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2023-09-11 46:26

第129回 強く生き、愛を大切にした日々を語る「終りのない日々」セバスチャン・バリー著

【今回の紹介本】 ■『終りのない日々』セバスチャン・バリー 著  木原善彦 訳 白水社 https://www.hakusuisha.co.jp/book/b624993.html ⁠ 語り手は、19世紀半ばの大飢饉に陥ったアイルランドで家族を失い、命からがらアメリカ大陸に渡ってきたトマス・マクナルティ。頼るもののない広大な国でトマスを孤独から救ったのは、同じ年頃の宿無しの少年ジョン・コールだった。美しい顔立ちに幼さの残る二人は、ミズーリ州の鉱山町にある酒場で、女装をして鉱夫たちのダンスの相手をする仕事を見つける。初めてドレスに身を包んだとき、トマスは生まれ変わったような不思議な解放感を覚える。やがて体つきが男っぽくなると、二人は食いっぱぐれのない軍隊に入り、先住民との戦いや南北戦争をともに戦っていく――。
西部劇を彷彿とさせる銃撃戦、先住民の少女と育む絆、はらはらする脱走劇、胸に迫る埋葬場面などが、勇敢な兵士でありながら女としてのアイデンティティーに目覚めたトマスによって、生き生きと語られる。

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語り手の男は、19世紀半ばにアメリカで先住民との戦いや、南北戦争に勇敢に参加し、生き延びていく。
一方、強い男でありながら、女性としてのアイデンティティにも目覚めていく。 腹ん番上な人生が魅力的に語られる、セバスチャン・バリーの終わりのない日々を紹介します。
どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人が緩くトークするポッドキャストです。お相手は私ダイチとミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を時には作る時には愉快に、それぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのはセバスチャン・バリーの終わりのない日々です。木原義彦さん役で白水社から2023年に出版された本です。
はい、これはまた一つ名作に出会ってしまったなと。そうですね。 とんでもない作品が来たなと思っています。サムネイルにもなっていると思うので、表紙ぜひ見ていただきたいんですけど、だいぶこのなんか私も見た時、あれこれコーマックマッカーシーの進化なのかと思いました。
いかにも西部劇っていう、このカウボーイハットをかぶって馬に乗っている男性二人の影があるんですけども。めっちゃかっこいい。そうですね。なんかもう本当にちょっと男臭い本なのかなっていう雰囲気がすごい出てるんですけど。
実際にかなり内容としてはですね、緊迫感のある展開が多くて、ハラハラドキドキと思いシーンもあるので、なかなかのしかかってくる部分もあるんですけれども、そんな曖昧にですね、この主人公たち、家族と言っていいかなと思ってるんですけど、束の間の幸せな時間だとか、訪れた平穏な時間とかですね、そういうのが結構迫ってくるし、
あと主人公のアイデンティティですね。ちょっとこれ、男性が主人公なんですけど、気持ちは女性みたいなところがちょっとあって、アイデンティティのこともあるし、本当なんかこう一つの人生を経験させてくれるような小説だったので、これ主人公の名前トマスっていう男なんですけど、なんか読み終わった時に全く他人には思えなかったですね。
それぐらい近づいてくる存在になるなっていう、この小説を通して。
やっぱりこの一人称で、一人称というかトマスの語りでこの小説が作られているんですけど、回想録みたいな、回想小説のようなものなんですけども、そのトマスの語りがすごい良くて、ストーリーとかもいいと思うんですけども、本当にトマスのこの声を聞くっていう、そこだけでもこの小説は本当すごいなと、いいものがあるなと思いましたし、
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そうですね。僕も本当にお弟子さんみたいに、このトマスの人生を追体験するような感覚がありましたし、19世紀半ばで、話の中で戦争があったり、ハードな内容もあるんですけども、そういう小説ってちょっと暗い話になってくるんじゃないかなという印象は最初は持ってたんですけども、これもトマスの性格が出ているかもしれないんですけども、
思った以上に僕の個人的な感覚では明るさがあったなと思いました。だからこのトマスが結構明らかんとした性格なんで、だからそういうのがすごく現れてるんじゃないかなって思いましたね。本当、トマス以外にもすごい良い登場人物が何人もいてですね、すごく人間味を感じる小説だなと思いましたね。
そうですね。これはかなり良い一冊ですね。
これ本の帯にカズオイシグロが一言一句に至るまでこれほど魅力的な一人称の語りには数年来出会ったことがないっていうですね、絶賛コメントが帯に書いてあるんですけども、これ本当読むと確かにって思いましたね。このやっぱり語りがすごいなって本当に。
じゃあそんなところですか。ちょっともう著者紹介いきましょうか。
