はい、今日紹介したいまず最初のビジネスはですね、PGランというクリエイティブエージェンシーなんですね。
これは以前、それこそ注目のクリエイティブのコーナーで紹介したスーパーボールのイベントに出ていたミュージシャンのケンドリック・ラマーが経営しているクリエイティブエージェンシーです。
この会社は結構新しい会社で、ここ数年の会社なんですけども、ケンドリック・ラマーがパフォーマーミュージシャンであるということで、
もちろん音楽を作っているっていうこともありますし、あとですね、彼は自分のミュージックビデオの監督もやっていて、
ただ音楽を作るっていうことだけじゃなくて、それをどう見せるかとか、それをどう演出するか。
彼が作るアルバムも結構コンセプトあるので、裏側にあるストーリーがどうあるのかみたいなのもすごくこだわるアーティストなんですね。
だから、いわゆる、ただのって言ってしまうとちょっと上から目線かもしれないんですけども、ただ音楽を作っているだけではなくて、
ちゃんとその裏側にあるストーリーが何かとか、その社会的メッセージが何かだったりとか、そういうコンセプトを持って、なおかつその見せ方も演出するってことをすごくこだわっているアーティストなんです。
その彼がそれを活用して、それをサービスとして他のクライアントにも提供をし始めて、それをクリエイティブエージェンシーという形で実現しているのがこのビジネスなんですね。
具体的な例で言うと、これは日本であまり知られていないとは思うんですが、アメリカでここ数年すごく伸びているCASHっていう、これはペイメントアプリで、
それこそ、例えばApple Payみたいなものだったりとか、GoogleのAndroidにもペイメントのGoogle Payがあったりとか、日本だといろんな形のペイメントサービスがたくさんあるとは思うんですけども、
それに似たようなCASHアプリで、自分のそのアプリの中に人工のコーダーをつなげて、携帯でそのアプリを通じてどこでも払えるみたいな、そういうすごく一般的なアプリがあるんですけども、
そのアプリがですね、ここ数年アメリカで特に若者の間でなおかつマイノリティーと言われる若者の間ですごく伸びてるんですね。
で、その裏側にあるのが、このケンドリック・ラマーが経営しているクリエイティブ・エージェンシー、PGEランで、ケンドリック・ラマーもそのCASHっていうアプリのブランドアンバサダーとしてサービスを提供してるんですね。
で、例えばこれ2年ぐらい前の動画なんですけども、これはですね、ケンドリック・ラマーが監督をして、演出をして、で、彼もちらっと出てるんですけども、どういう設定かっていうと、彼が若者に対してお金の貯め方だったりとか、ちゃんとその経済的に独立していくのはどうしていけばいいのかっていうのを、10代か20代頭ぐらいの若者に先生連れてくるから、
この人の話を聞きなさいっていうふうに若者に言うんですね。で、レイダリオっていう金融業界ではめちゃくちゃ大御所のめちゃくちゃ成功している、金融業界ではすごく有名な人が若者に経済的に独立するにはみたいなことを説明し始めるっていう、2分か3分ぐらいの動画なんですけども、それをケンドリック・ラマーが監督して演出して、
特にここ5年ぐらい、コロナが白車をかけちゃったんですけども、もう物価が高度してると、そこでやっぱりその若者の生活が苦しくなっていっていて、で、その経済的な悩みを持ってる、抱えてる子たちもすごく増えていて、そういうやっぱり時代の流れに、その時代に沿って提供していくっていうことが、このケンドリック・ラマーが、もちろん彼は一人個人としてめちゃくちゃ有名人なんですけども、
それをビジネスとして、PGランというエージェンシーとして、他のブランドとかにも提供してるっていうのは、なんかすごくこう、ただクリエイティブだけではなくて、スマートだなと思ったので、今日、多分日本ではあんまり知られてない会社でもありますし、紹介してみることにしました。
なんか、自分が消費者の立場になった時に、電子決済サービスってものすごくいっぱいあるけど、特別、何が何でもここの電子決済サービスを使いたいとかって、あんまり思ったことないなって思って、なんかたまたま使おうとしている店で、いつものやつが使えないからとか、何かきっかけがないと、新しい電子決済サービスに登録して利用を始めないだろうな、なんていうふうに思ったんですけども、
確かにこの人の音楽好きだなーとか、この人の、例えば俳優さんだったらパフォーマンス好きだなーみたいに思っている人が、しかもなんか私たちのためを思って、お金こうやって貯めるんだよ、お金使い方もっとこうしなきゃダメだよとか言ってくれてるって思うと、ちょっといいかなと思って使い始めるかなーなんて思いました。
僕が言いたいのは、コマーシャルを作ったからとか有名人を起用したからっていうことではなくて、どうやってその文化の中に切り込んでいく。
重要なのは、彼がこのサービスを使ってるから自分も使ってみようっていうふうに思わせるのではなくて、この会社、この企業、このブランドって自分のことをわかってくれると思うっていう共感を作れてると思うんですよね。
やっぱりそのクリエイティブ思考っていう全体的なことを考えると、ただかっこいいものとか、ただ奇抜なものを作ってるだけでは、作ってる人はそれで満足するかもしれないんですけれども、でもそれだけでは結局世の中に広まらず、文化に切り込んでいくことができない。
そもそもこのミュージシャンがクリエイティブエージェンシーをやるっていうのを初めて聞いたんですけど、結構アメリカではあったりするんですか?
