2025-06-24 39:51

#129 Teenage Brewing 森大地さんに聞く!「自分だけの世界観の作り方」

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第129回は、注目のクリエイティブにTeenage Brewingの創業者・森大地さんがゲストで登場。クリエイティブなフレーバーのビールは如何にして誕生したのか?森さんがブルワリーを始めたきっかけ、音楽とビールの共通点など、お話を伺いました。「自分だけの世界観の作り方」をテーマに、クリエイティブ思考で21世紀を生き抜くヒントを紹介します。


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サマリー

今回のエピソードでは、クラフトビールブランド「Teenage Brewing」の創業者である森大地さんが、そのバックグラウンドやユニークなフレーバーについて話します。特に、独創的なフレーバーとクリエイティブなものづくりへのアプローチが注目されています。森大地さんは、自身のビールの世界観を作り上げるためのプロセスやアイデアについて語り、香りや味の組み合わせを科学的に考えること、ビール醸造における資金調達やブランド立ち上げの成功要因などが紹介されます。また、森大地さんは、音楽のキャリアを経てクラフトビールの世界に挑戦するきっかけを話し、ライブハウスでの不満を解消するためにビール作りを始め、自由な表現を追求しながら独自の世界観を構築しています。さらに、森大地さんが形作る独自の世界観やクリエイティブな発想を共有するイベントについても言及されています。

クラフトビールの魅力
世界のクリエイティブ思考。
レイ・イナモトさんと一緒にお届けしたいと思います。
レイさん、よろしくお願いします。
今回はですね、私が一押しの、今注目のクラフトビールブランド、Teenage Brewingについてお届けします。
実は私、すっごいクラフトビールハマってて、中でもこのTeenageのビールは、飲むたびに、こんなビールあるの?っていう本当に嬉しい驚きがあって大好きなんです。
だからぜひですね、レイさんに紹介したいなーなんて思っていたんです。
はい、実は僕、これ番組でも以前ちらっとどっかで言ったことあると思うんですけど、お酒飲まないんですよね。
そうですよね。
そうそうそうそう。で、これ竹村さんに紹介してもらって、僕がこれ面白いなと思ったのは、味っていう観点っていうよりかは、
その世界観だったりとか、ものづくりとか、そういうところで見たときに、他となんか全然違う色を出していて、
なんか今までにないブランド商品だなっていうふうに、まず直感的に思ったんですね。
で、ビールの業界ってめちゃくちゃ競争率も激しいし、あとね、すごい大手の会社もたくさんいるし、
クラフトビール自体ももう無限にあって、すごい競争率の激しいところで話題になってるってことを聞いたときに、
もっともっと知りたいっていうふうに思ったので、今回こういうふうに紹介しようと思ったのと、
あとそれこそ竹村さんがいろいろ動いてくれて、この創業者の森大さんと直接話せるという機会をいただいたので、今回注目のクリエイターとして紹介することにしました。
いやー、本当にですね、レイさんがお酒が飲めたら飲んでほしいぐらい、味がかなりクリエイティブでですね、
本当になんか、モンブランみたいな栗を使ったビールとか、ずんだ餅の味がするような黒蜜とずんだみたいな和テイストのビールとかですね、
カレー、マンゴー、バナナ、ココナッツとか、それだけ聞いたら、いや、それビールじゃないでしょうって思うような、
すっごいいろんなフレーバーがあって、すっごい尖っていて、美味しいんです。
そうですよね、だからその世界観の作り方もすごく他と違うし、ものづくりのところもすごく尖っていて異色だなと思ったので、なんかすごそうですよね。
森大地さんの自己紹介
今回は創業者の森大さんをゲストにお招きして、クリエイティブなビールが生まれる背景、そして自分だけの世界観の作り方についてお話を伺っていこうと思います。
では早速いきましょう。
森さん、初めまして。今日はよろしくお願いします。
森 よろしくお願いします、森です。
今回こういう形で、実は僕と森さんとは完全な初対面で、僕の番組のプロデューサーの竹村さんからご紹介をいただいて、こんなに素晴らしいビールを作ってらっしゃる方がいらっしゃる。
そしてそのアプローチもとてもクリエイティブなということで、我々の番組にご出演をお願いしたところをご開拓いただきどうもありがとうございます。
森 こちらこそありがとうございます。
なのでまずちょっと自己紹介の方からしていただければと思いますが、よろしくお願いします。
森 私は森大地と申します。今ですね、埼玉県のティーンエイジブリューイングというクラフトビールの醸造所をやってまして、