では著者のセバスチャン・バリーさんはですね、1955年アイルランドのダブリン生まれの方になります。小説家、劇作家、詩人であるんですけど、詩的な文章で知られていて、現代アイルランドで最も優れた作家の一人と見なされている方になります。
これまで多くの作品は歴史もので、1800年代半ばから第二次世界大戦頃までの時代を扱っていることが多いと。
で、ブッカー賞の最終候補にもこれまで2度選ばれていて、いろいろなコスタ賞とかですね、ジェームズ・テイト・ブラック記念賞とかいろんな賞があるみたいなんですけども、そういうのも受賞されていて、この本書ですね、割りのない日々でコスタ賞を2度目の受賞をしていると。
で、これはバリーさんが、このコスタ賞を一人の作家が2回取るっていうのはバリーさんが初めてということで、怪奇みたいなという、現代マイルランドを代表する作家さんですね。
これ、セバスチャン・バリーさん、今回南北戦争の話が結構中心の一つではあるんですけど、これ経験してないけどめっちゃ細かく書いてるよね、きっとね。
で、他の作品も第二次世界大戦の話とかあるのかな、この感じだとね。結構その歴史的な部分を書いてるのかな。ちょっとこれだけだとわからないんだけれども、そういうのが多分上手い人なのかな。なんかこのロングロングウェイとか、ザ・シークレット・スクリプチャーかな。ちょっと読みたいですよね。
そうですよね。
ちょっと多分想像で書くことが、調査とかもめちゃめちゃしてると思うんですけど、多分そういうのが上手い人なんじゃないかなって、ちょっとなんとなく思いました。
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そういえば、今回なんでこの終わりのない日々を読むことになったかっていうと。
説明したかった。
そうですね。これ実はちょっと私が片足突っ込んでいる、ノーベル文学賞メモル会という会がありまして、それの主催されている浦野さんからですね、このラジオにも一度出ていただいた方ですけれども、セバスチャンバリーがノーベル文学賞候補になると思うので読んでくれと。
で、文章作るんですけど、文学フリマーに向けてですね、感想を書いてくれというですね、依頼がちょっときまして。
でももちろん私実は終わりのない日々は、もう発売したときから金曜になってたんで、じゃあもう任せてくださいって言ったときに、せっかくだったら紹介したいっていう話を浦野さんに相談したら、もちろん快諾いただいたので、今回そういう紹介するという流れになりましたね。
そういう意味でセバスチャンバリーがノーベル文学賞の候補の一人としても、ちょっと見られているような方。それぐらいの実績のある人。
浦野さんがちょっとどういうリストを今作ってるのか、最近ちょっとその辺まで詳しく聞いてないんであれなんですけど、もう読んでくれと言われたら見えます。
ノーベル文学賞候補というのは浦野さん調べの候補ですけどね。
去年、ノルウェーの、あ、出てこない。我が闘争の人。ちょっとパッと読んでもうあれですけど、その人は軽くドンキボンだったので、みえさんに一緒に読もうっていうのがちょっと辛すぎて、名も言わずに一人で読んだんですけど。
これは割とね、今日皆さんもぜひ気になった手に取ってもらいたいんですけど、300ページ切ってますんで、280ページぐらいかな。結構読みやすいボリュームでもあるかなと思うので、ぜひこれからの説明聞いていただけたらなと思います。
じゃあそんな感じで作品紹介入っていきましょうか。じゃあいつも通りホームページから引用したあらすじをお伝えします。
アイルランドの巨匠によるコッサ賞受賞作品。語り手は19世紀半ばの大饑饉に陥ったアイルランドで家族を失い命からがらアメリカ大陸に渡ってきたトマス・マクナルティ。
頼るものもない広大な国でトマスを孤独から救ったのは同じ年頃の雇なしの少年ジョン・コールだった。
美しい顔立ちに幼さを残る二人はミズリー州の鉱山町にある酒場で助走をして、交付たちのダンスの相手をする仕事を見つける。
初めてドレスに身を包んだ時、トマスは生まれ変わったような不思議な開放感を覚える。
やがて体つきが男っぽくなると、二人は食いっぱくれのない軍隊に入り、先住民との戦いや南北戦争を共に戦っていく。
西武劇を彷彿とさせる銃撃戦、先住民の少女と育む絆、ハラハラする脱走劇、胸に迫る埋葬場面などが勇敢な兵士でありながら女としてのアイデンティティに目覚めたトマスによって生き生きと語られる。
カズオイシグロは一言一句に至るまでこれほど魅力的な一人称のお語りには数年来出会ったことがないと本書に賛辞を寄せている。
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個性的な声の力強さと詩的な響きに満ちた西武小説最高を示す傑作長編というのが説明ですね。
これ意識してなかったけどめちゃめちゃ熱の入った紹介ですね。白水車のね。
じゃあちょっとですね南北戦争について軽く補足させてもらうとアメリカで起きた19世紀半ばにあった南部と北部の争いなんですけれども南北に割れてしまったかっていうのは南部が奴隷制で
黒人とかなのかなちょっと私も今そこまで詳しいわけじゃないんですけど奴隷制を敷いていて北部はそれを解放したいっていう思いがあって意見が二つに割れて戦争になったと。
シビルウォーと呼ばれてますね。北部はですねなんで奴隷制を解放したかったかというと工業化が進んでいて流動的な人材を欲しがってたんですよ。