いや、数はめちゃくちゃ少なくて、ミュージシャンとかいわゆる有名人ですよね、っていう人たちが彼らのクリエイティビティをサービスとして提供するっていうのはすごく正直少ないんですね。
古いところで言うと、例えばですね、映画監督のスパイクリーがDDBという新生のクリエイティブエージェンシーなんですけども、そこの会社と、もうこれ多分20年か15年くらい前、もっと前かもしれないですけど、それくらい前の話なんですが、ジョイントベンチャー的にスパイクDDBっていうエージェンシーを立ち上げて、スパイクリーの場合は彼は彼自身が映画監督で映像を作ることもできますし、
すごい古い話にはなるんですが、それこそナイキが急成長していた80年代、90年代の時にスパイクリーとマイケル・ジョーダンが共演して、シリーズもののコマーシャルに出たことがあるんですね。
そういう背景もあって、スパイクリー自身が映画監督としてコマーシャルを作るとか広告を作るっていうところに近いところにいたっていう理由もあるんですけども、それにちなんでスパイクDDBというエージェンシーを立ち上げたのが一つの事例として思い浮かびますし、
もっと最近だと俳優のですね、ライアン・レノルズっていう、例えば映画で言うとデッドプールっていう映画に出て、スーパーヒーローのちょっとコメディの映画なんですけども、そもそもですね、彼がそのデッドプールっていう映画に出ていて、マーケティングのバジェットがあんまりなかったんですって。
だったら俺が自分で作るよっていうふうに言って、彼とあとその映画会社のマーケティングを担当してた人が協力して、その映画のプロモーションを宣伝を作るんですけども、それをきっかけに、これって会社そしてサービスとして提供できるじゃんっていうことで、エージェンシーとして2018年に立ち上げたっていうのは調べててわかったので、
そういうふうに有名人が自分のクリエイティビティだったり、映像を作るだったりとか、何かメッセージを伝えるっていうことをサービスとして提供しているのは、すごく少ないですけども全くないケースではないですね。
なるほど。そういった場合の他とは違う強みって何だと思いますか。
強みは今の時代、特に今の時代、それが強くなっているっていうのは、例えばケンドリー・クラマーだったりとかライオン・レノーズの場合は、彼ら自身がブランドであり、彼ら自身が何百人どころか数千万人のフォロワーを抱えていて、それがTikTokだったりインスタだったりするんですけども、彼ら自身がメディアになっているから、
その企業としては、ブランドとしては、例えばケンドリー・クラマーとかライオン・レノーズに頼むと、物を作ってくれるだけではなくて、彼ら自身が発信源になってくれる、メディアになってくれるっていう、いわゆる今までのクリエイティブを作るだけのエージェンシーではできないことが
専門的なことなんですけども、メディアエージェンシーがメディアを売って商売をしてたのが、クリエイティブを作ってもらって、プラスメディア費を払わなくても、この人たちに行けばクリエイティブなことも考えてくれるし、プラス彼ら自身も発信源になってくれるっていうダブルパンチというか、それを提供することができるっていうのが経緯的な違いじゃないかなと思います
確かに、CMのキャラクターとしてマスコットとして出てくるだけっていう感じの人が何を言っても、あんまり心に響かないけど、お金もらってるから言ってるんだろうなって思うけど、自分自身の言葉で自分のSNSから自分が作ったものを発信してくれたら、本当のことを言ってる感じはしますよね、見てる方からしたら
だから、いくつか要素が重なるんですけども、やっぱり他では提供できないことが提供できるっていうのが強みだと思いますね
まさに時代に沿ったクリエイティビティですね
では続いて、レイさんが注目しているビジネスは何ですか?