どうもみなさん、こんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、高派な文学作品を楽しもうコンセプトに、文学と猫が好きな二人が、ゆるーく文学作品を紹介するラジオ番組です。
お相手は、小説が好きなお互いの私、ダイチと、羊を巡るカフェのミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品を、それぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、第0回で話しているので、そちらをお聞きください。
本日はですね、ちょっとミエさんがチョイスした本なんですけど、
そうですね、僕がもうちょっともうプッシュした本なんですけど、ローベルト・ゼイターラーのキオスクをお届けしたいと思います。
で、これあれなんですよね、7月後半か、あの映画公開したばっかりの、
まあちょっとこの配信自体が8月入っちゃうと思うんですけど、
7月の24日か、全国では24日から公開している、
17歳のウィン・フロイト教授の人生のレッスンの原作になります。
そうですね、これね、なぜか京都は31日で映画公開で、収録前大地さん見に行けてるんですよ。
そうですね、私ちょっと、
僕行けてないんですよね。
とりあえずって言い方だけど、とりあえず見ました。
感想ってどうなんですか?
なんかやっぱ原作読んでから見たから、やっぱ原作との相違点が気にはなっちゃうんです、なっちゃったんですけど、
まあでも、あの映像化されてるとイメージしやすくて、
で、これ気をつく、日本ではそこまで売れてないのかもしれないんですけど、
ドイツじゃめちゃめちゃベストセラーになってるらしいですね、この。
そうですね、50万部のベストセラーとかって。
映画のパーフレットによると85万部。
あ、増えてる。
かなり売れてるみたいですね。
映画の印象って読むとちょっと結構、主人公が映画だと結構イケメンかつ、
ちょっともう大人なんですよね。
そうですね。
まあちょっとこの後触れますけど、小説だと結構少年感があるんですけど。
僕の中では、あの背の低い13歳の少年っていう、勝手な印象になってますけど、
結構でかい17歳の青年なんですよね。
そうですね、描いてることは同じなんですけど、あんまり映画を絡めて話すと、
ちょっと、あの、読む人にまた違った印象を与えちゃいそうで、
あ、でもよかったっす。よかったっす、なんてか。
そうですね。
映像と映像化されると、すごいイメージしやすかったし、
あ、なんていうのかな。
戦時中の空気感と、あと結構これ、夢が出てくるんですけど、作品中に。
その夢の描写がめちゃめちゃ上手かったっすね。
やっぱ映像で見るとすごいなって思いました。
まあそれ映画ならではですよね。
そうですね。
映画はなんか、放題が17歳のウィーン、フロイト教授、人生のレッスンっていう名前なんですよね。
ちょっとね、キオスクとは違うんですけども。
たぶん、現代は、本国で公開される映画は、たぶんこれトラフィックなんで、
キオスクって意味のタイトルはついてると思うんですけど、
これたぶん日本で公開するにあたって、このタイトルをつけたんだと思うんですね。
だから、なんかこう映画はあるあるなんですけど、
あんまり日本に浸透しない作品だと、あの日本語のタイトルをつけがちみたいなのが。
まあ、マーケティングのひとつですね。
気になるようにちょっと。
じゃあちょっと署名とか、ちょっとみなさんにお願いしていいですかね。
そうですね。
では今から紹介するキオスクについて、
まずローベルト・ゼーターラー賞のキオスクです。
当選出版から出されていて、坂より新一さんが翻訳をされています。
じゃあちょっと私の方から筋をお伝えしたいと思います。
自然豊かな湖のほとりに、母と二人で暮らしていた少年フランツは、
田舎を離れウィーンのキオスクで見習いとして働くことになった。
初めての一人暮らしと仕事、都会の喧騒期待と不安を感じながらも、
キオスクの店主から新聞はまき、お客のことなどを学んでいく。
そんなある日、忘れ物を届けたことで、
常連客のジーク・ムーント・フロイト教授と婚姻になり、
フロイトから人生を楽しみ、恋をするように忠告される。
さっそくオシャレをしてプラター遊園地に繰り出したフランツは、