奴隷制ってのは人材を囲い込むことなのでちょっとそれがですねあのうまくやりたいことと合わなくて大義名分として奴隷を解放するってのは結構響きが良かったのかな。
リンカーンとか関わってくるんですけどそういうわけでちょっと南北で分かれて戦争をしていた時ですね。
だからこの辺りインリアンのこととか先住民ですね先住民のこととかこの南北戦争のことっていうのはですねちょっと頭に入ってないと話が理解しにくい部分もあるかなと思ってちょっと先に伝えさせていただきました。
どうだろうこんな程度で。
そうですね小説の中ではその南北戦争の実際の何というか戦闘シーンというか業軍とかそういったシーンもありますしでもうちょっとその南北戦争が始まる前とかですねそれは軍隊がアメリカの軍隊が現地住民であるインディアンを討伐するというようなそういったですね結構その一方的な取り締めというかですねそういったのも描かれていてですね。
この辺もでも前提知識そこまでなくても全然読んでいけるかなとは思いますしちょっと調べればこういうことだっていうのがですねもう分かってくるかなと思いますね。
今みたいにですね19世紀半ばの史実に沿って進んでいく話にはなるんですけどもこの本のすごい特徴的なところとしてやはりその主人公は軍隊に入っていったりするんですけども本当にもうすごい男社会というかミカネモって感じなんですけどもその中で時代的にですね本当に今みたいにその性の多様性とかそういった認識がおそらくなかったんじゃないかなという
時代で主人公が男性なんですけど女性としてのアイデンティティに目覚めていくと。でもそれで果たして主人公そんな軍隊入って生きて生きるんだろうかとかですね。
周囲との人間関係とかどうなっていくんだろうかっていうのもですねこれもまあ読んでいくとああそうなっていくのかとかですね主人公はそういう性格なんだとかっていうのが分かってくるんですけども前提だけを見るとですねすごいちょっと面白い設定だなと思って。
12:03
全く想像できないですねこの本当あの時代の軍隊でそういう内面が女性だとだんだん思っていく主人公がちゃんと生きていけるのかとかねこの辺なんかすごい面白いですね。
そうですねまあでも実際なんだろう結構さらっといろんなことを描かれていくのでなんかこうその辺に対して結構あまり引っかかれなくなって。
この辺りはねなんかこのアイデンティティの部分っていうのはいろんなトマスの中でも動きはあっただけれどもなんかそういうもんだという感じで受け止めていくような描かれ方を描き方をされてたんで。
一つすごい良いのがですねあんまり葛藤とかないんですねその主人公とか。
そうだねだからか。
だからねあのうじゅうじ悩んだりしないんですよねもう。
確かに。
本当気持ちに素直というかそれは本当気持ちいいぐらい何というかオープンというかですね。
自分の気持ちとかをやっぱりちゃんと認識してそうあの語ることができるっていうそれをすごい本当に魅力あのいいところだと思いましたねこの小説の中で。
そうですね確かにそれはめちゃめちゃあるなじゃあちょっとそんな点も含めていくかもしれませんがちょっとこの小説の魅力を語っていきたいと思います。
一番最初私が読んでですねまあもちろん和尚石黒も絶賛しているところではあるかなと思うんですけども文体とか表現力の部分ですね。
何だろう語りと言ってもいいかもしれませんけれどもそういう部分がですね非常にうまくて結構一文目からまあ癖のある文体って言っちゃうとなんかそれまでなのかもしれないんですけどかなりいい文章がもう連続してるんでもうそれだけで私は引き込まれてしまいましたし。
もちろんこの部分はですねあの翻訳のうまさっていうのが絶対絡んでくる部分ではあるんですが多分ちょっと原文もねあの絶対美しいだろうなぁと思うような文章が続いていきます。
これちょっとわからないですけどタイトルが終わりのない日々 days without end ってあるんですけどこの days without end ってめちゃめちゃいい響きだなって思ったんでめちゃめちゃいい文章を書くそれを翻訳されてるんだろうなと思ったのでここはですねめちゃめちゃいいなと思いました。
あと表現というかなんだろうな急にこう人生観が強く映し出されたような名文が結構出てくるんですよね。
何と言ったらいいのかなこうなんか自然とか大きなものの中にあるやっぱり人間という存在みたいななんかそういうのを感じるような文章表現が多くてめちゃめちゃ名文が多いなって思いましたね。
ここであのえっとですね割と最初の方42ページかなタイトルにもなる終わりのない日々というフレーズ出てくるんですけれどもここの持ってき方もめちゃめちゃ良くて軍隊でちょっとバカ騒ぎをしてる時の話でそういう陽気にみんなで飲み食いして騒いでる時に私たちはその時時間に終わりがあるとは考えてなかった。
15:07
時間は永遠に続くすべてはこの瞬間で止まりずっとそのままなんだって感じてた。
自分で言ってもそれがどういう意味なのかよくわからない。
時間に終わりがあるなんてちっとも考えたことのない終わりのない歳月を思い出してみてほしい。
私は今テネシー州でこの文章を作りながら実際そうしている。
自分の人生の終わりのない日々について考えている。
で時間についての感じ方は今昔と違う。
私たちはその夜何も考えずにどんな話をしたのか。
どれだけ熱を入れてバカ話をしたのか。
酔っ払って何を叫んだのか。
そんなくだらないことをして何が面白かったのか。
私は今そんなことを考えている。
っていう文章があってタイトルのフレーズが出てくるんですけど。
