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2023-01-23 42:08

第107回 物語がもたらす、ささやかな温もり「大聖堂」レイモンド・カーヴァー著

【今回の紹介本】

 ■『大聖堂』レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳 中央公論新社 

アメリカの短編の名手レイモンド・カーヴァーの代表作「大聖堂」 

この味わい深い短編集の中から「ささやかだけれど、役にたつこと」「大聖堂」の2本をご紹介しています。

 是非お聞きください! 

【番組内で紹介したトピック】

 ■『大聖堂』レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳 中央公論新社 

https://www.chuko.co.jp/tanko/2007/03/403502.html 

【文学ラジオ空飛び猫たちを初めて聞く人向けのnote記事】

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硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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文学ラジオ空飛び猫たち。 アメリカを代表する短編の名手、レイモンド・カーヴァー。
その後に続く作家や翻訳者でもある村上春樹にも大きな影響を与えた。 物語がもたらすささやかな温もり
彼の代表短編集、大聖堂をご紹介します。 どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするポッドキャストです。
お相手は、私小説が好きの回のダイチと羊を巡るカフェのミエの2人でお送りします。 文学のフォローではない2人ですが、東京と京都をつないでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、レイモンドカーバーの大聖堂になります。 村上春樹役で、中央功労審舎から村上春樹翻訳ライブラリーというシリーズで、2007年に出版された本になります。
久々に知名度の高い作家を紹介するという流れになりました。 レイモンドカーバー自体はですね、いつか紹介はするだろうなぁと思っていた作家でして、
私は結構読んではいる方かなと思います。 でも全部じゃないんですけど。
しかもその中でですね、大聖堂といえばカーバーの代表作とも言っていいぐらい素晴らしい短編集なので、今回12本これ入ってるんですけれども、そのうち2本の紹介となります。
すべて素晴らしい作品なので本当は全部ですね、紹介したいんですけれども、もし機会がもてればご紹介したいなと思っております。
ただですね、カーバーに関してそこまで詳しくはないので、詳しい方がですね、今聞いてましたらですね、ちょっとご愛嬌として受け取ってもらいたい部分はあるかなと思いながら、ちょっと紹介させていただきます。
僕はカーバー、昔ちょっと読んだことがあったんですけども、ちゃんと読むのは今回初めてで、実は前々からしっかりカーバーを読んでみたいとは思ってはいたんですね。
大聖堂もちょうど本当にこの1、2ヶ月前に買ったばっかりで、読みたいなと思っていたところだったんで、今回ですね、何か短編集取り上げようかとなった時に、ちょっとカーバーになってですね、自分の中では良いタイミングだなと思いましたし、
あと、今回の2023年の年明けで一番最初に読んだ小説がこのカーバーの大聖堂なんですけども、その時ですね、やっぱり何か文学作品に触れたいというかですね、なんかその小説の世界にちょっと入り込みたいなという思いがあったので、そういう意味ではですね、すごい僕の自分の中ではですね、良いタイミングで読めた本だなと思いましたね。
ちなみに私読むのがですね、2回目かな?で、作品によっては3回目ですね。大聖堂は3回目かな?今回読んだのは。
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結構読めますね。
うん。まあなんか短編ってほら、こうふとした時に読み返すのにすごくいいじゃないですか。やっぱカーバーの短編って多分そういう良さがあるので、ふとした時に読み返るとスッと入ってくる短編だなと思っているので、他にも私、愛について語る時に我々の語ることか、あと、頼むから静かにしてくれ、持ってないんだけど借りて読んだんだっけな。