謎めいたボヘミアの女の子に出会い、すっかり心を奪われてしまう。
ナチス・ドイツに併合されていくオーストリアの様子と、
本書の補足として、まず作者のローベルト・ゼーターラというのは、
オーストリアの作家になります。
1966年にウィーンで生まれて、
もともと俳優として活動していらっしゃったんですけども、
2006年に作家デビューをされていて、
日本ではこのキオスクと、もう一冊あるような
オーストリアのフランスの作家の名前が書かれています。
このキオスクというのは、
日本ではこのキオスクと、もう一冊ある一章、
これは新潮クレストブックスから出されているんですけども、
この2冊が翻訳されていて、
僕は去年キオスクとある一章を読んで、
どちらもすごい感動して、もう大好きな作家の一人になります。
私、ゼーターラやるときある一章かなと思ってたんですけど、
キオスクなんだっていう。
最初に影響を受けたのはキオスクだったんですかね。
ある一章は翻訳大使をノミネートされていたから、
それで結構有名になったのかな。
私の周りに読んでいる人が多いです。
まだ私も今読んでいるところなんですけど、全然テイストと違いますよね。
そうなんですかね。全然違う作品だと私もすごいですからね。
あとこれ、当選出版さんから出ているんですけど、
初めて出会う世界のお話シリーズっていうやつで、
割とあんまり馴染みのない人たちを翻訳しているシリーズなのかなと思いました。
でもそうか、ブッサーティーは別に初めて出会う。
あ、ブッサーティーもか。
結構いろいろイタリアとかロシア、チェコとかフィンランドとか、
あ、キューバもか。いろいろあって。
なかなか海外文学好きからするとありがたい出版社さんですよね。
しかも役が読みやすいっていうのもあって、
ヤングアダルト、YA小説とか、
そこまで極端ではないにしても、そこに近い部分はあるかなというのはありますね。
そうですね。ハッピーエンドを期待して読むと、たぶんちょっと裏切られたかなって感じはします。
あらすじから見るとあんまりその辺が見えないんですけど。
とはいえ、決して悲しんで終わりかというと、そういう小説でもないんですよね。
この小説のすごい良いところは、僕が個人的にやっぱり大好きなところって、
この主人公のフランスに訪れる大きな変化っていうのを読者も一緒に追体験していくような、
そこに本書の魅力ってあるのかなと思っていて。
フランスくんってウィーンという都会に出てくるんですけど、そこでの環境の変化ですよね。
仕事もそうだし、恋愛もそうだし、あと世の中の社会情勢の変化っていうのもあったりするんですけど、
結構最初の方って、主人公のフランスって変化に心が追いついていけていない部分があって、
そこでちょっとフロイトと出会って、そのフロイトに悩みを吐き出したりするんですけども。
頼る感じですよね。
そうですよね。自分はどうしたらいいんでしょうかってね。結構フロイトにそういう言葉を投げかけて。
そうして結構最初の方ってフランスの弱さというとあれですけど、
そういうのを一緒に読んでいくと、戸惑いとか悩みとかそういうのを見るんですけど、
でもだんだんフロイトの言葉に導かれてフランスくんって行動していって、結構立派な人間になっていくというか、
本当に自分で何とかしようという人間になっていくんで、そこのプロセスですよね。
その成長過程。
そうですね。成長過程。やっぱりこれを味わえるっていうのが本書のやっぱりすごい大きな魅力だなって思ってますね。
あとフロイトだけじゃなくて、キオスクっていうか駅の近くにある新聞のタバコはまきを売ってるお店で働くんですけど、
その店主のトゥルスニックからもいろいろ学ぶんですけど、ここ結構私好きですね。
あらすじだけ見るとフロイトから学んでるように見えるんですけど、結構この店主からも客のことを覚えとけとか、
そうですよね。
新聞読めとか。
新聞読めとか。
結構いろいろなことを学んで、当たり前だけど働くにあたってもうこのお店で2人しかいないんで、店長から学ぶしかないのはあるんですけど、
でもそこですごく素直に吸収していくフランスは、いい意味ですごく重大っぽくていいなって思いました。
あとお母さんですよね。
お母さんめっちゃ、読んでてこのお母さんめっちゃすごい人やなって思ったんですよね。
ね。何でしょうね。人生経験豊かなのかよくわかんないけど。