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2021-08-23 27:28

第52回 時空を超える文通SF「こうしてあなたたちは時間戦争に負ける」アマル・エル=モフタール、マックス・グラッドストーン著

【今回の紹介本】 

■『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』アマル・エル=モフタール、マックス・グラッドストーン著、山田和子訳 

今回はヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞受賞という、どんでもないSF小説をご紹介します。 

時代を横断して繰り広げられる時間戦争のなか、敵対する勢力の工作員が始めた文通の行く末は!? 

是非お聴きください! 

【番組内で紹介したトピック】 

■ 『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』アマル・エル=モフタール、マックス・グラッドストーン著、山田和子訳  早川書房

 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014841/pc_detail/ 

【9月18日20:00 オンライン開催!ジョン・ウィリアムズ著ストーナー読書会】

 https://peatix.com/event/2518775/dashboard  

【番組へのリクエストや感想はこちらから!】

https://forms.gle/a569tyUhMDDaCXGF8 

【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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どうも皆さんこんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人が緩くトークするラジオ番組です。
お相手は、私小説が好きのカイのダイチと、羊を巡るカフェのミエの2人でお送りします。文学のプロではない2人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、2011年、最初の回で話しているので、そちらをお聞きください。また、このラジオへのご質問やリクエストメッセージを随時受付しています。番組概要欄にホームのリンクを貼っていますので、そちらからお寄せください。
ある程度ご質問をいただけたら、お返事をする回をしたいと思いますので、気軽にお寄せいただけると嬉しいです。
本編入る前にちょっとお知らせをさせてください。ジョン・ウィリアムズのソナを課題本にした読書会を9月18日土曜日20時から開催いたします。イベントはPTEXというサイトが申し込みできるんですけれども、現在ですね8月15日収録段階で満席となっております。ありがとうございます。
キャンセルの場合は再度受付開始しますので、もしちょっと参加したいなぁと思っている人は、時折PTEXをチェックしていただければなと思います。概要欄にリンク貼っておきますのでご確認ください。
じゃあ今回の紹介本いきましょうか。今回はですね、こうしてあなたちは時間清掃に負けるというSFをご紹介したいと思っております。
で、これなんですけど完全に今回私の方の第一のチョイスになってます。で、もうなんかツイッターかなんかで見て、その後書店で見たらヒューゴ賞、ネヴィラ賞、ローカス賞と、あと英国SF協会賞4つも取ってるんで、もう間違いなく面白いだろうと思って買いました。
で、読んだら面白かったんで、ちょっとこれはと思って、Mieさんにちょっと相談してやろうということになりました。
僕も読んで確かにすごく面白くて、さすが4巻達成したキャラだね。
ヤバいですよね。面白いSFでしたね。じゃあ書名いっちゃいましょうか。
今回紹介するのはアマルエルモフタールさんとマックスグラッドストーンさんが書いたこうしてあなたたちは時間清掃に負けるになります。
山田和子さん役で早川書房から2021年6月に出版されています。
じゃあ私の方からあらすじを。時空の覇権を争う2大勢力、エージェンシーとガーデンのエージェントはあらゆる事態と場所に介入し、自分たちに有利な未来を作り出すべく長い暗闘を続けていた。
ある平行世界で2つの巨大帝国を解明させるミッションを成功させたエージェンシーの工作員レッドは作戦遂行中、ずっと本来ならそこにいるはずのない敵の存在を感じていた。
そして激闘を終えた成熟の中でガーデンの工作員ブルーからの手紙を発見する。思いかけず文通を始めた彼女たちはやがてお互いをライバルとして認め合うようになるが、
ヒューゴ賞、ネビラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞を受賞した超絶技巧の時空横断SF中編となっております。