とかあって、やっぱ頼むから静かにしてくれね。今欲しいんですよね。本棚あると思ったらなくて。
こういう短編はですね、1回読んどくと多分人生のどこかで読み返したいと思う瞬間が来ると思うんで、非常に良い短編集だなと思っております。
じゃあですね、もうおそらく誰もが知っているかもしれないレイモンドカーバーなんですけども、一応著者紹介をさせていただきます。
1938年にオレゴン州で生まれております。1977年刊行の短編集、頼むから静かにしてくれが全米図書省の候補に、83年のこの短編集ですね、大聖堂がですね、全米批評家協会省およびビューティア省の候補になりました。
彼はですね、もうそのあたりで一躍短編の名手として有名になっております。その独特の味わいがある短編作品はアメリカ文学界に衝撃を与え、後世の作家にも大きな影響を与えているとされています。
88年、50歳にして肺癌で亡くなっております。日本へはですね、村上春樹が積極的に紹介しているので、だいぶ知名度高い作家なんではないかなと思っております。
なんか村上春樹がめっちゃ翻訳してるってイメージですよね、カーバーは。 そうですよね、村上春樹との結びつきが強すぎて、カーバー自体はすごい作家だと思うんですけども、
なんかそのどうしても村上春樹のイメージが先行して、なんかすごいなんか、なんていうか、村上春樹っぽいんじゃないかとかですね。なんかそんなイメージはずっとありましたね。
なんかやっぱり要所要所村上春樹感はめっちゃあるもんね。村上春樹が訳してるから当たり前なんだけど。
そうですね、どっちが先でどっちがとかね、その辺はわかんないですけど。
村上春樹好きな人は多分すんなりハマる作家ですよね、間違いなく。
そうでしょうね、やっぱり翻訳の力ももちろんだと思うんですけど、たぶん本当に村上春樹好きな人はもうすごいね、もう本当に味わって読んでいけると思いますね。
明らかに霊夢のカーバーの影響、村上春樹も受けてるからね、絶対ね。 絶対そうですもんね。
ではですね、作品紹介をしていきたいと思います。まずですね、あらすじを引用させていただくと、
僕が電話をかけている場所、ささやかだけれど役に立つこと。他、一級の文学としての深みと品位を備えた粒揃いの名編を収録。
成熟期の風格漂うカーバー最高の短編集と紹介されています。
そうですね、これが一応ウェブから引用したんですが、この程度の文章しかなくて、まあでも本当にここで言われた通り、カーバー最高の短編集であるのは間違いないので、これからちょっと具体的に紹介していきたいと思います。
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まずですね、この作品、短編集ですね、ちょっとあらすじでもあった通り、割と成熟期、いわゆる小説家として体制してきたあたりで書かれている作品なので、非常にバランスが取れた作品が多いです。
まあそのあたりも踏まえながら、ちょっといろいろ紹介していきたいなと思います。じゃあまずですね、最初にいくつかこの作品の魅力を伝えていきたいんですけれども、
まずやはり一番大きいのはですね、このカーバーという短編の名詞が作り出した味わい深い作品を楽しめることだなと思います。
なんとなくカーバーのこの他の短編集に含まれている短編もそうなんですけど、まあもしかしたら人よりは小説を読んでいるかなとはちょっと自負するとして、あのいろんな短編を本当に読んできたなと思ってるんですけれども、
やっぱその中にですね、深く刻み込まれていくものっていうのがいくつかあって、村上春樹の短編とかもそうなんですけど、タイトル出てこなくても大枠のストーリーと読んだ時に感じた強烈な何かみたいのは自分の中に残っていて、
ああこんな感じの小説あったなぁ、すげーよかったなぁって思ってるやつが何個かあるんですよ。で、なんかタイトルを忘れてるからちょっとその作品とか作家と結びついてない時があって、
で、今回ですね、やっぱカーヴァーの短編集を読み返した時に、まあ今回紹介するあのささやかだけど役に立つことっていうのはもう強烈に残っていて、
ああこれあれだって読み返した時にすぐ思い出したし、あとちょっと今回紹介したいんですけど、僕が電話をかけている場所っていう作品がありまして、それもすぐ、あ、もう本当ささやなとこ、あの奥さんになる人の職業とその家族のこととかがバッと出てきたりして、