もともとは実は13年くらい前ですかね、もともとレコード会社で会社はスタートしまして、自身が音楽をやっているのもあって、
そのバンドの延長でレーベルレコード会社を始めてから、そこからライブハウスを立ち上げたり飲食店を立ち上げたりとかやってまして、
そこから最初ちょっとライブハウスからまさかこのクラフトビールに行くとは当時は思ってはいなかったんですけど、
結果的にビールの3、4年前くらいからクラフトビールの準備を始めて、ちょっと研修に行った後に2年ほど前にティーンエイジブリューイングを設立したという流れになっています。
森 じゃあ結構あれですか、自然な流れで、もともとその極意味があった音楽から、いずれはビールという形になって、
結構いろんな自然な流れで一つ一つ膨らんでいったっていう感じですかね。
森 そうですね、後からの答え合わせ的な感じにはなっちゃうんですが、クラフトビールとの出会いもそもそも12、3年前にライブハウスを立ち上げたときに、
ライブハウスってやっぱりビールがまずいっていうのがちょっと多かったので、自分でやる美味しいビールと美味しい食事を出すライブハウスをやりたいなというふうに当時は思って、
美味しいビールって何があるかなって調べているうちに、パンクIPA、ヒューガルデンみたいな感じで最初その辺から入れたのがスタートで、
クラフトビール、面白いな、いろいろあるなみたいな感じで飲み進めるうちにだんだんハマっていって、
ただクラフトビール好きだったのがちょっとコロナとかを経ていろんなきっかけで、ちょっと自分で作ってみたいかもなみたいな感じの流れで始めたという感じになっています。
ユニークなビールの紹介
それでも作っていらっしゃるビールのフレーバーって結構独創的というか、他にはないフレーバーをやっていらっしゃいますよね。
そうですね。自分のやってた音楽自体もそんなところがあるんですけど、
なるべくちょっと存在意義を出せるような、自分がいなかったらこれは存在しなかったろうなみたいな感じで、
独創的な感じでありつつも、ただもちろん基本は素直に美味しいと思えるようなビールを目指す。
そこはもう完全に自分たち基準で、自分たちがこのビールはいけてて、このビールは最高だと思えるものの基準の中であれば、
もう好きなだけ冒険しちゃおうみたいな感じで、もう常識を打ち破ろうかなみたいな感じの気概ではしています。
じゃあこの原料でこういうビールを作ろうっていうのは、本当にご自分、そしてご自分のお仲間の方とかそういう方が喜んで飲んでもらえるような、
本当こう、うちはって言うとあれかもしれないんですけども、ファミリー感覚で始めたっていう感じですかね?
そうですね。特にIPAとかサワーエールがうちは多いんですけど、サワーエールの方なんかは結構自由度が無限といえば無限なところがあるので、
こんなのビールじゃねえって言われるのとかもう全然想定内のこととしてもう開き直っちゃって、
いやもうこれどうよびっくりするでしょっていうのと、何これだけどめちゃくちゃ美味しいこんなの出会ったことないよみたいな飲む方の顔をモチベーションにしてやってるみたいなと。
最初ってあまり売上がどれぐらい上がるかとか、どれぐらいの収益になるかっていうのはなかなかそこまで達するのって結構普通だったら時間はかかるかなと思うんですけども、その辺の道のりってどうだったんですか?
でもあんまりそこは実は心配はしてなく、音楽がちょっとその辺が難しすぎた世界ではあって、音楽はもっとこれは売れるでしょうっていうところが、
そもそも自分が好きな音楽が売れる音楽じゃないっていう時点で、やっぱり売れるっていうのは難しいなっていうのはやっぱもう中学校から音楽やっていくうちにだんだん年々気づき始めたっていうところもあって、
レーベルやってる時もライブハウスやってる時も売れてる音楽を取り扱ってるっていう感覚は全くなくて、そこはほとんどビジネスにするにはもう難易度がSS級に難しい業界だと思っていたんで、
ビールに対してはこれすごいおいしいなとか、これ変わってるけど最高だなって思うものってちょっとやっぱりネットの意見とか見ると、そんなにずれがなく同じように賛同してる方っていうのはめちゃくちゃいっぱいいるけど、
実は何かそういう求めてる数に対してブル割りの数が少ないんじゃないかなっていうふうに自分自身は思った。自分がこんなブル割りあったら心躍るなみたいなブル割りをやったら絶対反響はあるはずみたいな、ちょっと実はいくらか自信はあったというのが。
言葉を選ばずに言ってしまうと、音楽はすごく長年やってらっしゃいますけども、ブル割りっていう事業としては3、4年ってそこまで長くないじゃないですか。
そこに対してのご自身の自信というか、これって絶対おいしいし、自分がおいしいと思ったら他もおいしいと思ってくれるよねっていう自信はもう感覚的なことなんですか?