めちゃめちゃかっこいいなって。
ここの文章はなんかやっぱりすごい引き込まれたし。
あのこの終わりのない日々っていう意味この時はまだ正直ちょっとわかる程度だったんですけど。
これ読み終えてちょっと時間が経つとですね。
だいぶ迫ってくるんですよね。
ここはちょっとすごい文章だなと思ったのと。
あと個人的にすごくですね。
結構いいなって文章多くて結構不正してるんですけど。
結構後半なんだけどめちゃめちゃ上手いなと思った表現が226ページ。
これショーの頭のところなんですけど。
これちょっとねあの主人公の中で何でしょう。
葛藤というかどうしていいかわからなくなっている瞬間。
自分が望む通りに事態が動いてないけれども。
その事態を受け入れなくてはいけないのかもしれないみたいな時に書かれる文章なんですけど。
体を流れる血の中にはダインの転生みたいな昔の悲しみもあるし新たな悲しみもあって。
それが感情の広間で暴れる。
そして大きな騒ぎを引き起こす。
このまま続くんですけど状況が。
これこのなんだろう一文めっちゃ上手いなと思って。
自分もこういう事態が自分の思う方向に進んでいって。
でもどうにかしたいけどどうにもできないみたいな時あるんですけど。
この昔の悲しみ新たな悲しみっていうそれが暴れるっていうもうなんかすごい上手い表現してるなと思って。
ちょっと他にもめっちゃ名番あるんですけどちょっとこれだけはちょっと紹介したいなと思って紹介させてもらいました。
本当にすごいそういう表現がすごいいっぱい出てきますよね。
僕も本当に付箋いっぱい入りましたけど。
本当ですごいよね。風景描写とかも結構上手いしね。
そうですよね。語り手のトマスってそんなに教養とかないはずですね一応。
そんな言葉遣いとか上品ではなくてこの文章でも一人称は私って言ってるんですけど俺ではなくててなわけでとかですね。
なんか本当にちょっとかなり崩したような語り口なんですけど時折この詩的な文章が入ってくるっていうのがこれがもうどんどん来るんで
何とも言えないこの文章の美しさとこのトマスのでもなんていうかそんなとはいえ上品な言葉遣いではないけれどっていう
18:01
バランスがいいのか悪いのかもよくわからないですけどなんかすごいなっていうと感じますね。
いや俺これかなり惚れ惚れしましたね。個人的にはちょっと映画になった時にもうフルナレーション入れてほしい。
これが映画になったとしたらもうフルナレーション入れてほしい結構詩的なところがめっちゃかっけえなと思う。
詩的だし本当は哲学的だと思いますしトマスの言ってることを聞くだけで本当にすごいそれだけで本当この小説は楽しめると思うんで。
次の魅力を話していきたいんですけれども登場人物ですね。かなりキャラが立った登場人物多くて
中心となるのは主人公のトマスそして彼の恋人であるジョン・コールそしてですねもうこの2人の娘と一定ぐらいの関係になるウィノアというインディアンの娘がいるんですけれども
この3人の愛かなが描かれていると思うのでそこにだいぶ引き込まれてきますね。
これはそれぞれ個性があってそれをちゃんと描かれているんですけれどもこの3人がですねお互いのためならですね自分を犠牲にすることは厭わない関係が出来上がってくるんですけど
やっぱりこの関係が出来上がる過程っていうのもこの小説は見せてくれるのでそこも非常に魅力だなと思います。
トマスとジョンは同性だけれども恋人同士でトマスにはちょっとあらすじのあたりで触れてますけど女性的な美しさがあるのかな
もしかしたらちょっと直接的には描かれてなかったと思うんですけどそんな感じが印象を受けました。
ウィノアはインディアンの娘なんですけれども2人と行動を共にしていくので娘のような存在になっていく。
この3人はもう一般的な家族とは言えないんですけれども家族のような絆を育んでいくそんな3人ですね。
これも組み合わせを考えるとすごいですよね。男性同士のカップルで娘というかその引き取った少女ですけど
インディアンの何ていうか本当は敵対している相手の娘を引き取ってその3人がすごい本当に強い絆ができていくっていう
これは読んでる時はすごい違和感とか本当なくてですね。自然とその状況を受け入れられたんですけども
改めて考えるとこの組み合わせを成立できるっていうのはやっぱりこの小説の面白さなのかなと思いましたね。
普通ではないっていうか。
やっぱりトマスとジョンにはウィノーは必要だったんだろうね。自分たちの娘という意味の存在は。
それは読んでいて感じるし、ジョンもトマスもウィノーがいないと生きていく意味がないみたいなぐらいの気持ちでいるし。
時代的に考えたりとかすると結構やっぱり歪だあると思うんですけど
トマスとジョンはきっと白人だからとか男だから女だからとかじゃなくて
21:00
その人の本当の部分みたいなのを見れる人たちなんだろうなってちょっと思いましたね。
だから成り立ったんだろうなと。
これでも小説を読んでいくとその3人だけじゃなくてですね。結構他の人物もキャラが立っていて
最初にこのトマスとジョンの2人をちょっと手を差し伸べてくれるような人として
ヌンさんというですね。これは単行の街での酒場のオーナーというかバーテンダーの人なんですけど
ヌンさんが助走してダンスをするっていうそういうショーを企画していて
そこですごい支援してくれたりしてそれがいい人だった。
すごく後々も関係が続いていい人だったっていうのがだんだんわかってきたりとか。