ああこれ、あの時の作品だってなんか思い出す。で、やっぱりカーヴァーの作品の中にはですね、必ずそれがあって、読んだら確実に残っていくものがあると思います。で、本当なんかこういう小説たちを読むとですね、人生が豊かになっていく気は私はしていて、やっぱりまあ言ってしまえば文学作品なんて読んでも読まなくても人生は続いていくし楽しめるものだなとは思うんですけれども、
文学作品を読んで、自分の中にこう何かあることが残っていくっていうのは、やっぱり自分は非常に喜びを感じるところなので、カーヴァーの作品からは必ずそれが味わえるので、そこはもう本当にお墨付きだなと私は思っています。
そうですね、僕も村上春樹の短編のような、やっぱりあの味わい深さというのは感じると思いましたし、やっぱりその味わい深さという点ではカーヴァーがすごい人物を描き方であったり、
なんていうんですかね、その人物の話の展開というんですかね、なんかそういうのもすごく自然と読んでいると感じてですね、すごくリアリティのある書き方をしているなぁと思いましたし、
そんな、僕は読めているわけではないんですけども、大聖堂とか、ささやかだけど役に立つことだと、最後の方にまさか大聖堂が出てくるとはとかですね、まさかパン屋に行くことになるとはとかですね、
なんかそういうすごいちょっと、音楽だともう天朝というかですね、突然ちょっと舞台が変わるような、なんか小説でも突然、今までの話もすごく良かったんですけども、最後にその舞台を用意していたのかっていうですね、
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ちょっとした驚きがあってですね、この辺りはもう短編ならではだと思うんですけども、すごくそことそれまでの上手い小説とかもマッチしてですね、やっぱりこの最後の落とし方というんですかね、
最後のこの膨らませ方というか落とし方というか、なんかそこを含めて読むと、味わい深さっていうのは今回読んだ作品の中では感じましたね。
そうですね、短編だとカーバーの中ではスパッと終わってしまう作品も多いけれども、今回ちょっと紹介する2編は割と最後膨らんで終わる作品で、それがやっぱり心に残る部分でもあるなと思いますね。
で、ちょっと次お話ししたいのがですね、この作品ですね、なんというか、カーバーの作品共通することなんですけど、結構人生にうまくいかない人たちが出てくる話が多いですね。
で、それは自身の環境のせいだったりもするし、自分が持ってしまっている性質のせいだったりもするし、いや往々なく放り込まれてしまった状況とかもあるかなと思います。
で、この辺りはですね、前ほんとこのラジオでも村上翻訳ライブラリー、実は昔一冊紹介しまして、ポールセロのワールズエンドっていう短編紹介したんですけども、そこと通じるような何かうまくいかない部分っていうのはあるかなとはちょっと思いますね。
そうですよね。確かに何かそのささやかだけど役に立つことだったら、パン屋の主人なんかはもうまさにその典型例だと思いますし、あとはこの主人公の夫婦が、ちょっと子供が事故に遭うんですけども、それによってかなり追い詰められていくところとかもですね、やっぱりその不安焦りっていうところとかですね、抱えて生きていかないといけないとかですね。確かにそういうのがありますしね。
それが多分読み手に共感を生むことも多いのかなとは思いますね。何かうまくいっていない人生っていうのが。
確かにそうですね。他は読んでると何か人ってでも何かそういうことあるよなっていう。例えばコンパートメントっていう作品では、何かその男がその息子に会いに行こうとする話なんですけども、何かその家族の人間関係のところとかも、これももしかすると神一重だったのかもしれないなと思うんですよね。
幸せになれてたかもしれないし、一方でどこかで歯車が狂って、同じ家族で幸せになれた人同士かもしれないのに、何かそうならなかったとかですね。ちょっとした差だと思うんですけど、そういうところでうまくいかないっていうところとかは本当多いなと思いましたね。
そうですね。なんか切ないですよね。悲しいかな。あの読むと多分共感するポイント多いんじゃないかなと思います。で最後はですね、文体文章についてやはりカーヴァーを語る上ではちょっと避けられないポイントだと思ってまして、やっぱり無駄のない文章っていうのがやはりカーヴァーは非常に上手いです。