そうですよね、本当におっしゃる通り。特に音楽なんていうのはライブの発表の前にいくらでもスタジオに入って練習して録音してっていうのができるんですけど、やっぱりあくまでも日本の法律の中だと一応訪問不留も一応禁止ということで、あくまで免許を取得できるまでは試しに作るっていうのもできなくて。
一応正規に認められているのは例えばサワーエール作ろう、この原料とこのスパイスというのだとしたら、例えば既製品のビールに副原料を混ぜてミックスして、この組み合わせ面白いかもなみたいなテストはできるんですけど、例えばIPAみたいなホップを使うっていうのは確かに実験することができないんで、確かに出来上がるまでは分からないっていうのがあるんですけど、
いろいろただ、今僕らが多分1990年代に始めたら多分難しかったろうなと思うんですけど、やっぱり幸いなことに、ネットでいくらでも調べられるというか、情報がもう無料に近いかなり落ちてるんで、割と音楽って結構ネットで探すみたいな、なんかやっぱりもうディグルとかって言いますけど、
この結構、リサーチして面白いアンダーグラウンドな音楽を掘るのとかが元々すごい好きだったんで、同じようにビールの醸造の方法だとか、今出てる新しい手法だとか、基本以外の情報を得るのもすごい好きな職分で、結構その性質があって、海外のとかも結構、うわこんな今作り方あったのかとか、こういう組み合わせありかみたいな感じで、
どんどんどんどん準備の2,3年の間にどんどん情報を蓄積していって、これだったら絶対おいしいはず、このビールのおいしいのはこういう風になってるからかみたいな感じで、情報をつなぎ合わせていって、最初はただあくまで机上の空論にはなると思いつつも、これであれば絶対おいしくなるはずというやっぱり過程の状態でしかなかったんですけど、
実際ファーストバッジを作って出来上がった時に、今思うともちろん荒削りなところはありつつも、機上の空論ではなかったなっていう感じで、そこでようやく完全に確立できたかなという風には思ってます。
なるほど。この番組のリスナーでティーネイジブルーベリーさんのビールを飲んだことがない方もたくさんいらっしゃると思うので、じゃあそういう方にお伝えするとしたらどういう風にお伝えされますか。
そうですね。スタイルはIPAとかサワーが多めではあるなと思うんですけど、もうちょっとラガーとかスタウトとかも作ったりはするんですけど、結構特徴的なビールが多いかなと思ってて、例えばサワーエールとかだと、最近だとカレーバナナ、マンゴー、ココナッツ、カフィアライムリーフとかを使ったサワーエールで、もう本当にカレーの香りがしつつもマンゴーの味ぐらい出てて、
バナナとかはもうちょっと後ろにありつつもちゃんと一つに調和して、あくまで美味しいと思える仕上がりになってて、そこは割と反響があったのとか、他もハバネロを使ったビール結構私は作ってるんですけど、例えば最初に作ったのはマンゴーとハバネロとカルダモンであったり、最近はマンゴスチンとドラゴンフルーツとハバネロ、ちゃんとピリッと辛いビールになってるんですけど、この辺だとか、
あとはそうですね、コーヒーとブラックベリーであったりとか、あとはさくらの塩漬けとラズベリーとイチゴとホワイトチョコレート、あと結構ドロドロに作ったのではズンダを使ったビールがありまして、
ビールのフレーバー創造
マズンダと桃と甘かけとヨーグルトとバニラを使ったビールで、あと果物の柿とほうじ茶とレーズン、ココナッツ、バニラ、オールスパイスとか、なんかそういうちょっと組み合わせが変わっているけど、ちゃんと美味しいっていうビールには仕上げてて、そこはちょっとうち独自かなっていうふうには思いますが、
結構そうやっていくつかのフレーバーがこうレイヤー重なっていると飲んだ時にそれがこう実感できたり、僕はちょっと飲んだことないの分からないですけども、そのいくつかの複数のフレーバーが分かる味になってるんですか?
そうですね、ちゃんと感じるようにはしてて、この果物入ってるとかって言いつつも飲んだ時に感じるかなみたいなビールって結構今までも他のところであったんで、自分が使うのはちゃんと意味がある感じに使いたいなっていうふうに思ってて、ちゃんと一応感じるようにはなってんじゃないかなっていうふうには思ってます。
こういうこの味の組み合わせとかっていうのは感覚的にこれとこれを混ぜたら美味しいんじゃないかなっていう感覚でされてるのか?