あとは軍隊の同僚ですね。この軍隊の同僚人とかも何人か同じチームというかグループに
同じ隊にいた人たちとやっぱり仲良い人ができてくるんですけど
共に本当にすごい特別な絆ができたりとか。僕は個人的にはこの軍隊の上司的な
上司というかもっと上の上層部的な立場にいた少佐と呼ばれる人ですね。
この人はなんかすごい異質だなって思いましたね。
すごい今っぽい人に感じましたね。
南北戦争があったりその前のインディアン討伐であったり
というのを率いていた立場の人なんですけど
すごい優しくて良心的なんですよね。
考え方もちょっと今の現代社会に近いのかもしれないとかちょっと思ったりして
とはいえとんでもなくえげつないことをやっていたりするっていうですね。
立場的にそうだったのかもしれないですけどやっぱり戦争をしているんで。
そんなことをそれをしてたんだけどすごく小説を読んでるとすごく良心的な人として
呼べてしまうっていう。
そんな人も本当にいたんだろうかってちょっと気になるような人でしたね。
小佐のキャラクター設定は結構他のキャラクターも本当人間味しかない
登場人物しか出てこないのでそれも本当この小説魅力の一つだなと思うんだけど
小佐はね結構この話の中でも印象変わったりするしね。
状況が状況だったりするんで彼もちょっと悲惨な目にあったりとかもするので
なかなかもう仕方ない部分ではあるかなとは思うけれども
小佐はかなり人間味があるようだなと思って。
ヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤン
出世したけど最後一応大佐まで行ったからね。
大佐まで行ったから。
小説の中ではトマスからは周りからはみんな小佐って呼んでるんですよね。
小佐と呼びたいみたいな感じだったんだけど。
24:00
だからこういう人物が正直出世するっていうのは結構自分としたイメージ最初できなかったけど
ちょっとこの良心がやっぱり邪魔するんじゃないかなって思ったけど
でもそんなこともなくやっぱり上がってくるんだなって。
小佐に声をかけられたらもう断ることができないというか
もう喜んで戦争に加わっていくみたいな人が周りにいっぱいいるっていう。
人望は厚かったわけですよね。
最後のちょっと魅力というかこの小説のジャンルみたいな感じになっちゃうのかわからないですけど
西部小説であるということですね。西部劇のような小説であるということですね。
これやっぱ最初にも触れましたけど南北戦争のシーンとかインディアン討伐
あと結構道中遭遇した男たちとの戦闘みたいのがあったりして
結構銃撃戦だとか馬で追いかけられたりとかですね。
結構割とこの西部劇っぽいシーンはめちゃめちゃ描かれます。
結構描写力がやはりすごいのでかなり戦闘シーンはですね
ちょっとまるでその場にいたような気持ちになるぐらい緊迫感がありドキドキしましたね。
そうですよね。なんか妙な生々しさみたいなのを感じましたね。
この戦争のシーンとか。なんかそのただ戦っている人たちだけじゃなくて
なんかその太鼓を叩く役割の少年が軍にいたりとかするんですけど
そういうちょっと少年を描いていたりとかですね。
意外とそのいろんな立場とかあと戦争に
じゃないんですけどその行軍の描写とか結構その飢餓との戦いで
なんかやっぱり食べるものがなくて本当大変とかですね。そういうところもあったりして
それを踏まえての戦闘シーンが結構あったりするんで
なかなか強烈なインパクトを感じましたね。
個人的には南北戦争を描いた作品を読むのはもしかして初めてかもしれないと思っていて
まったく触れなかったわけじゃないと思うんですよ。これまでもいろんな作品を読んでいる中で南北戦争の話は出てきたと思うんですけれども
こういうカチューを描いた作品ってのはもしかして初めてなのかなと思っていて
というのは歴史上の出来事としては自分は知っていたし同じ国が南北で分裂しちゃって戦争をしていたっていうのはもちろん認識としてはあるんですけれども
このスパンで描かれる作品って多分触れたことがなくて
そうか南北戦争って知識とは知っていたけど5年ぐらい続いていて
しかも同じ国で二分しているからアメリカ人同士の戦闘だし
結構今回実感を持って迫ってきたんですよ。なんか衝撃が結構あったというか
やっぱりこれって映画で描かれてもこの時間のスパンって多分表現するの結構逆に難しいなと思っていて
小説だからこそ結構描くことができている部分なんじゃないかなとちょっと個人的には思ったと思うんですね
27:03
言われるとそうですね僕も南北戦争を扱ったものは確かに初めてかもしれないですね
なんだろう残酷さというか強烈な
今の時代が考えると昔例えば日本だってそれは戦国時代があって同じ民族同士で争っていたのも
もうじゅじゅ分かってるんだけれどもでもなんかやっぱそれを実感として持つのってやっぱり結構難しいなってちょっと思って
しかも19世紀ってもう結構最近じゃないですか感覚で言うと結構衝撃力高かったんですよね
そうですね
そんなところで
そうですね僕は南北戦争じゃないんですけどその手前のインディアン討伐の話とかは
コンマックマカーシーという作家がブラッドメリディアンという作品で題材にしていてですね
そことはかなりイメージが重なるところがあって読むことができましたね
違いとして感じたのはこれはもう僕の受け取り方主観みたいなものが入っていると思うんですけど