これが読み手に迫ってくるので、でも大体こう短編上手いって人はこの才能を持っていると思うんですよ。そぎ落とした文章っていう力を持っていると思うんですけど、カーヴァーは結構これが顕著に出てくる作家だと思うので、読んでいて多分展開も早いかもしれないけど、運びもいいのでどんどん読めていけるし、あとですね感情を表現する言葉っていうのはほぼないですね。
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直接的に。でこれがそれをですね、感情なんかは登場人物の行動とか彼らが見ているものとかで伝えてくるので、より深く我々に届くような書き方をしているなと思っています。
多分だいぶいくつか何かで読んだんですけど、やっぱり推考を重ねる作家っぽいので、最初ボリュームあったものから削っていくっていうスタイルを取ってるっぽいですね。
これはやっぱり読むと気持ちの良い文章のタイプですね。もう完全に。読むのがあんまり苦にならなくて、むしろ読んでいるとすごく気持ちよくなってくるような、
村上春樹さんの文章を読んでいるとなりがちなんですけども、それが非常によく現れているなと思いましたね。
じゃあちょっと実際ですね、2本ちょっとご紹介したいと思います。まず1本目が、「ささやかだけど役に立つこと」という手術をご紹介したいと思います。
これは間違いなく名作ですね。多分私初読の時に一番印象に残ったのはこの作品だったと思う、覚えています。
これはですね、母親アンが息子のスコッティの誕生日のためにパン屋でケーキを注文するところから始まります。
ですが息子はですね、誕生日当日、車に引き逃げに遭ってしまいます。
家に帰ってきたスコッティ、息子なんですけれども、最初は何でもなかったんですが、帰宅してちょっとしたらですね、意識を失ってしまって病院へ運ばれます。
父も駆けつけ、治療は1回終わるんですが、なかなか目を覚ましません。
で、医者には特に心配はない、そのうち目を覚まさずと言われているんですが、夫婦は、特に母のアンはですね、不安に支配されていきます。
で、夫婦は病室を離れず、月切りで突き添えます。
朝ですね、父がですね、1時間半ほど家に戻り、細々としたことをすることにします。
で、家に戻ると電話が鳴り響いていました。
電話を取ると、ケーキを取りに来いと言われます。
父は訳がわからず、そして最終的には怒鳴り照らしてしまいます。
で、父が病室に戻っても、依然息子は目が覚めません。
今度はですね、母が家に戻ることにします。
戻るとやっぱり電話が鳴っていて、出るとスコッティのことだと言われます。
訳わからないが、病室にいる息子のことが心配になり、母は病院に電話して、夫と息子のことを大丈夫かどうか話していきます。
で、母が病院に戻ります。
するとですね、追加でいろいろ検査することになったということになり、母はさらに不安になりますが、その時ですね、息子が目を覚まします。
夫婦は声をかけますが、その後すぐ息子はですね、死んでしまいました。
悲しみに暮れ、家に戻るとまた電話がかかってきます。
父が出るが無言でした。
その時、母はようやく電話主がパン屋と気づきます。
夜遅い時間、営業終わっているパン屋を二人は訪ねていきました。
店主はすぐにケーキを頼んだ母だと気づきます。
ケーキはダメになってるけど持っていくかと告げるが、夫婦から息子が死んだことをパン屋は聞かされます。
15:03
するとずっと語り態度だった店主がですね、急に態度を変えて二人にパンを用意します。
何か召し上がらないといけないものを食べることはささやかだけど役に立つことと言います。
夫婦はむさぼるようにパンを食べ、そしてパン屋の話を聞きます。
というところで終わる話なんですけれども、ざっくりとしたもう最後までの大枠でございますね。
もうこれ本当に短い作品の中で、息子の死とかがあったりして結構重い話にもなっていくんですけれども、
最後のやっぱりタイトルの意味が出てくるところですね。
パン屋の店主が何かものを食べることはささやかだけど役に立つことですっていうところがですね、やっぱりすごく良くて、
このパン屋の側の怒りもあっただろうし、夫婦の悲しみみたいなのが解けるような印象があって、
すごくいい小説だなと思って私は読んでましたね。
やっぱすごい名作だと思いましたし、最後に行くまではやっぱり夫婦と子供の話が中心なんですけれども、
最後、やっぱりこのパン屋の主人に結構感情を揺さぶられるところがあって、
