プライスの割にはプロダクトの品質が低かったり、海外配送で結構2週間ぐらい到着するまで届くみたいな形で、在庫リスクっていうのを消費者に押し付けるじゃないですけれども、
事業者が在庫リスクを負わない形で消費者に不便を転化するような形で儲けていたので、お客さんの満足度も下がってリピートもあまりされなく、急速に盛り上がった後に急速に市場が冷え込んだなというふうに見ています。
なのでやっぱりこのプレイス、プロモーションという非常に短期的に伸びる市場で、みんな参入したり、本当に競争力のあるプロダクトとかプライスを持った人が後から来てしまうと、その優位性が失われてしまうので、優位性を築けている間にプロダクトとプライスのバランスであったり、独自性を出すところに舵を切ってうまく生き残らないといけないんだなというのを非常に感じたというのが、
その事例かなというふうに思っています。
最近もインスタとかフェイスブックの広告で結構ドロップシッピング系のブランドが入ってくるんですけど、D2Cに見せかけたというか、ニッチに尖った感じで見せているブランドさんとかは、最近逆に増えたりとかしてるなぁとかっていうのも思うし、
あとシーンがドカンと来たんで、そこに台頭されちゃったところもあるのかなぁみたいなふうに思っていました。
ドロップシッピング系は結構相談を受けた時には、初期にこのマーケティングリサーチする上ではいいかもっていう話をしていて、ブランドやってみたい、ただお金もないしみたいな時には、
じゃあちょっとそういうマーケティングリサーチも兼ねて、仕入れビジネスで一周回してみると、ECの立ち回りも分かるし、どうプロモーションするかも分かるし、そこで仕入れたノウハウっていうのが、実際に物を作って自分のブランドを作っていくっていう時にも生きるみたいな話はしたりしますね。
リスク低めで練習してみるみたいな感じだと。話戻りますけど、戦略が重要だよねっていう話なんですけど、そうするとやっぱり事業立ち上げフェーズの時点で結構決まっちゃう感じですかね。
多分これはパレルだけじゃなくて本当にいろんな事業もそうじゃないかなと思っていて、だからスタートアップで行きボットみたいな大胆に戦略を変更するみたいなのが重要になるんじゃないかなと思ってますと。
前職の代表ともよく話していたのが、ブランドの立ち上げってこの参入角度がすごい大事だよねっていうのを非常に話をしていて、正しい参入角度で市場に参入できれば短期で急速に売れるようになると。一方で全然正しくない参入角度でプロダクトを投入してしまうと、なかなか売れないし、そもそも全然成長しないみたいなことになると。
参入角度の構成要素が何かみたいなところでいくと、アパレルでいくと商品の独自性、特徴、テイスト、市場内の価格と品質を含めたポジショニングみたいなところで、市場にはなかったけど価値あると感じる人が多いものであったり、市場に既にあるものに対して価格と品質のバランスで上回った商品を提供できるかの両面で考えると、
考えるのがいいのかなというふうに思っています。
若干投資っぽいなっていう感覚を今思ったんですけど、その市場の中で勝てそうかどうか、確かさ具合をちゃんと見極めた上で参入しないといけないよねっていうことですよね。
エアマノンのポジショニング
エアマノンの場合だと、どんなポジショニングだったんですか?
僕らは本当にシンプルに一番オシャレで一番安いというポジショニングを取りに行こうとしていました。
特にユニクロとかGUが参入していないECモールの中で一番安くて一番オシャレというポジショニングを取れれば、ある一定の売り上げまで行くだろうなという、非常に雑誌じゃないですけどシンプルで分かりやすい戦略を取っていました。
コンセプトとしてはプチプラだけど大人も着たくなるようなトレンド性のあるオシャレな子ども服みたいなところを推して成長させようとしていました。
組織の戦略としては低価格で提供するので無駄なコストがあると商品の価格に転化してしまうのでローコストオペレーションを非常に徹底して低価格でも利益が出る体制というのは本当に投資をして整えてきたという形ですね。
うち上野子が2018年生まれなので、完全に市消費者として客観的にペアマナーを知っています。安くてオシャレ、これを実現しているのは結構稀有なブランドという認識です。
ちょっと聞いてみたかったのが、ペアマナーさんはリンクコーデという文脈も結構大きいのかなと思っていて、お揃いとかじゃなくてリンクコーデという言葉がトレンドになりだしたのが多分それぐらいの時期だったのかなと認識しているんですけど、親子で提案しているブランドってプチプラだと他になかったんですよね。
うまく代表を含めて商品企画しているチームがそこのトレンドを取り入れていたというのが大きいかなと思いますね。
結構戦略的にそこが元々あったわけじゃないんですね。