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主人公がレッドとブルーという2つの勢力に分かれたものがいるという、その2人が文通をするっていう話なんですけど、なかなかこの設定というか、もうキレキレですげえ面白いですね。
そうですね、作者の人も2人いて、男性と女性なんですけどもお互いに小説をどのように作っていたのかっていうのも気になりますよね。
どっちかがレッドでどっちかがブルーやっていたのか、そうでもなかったのかとか気になったところなんですけども、ちょっと補足したいと思うんですけども、
作者の人は2人とも1984年生まれのアメリカのSF作家になります。今、注目されているんですかね。
これから来るんじゃないかなと。
ちょっとそこが見えないですけどね。
本書のすごい特徴の1つとして引用が多いんですけども、なかなか日本語だとそこまで味わうのが難しいというところがちょっとあったなと思いました。
漢末の方に引用の注釈がたくさん紹介されているんですけども、なかなかそこにあ、そうだったんだってピンってくるものがほぼなかったので、
そうなんですよね。
結構文学作品とかサブカル系ですね、映画とかバンドとかもあれば本当に幅広いコンテンツから引用がされているんですけども、
この辺を詳しい人が読んでわかる人だったら、さらにこの小説を楽しめるのかなとは思いましたね。
私も1つとしてピンとすることがなく読み終えちゃったんですけど、漢末見るとあ、そうだったんだみたいなのが結構多くて悔しいですけど、
でも役者の跡書きでも書いてるんですよね。
ちょっとこの日本語でこれを表現するのはかなり難しいっていうことで、これをわかる人が読んだら結構面白いんだろうなとは思いましたね。
でも意外とディケンズのデイビット・フィールドの冒頭部分の言葉があったりとか、
あと鏡の国のアリスからの引用があったりとかで、頑張れば築けるかもしれないっていうところが1か所2か所はあるかもしれないなっていうのはありますよね。
ちょっと気になるフレーズはあったけど、なんかそういう言い回したんだろうなぐらいの。
そうですよね。あとこの小説はすごく話が複雑ではあるんですけど、小説の良さは話で理解していなくても、
読んでいると良さというか面白さって感じることができると思うので、そこが小説自体のすごいところかなと。
そうですね、これ世界設定ちょっとわかりづらいし、読み取りづらいかったり、状況も読み取りづらいんですけど、
2人が何をやってるかっていうのはわかるんで、レッドとブルーが何をやってるかっていうのはわかるんで、それだけで読み進めることができるし、楽しむことができるんで。
あとでちょっと設定のことも話すけど、結構曖昧にあえてしてるのかもしれないですね。想像の余地を残してるかもしれない。
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さて、じゃあちょっと具体的にいきましょうか、この時間戦争の話を。ちょっと話した通り、これ小説としてはですね、2つの勢力に分かれていて、
そこのうちの1人のレッドというエージェンシーとブルーというエージェンシーが分立をするっていう話なんですけれども、
レッドの話とブルーの話が交互に展開します。それで物語を見せていくような形になってますね。
で、私読んでもうとにかく思ったのは、正直これ今まで多分読んだことないタイプの小説だなぁと思って、
まぁキレキレですごい面白くて。ジャンルとしては何なのかな?歴史改変ものになるのか、タイムトラベルになるのかちょっとよくわかんないですけど、
この2つの組織はお互いの都合が良いように世界を何か作り変えていってる感じなんですよね。
いろんな時代とかに潜入して、歴史を変えていってるというか、世界の方向性を自分たちの都合の良いようにして、それをイタチゴッコみたいな感じでやってるようなイメージですね。
なのでいろんな世界にこのブルーとレッドは飛んでくるので、本当に読んでると目まぐるしく世界がバンバン変わっていくんで、
トリップ感もあってですね。休憩しているロンドンでさえなんかねトリップ感がすごくて。
なんか本当にいろんな世界が登場するんで、そこを読んでるとね結構面白いところですね。なんかロンドンの19世紀ぐらいですかね、ティータイムを楽しんでいるシーンとかもあれば、
一方でチンギスハンが仕切っている軍隊の中のシーンとか、本当にもういろんなシチュエーション、時代も変わるし。
そのショーごとにレッドとブルーがいる場所が毎回変わるから面白いですよね。
うん、そうですね。ちょっと思ったのは海外のゲームとかですごい壮大なゲームとかで、こういう世界設定のものってあるのかもしれないなとちょっと思ったりしますね。