僕もそうですね、パン屋の主人がですね、夫婦から子供が亡くなってしまったっていう話を聞いた後、
気の毒ですと言った後に、私はただのつまらんパン屋ですって言って、それ以上の何者でもないって言ってですね、
ちょっとその弁明みたいなことをするんですけども、そこのところのすごい切なさとかっていうのをやっぱり読んでると強烈に感じましたし、
でもその後のパンを差し渡すっていうところとかはね、ちょっとその話自体に温かみも出て、すごく印象的なシーンでしたし。
いいよね、なんかね、匂いを嗅いでみてくださいみたいなところもすごくいいし、こいつは思いのあるレッチなパンですって。
このパン屋のこの人の代わりよっていうところは結構急にガラッと変わったなっていうところはあったんですけども、
やっぱり最後読んで思ったのは、ささやかなことだとは思うんですけど、夫婦にとっても、あとこのパン屋さんですね、パン屋の主人にとっても、
今回のこの出来事、特にこの夫婦と本当にちょっとだけだったと思うんですけど、心が通じ合うようなこの話し合いっていうのができて、
それはなんかこの3人にとってちょっとした救いにはなったのかなとは最後はね、なんか思いましたし。
怒りと悲しみのこの。結構他にもちょっと短いながら印象に残るシーン多いんですけど、
私結構残ったのが、この案が133ページで、このトラブルに巻き込まれているのが息子と自分だけだと思っていたけれども、
この夫のハワードという名前の夫なんですけど、ハワードもやっぱり一緒にいてくれて、そのことになんかふと気づくというか、
これは2人だけのものでなくて夫も含めた3人の問題なんだっていうことを改めて気づくシーンがあるんですけど、
ここ結構なんか上手いなと思ったし、いいなと思ったシーンですね。すごいリアリティある部分だなと思って。
僕も同じとこに付箋を貼っててですね、やっぱりすごい印象に残ったシーンで、確かにリアリティも感じた。
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こういうのを描けるっていうのはやっぱりどうなんですかね。
レイモンドカーヴァーも同じような感覚というか、実際そういうハッとした出来事に遭遇したのか、そういう話を誰かから聞いたのか、
なんか知ってないと描けないことかなとは思いましたね。
そうですよね。そうだと思う。こういう感覚をね。こういうのをちゃんと描けるっていうのがすごいよね。
それを知らないとね、絶対こんなことは描かずに話を進めてしまいますしね、なかなか。
こういうのが多分リアリティ持たせるというところ。短い中でもこういうのを削らずに、しかも描けた上で削らずに残すっていうのがやっぱりすごい才能だなと思いますね。
あとすごい最後まで読んで、すごい良い作品だと思ったんですけども、ただふと振り返った時にこのパン屋の主人のこの嫌がらせですね、
この家に電話をかける、無言電話をかけたりとか、これ実際は結構ひどいなとは思いましたね。
やっぱりそれってね、いやそもそもパン屋の主人がそんなことするかとは思ったんですけども、
これも見方によってはそれだけこのパン屋の主人が自分に対してというか人生に対して投げやりになっているっていう、その現れなのかなと思いましたし、
そんな結構どうしようもないひどい人間の状態になっていた主人が最後のシーンでは目の前にいる夫婦に何か役に立てることとして、
パンをあげてましたし、これは最初はやっぱり振り返って結構この主人、いや現実ではありえないだろうという結構ひどいなと思ったんですけど、
まあちょっとそれは誇張して書かれている部分かなと思って、よく考えるとやっぱりこれはこのパン屋の主人にとっても救いになった話なのかもしれないなとも思いましたね。
なんか私はこのパン屋の行動を結構理解できますけどね、やっぱり自分が注文されたケーキを取りに来ない人がいる、電話番号を知っている、電話番号をかける、怒鳴られるってなったらもうなんかすごい馬鹿にされた気持ちになるじゃないですか、
え、これもしかして注文したけどキャンセルの連絡もないままいらなくなったってことみたいなっていう気持ちも絶対になる。
まあその前に事実確認まで、相手が怒鳴ってるっていうのも、自分がケーキを用意しているパン屋だっていうその認識を持たれているのかっていうだいぶ怪しい会話だったんで。
名乗らないし、パン屋だってね、確かにそうなかったからな。でもやっぱり身の上話を最後出てくるじゃないですか、パン屋の。