いや、結構しっかり調べて、アロマの辞典みたいなのとかもあったりもして、アロマの本と、科学的にもこの食材だったら、例えば緑っぽい成分と、もうちょっとオイルっぽい成分、チーズっぽい成分、もうちょっとベリーっぽい成分、
これが組み合わせたらマリアージュというかこのペアリングとしても最適になって合うよみたいな、やっぱり科学的な思考でここはできるようには全部してて、
で、実際それをやってから試してみて、スパイスとかフルーツを試す分にはアルコール生成前にもいくらでもできるんで、実験してみて、あ、これはいいね、確かにこれは合うかもと。
で、そこにやっぱり料理のアロマとも違うのが、やっぱりそこに発酵っていう成分があって、イーストの香りだとかもあったりするんで、そこっていうのは発酵してからのイメージもあって、いやこれはこうだから合うはずだみたいな、一応ロジカルにやってはいますね。
じゃあ、今も何種類ものたくさんのビールフレーバー出されてるんですが、この味にしようとかっていうところのその最初の考え方の試行のプロセスっていうのはどういうところから始まってるんですか?
これも実は結構ビールによって全部違うっていうところではあるんですけど、やっぱりその、例えば木のヒノキを使ったビールとかだと、徳川町っていうところに我々のブルワリーがあるんですけど、徳川町は木の町ということで有名で、やっぱ山がいっぱいなんで、
木を使ったビールを作りたいなっていう縛りの中で、その中に何を使う?ヒノキ。ヒノキのあの香りだったら、やっぱラガーエールとかより、なんかちょっとサワーっぽいのが合うかなみたいな感じで、だんだんちょっと条件の下でビールを膨らましていってみたいなことが結構あって、それもなんか若干音楽と近くて、
ちょっと今回4つ打ちのちょっとテンポ早めで、ちょっとなんかテクノ的な、なんかちょっとエレクトリックな音を入れつつも、だけどちょっとベースは思い出っぽくしようかみたいな、そういうなんかちょっと条件の下で何らか構築するみたいなのが結構得意で楽しかったりもするんで、
なるほど。
あの縛りをわざと自分の中でつけて、この縛りだったらこれが最高みたいな感じで、いつもクイズを解くみたいな感じでやっていくのが面白いところがあります。
じゃあ音がこういくつか重なってるみたいに、これとこれとこれが味が重なったら美味しいだろうなっていうのを想定して。
おっしゃる通りです。はい、そういう感じです。
逆にじゃあ、そう想定して作ってみたんだけど、全然思ったより美味しくなかったとかみたいな、そういうのってあるんですか?
えっとですね、美味しくなかったと思って廃棄にしたのは1回だけあって、でも美味しくないなと思ったまんまリリースしないようにしてて、
微調整っていうのがやっぱり結構重要かなと思って、なんかちょっと暴論かもしれないんですけど、
ちょっとここをブル割りとかでなんでこれでリリースしたんだろうみたいに正直ちょっとこんな言い方よくないんですけど、
っていうふうに思うのはもうブル割りを始める前から思うところがあって、
多分飲み手の皆さん、なんでこれ作った人本当に美味しいだろうなっていうふうに思うっていうのはやっぱりあるなと思ってまして、
やっぱり僕はその時点から皆さんもそうだと思うんですけど、自分が醸造家だったらこれリリースしないだろうみたいな商品をやっぱりリリースしちゃうのって、
もったいないからリリースしちゃうのか、それともその人の舌が狂ってるのかセンスがおかしいのかとかっていうふうに考えると、
やっぱりそう思わんでるのはもう絶対に嫌だなっていうのはあったんで、美味しくないなとか何か足りないなと思ったら、
やっぱり割と最初の方とか悔しいのは狙い通りにならなかったっていうのは確かにあるんですけど、
ならない時は微調整をして必ず美味しくなるように仕上げるみたいな、
最後のホップの量をしたりだとか、最後に果物を予定の分量よりちょっとさらに増して、
さらにそこからまた発酵させてみたいな、だから醸造スケジュールは伸びちゃって、
正直なんか利益面はあんまり良くないですけど、そういうやり方。
計算スケジュールがどんどん後ろ伸ばしになっちゃって、さらに原材料も想定より高くなっちゃってみたいなのがあるんですけど、
美味しくないっていう状態では絶対出さないようにしてて、微調整で必ず美味しくなるようには仕上げるようにはしてます。
醸造の資金調達
最初の立ち上げの時っていうのは、これはご自身の財産というか、ご自身のお金で立ち上げたんですか?
それともどこから資金を引っ張ってきたとか、お金を借りたとか?