ワールドが分かれててみたいな。 そうですね。この時代のロンドンでこのミッションをやって、そしたら次は大昔のモンゴルでこのミッションをやってとか。
ちょっとなんかクロノトリガーっぽいですね。 ゲームの感覚をちょっとだけ感じましたね。
あと時間の経過がすごいデタラメで、あるショーの中でも30年ぐらいレッドが木を切り続けてるみたいな。
そんな時間経ってんの?みたいなところがあったりして、なかなか時間軸がどんどんデタラメになっていく感じも、私たちのこの2021年から見ても未来っぽいところに飛んでいったりするときもあるんで。
人間の持っている感覚とは全然違うと思うんですよね。ミッション一つ達成するのに、本当に人の一生分の時間をかけて仕入れ作業をやって、それがまた違う時代になって、その仕入れたものが花が咲くみたいな、気の遠くなるような時間の扱い方をしてるなって思います。
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そんなデタラメの実感の中で、この2人はもうどういうタイミングで手紙を送ってるのかよくわかんないんだけど、文通が成長するんですけど、文通をしてまして、まぁレッドとブルーっていうのは敵同士なんで、あるきっかけで文通を始めるんですけど、文通を通してお互い組織の中であいつはやばいと思ってる同士だったんで、ライバルとして認め合っていくんですけど、最終的にどんどん関係が構築されていって、お互いがお互いを必要としていく感じがあって、
こいつがいなきゃ生きてる意味がないっていうか、戦ってる意味がないみたいな、そんな感じになっていって、どんどんどんどん関係がですね、2人がどんどん深まっていくのが、文通を通して見れて、その手紙なんかも実際に読めるので、そこで関係が深まってるなーっていうのがわかるので、ここが本当この小説の一番の魅力というか、引き込まれるところでありますね。
あとこの2人とも読書家で孤独な人間っていう設定がいいですよね。 厳密には人間ではないんですけども、なさそうだけど。 そうそうそう。でもなんか本当読書好きであればすごく好きになれるようなキャラクターを2人ともしていて、
あとその2人ともね、どういう経緯で読書家になっていったのかっていう子供時代の話とかも、なんか考え深いものがあって、主人公を2人とも好きになりましたね。
なんか中学高校ぐらいで、本が好きで周り本好きあんまいなくて、ちょっと本読んでる奴っていう、なんか変な扱い、変な扱いっていうかなんだろうな、ちょっと周りから浮いてるんだか沈んでるんだかわかんないような時代を生きた人には刺さると思いますね。
なんかその辺の、結構青春みたいなところはあるなぁと思って、ちょっと覚えてたね。
あとそうですね、個人的に結構この主人公2人は死の内どころがない、完璧なキャラクターだなって思ってたんですね。最初の方読んでいると。
なんでもできる、すごい天才工作員という感じで。 最初の方はそれで人間性とかあんまり感じなかったんですけど、
だんだん情熱的な人間らしいところが出てくるというか、そういう人間味を感じるところがあって、ちょっと思ったのは、なんかこの2人に芽生えた感情って、なんか周りはでもそういうのって多分ないんですね、この2人の世界の中では。
なんか人類でも、なんかそういう初めて感情というか愛情みたいなものを持った人たちって、なんか実はこういうものなのかなっていうのがちょっと思ったりですね。
なんかちょっとね、小説から出しますけども、その2人の関係を見ていて、すごく人類の本当始まりの方ってどうだったんだろうというのを少し考えてしまいました。
まあ愛が生まれる条件でもあるかもしれないですね。お互いのことを知り、お互いが徐々に開示していって、それでね、より相手のことを知りたいって思うようになり、
なんかそういう過程があるから、確かに愛情が生まれるっていうのはちょっとわかりますね。
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この小説がどういう小説なのかというところの説明もできればと思いまして、これからこの小説の世界観と主人公2人のやり取りしている手紙についてというのを話していこうと思うんですけども、
まずは世界観の方から説明していくと、主人公のレッドとブルーというのはお互いに、エージェンシーとガーデンという敵対勢力のトップ工作員で、さっきの話にもあったんですけど、本当に地球の過去から未来までを横断して壮大な戦いをしているという、この2つの勢力の人間ですね。
エージェンシーもガーデンも、どうやら人間ではないと説明がちょっとしづらいんですけども、おそらく人間を超えた存在なのかなと思います。
エージェンシーとは何なのかというとですね、これもちょっと説明が非常に難しいんですけども、ポッドで育てられていて、意識とかマインドを飛ばすことができると、実体はゲル層の中にあるというですね、なんともちょっとイメージつらいかと思うんですけども。