そうなるとやっぱりだいぶ屈折してしまった部分はあるんだろうなって思うから、そこを理解するとこの彼の行動っていうのはまあ見えてきたなとは思っていて、
でやっぱそれを恥じる、恥じるっていうか。
まあそうですね、その寂しさを抱えてしまうっていうところですね。
自分の行動を謝罪するというかね、後悔するっていうところはすごくいいなって思いましたね。
21:04
じゃあ次、氷大作の大聖堂。これですね、カセドラルと大聖堂を書いて読ませていますね。
短編集のタイトルとしては大聖堂と読ませてるんですが、中の小説はカセドラルと読ませてますね。
ちょっとじゃああらすじいきます。
ある日ですね、自分の妻が盲人の友人ロバートという人物を家に泊めると言い出すところから始まります。
その盲人はですね、妻と若い頃からの付き合いで、テープに恋を吹き込んで送り合うという交流がずっと続いているという人物でした。
で、盲人は最近妻を病気で亡くしたらしいということがわかります。
主人公である夫はですね、盲人が来ることを心よく思ってはいない。どう扱っていいかわからないからです。
しかし妻が異論を認めない態度であり、不満を態度に表しながらも盲人が来るということを受け入れていきます。
予定通り盲人がやってきます。
夫は結構お酒が好きなので、酒を進めながら3人で飲みながら、その後食事をするんですが、3人はタラフク食べます。
妻がこの盲人のロバートの話ばかりするので、疲れて主人公はテレビを見ることにします。
やがて妻は部屋着に着替えると言って寝室に下がっていきます。
で、ちょっと帰ってくる前のところを見ると、少し寝てしまったのかなというような状況になっていきます。
盲人と2人でテレビを見ながら、ふとタイマーを押すことにします。
盲人にも進めるとですね、乗ってきました。
で、そこで妻が戻ってきて、もう3人でタイマーを押すという状況になりますね。
するともう妻がうとうとと寝てしまいました。
引き続き2人でテレビを見ていると大聖堂が映し出されます。
次々といろんな国の大聖堂が映し出され、ふと主人公は盲人に聞いてみたくなりました。
誰かに大聖堂とはどんなものかと聞かれたら、どんな漢字か掴めていますかと聞きます。
で、盲人はやはり目が見えないので正直わからないと、なので説明してほしいと言い出します。
主人公はですね、それを受けて誠実に説明し始めるんですが、それで伝わる自信が全くありません。
すると盲人が紙に大聖堂を書こうと提案してきます。
2人はですね、大聖堂を書いていきます。
絵にも自信のない主人公でしたが、一生懸命書き続けます。
やがて目を閉じて絵を書き続けるように言われました。
主人公は書き続け、そして目を開けるように言われた時、主人公は目を開けません。
目を閉じていると、家の中にいるのに何かの内側にいるという感覚が彼の中に生まれていたからです。
という話で、あのこれ、今筋で話してみたけど結構わけわかんないかと思ったんですけど、
この盲人と嫌っていた盲人と交流が強制的に始まって、
この盲人のコミュニケーション能力というか、対応の柔らかさみたいなところも間違いなくあるんですけど、
どこか徐々にこの2人が心を通じ合わせていくような瞬間が描かれていって、
主人公が最終的に多分盲人と同じような気持ちになるんですよね。
それがすごく上手い作品で、これ筋だけ追っても全然説明できない不思議な話だなと今思いました。
小説の目的みたいなものって、なかなか見出しづらいと思うんですね。
そうね。
さっきのささやかなっていうのは、まだその夫婦にピンチが、子供が事故にあってしまうという、
24:05
そのピンチの状況でどうしていくかっていう展開はあったんですけど、
今回のは本当に最初は嫌々あった人物と、その後どうなるかっていうところがどこに沿ってっていうのは特になくて、
でもそうですよね、この最後のシーンとかすごい印象的で。
うんうんうんうん。そうなんだよね。
なんか間違いなくいい作品なんだけど、これの良さを語ろうとするのが非常に難しい。
そうですね。ストーリー性とかっていうところではないなとは思ってまして、
ただその人と人の心が振り合う瞬間というか、なんかそういうのをすごく感じ取ることができて、そこはいいなとは思いますし。
どのタイミングでこのちょっと気難しそうな主人公がね、この盲人に心を許したかみたいなのもちょっと分かりにくい部分でもあるし、
丁寧に丁寧に追っていけばここだな、ここだな、ここだな、みたいな出てくると思うんだけど、