そうですね、どっちかというとそれはプロモーション戦略というか、戦略としてはプライスとプロダクトの部分で一番オシャレで一番安いみたいな一丁目一番地の戦略があった上でのプロモーション戦略として、今これ流行っているらしいね。
リンクコーデというのでフックにしてレディースの商品も売りながらというプロモーションの一環という形でした。
ちなみに今の一丁目一番地ってことは知らないらしいですよ。
らしいですね。僕も今あえてビジネスおじさん用語を使ってみようかなと思って使ったんですけど。
というのもコンサルサービスとか提供していると基本的には自分より年上の方とお話しすることが多いので、
コンサルといえども全員野球で一丁目一番地をちゃんと取りに行きましょうというようなビジネスおじさんコミュニケーションは結構やってます。
なるほど。
今おじさん言葉が出ればよかったけど出なかったです。
勉強しておいてください。
はい、すみません。
プロダクトとプライスの掛け算したポジションが市場にはプレイヤーがいなくて、そこにうまくはまったのがペヤマノンさんだったって感じですかね。
そこで行くといたんですよね。
あれ程おしゃれでミキハウスみたいなゴリッゴリの子供服じゃないけれどもちょっとトレンドを捉えたようなおしゃれな子供服プレイヤーっていうのはモールの中にやっぱりいて、
一方で2010年代からの前半から結構モール内でポジショニングを築いてきたみたいな会社さんが多くて、
そういった会社さんをベンチマークにしながらもっと安くもっとトレンドを取り入れたおしゃれなものができるんじゃないかっていうのが代表の本当に
このブランドを起業して戦おうって決めた理由らしいので、もう本当にいなかったっていうよりは既存のプレイヤーよりもいいものできるんじゃないかみたいなのを結構思ってたっていうのが大きいと思います。
そうなんですね。そこの低価格でやりたいと思っても低価格帯で提供できる術は持ってるかどうかにかかってくるんだろうなって正直思ってて、私も作ったことあるんですけど、
ロットも最初から担保できないからそこの値段でやりたくても作れないよねっていう本音はあるんですけど、他に低価格帯を実現した事例ブランドって何か分かりやすいのあったりしますかね。
これあくまで低価格帯っていうのも相対的な低価格っていうのが結構重要かなと思っていて、要は比べた時にこの品質であればこの価格って
比べた時にベンチマークとなるような競合と比べた時に良いし安いよねみたいなのがすごい大事かなと思っていて。
最近色々調べさせてもらって思ったところで言うとミラオウェンさんとか上手いなと思っていて、ロープライスラフジュアリーみたいな形で、
いわゆる百貨店みたいな高級感のある商品をいわゆるエキビルのブランドの価格で提供するみたいな形で、
かなり相対的に見ると低価格な品質の高い商品を提供するっていうのを記事とか見てすごい調べて見ていて感じたので、
こうした戦略って普遍的なものかなと思っていて、僕らは本当に極端に一番安いみたいなポジショニングを狙ったんですけれども、
そうではなくて相対的にベンチマークする百貨店ブランドよりも同じ品質のものを安く提供するみたいなことができると、
戦略としては普遍的なものだし、基本的にアパレル市場って非常に混み合っているので、
ある程度マスに大きく10億とか20億の規模でブランド立ち上げるってなると、こういった戦略も必要になるのかなっていうのは思っています。
ミラ応援だとターゲット世代というか、多分オフィスで働く女性で20代30代なのかな、かなり安心感があるというか、
私結構普段カジュアルで、ビジネスカジュアルみたいなのあんまりやらないんですけど、
ちょっとちゃんとしなきゃいけないってなった時に、やべえどうしようってなったら手堅くミラ応援行っとけばいいかなっていう感じがすごいします。
1,2万ぐらいあればなんとかなるしなみたいな。
一方で独自のポジショニング戦略って、提供する側が独自のポジショニングだと思っていても、
消費者から見ると違うよねって思われちゃうことが、ずれが生じることが非常にあるなと思っていて、
結構ポジショニングマップを書いてもらったりもするんですけれども、
本当にそれ消費者から見て客観的なポジショニングマップになってますか?みたいに結構突っ込んだりすることもあったりして、
これ結構事業者として提供していると、どうしても自分たちの見ている範囲で、
自分たちどうしても都合のいいように解釈してしまうことも多いので、
その目を磨くっていうのも結構大事なことだし難しいことだなっていうのは思っています。
本当におっしゃる通りだなと思ってて、私も自分でブランドとかショップやってて、かなり本気でやってたから、
誰よりもよく知っているはずなんですけど、実際ちょっと離れてみて外から見たら、
あ、そうだったのかみたいな気づきが結構あったりしたので、
メタ認知的な話なのかなと思うんですけど、どうすれば正しく戦略を見直すことができるんですかね?