コンマックマカーシーの作品だと軍隊側というかあれかインディアン討伐隊の方はそんなにインディアンを恐れていないというか
それでお金儲けになるんでどんどん本当に攻めていこうという感じなんですけど
今回の終わりのない日々はやっぱ登場人物結構みんな人間味があるんでやっぱり弱さとかも抱えていて
インディアンの中でもアパッチ族は本当にやばいからちょっともう近寄ったら本当に殺されるって思ったりとかですね
で怯えていたりとか何とか族は大丈夫だけど何とか族と何とか族はもう絶対ダメだとかですね
結構そういう心理描写があったりしてその辺はちょっと面白いなと思いましたね
ああそうなの確かにね
逆にマカーシーのブラッドメリディアンの舞台が特集だったのかもしれないですけど
本当にもうやばい人物ばっかりしか集まってなかったんで
ブラッドメリディアン私読んでないんでちょっと気になるな
じゃあそんなところでちょっとストーリー紹介入っていきたいと思います
割とですねあらすじがこの小説の前半部分によっていたので
ネタバレ気にしつつなので最後までは行かないんですが
割と大枠のちょっとここで話したいなと思います
時代は19世紀半ばの開拓時代ですね
アイランドからアメリカ大陸に渡った主人公のトマスがジョン・コールという男と出会うところから話は始まります
2人はダグズビルという単行の街で金のために助走して踊ることになります
この時ですねトマスは開放感を味わっていくと
その後2人はやはり生きていくために金のためにですね軍隊に入ります
インディアンとの戦闘があり彼らはですねギリギリの状況を生きながらえていきます
ただですねインディアンと一時的に和平交渉が行われ平和がちょっと訪れますね
しかしインディアンが移住しようとしている人たちを襲ったという情報があり
軍はですねインディアンを攻めることを決めますが
30:01
先行した20名程度の兵士が不意打ちみたいな感じだったのかなにあってほぼ全滅してしまいました
これによりですねそのインディアンの首長である
最初に馬を捕まえた男と呼ばれている男がいるんですけれどもその男を追うことになります
でそのインディアンの集落を軍は攻めるが最初に馬を捕まえた男はそこにはいない
軍はですねあのその集落の女性と子供を殺さずに自分たちの砦に連れて行きます
その中にはですね最初に馬を捕まえた男の娘もいました
で海外にですね教育を施したりとか割とこう一緒に生きていこうとしますね
でトマスとジョンはそのインディアンたちの娘の一人ミノワという女性と仲良くなってきます
で最初に馬を捕まえた男がですねちょっと交渉の上娘の取り返しにやってきました
でこの軍の少佐はですね返してやることを決めるんですが
この最初に馬を捕まえた男と娘が帰ってくる時ですね
取り出から帰ってくる時ですね恨みを持っていた兵士が彼らの猿木は発砲します
結果ですね最初に馬を捕まえた男ではなくその娘に着弾して死亡してしまいます
でこの最初に馬を捕まえた男はそのまま去るんですけれども異婚が残るという形になりました
やがてトマスとジョンは軍から退役する時がやってきました
絆が生まれ伝ったミノワを連れて再びダックスビルへショーをやって
3人で穏やかに暮らす日々が始まります
けれども南北戦争のために軍にまた召集されます
少佐からですね手紙が来ますね
激しい戦争を生き残っていく2人なんですけれども
この南北戦争のシーン結構続くんですが
この戦争をどうにか生き延びて2人は海の後再会します
けれどももうちょっと仕事がない状態でして
そんなおりですね一緒に南北戦争を戦った戦友が
自分の農場を手伝って欲しいという連絡が来ます
3人は農場に向かい道中危険な目にも遭うんですが
無事たどり着きまたこの農場で穏やかな日々を過ごせると思っていたんですが
この時ですねまた違う戦友がですねミノワを連れて行くために現れます
インディアンの最初に馬を捕まえた男が
この時当時少佐だった男が今大佐になってるんですけども
大佐になった男の娘を連れ去られており
ミノワと交換してほしいという話をしているということです
ミノワはこの交換に応じようとしていきます
ミノワを救うためにトマスは行動するのだが
てんてんてんてんってこれぐらいにしておこうかなと思いますね
もうこれがざっくり200ページぐらいかなもう3分の2ぐらいがぐらいの話ですね
かなりもう南北戦争のところから結構さらっといったんですけど
このあたり結構厚めに描かれますね
この後の最後の展開がすごい良くてネタバレのあれで言えないんですけど
もう最後の3分の2以降は本当に一清みになっていくぐらいの展開になるかなと思いますね
俺は夢中で読んじゃいましたね
いやいや僕もそうです最後めちゃめちゃ面白かったですね
面白かった
もうこのトマスのねどうしたらいいんだろうみたいな
33:04
ミノナは人質みたいな感じで向こうに行っちゃうし
相棒のジョン・コールもちょっと怪我をしてしまって
治療中でちょっと一緒に行くことはできないから
この3人がちょっと離れ離れになるんですけど
どうなるのかっていうところですね
そんなところで印象に残ったところを話していきましょうか
僕はでもあれですねちょっとまず本当にもう序盤なんですけど
このトマスがアイルランドからの移民で
1950年代にアイルランドでジャガイモ基金というのがあってですね
それはもうアイルランドで逆に言うとジャガイモ以外のものをですね
っていうのをどんどん輸出していて
食べるものがジャガイモしかないと
ただそのジャガイモがちょっと不作で取れなくなってしまって