両方ですね。
やっぱり飲食店とかライブハウスだったら、やっぱり数千万とかっていう、これまでライブハウスを3つ立ち上げたのと飲食店を2つやったのがありまして、ただいってもやっぱり数千万の世界で、
自身でもやっぱりブルーアリーの、正直それぐらいの同じような資金で始める、小さいブルーアリーで始めようかなというふうには思っていたんですけど、数千万、できれば3000万くらい、具体的な金額言いますけど3000万とか始めようかなと思ってたんですけど、
やっぱりいろんな情報を仕入れているうちに、どうやら小規模でやったら、生産量が少なくなるっていうだけじゃなくて、味自体も結構小さいブルーアリーだと美味しくなるのは難しいっていうのが、結構自分がよく知ってもらってるブルーアの方が言ってて、それはちょっと問題だなと思ったんですよね。
その方のセンスも信頼できたし、やっぱり味は最高のものを作りたいというふうには思ってたんで、そうなると3000万じゃなくて、やむなくもっと規模を大きくする必要があるなと、それはもうお金持ちになるためでも、そういうわけでも何でもなく、ただ味のためだけっていうところなんですけど、
でやってると、結果的にやっぱり内装も何もかも入れると、結構奥近くのお金になったんですけど、だから自身の自己資金プラス融資を受けたのと、ちょうどタイミング的に事業再構築の補助金という制度が、補助金をちょっと活用しながらで、ギリギリな状態で最初はもう立ち上げたという感じです。
あれですか、やっぱり出してから結構すぐ反応があったというか、手応えがあったのか、やっぱりそこまで行くには1,2年かかったのか、その辺はどうだったんでしょう?
もう完全に前者でできてから、こういうふうに発表があったかなとは思ってて、逆に言うとそこでこけたら、もうこの事業は終わりだなぐらいな気持ちだったので、それはやっぱり飲食店って始めようって思った時って、この物件にしようって言って具体的に動くのってやっぱりオープンの3ヶ月くらい前とかだったりすると思うんですよね。
交渉があった時はあくまで物件があったら、この物件だったらこういう内装にして、こういうコンセプトでってそこから結構具体化するっていうのに慣れてたんですけど、今回のブルワリに関しては物件を取得してからやっぱり免許取れるまで2年とかかかったんで、2年間逆に考える時間があったという感じだった。
だから逆にもうから家賃を1年半、2年ぐらいお金払い続けたところがあるんですけど、そこは埼玉市の富士川町というすごい安い家賃だったんで、なんとか買ってこれたっていうのもあるんですけど、その2年間を何に利用したかっていうと、ただ免許を待ってるっていうよりはブルワリの立ち上げチーム、デザイナーなり、ちょっとそういうイラストレーター、うちのマーケット、
そこのチームで結構じっくり話し合えたっていうのが成功の一つかなっていうふうに思ってて、だから立ち上げのスタートダッシュでここはこういうふうにかっこいいブランド、やっぱりファンっていうふうになってもらうとしたら、ここはもう何をやってもデザインも味もコンセプトも見せ方全てがかっこいいなみたいに思わなきゃ。
穴を見せたらちょっとすぐファンの方って離れるかなと思ったんで、そうならないように徹底的にこれが自分たちの思う最高のかっこいい見せ方だみたいな感じで話し合ってそれを実際に実践できたのはもう1回目からできたかなというふうには思ってます。
最初にそれこそ立ち上げの時に世の中に発表していくときにどういうコンセプトで、やっぱりその食べ物とか飲み物って実際行ってみないとわからないとか、あと誰かが拡散してくれないと話題にならないとかって一番最初の情報だけじゃないじゃないですか、やっぱり実体験も含まれるので、そこの伝え方っていうのはどうされたんですか。
そうですね、例えば結構もうだんだん具体的なビジュアルとしても明確に出すようになってて、結構やっぱり正直言うと結構他社の分析をかなりしまして、他社のトーンマナー、トーン&マナー、これはこういう色で色合いもこういう色を使ってて、どっちかというとおんわりしてる感じかな、かわいい感じかなとか、ここはもうちょっとモノクロの色でもうちょっとすっきりした美術感みたいな感じかなとか、
ここはもうちょっとごちゃごちゃさせてて賑やかで楽しい感じかなとか、そういううちはどこかっていうふうに考えたらまずビジュアルイメージはまず色合いはパキッとさせるっていう淡い色とかパステルカラーとかモノクロとかじゃなく、もうパキッと強い色、その中で、だけどどっちかというと現代的都会的、アパレルブランドにも通じるような割とちょっとまあ洗練された都会的なイメージ、
まず賑やかかすっきり化してるかって言ったらどっちかというと賑やかな方、いろんな賑やかだけどカラフルで都会的でっていうところのビジュアルで考えたら今のうちで採用しているイラストがまさにそれなんですけど、その逆にあれなんですよね、イラストレーターが決まってからっていうよりはそのイメージが先にあってそのイメージをどうにか具現化してくれるイラストレーターはいないかなっていう感じで、
