この番組は、中小小売企業の取締役経験のある2人が、そのリアルについてゆるくお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク88回目です。よろしくお願いします。
お願いします。
今日は、HUMAN MADEに学ぶセールをしないプロパー消化率100%ブランドのために必要なこと、という話でございます。
先週3連休でしたけど、どこか行きました?
僕は土曜日に友人と寿司を食べに行き、豪勢な寿司を食べ、月曜日は子供を連れて釣りに行って、ララポート横浜で買い物をして帰ってきました。
充実してますね。
充実してましたね。何もしてないですけどね。何してたんですか?
いやー、何もしてないかと思いきや、動物園に行きましたね。
おー、動物園いいですよね。子供とじゃないとなかなか行けないから。
そう、多摩動物公園行って。
おー、めっちゃいいとこ。ライオンバス。
ライオンバス。ライオンバスは大人の分までチケットを取れず、子供だけ乗せました。5歳、7歳なんて。
それは嬉しいですね、子供が。
お姉ちゃんが張り切ってましたね。
そうですよね。
いやー、でも行けて楽しそうでした。
動物園で見る動物、何好きですか?
僕はカバですよ、カバ。
なんでカバ?
見た目のインパクトがあるのと、なんか水の中潜ってるじゃないですか、基本。
はいはいはい。
なんで見れると嬉しいみたいな感じなのと、
いちはらぞうの国に、
なんだそれ?
え、知らないですか?
え、いちはらぞうの国。
いちはらぞうの国にカバがいるんですけど、
そこで餌あげてるときに、でっかいスイカみたいなの丸飲みするのとか見れて、
迫力もあって。
ぞうの国はまあ楽しいですよ。おすすめです。
あ、千葉県のど真ん中ですね。
ど真ん中っていうか、この半島のど真ん中。
そうです。それ以来カバが好きです。
へー。これ車じゃなきゃいけないな。
車ですね。そこは車ですね。
なるほど。
いやー、ちょっとカーライフが身についたとか、
うちまだ子どもがあんまり車好きじゃないと言ってるので、
せっかく免許取ったのに。
はいはいはい。
多摩動物園とか車で行くと楽ですけどね。
いや、そうっすよね。
電車で行ったんですか?
電車で行きました。
あー。
京王線で。
車じゃないと動物園はしんどいですね。
多摩はものすごい広いじゃないですか。
うん。
いつも半分も見れずに帰ってきます、多摩動物園。
そうですか。
帰っちゃって、子どもたちも。
いやー、そう。だから帰り車だとめちゃくちゃ楽だと思うんですけどね。
楽。子どもたちは寝ちゃいますしね。
うんうん。いやー、それが覚えてもらえるといいんだけど。
はい、本題行きたいと思います。
先週は、上場したヒューマンメイドの新規上場目論見書をもとに、
目論見書の読み方について話してもらった感じでしたけども、
今日はヒューマンメイド社のセールをしないでプロパーション管理100%のブランドを運営する上で、
どうすればいいのかっていう話ですね。
そうですね。やっぱりヒューマンメイド社は注目されているというか、
理想的なこの商品力で、消化率とプロパーション管理、
セールしないでも売り切るみたいな体制ができていて、
いいなというのはそうなんだけれども、
ここからじゃあどういうことを学べるんだっけみたいなのになったときに、
多くのアパレル事業者さんって参考にできないことも多いのかなと思っていて、
一方でセールしないブランドをやっている方も結構知り合いでも取引先さんでもいらっしゃるので、
そういう会社さんがどういうふうにやっていくのがいいか、
みたいなところをちょっと読み解きながらやれればなと思いました。
ヒューマンメイド社の新規上場の黙論書を見ながら書いてあったところで、
値引き販売をせずにプロパーション管理100%保てている理由として、
需要見込みに対して供給数を絞り込むことっていうのをすごい挙げてます。
これ本質的だなと思ったので、ちょっとこの辺をブレイクできればなと思っています。
需要をちゃんと予測して供給数を絞るのってどうやってやるんですかね。
これはめちゃくちゃいろいろな論点があるんで、今回書かなかったんですけど、
これ難しいなと思っていて、いろいろ見るポイントあるなと思っているのが、
去年の売上見ると思います。
それももしセールをやっているようなブランドだったら、
プロパーで売れている売上がいくつかと、
多分大きい会社とかだとロイヤルカスタマーの数みたいなところは見るんでしょうね。
この人たちは必ず買ってくれるだろうみたいな層がどのぐらいいるか。
あとは商品を発表した際のSNSの反応、お気に入りの数みたいなところを見ていくとは思うんですけれども、
たぶんこれいくら指標を見ても難しいところがあるので、
最後の最後、たぶんヒューマンメイドさんもやっていることとしては、
相当込みの需要よりも供給を減らしているんだと思います。
たぶん300億売れるつもりで100億しかやっていない。
100億やるつもりだったら2億しかやらないとか、
そういう設計になっているじゃないと難しいだろうなと思っています。
需要に対して供給数を絞るっていうのに加えて、
潜在需要を拡大しなきゃいけないっていうところは絶対にあるので、
販売と同時に完売するっていうのが基本的な流れになっています。
供給を絞って需要は結構たくさんあるところにパッて販売するから即完するっていうのが基本的な流れになっていますよと。
加えて需要の拡大っていうのは同時にしていかないと売上がどんどん伸びていかないので、
世界中のセレブの人たちに商品を使ってもらって、
SNSであげてもらって、
あとはコラボレーションなんかを結構いろんなアイテムでしていて、
そうすることによって潜在的なお客さんをどんどんどんどん増やしているっていう構図は図で書かれていましたと。
なのでこの2点、需要見込みに対して供給数をものすごい絞ることっていうのと、
キーオピニオンリーダーみたいな形で書かれてましたけれども、
世界中のセレブと呼ばれる人たちがSNSで発信することで、
需要をどんどんどんどん増やしていくっていうのが秘訣として書かれていたなと思います。
言わずもがなではありますけど、
セレブリティ的な方たちによる拡散効果みたいなのも多分絶大で、
昔は結構雑誌でこの人の私服みたいな感じで取り上げられてたりしましたけど、
今SNS時代になって、やっぱり広告効果みたいなのすごいんでしょうね。
需要を超えない供給しかしないっていうところって、
つまり余ることがないからセールもする必要がないっていうことかなと思ってるんですけど、
一般的なアパレル企業がセールする理由って、
元はというと過剰分があるからセールするっていうことなんですかね?