いわゆるスタートアップで言うと、プロダクトマーケットフィットみたいな話あるじゃないですか。
本当プロダクトが市場に合っていると爆発的に売れる。
プロダクトマーケットフィットはもう本当に目に見えてわかるものだと。
プロダクトマーケットフィットかどうか考えている時点でまだしてないみたいなそんな話がある通り、
戦略がバツッとはまるとドカンと伸びるみたいな、ちょっと頭悪い言葉を使うとそんな形なんですよ。
カチッとはまるとドカンと伸びるみたいな感じで思ってます。
気持ちいいです。
前職のペアマンの時も僕自身はエンジェル投資家として入っていて、毎月話を聞いてたんですけれども、
はまった瞬間っていうのがあったんですよね。
それでいくと最初はSCブランドが伸びていた時期だったので、
SCブランドをベンチマークにあれよりおしゃれなものを同じ価格で提供するみたいな形でやってたんですけれども、
結論それはあんまりはまらなかったんですよね。
2シーズン、3シーズンくらいその戦略でやっていて、はまらなかったのでピボットした先が
モールの中で一番安いものを提供するみたいな形で若干このプライスラインを落とした。
そこではまったみたいな形でぞぞのランキング1位取れたり、
そこから爆発的に商品だけ1位取って、そこから派生的にいろんな商品が売れていくみたいなサイドがあって、
じゃあこの戦略でいいんだみたいな形で次のシーズンはさらにアイテムを、
これまでSCを見ていたものをやっぱりベンチマークにするのは
同モールの中でも最安値を取れるように。
そういった商品から提供するっていうのをやって、
バイバイゲームで伸びていったみたいな形なので、
戦略を定期的に振り返りましょう。
思ってたより結果が出ないっていうのがやっぱり一番最初やった時に出ることなので、
そうした時に振り返りを行いながら小さく見直しをするみたいなのがいいのかなと思ってます。
現場レベルでの戦略見直し
ペアマノンで見直しをした時も価格帯が2ラインあったんですよね。
従来やってたSCの価格帯と新しく出す、さらに一歩踏み込んだライン。
踏み込んだラインの方が伸びていったので、こっちの比率を高めていこうみたいな感じでやっていたので、
戦略を見直しながら小さく実行するっていうのが大事なのかなと思いました。
結局これを現場レベルじゃなくて、事業責任者とか役員レベルで見直さないと、
どうしても現場レベルだと戦術の改善みたいなのが求められているところで、
逆に現場レベルで戦略を見直した方がいいですよみたいに言っていると、
いやいや君はやることをやってからやろうねみたいな話になってしまうので、
責任ある人がちゃんと見直す機会を設けて、現場の声を吸い上げた上で意思決定していくっていうのが大事だろうなというふうに思っています。
事業責任者とか役員レベルでの見直しっていうのは、そうなんでしょうね。
戦略に責任がある人が自ら見直すっていうのが多分大事なんだろうなと。
責任者が切り替えられる性質であるっていうのも大事かなっていう気がしてきました。
多分こう熱量あって何とか軌道に乗せようと頑張ってるじゃないですか。
だから戦略を見直すべきだって切り替えるのもきっと難しいんでしょうね。
井口さんぐらいドライだと割とサクッと切り替えられるのかなっていう感じがしますけど。
他はどっちかというと、商品に熱量を出してっていうよりはこのバックオフィスを支える、
そういったブランドがうまく成長したところはどんどん伸ばして、
うまくいかないところはちゃんと切り替えるみたいなところをサポートしてたんで、
どっちかっていうと性格の部分というより役割の部分じゃないかなとは思ってはいるものの、
性格的にも結構ドライに判断できる方かなと思います。
ペアマノ時代でいくともう一個面白いというか失敗した話もあって、
メンズ服の立ち上げを行って失敗しましたと。
これは想定としては子供服の時と同じようにモール内サイヤスネで一番おしゃれなものを提供すれば、
同じようにいけるんじゃないかみたいな形でやりましたと。
これがうまくいかず、想定よりも全然売れなかったという形で、
その中で学んだことはやっぱり子供服のように価格観能度がすごい高いわけではない。
要は子供服って価格観能度がすごい高くて、
どんなにダサい失敗した商品でも500円であれば保育園着用として買ってくれる。
汚れた時用に買っておこうかとか、どうせ破れちゃうからこの期間しか着ないしみたいな感じの需要があるなと思っていて、
価格観能度が非常に高いなというのを感じました。
それに対してメンズはそもそも安ければいいってもんじゃないんだろうな。
安いことは非常に重要なんだけれども、それだけが決定的な要因じゃないなっていうのを感じたのと、
そもそものプロダクトの部分で圧倒できたかっていうところでいくと、
そこも難しかったのかもみたいな話をしていました。
結局2シーズンやって、これは戦略見直さないといけないよねっていうことで撤退を決めて、
この撤退っていうのがMAに切り替えた直接のきっかけだったのかなっていうのも思っています。
めっちゃリアルな話ですね。