なんとなんかあのマトリックスをちょっと思い出しましたけどね。でも、なんかマトリックスとまたちょっと違う感じだなぁとは思いましたけど、体はどっかに保存されていて、そこから繋がって意識だけ仕事をこなしていってるっていう感じなのかなぁ。
だからコンピューターみたいなものかなぁとも一瞬思ったりもしたんですけど、またねちょっと違うと言えば違うんですけども、まあ原理としては、なんか実物はそこにあるけど、世界中にアクセスすることができるというような感じですよね。
食料の話とか、あの手紙の中で食事の話ですね。もうレッドとブルーがするんですけど、レッドはですね、食べることはちょっと快楽的なものに近い。あの、食べる必要がないので、それはもうなんていうか、生きることに必要ではない行為なので、快楽に近いようなテイストでちょっと語ってるんですけど、それを受けたブルーの手紙で返信するのがなんか、
上というのが大切なんだみたいなようなことをちょっと話すんですけど、まあレッドはこういう上っていうのは理解できないんだろうなっていうのがちょっとあったりとかして、食事っていうところに関しても2つの組織で結構違う感覚を持っていて、ちょっと面白いなぁと思いましたね。
なんかブルーの上の感覚がすごく良いっていうか、必要なものとして捉えてる感じがちょっと面白かった。
なんかブルーの方が野生みがあるというか、生物らしいんですけども、ブルーが属しているガーデンっていう勢力ですね。
なんかこっちのちょっと生態の話をすると、さっきのエージェンシーとは全然違っていて、ガーデンはどうやら植物とか動物とかの自然で構成されているような世界観に生きていて、これもイメージなかなか強いんですけども、
ブルーっていうのは存在としては鳥とか木の枝とか蜜鉢とか、そういうものになって世界の中で存在しているというエージェンシーがちょっとコンピューターみたいなんですけども、このガーデンっていうのは完全にその自然派な組織かなと思われます。
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ブルーの方がよりイメージしづらかったんだけど、みたいですよね。
エージェンシーが最先端の技術とかをどんどん開発していって使っていくっていうのに対してイメージだと、あのガーデンは昔からのやり方でそこを貫いて戦っているというようなものかなと思います。
それでも本当に互角にやり合っているという、だからそういう世界観、世界設定です。
これがメインなんですけど、手紙について話をさせていただきますと、さっきも話したように、レッドとブルーのパートがそれぞれ交互で語られて、レッドはこういうところにこういうミッションをしていました。
そしたら手紙が届くんです。その手紙の内容がその章の最後に入って、そしたら次にブルーの章になって、ブルーもある世界でミッションを行わせていました。
そこに手紙が届くみたいな、相手からの手紙を受け取るシーンと相手からの手紙っていう形で章は構成されて、それが交互に配置されていっています。
その手紙の中で2人の関係がどんどん構築されていくなっていうのがわかるような小説ですね。
手紙の内容がですね、なんていうか、どんどん切実なものになっていって、お互いなんていうか、切羽詰まっていくんですよね。
まあちょっといろいろ状況があるんですけどそれは、お互い手紙を大切にするようになっていきます。
で、武器を渡し方が結構これ面白いというか、かなり凝ってますね。
これ、お互いが敵側と分通してるってことが味方にわかると裏切り者になっちゃうんで、裏切り者扱いされて、まあおそらく処刑されるだろうと。
なので、他の誰にもわからない方法で手紙を書いて送るということを2人はやってますね。
レッドが切れてあろう木の中に忍ばせたりとか、ブルーが飲むだろう紅茶の中にミルクで文字を書いたりとか、
あと鳥の眼やアザラシの中とかに忍ばせたりして、あの手この手で手紙を届けようとします。
時間軸もデタラメだから、次に手紙が届くのが10年とかもっと経ったりとかするんで、
もう完全にこの2人に寿命っていう概念が全くないんだなっていうのはそこでわかりますし、
生命体としてもうなんか超越しちゃってるのかなみたいなのもわかってきますね。
でもこの2人の手紙の出し方とかすごいワクワクしちながら読んでます。
わかる。
本当に想像できない方法で、突然手紙が登場してくるのが面白くて、
なんか僕が一番驚いたのは個人的には漁船に乗っているシチュエーションで、
で、アザラシを捕獲するんですけど、お腹を切り裂いて、で、中にタラがいて、
で、実はそのタラにメッセージが忍ばせられていたということがもう予想外すぎて、
こんな方法で今回は手紙が来たんだっていう。
うん、すごいですよね。
なんかこれ確実に手紙が届くことはわかってるから、
どういう形で毎回手紙が来るんだろうって、ショーが始まった時からもう。
どこだろうとか思って読んでると面白いですよね。