インスタグラムで毎日ハッシュタグイラストレーターみたいな感じのハッシュタグで毎日検索かけて、もう何百件とか見てこの人違う違う違う、でようやくもう1ヶ月2ヶ月経ってこの人だっていう人がまさにイメージを求めてた今のモモさんっていう方なんですけど、この方のイラストレーターにやってもらえないかなと思ってメッセージをしたらここに来る。
ビール作りのきっかけ
じゃあそのご自身の中である程度そういうイメージがあって、それをもうひたすらこうインスタとかの検索で探し続けて1、2ヶ月探し続けてこれぞと思って、それこそあれですよね、その御社のホームページにあるイラストすごくこうアーティスティックというか技術的な、いわゆるビールのパッケージとはあんまり思い立たせないような、それほど本当絵としても見てもイラストとして見てもすごく技術的な感じの他にはない。
イメージですよね。
それが頭の中にありながらそれを見つけ出したっていう。
はいおっしゃるとおりそういうことですね。
じゃあもう一つ聞きたいんですけども、これはどっちかっていうとそのストーリーにつながることなんですが、最初のところでクラフトビールを作ってみようと思った一つのきっかけがライブハウスでのビールがあんまりおいしくないっていうところが一つ悩みとして申し立ったっていうことなんですけども。
その辺のこのきっかけどういうことを持っていらっしゃったのかっていうのをもうちょっとまた深くお聞かせいただけます。
そうですね。
まあライブハウスが本当においしくないっていうのは特にもう10年前20年前とか結構常識のように言われてて謎のプラスチックカップでぬるいような炭酸の抜けてるような状態の悪いようなビールが出てきててそのくせに値段は一応前にちゃんと高い値段で取るとかっていう。
僕もミュージシャンの時だったんで、そこのミュージシャンとして不満を抱えてた部分を自分でライブハウスを始めるなら解消しようっていうところでビールを始めたんですけど、クラフトビールをでもどんどんどんどんハマっていってずっとやるとはただ全く思ってなかったんですよ。
いつかこれ作ってみたいなっていう気持ちは本当に全くなくて。
でもやっぱりコロナ禍で皆さんやっぱりいろんな心境の変化があったと思うんですけど、自分もやっぱり同じようにコロナ禍っていうのはやっぱり40代になって40前半ぐらいとかでやっぱりちょっと人生を考える時期があって。
自分自身も中学校から音楽をやり始めて、13、14歳ぐらいから20、30、40、30年間音楽の道だけをたどってきたなっていうふうに思ってて、30年間やってきたものをこのまんま40何歳にいつの間にか自分はなってしまった。
そのまんま人生を終えてもいいのかなっていうふうに考えた時に、音楽だけでもいいと思ってたのが、もっと自由でいいんじゃないかなという、なんかこれまでやっぱ音楽でやろうとしてたのって、もちろん売れたいというよりもいろんな人に広まってほしいっていうふうに考えてはいたんで、どっちかというと音楽で人気になるために良いライブハウスとか良いフェスとかに出るために頑張ってきて、
何かを得ようとしててっていうのがやっぱりなってて。経営もやってたし、飲食店とかでもすごい反響があって、何かを得よう得ようって考えてたけど40にコロナになって、いざ考えてみると、得ることよりもやっぱちょっと残すことを考えた方がそろそろいいなみたいなふうに思ってて。
で、音楽をやっぱりビジネスにするのは好みが左右されすぎるなと。これをお金にするっていうのってすごい難しいところで、逆に音楽ってビールドッグだって、すごい正方から感覚的なところだったりもするんで、もっとなんかもう自分の中で方々しい存在にしようと、もう開き直って音楽は音楽で、好きなことをやること、お金とは無縁なところにして。
第二の人生は、別のビジネスとしては全く音楽じゃないところにやってみようと。ただし、感動を与えるっていうのはどっちみちすごい好きなことだった。
感動を与えつつも、自分がなんかいろんな残すものをしたいなっていう考えた時に、音楽は残す、それとは別に何かを始めてどんどん残していきたい、何をするんだったら自分はこれからの人生は燃えるかなっていうふうに考えた時に、本当にいろんなものを考えたりもして、ビールが最初から浮かんだっていうわけでも実はなくて、
本当に漠然と何かをやりたいな、何かな、これかな、違うなっていうふうにやってた時にある日思い浮かんだのが、あ、ブルマリーかワイナリーはやったら燃えるかもなっていうふうに思ったんですよね。ビールかワインですね。
自分だけの世界観
で、そこからリサーチすると、ワインは相当これはお金もとてもじゃないけど足りないなと。うちの財力だとクラフトビールだとギリギリいけるかもしれないっていうふうに思って始めたっていうところですね。