本当にもうすごい国全体が飢餓になって
それでトマスの妹とかお母さんも飢餓で亡くなってしまって
本当に命からがらアメリカに行く船に何とか乗ってやってきたっていう
最初の話があって
これを読んでジャガイモ基金ってなんだって思うところですけど
以前に聖なる証を読んで
それも本当はアイルランドの19世紀後半の話で
本当にジャガイモ基金があって
その後に起きた出来事の話なんですけども
そこのちょっと繋がりを感じて
作品と作品がちょっと繋がった感覚があって
個人的にはちょっと嬉しかったですね
冒頭の最初の方なんですけど
そうですね
さらっとジャガイモ基金の話できて
これはって思いましたよね
我々は聖なる証でしっかり勉強してきたぞっていう
意外とスムーズに読んでいけたっていう
アイルランドからもう出なくちゃいけないっていうか
移民しなきゃいけないっていうのはね
状況はよくわかっていましたね
読んでいくと本当にこの軍の中で
アイルランド系の人も本当にたくさんいたっていうのも書かれていて
そういうことなんだって思いましたね
あとこれもちょっと序盤の方ですけど
トマスとジョンが子供の頃ですね
二人で炭鉱の町で
女装してショーをするっていうのをするんですけど
結構そこの最初の説明とか
面白くて笑えるところがあって
これは本当15ページぐらいに分かれていることなんですけど
本当にその土地には女性がいないんですよね
本当に労働者の男性ばっかりで
その中で可愛らしい女の子になって踊るっていうのは
ある意味ちょっと危険なんじゃないかと
思われるかもしれないけど
実はそんなことはないと
酒場にいたのは炎狂の紳士たちばっかりだっていう
実はすごいやってることから考えると
結構女の子になって踊るって危険なんじゃないかって思わせつつ
36:00
意外と温かい
そういう温かさみたいなものがあって
労働者たちもその時だけは紳士になるみたいな
話が語られていたんですけど
結構面白かったですねそういうところとか
これね自分ちょっと付箋してなかったから
今15ページ開いて思ったけど
ここ結構良かったなって思ったのが
名前がねジョンはジョアンナっていう名前を
名乗っていて
トマスはトマシーナっていう名前を
名乗ってるあたりとかちょっと面白かったなって
ちょっと今ページ開いて思い出しました
私ちょっとこれ文体で言えばよかったとこなんですけど
100ページぐらい読んでから
あれこれ鍵かっこねえんだって気づいて
そうっすね
セリフが字の文と同じような感じでね
差し込まれたりしてるんですけど
うん
それを結構ね自然すぎて気づかなかったっていうか
まあそうかもしれないですね
思ったところもありますね
確かにあと結構会議用も少なめだと思うんですね
結構なんかびっしり文章があるんですけど
意外とそれでも読みやすいですね
その鍵かっこもなくてもセリフも
やっぱり語りやっぱり喋り言葉なので
意外と違和感なく読んでいきましたね
やはりこの主人公トマスが
女性としてのアイデンティティというのを
持ち始めていくんですけども
それはもう結構最初の方というか
読んでいると結構自然にトマスは
自分の女性的な感覚というか
そういったのは書いていて
急にカミングアウトするみたいな
そんな大きなカミングアウトみたいなもの
っていうのはないんですけども
結構終盤の方に自分が男というより
女のような気がしていたっていう
はっきりと自分は女のような
女のような気がしていたって書く文章があってですね
この時ちょっと読んでいて
それまで読んでいたら
トマスってそういったアイデンティティを
持っているんだっていうのはもちろん
わかってはいたんですけども
こうやってトマスが自分の口で
それを語ったっていうのを読んだ時に
ちょっとこっちも気持ちが楽になったところがあって
最初のほうに大地さんが言っていた
あれですね
トマスが他人には思えないって言ってたのが
そこは分かるなって思ったのは
そういうところで結構
トマスが気持ちですね
自分は女のような気がしていたって
打ち明けるところとか
それは読んでいたら分かっているところなんですが
それを打ち明けて
こういうのがきっかけで
そう思ったとかですね
そういうところは妙に印象に残りましたね
ここは俺もちょっと付箋を張ってありますね
すごく自然に受け入れていることを書かれているから
結構いい文章だなと思ったし
あとこれもちょっと驚いたところとしては
トマスとジョン・コールが結婚するんですけども
結婚というか教会で
39:04
これもどこまでオフィシャルなものなのかとか
そういうオフィシャルなものがあったのかどうなのか
分からないんですけども
そういう結婚も可能なんだって思って
それはちょっと驚きですね
1866年なんですけども
これも知り合いの牧師が立ち会って
教会で結婚するという
これねトマ・シーナの名前をここで使いますね
そうですね
とりあえず記録としてはもしかしたら残っているのかもしれないですね
この日ここでこの二人が結婚したというね
これちょっと面白かったですね確かに
個人的には私は登場人物のマックス・ウィーニーさんっていう
トマスとジョンが女装してショーをやってた時の
下宿先の王やみたいな
結構年齢がもう上でいるんだけど
ウィノアをこの人に預けて
彼らは戦争に行くんだけど
マックス・ウィーニーさんがめっちゃいい人だなっていうのがね
超印象に残ってる
要所要所ね助けてくれたりするし