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これもなんか人間の感覚だと、そんな手紙キャッチできるはずないだろうと思いつつ、
でもね、やりとりしている2人は確実にこれが渡せる方法なんですね。
そうですね。味方にバレないようになんか口の中にずっと含んで、
そうですよね。
味方とちょっと離れて、なんかカバで読むとかそういうシーンとかあったりしてたけど、
もうどういう風に手紙が保存されているのかがちょっともうわかんなくなるけど、
まあもうその辺は物質ではないだろうなっていうのはなんとなくわかるんですけど。
面白いですよね。
これちょっと映像化して欲しいなって思いますね、この辺はね。
ああ、そうか。
で、まあそんな感じで味方にですね、自分たちの文通がバレないかどうかっていうのは結構スリリングで、
もうここは結構ハラハラしながら読みますね。
これが結構面白かったりもしましたね。
で、この文通がですね、お互いちょっと罠なんじゃないかなって思っていて、
疑ってるんですけど、なんかもう手紙書くのはもうお互い楽しくなっちゃってるんで、
なんかその罠かもしれないっていうこの危険性があるけどもう後戻りできなくなってるんですよね。
そうですね。だからやっぱりお互いがだんだんその存在を認み合うっていうか、
この辺の罠かもしれないっていうところとか、
自分たちのエージェンシーとガーデンにバレるとまずいという状況も相まって、
なんか緊張感がね、だんだんもう高まっていくのが、これまた良かったですね。
うん。結構ドキドキしますよね、この辺ほんとね。
あ、そうそう。で、読んでてですね、次の手紙は一体どういう展開になるんだっていうね。
最初の方はなんか私たちが勝つわみたいなことで、なんかちょっとギスギスした感じもちょっとあるけれども、
徐々にね、仲良くなっていく、あれ面白いですよね。
そうそうそう。ほんと、だんだんもう手紙にも人間性が現れていくっていう。
じゃあちょっとここでストーリーを少し紹介しますが、
あのちょっとですね、これ大きなネタバレしちゃうとですね、最後だいぶ大変なので、
あんまりストーリーはあんま詳しくお話はしないつもりです。
でもラストなんですけど、このラストほんと最後の展開はめっちゃたまらなくてですね、
結構感動しました私、最後。
まあそうですね。
このタイトルにある通り、こうしてあなたたちは時間戦争に負けるという、
まあ時間戦争に負けるというタイトルが示す通りの展開で、
これはなかなか良いラストだったなというか、思ってまして、
多分最後止まらなくなるし、結構感動するんじゃないかなと思います。
じゃあちょっと最初の方のストーリーをちょっと解説したいと思います。
でこれ、まあレッドのパートから始まるんですけど、
エージェンシーの優秀なエージェントであったレッドは、敵を潜入させた戦場で一通の手紙を発見します。
これが自分当てあることは間違いない。
レッドはその手紙を見た時に、この手紙に実施性の高いウイリスが付着してるんじゃないかとか、
もしくはこう、自分が味方に対して裏切りを働くようにプログラミングされてしまうんじゃないかとか、
そういうちょっとこう疑いとかを持つんですけれども、
でもレッドはですね、自分に当てられた手紙を開封したいという衝動には勝てずに、その手紙を読んでしまいます。
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で、その手紙はですね、ずっと敵対している組織のブルーから送られてきた手紙でした。
で、ブルーはレッドに告げます。
優秀なあなたの登場で、私は、まあブルーはこの戦いに全力を尽くさなくてはならなくなったと。
で、でも最後に勝ったのは私たちだと。
もうなんか、レッドがヤバすぎるやつだから、ブルーが本気にならなきゃ、
ブルーから、私はもう本気にならなきゃ勝てないと思って本気で戦うわみたいな、こう、
声声布告みたいな感じの手紙なんですけど、まあそういうのが最初届くところからこれ始まりますね。
そうですね。なんかブルーからの手紙が届いて、
これはレッドヤバいんじゃないかと、ブルーってめっちゃすごいやつやんって思って読んでたんですけど、
ただその後のブルーのパートになって、ある日ブルーもミッションを成功させていて、
で、その勝利を振り返っていると、なんかすると、あの、なんていうんですかね、
なんか沸騰させてから読むようにというメモがついたJARを発見するんですね。
で、沸騰させると、そこに文字が浮かび上がってきて、実はそれはレッドからの手紙であったと。
ブルーが出した手紙への返信だったというのがわかります。
で、ここからレッドが返信したので、ブルーとレッドの相互の交流というのが生まれていくんですけども、
ブルーも当然そういう手紙、まさか帰ってくるとはという思いもあったと思うので、