そこから調べてるうちに、思ったよりも音楽と共通点あるなっていう感じで後からできたって感じです。音楽と似てるからやろうっていうよりは、音楽と似てるのは何これ楽しい、すごい感動するみたいに飲んだ時の感覚が新譜のCDアルバムを買った時の感覚とちょっと近いなっていうふうに思ってたぐらいで、あんまそんな思ってもなかったんですけど、やっぱ似たようなものに惹かれるなと思います。
やっぱビール好きの人って音楽好きの人だったりもいますし、ラーメン好きの人だったりスパイクカレー好きだったり、何かにハマってる人が多いんですよね。僕はやんないですけど、例えば自転車にハマってる人だとかランニングにハマってる人だとか、なんかすごい何かに特化した趣味を突き詰める感覚の人がクラフトビールって好きになりやすいなっていうふうに思うんで。
ランダムに選んだというより、結果的にこれまでの道のりがあったから選んだのかなっていうふうには思ってます。
その道に入ってみると、意外と今までやってきたことと共通点が全然違う領域には見えても、そういうところ意外とあったってことですよね。
ああ、まさにです。だから今、うちが今のところは成功してるというか、いい感じになっているのは今だからだったと思うんですね。もう最初から20代から30代からやっても多分うまくいかなくて、これまでの道のりがあったから、それを経験を経てできたのが良かったなっていうふうには思ってます。
われわれの番組で30代から40代の方たちが多いんですけども、その次の人生をどうしようかとかキャリアをどうしようかって悩まれてる方が結構いらっしゃるんですね。なので、そういう意図でこの話に臨んだわけでもなくて、そういう意図で森さんとお話したいと思ってたわけではないんですけども、
新しい形のクリエイティビティっていうことをやってらっしゃるなっていうことで、このお話に臨んではいたんですけども、なんかそういうリスナーの方たちのキャリアだったりとか人生のあり方、これからどうやってそれほど第二の人生ではないですけども、そういうのを進んでいこうかなって思っている方たちの勇気とインスピレーションになる感じがしたので、すごくいい話を聞けました。
ありがとうございます。
さて、ここまでお送りしてきましたりなもとの世界のクリエイティブ思考。今回の注目のクリエイティブはティーネイジブルーミンの森大地さんをゲストにお招きして、自分だけの世界観の作り方をテーマにお送りしました。
はい、レイさんお話を聞いてみてどうでしたか?
いやー、どういう話になるのかな、そしてビールを飲まない僕がどこまで話を聞けるのかなって、話をする前はどこまで深掘りできるのかなって、心配はしてなかったんですけども、どんな感じになるのかってわからなかったんですね。
でも蓋を開けてみると、これも収録の後に竹村さんとも話してて、なんかすごい僕がいろんなことをねほりはほり聞いていて、自分が直接関係ない世界でもやっぱり共通点としては発想だったりとかクリエイティブな思考だったりとか、彼がやってることは僕がやってることと違うところもあれば共通点はあるんですけども、
なんかそういう視点で見てすごく楽しい話だったんですよね。
いやー、レイさんがものすごい森さんの話に食いついていて、結構こんなに興味持ってもらえるのって、この回をコーディネートした私としては嬉しかったんですけれども、
もちろん森さんが作っているプロダクトビールの例えば缶のデザインだったりとか、ホームページの作り方だったりとか、ブランドメッセージの打ち出し方とか、そういうこうレイさんならではの興味を持つポイントみたいなのについてもお話盛り上がったんですけど、
驚いたとレイさんがおっしゃってたのは、森さん自身が全然ブランディングとかマーケティングとかレイさんが普段使っているようなワードを一度も言わなかったっていうところにレイさんがすごい驚いていて、それが私は見ていて印象的でした。
彼がビールを作り始めた時に、もちろん彼がおっしゃってたライブハウスのビールがまずいから、これ美味しいもの必要だよねって思ったっていうすごく身近な課題と、あとじゃあビールを作るんだったら、今まで音楽の業界というところで全然違うことやってきたんだけども、自分にしかできないことは何か。
これだけ音楽のことに対しても調べて、ビールのことに対しても調べて、自分にしかできないことを作ればそれは人気が出るっていうふうな、ある意味ちょっとナイーブな自信じゃないですか。それが成功につながってたんだなっていう。だからこそ別にマーケティングとかブランディングっていうことを意識的にやってなくてもちゃんとそういうふうになってる。
なるほど。今、れいさんから出た言葉の中ですごいいいなと思ったのが、ナイーブな自信っていう言葉が出てきて、森さん自身もなんかこのティーネイジブルーイングっていうのには、もうなんかティーネイジの時の、10代の時の葛藤だったり刺激だったり思いだったりそういうものが詰め込まれてるんだって言ってたので、