結構キーにもなってる人だなと思ってて
もちろんもういいお年だったので
作中で途中でお亡くなりにはなるんだけれども
マックス・ウィーニーさんは結構出てくるシーンは
好きなとこ結構多いな
家庭教師
そうだね
引き受けてくれるしね
引き受けてなんかすごい
詩人でもあるんですよね
なんかなぜかやたら教養があるっていう
その辺とか面白かったですね
そうだよね
この農場に行く時かな
マックス・ウィーニーさんとちょっと別れるシーンがあるんだけど
このねマックス・ウィーニーさんは
多分100歳くらいだが
人と別れるのはその年になってもまだ辛いようだって
さらっと入ってくる感じで
ウィノアは私たちの心から決して離れることがなかったが
それで同じように
彼女はマックス・ウィーニーさんの心にも深く根を張っていたってことが
これはちょっとどっちかというと
ウィノアの魅力を伝えている分ではあるんだけど
でもなんかここで100歳になっても
人と別れるのは辛いっていうのはね
なんかこう迫ってきたなとかあって
要所要所本当マックス・ウィーニーさんの言動は
結構動かされるものがありましたね
うん
でですね最後
この本のタイトルの終わりのない日々なんですけども
ちょっとさっきも大地さんから話ありましたけど
最初にこの本を読む前
終わりのない日々は
戦いの話なのかなと
勝手なイメージで
ひたすら本当にね
戦いが続いていくような
そんな過酷な世界を描いているのかなと思いきやですね
やっぱり読み終わると案外そうではなかったなと
すごくなんというかちょっとあの希望を感じるところがあってですね
この主人公トマスの状況を考えると
本当にもうずっとその飢餓と飢餓の中ですね
アイルランドでもそうだし
来ても軍隊に入ったり
なんとかショーで食べていけたりはしたんですけど
基本的にやっぱりもう食べるものをどうしようかっていう
42:01
どうやって生きていこうかっていう
その中でジョンっていうパートナーと
出会ったり
娘ウィンノナっていう
娘ができたり
あとは仲間もできたり
いろんな人と本当にすごく仲良くなったりして
農作業できる環境も最後はあってっていう
なんかすごくこの終わりのない日々を
最初は過酷な状況だったんですけど
でもなんかだんだんその日々が変わっていく様子があってですね
その先はどうなっていくんだろうかっていう
本当にすごく明るさというかですね
それを感じれて
僕はすごいこの本のタイトルの印象が
本当に読む前と読んだ後でガラッと変わったっていうのがありましたね
なるほど
確かに私も最初終わりのない日々この表をしてみたとき
最初にも話したけど結構過酷な小説なんだろうなと思ったんですけど
これはやっぱり愛とか絆みたいなのもすごく描いてるし
このタイトルは読み終わった後本当に迫ってくる
いい小説だなと思いましたね
そうっすね
じゃあ最後感想とどんな人に読んでもらいたいか
お話しして終わりたいと思います
今回ですねやっぱり戦争を描いているので
強烈なシーンが連続する部分っていうのはあったんですけれども
なんかその中で
生きていくこととは一体どういうことなんだろうか
ということを解いてくる作品でもあったなと思ってます
終わりのない日々という作品タイトルは
本当読み終わった後にですね
ゆっくりと心に染み込んでくるんだろうなと今思ってます
読み終わって2日目くらいかな
なのでまだ全然これから多分
じわじわ効いてくるような気がしているんですけれども
多分自分もですねこの作品でいうところの終わりのない日々っていうのは
経験してると思うし
トマスと同じようにですね
すでにもう振り返っている部分あると思うんですけれども
そんな日々をですね
トマスと同じようにですね
その日々を振り返る時が来るんだろうなと思ってます
結構重い内容もあったんですけれども
文体と文章のおかげでめっちゃ読みやすかったので
ぜひ今日のエピソードを聞いてですね
気になった人はですね
手に取って読んでみてもらいたいなと思います
そうですよね
僕も本当に設定とかからして
ちょっとハードで暗そうな話かなと思っていたんですけども
そんなことはなかったなと
確かにトマスの人生は本当にハードだったし
トマスが見てきた戦争とかですね
そういうのも
飢餓とかも本当にすごくね
過酷なものだったんですけども
トマスの人生が進んでいくと
そこにはもう仲間もできて
愛もあって
希望も生まれてっていう
すごくやっぱり明るさっていうのを本当に感じました
やはりこの作品は
このトマスの語りが魅力的で
その声を本当に聞くだけでも
すごく感じるものがあると思いますし
このトマスの人生が結構波乱万丈なんで
それが本当に読んでいる人の心にも
45:00
染み込んでくるんじゃないかなと思っています
そこにはやはり
本当に過酷さもあるんですけど
温かさとか明るさとか
だんだんそういったのが出てくるので
それを読むっていうのは本当に
なかなか得難い経験になるんじゃないかなと思っています
そうですね
じゃあ次回告知で終わりたいと思います
次回はですね
ビルジャーマンのアンダーゼアサムをご紹介します
ゲストにですね
翻訳された久保田裕子さんをお迎えしますので
ぜひお楽しみに
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ありがとうございました
46:26

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