メンズブランドはペアマノンとは関係ない大人のメンズってことですもんね。
そうです。
ペアマノンのストリートブランド展開
ペアマノンのボーイズバージョンみたいなブランドが結構うまくいったイメージなんですけど、
それはまた別ですね。
それはまた別で、それは成功事例ですね。
また2個目の成功事例かなと思うんですけれども、
ペアマノンストリートっていうセカンドラインみたいなのを立ち上げてうまくいきました。
もともとペアマノンって結構ナチュラルテイストの、ガールズ向けのブランドとして認知が高まってきたんですけど、
若干2021年、22年ぐらいから商品企画しているメンバーの方からも、
ちょっとナチュラルテイストしたびになりそうですね、みたいなのを言っていて、
代表もそんなことを感じているって言っていて、
彼らやっぱり世の中のトレンドであったり、一番オシャレな人たちがどういったものを着ているかっていうのをSNSで見ると、
SNSで非常にリサーチしている中で感じていて、
このままナチュラルテイストも固執しても、どっかで相当売上が鈍化するよねっていうのを感じていたらしくて、
そんな中でストリート系のブランドが盛り上がるんじゃないか、みたいなのを結構マーケットリサーチで感じていたらしく、
それを自社の販売データであったり、市場の売れ筋の商品見たり、SNS見て敏感に感じていました。
同じように低価格でオシャレなストリート系のブランドを立ち上げると、女児の服、女の子向けの服が上手く立ち上がったようにいけるんじゃないか。
実際にストリート色のあるような男児向けの子ども服ブランドっていうのが結構売上規模としてもあったので、
そこのシェアを奪うだけでも結構な売上になりそうだよねと。
そっちが急成長すればナチュラルテイストが落ちて、既存のペアマドの売上が鈍化してもトータルでは伸びていくんじゃないか、みたいな形で参入して、そこは上手くいったかなという感じで思っています。
撤退基準の設定
横展開としてもいいし、ポートフォリオとしてもいいですよね。そっちが下火になっちゃってもこっちでっていうのが。
本当当初の想定と基本的にリリースした時に売れてない売れてるって結構名案が分かれるなと思っていて、
ペアマドのストリートブランドを立ち上げた時って最初本当すごい少ない品番と少ない仕入れでやっていて、
消化率も高いし結構お客さんの反応も良さそうっていうので、それの小さい成功があってからドカンと増やしたっていう形なんですよね。
本当に想定していたよりも売れたみたいな形だったんで、これはいけそうっていう判断をしたっていう形です。
なので、まず最初に本当にやらなきゃいけないのは、当初の想定とどう違っていたか。
思った以上に良かったのであればどんどん伸びるし、参入角度が正しかったっていうことだし、
全然伸びなかったのであれば、どっかがおかしかったとして何か振り返りをしないといけないんだろうなっていうのは思っています。
あとは本当小さく始めて、プロダクトマーケットフィットしてるとガツンと伸びるんで、バチッと溜まっていればガツンと伸びるんで、
この小さく試すみたいなのは結構ブランドの中でやる、インブランドとしてやっても良いだろうし、品番単位でちょっと遊びの品番を入れるみたいな形でやるのは非常に大事なことなんじゃないかなと思って、
伸びているブランドの代表の方と聞くと定番品で安定させたいものの、それずっとやっているとブランドとして廃れてしまうので、
次の定番になるような新規の遊び心ある商品を結構入れていくみたいな話をしていて、
この辺りは僕自身も金融っぽいなと思って聞いてるんですけれども、コートポリをうまく入れ替えて組んでいって売上を安定的に伸ばすみたいな形は面白く話聞いています。
なるほどですね。ちょっと話戻っちゃいますけど、撤退判断これ難しいんだろうなと思ってて、
サンクスコストとかも考えるとサクッと撤退ってできないんだろうなと思いますし、
これあくまで複数ブランド展開の話なんですけど、ゆとりさんがYリーグだったかな、決めてて、
定量で測れるように一定期間でここの規模まで伸びなかったらもう撤退っていう基準を作ってるって言ったんですね。
これサイバーエージェントとかでも新規事業の撤退基準っていうのを決めてて、
やっぱり私人事なので、人事としては人とかチームの力量不足じゃなくて、
ルールのせいっていうふうにできるっていうのはすごいいいなって思ってました。
なるほど。
ありがとうございます。戦略の失敗は戦術で起きないことはできないという話聞いてまいりました。
ありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。
ありがとうございました。
ディテールトークここまでお聞きいただきありがとうございます。
番組の詳細欄にGoogleフォームのURLがあるので、質問やメッセージはそちらからお送りいただけると嬉しいです。
番組内でご紹介させていただくかもしれません。
次回もぜひよろしくお願いします。
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