まさにこのティーネイジっていう世界観とナイーブな自信っていうのはすごく、あ、なるほどって私の中ではすごくつながりました。
そうですね。だからそのスタンスがはっきりしてるんですよね。聞いてみるとすぐわかるじゃないですか。
わかる。 その10代の頃の、彼が音楽、高校生の頃音楽を始めたその無邪気でナイーブなところから音楽を始めた。それが40代ぐらいになってこのブルワリを始めて、その原点の思いをそのまま、まあ音楽ではないですけどもビートという形で表現してる。
なのでティーネイジグルーヴィンだなっていうストーリーもすごく明確で、全然こう偽ってないし、繰り返しの言葉になりますけど本質的なところなので、だからそこに共感する人が、その話を聞かないとしてもそういうのがたぶん滲み出てるんでしょうね。
だから共感を作れて、で竹村さんもこれお友達から聞かれたっておっしゃってましたけども、それがそのお友達が本当にいいもんだから飲んでみてよっていう風になって、で竹村さんも飲んで、飲んでみて美味しいし面白いからって言ってビールの飲めない僕にこれを勧めてくれて、
でも僕はそのビールではないところから、でもこれすごい面白いっていう共感が生まれてるっていうのを見ると、すごくそのナイーブな自信、ピュアなストーリーがあって、でそれが本物だからですよね。
自分だけの世界観を作るぞって考えると、なんかすごい特別なことをやらないと作れないっていう風に思っちゃうけど、実は自分で普通にいればできるものが自分だけの世界観っていう。
自分だけの世界観を作ると、音楽イコールビール、音楽はビールだっていうすごいストレートな彼が20年やってきた音楽、そして音楽はビールだっていうその全然違う領域なんですけども、それをこうくっつけてるっていうのが、もう彼にしかできない彼らしい世界観になっているっていうのが、その成功につながっている一つの大きな原動力かなと思います。
クリエイティブなイベントの紹介
やっぱり一貫してるし、かっこいいし、美味しいし、話を聞いてみてもストーリーがスッと入ってくるって本当にすごいことだなと、本当に森さんにしかできない世界観なんだなっていうのを改めて思いました。
次回も引き続き注目のクリエイティブでティーネイジブルーミングの森大介さんにお話を伺います。どうぞお楽しみに。
ここで皆さんにお知らせがあります。7月14日月曜日午後6時から、世界のクリエイティブ思考の公開収録イベントを行います。場所は大歓山のクリプトカフェ&バーで、ゲストにレイディーガガの舞台シューズのデザインも担当されたシューデザイナーの久志野雅也さんをお迎えし、お話を伺います。チケットは番組の概要欄にあるリンクから購入できますので、ぜひチェックしてみてください。
日本でリスナーの方々にお会いできるのを楽しみにしています。
また7月30日水曜日午後4時から、僕の会社アイアンドコーのビジネスイベントアイアンドコー4サイト2025を渋谷パルコDGBで行います。
こちらでは、クリエイティブディレクターの佐藤嘉島さん、ここ数年V字回復をして絶好調のASICS常務執行役員の高田智子さん、そして経営学者であり、ひとつ橋大学の教授、楠木健さんをお招きして、日本とグローバルにおける企業やブランドの未来像について対談します。
ぜひご来場ください。
事前登録は番組の概要欄にあるリンクからお願いします。
こちらも皆さんのご参加をぜひお待ちしています。
世界のクリエイティブ指向、お相手は李奈本と竹村幸子でした。
デジタルガレージは、危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを、創業以来大事にし続けています。
これからくるWeb3、オープンソース時代を見据えた、テクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクより、ぜひご覧ください。
Web3 is here. Join us. Join the first penguins.
New Context Designer Digital Garage
ここで皆さんにお知らせがあります。
7月14日月曜日午後6時から、世界のクリエイティブ指向の公開収録イベントを行います。
場所は大歓山のクリプトカフェ&バーで、ゲストにLady Gagaの舞台シューズのデザインも担当されたシューデザイナーの久志野雅也さんをお迎えし、お話を伺います。
チケットは番組の概要欄にあるリンクから購入できますので、ぜひチェックしてみてください。
日本でリスナーの方々にお会いできるのを楽しみにしています。
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