お互いがトロイの木馬のように罠を忍ばせているかもしれないという、ちょっと疑いも持ちつつなんですけど、
この文通を続けるかというのを解いていくという風になっていくんですよね。
ここが面白いですよね、このレッドの返信により、お互いがこの手紙をすることの危険性があるけれども、
それを承知の上でこの文通をやるっていう、このなんか、お誘いがいいですよね。
2人とも本当に腕に自信があったというのもあるかもしれないんですけど、
お互いがお互いに、なんか世の中にこんな存在の人物がいたのかっていう、
なんかそういうのを初めて、自分に通じる人がいたんだという、なんかそういう感覚だったのかもしれないなと思ったりします。
でもここからもやったりは、手紙を、文通をスタートしていって、それがだんだんエスカレートしていくと。
ちょっと情熱的になって、推進を付け加えるようになったりとか、質問への回答を書いたりとか、
だんだん手紙も長くなっていくし、お互いを理解していくこともしていきますし、
最初はライバルという形だったんですけど、友情や愛情といったものが芽生えていくというのが、この小説の途中までと。
完全に手紙文学ですね、この辺りはね。
本当ですよね。
これ以上は話しちゃうとあれだって、実際読んでもらいたいので、この辺りにして今日はもう切りましょう。
短い小説なんで、ぜひ読んでもらいたいと思っております。
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短いの?でも250ぐらいあるのか。
5週ぐらいあるもんで。
そこは大変じゃないかなと思います。
じゃあちょっともうここで今日は締めて、この通り最後、感想とどんな日に読んでもらいたいか言って終わりにしたいと思います。
じゃあ私の方から。
全く読んだことのないタイプの小説と最初話したんですが、本当にそういう小説で、久々にすごい興奮しました。
サンタイとか、マーダーポテトとかちょっと違う興奮を味わえて、すごい面白かったです。
もうこれ、SFの章をそうなめしたというのは納得の一冊で、すごかったなっていうのが本当の感想です。
長くないけど、話はもう基本あんまりよくわかんない感じになってきます。
でもなんか、この設定とか、このレッドブルーがどういう思いを今持っているのかっていうのがわかるだけで、
話は物語としては全然楽しめるので、そこだけ頭を入れて読み進めれば、結構感動を味わえる作品なのではないかなと思っております。
なんかちょっと変わった作品を読みたいなとか思っている方は、迷わず読んでいい作品なんじゃないかなと思っております。
今回初めてこんな小説を読んだって感覚でしたね。
なんか変わってますよね。
やばいよね。
そうですね。僕も最初は設定が壮大なので、話を理解するのに苦労したんですけども、
だんだん主人公の二人に人間味が出てきたあたりから夢中になって読んでいきました。
ラジオではそれでない後半パートというのがやはりすごいので、さすがいろんなSFの章を受賞しただけあるなと思いました。
最初はやっぱり話がわかりづらい部分もあると思うんですけど、最後まで読めばこれはすごいって思える小説なので、最後まで読んでもらいたい小説でしたね。
結構主人公二人の情熱的な話というのは、好みは分かれるかもしれないなとは思いました。
以前に紹介した3対3というのが、
3対3ですね、3対3が。
資深衛生というのが愛の話、愛がテーマの小説でもあるので、好きな人にはハマると思います。
あと少女漫画が好きだったら好きになるんじゃないかなと思ったりしました。
あとはバンド・デシネというヨーロッパの漫画で、メビウスというSFファンタジーで壮大なものを描いている漫画家がいるんですけども、
個人的にはこのメビウスとかが漫画で描いてそうな、そういう社会観かなと思って読んでいたので、
とにかく壮大なものというストーリーもこれは面白いんじゃないかなと思いました。
じゃあちょっとそんなところで、今日は終わりにして次回告したいと思います。
次回はですね、ゴンサロ・M・ダバレスさんのエルサレムという小説をご紹介したいと思います。
ポルトガル文学で木下真帆さん役。
ちょっと今回に引き続きなかなかすごい小説になりますので、お楽しみにしていただけたらなと思っております。
27:02
番組の感想やリクエスト、またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました、
読み返しましたなどございましたら、ハッシュタグ空飛び猫たちをつけて教えていただけると嬉しいです。
ツイッターやインスタの投稿などでお待ちしております。
今番組情報欄にメッセージ本も載せておりますので、そちらからいただけると大変ありがたいです。
積極的に拡散共有していただけると助かります。
それではまた来週。
ありがとうございました。
27:28

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