これ何を過剰と捉えるかみたいなところもあるかなと思っていて、
結論セールをすることによって、後ほど説明しますけど、
基本的には売上と利益が大きくなるなって、
僕自身も運営してても各社さんコンサルで入ったり、
ストアレコード見てても思うところですと。
基本的には値引きはセールをせずに、
プロパー消化率が高ければ高いほどいいっていうのは理想ですと。
一方で一般的なアパレル企業の多くがセールをしたりしているので、
そこには理由があるのが当然かなっていうふうに思っています。
セールする理由って端的に言うと在庫の現金化かなと思っていて、
特にシーズン性の高いアパレルとか雑貨だと、
翌年に持ち越しても今年のシーズンのものってなかなか売れないので、
それをセールで売り切って現金化して、
次の仕入れにつなげていく、新しい商品にしていくっていう、
このサイクルを流しているっていうか、
それをしないと逆に資金繰りが悪くなって黒字倒産しちゃうっていう形なので、
それをやってますと。
プラスあればセールをすることで売上利益って最大化されるなっていうのは、
個人的な感覚というか数字見てて思うところです。
例えば仕入れ減価率30%のブランドだったら、
40%オフしても売上総利益って全然プラスで、
限界利益もちょっと厳しめにゾゾタウン並みの35%の手数料がかかっても、
限界利益でパラスになりますと。
どんな計算式かというと、
もともと定価プロパー価格が100でした。
40%オフなんで売上60ですと。
そこから仕入れの減価率30なんで30引く。
そうすると30の売上総利益。
35%っていうのが売上60にかかってくるので、
手数料が21。
そうなると限界利益って9出るので、
悪くはないというか、
ちゃんとこの限界利益9出てると、
これが大きく集まれば人件費を賄えたり、
固定費も賄えるっていう形なので、
限界利益で赤字にならない範囲でセールしてでも売れば、
売上と利益って絶対的に大きくなるっていう形なんですよね。
ただそれをやるとブランドの価値が既存するとか、
セールの比率が高くなって利益率が悪くなるっていうのは、
確かにその通りなので、
このセールの比率をどのぐらいにするかっていうのは、
ブランドのコンセプト設計上すごい、
戦い方上もすごい大事だなと思います。
戻ってHumanMadeさんみたいに、
需要見込みに対して供給数を絞るっていうことに照らし合わせると、
こういうセールをする普通のブランドって、
プロパーで消化できる需要見込みよりも、
全然供給数を多くしてます。
プロパー消化率って大体30から40%みたいなところが、
HumanMadeさんの黒み書にも書いてあったんですけど、
実際であれば10億の売上がある会社も、
プロパー消化でいくと3億4億しかないので、
本来の実力、同じことやったら3、4億しかできないというところを、
そこを6億プラスでセールして売ることによって、
売上と利益最大化して、
従業員の賃金を払ったり、オフィス家賃払えてるっていう、
そういう設計なのかなと思います。
ある程度の規模のブランド、
10億超えて100億いくようなブランドでいくと、
計画の策定時から、
まず去年の販売動向をもとに、
どのぐらい値引きをするかであったり、
原価をどのぐらいで入れるかみたいなのを考慮して、
売上、売上、総利益、限界利益、営業利益を設計しているので、
セールをすることで、
この全体の売上利益キャッシュの最大化っていうところを、
狙っているので、
セールを悪く言うのも良くないかなと思っていて、
これをすることによって、
叶えてる従業員の方たちが増えてるっていう見方もできるなというふうに、
個人的には思います。
なるほど。
セールじゃないプロパー時期の売り方と、
利益は少し薄くはなるが、
ブーストするセールの時期と、
2段階の構成で組んでるみたいな感じなんですかね。
セールでも利益が残る体制であれば、
過剰分を現金化するってことだけじゃなくて、
セールすることによって利益売上げ、
伸ばせるっていうプラスの側面もあるわけですけど、
ヒューマンメイドはあえてやらないっていうことですもんね。
今はあえてやらずに、どうなんでしょうね。
今後大きくなっていく中では、
やっていく可能性もあるのかなと思いますね。
セールをせずにプロパー消化率100%保ってるっていうことは、
セールすれば取れるであろう、
売上と利益を諦めてるっていうことも言えるので、
ここでどこまで拡大できるかっていうのは、
なかなか難しいというか、
どこまでいけるつもりでやっているのかなっていうのは、
見ているところですね。
セールしないブランドって言っても、
理想的に見えるなと思っていて、
セールをしないブランドを展開するんだったら、
どういうことを決めなきゃいけないんですかね。
2個だと思っていて、
これすごい難しいんだろうなと思うんですけど、