でもなんか読んでる時は結構、あ、なんか自然とみたいな空気があって、
そうですよね。
いいなとは思うんだけどね、なかなか説明しにくいなと。
あとですね、このタイトルが大聖堂で、すごいかっこいいタイトルじゃないですか。
そうだよね。
だからどういうふうにこの大聖堂というのが小説に出てくるんだろうと思って気にしながら読んでいたら、全然そんな素振りがなくてですね、
大聖堂と全然関係ないっていう話がずっと続くんですけど、最後の方にですね、テレビを見ていると大聖堂が出てくるんですけども、
これってでも、もしそれが大聖堂じゃなかったらどうなっていたんだろうとか、
大聖堂の意味するところって何だろうとかっていうのはですね、なんかね、ちょっとふと疑問には思いましたね。
なんか大きい建物だったら何でもいいもんね、城とかでもね。
そうですよね。
これなんで大聖堂なんだろう、なんかやっぱり意味があるのかな。
もしかすると、大聖堂を描くっていう、大聖堂だからこの主人公の旦那さんが自分の心に素直になれたというかですね、
これがもうちょっとカッコつけた建物とかですね、お城とかだったらやっぱりちょっと自分の心もカッコつけてしまったりとかですね、
大聖堂とかもしかしたらお寺とか、そういう心を打ち明けれるような何かそういう建物だったのかもしれないなとは、
今考えると。
確かに、そうか、そこか、そうかもね。
まあまあ、そんなことをね、ちょっとふと想像してみたりとか。
うんうんうん、なるほど。
もう一つですね、気になったのが一番最後のシーンなんですけども、
主人公の旦那さんが、「私の目はまだ閉じたままだ。私は自分の家にいるわけだし、頭ではそれはわかっていた。
しかし、自分が何かの内側にいるという感覚がまるでなかった。」
というですね、あのことを語っていて。
だからこの主人公にとって、この一連の大聖堂を描いて、この盲人の人と一緒に。
で、目を閉じるという行為をするわけですけど、だからそれは何を意味していたんだろうとかですね。
だからこの辺りも気にはなりましたね。
27:00
うん、これね。
自分が何かの内側にいるという感覚、そうですね、何の内側なんだろうとかですね。
これでもあれだよね、その後確かにこれはすごいやって言ってるから、
多分盲人の感覚なんだろうね。
目が見えないという感覚を何か、何かしらで持てたんだとは思うんだけどね。
それが内側にいないという感覚なのか。
だから盲人に自分を重ね合わせたのか、もしくはこの盲人が持っている、もうちょっとその、何て言うんですかね、
なんか広がりのある概念に自分を重ね合わせたのかとかですね。
結構ね、この前に答えがあるのかなと思ったけど、ちょっと掴めなかったんだよな、ここは。
一つ思ったのは、やっぱりこれ読んでると、ずっと何か盲人がリードしていて、
ご飯食べるところもそうだし、会話とか、あとこの絵を描いて目を閉じていくっていうところとかも、
やっぱりこの主人公はこの盲人との交流で、盲人に何かを導かれたんだなとは感じましたし、
あとすごいちょっとね、妄想みたいなものが入ると、この旦那さんって奥さんのことをすごい大好きな人だと思うんですけども、
もしかするとこの、なんかその奥さんのことが好きすぎて、なんか他の人間を受け入れられないというか、
ちょっと自分の心に蓋していたところがあったとしたら、それが盲人とのこの交流、
目を閉じるという行為によって、何かその辺りの感覚にも変化が起きたのかもしれないとかですね。
なんかいろんな、ちょっと妄想しようと思ったら、なんかいろいろ考えれるなとは思いました。
そうですね。でもなんかどっちかっていうと、この何だろう、この盲人、すごい奥さんと仲いいじゃないですか。
で、すごい時間が経っても交流が続いていて、何年以上も交流が続いているっていう不思議な人物だなと思っていて、
そういう人ってやっぱり、なんか人の心の中にスッと入ってくるのがうまいのかなと思って、
だからなんかこの主人公からすると、やっぱり心を許すことができた人間っていうのが、結構気持ちが良かったんじゃないかなとはちょっと思います。
シンプルにここは多分、心を許すことができたっていうのがすごく気持ちが良くて、みたいなのは感じる。
ただやっぱりその内側にいるという感覚ではないっていうのはちょっとまだよくわからないなと思って。
これなんか何回読んでもちょっと掴めないとこだなとはちょっと思ってますね。
人ってなんか自分に近いほど嫉妬すると思うんですね。
あーなるほど。
今回最初この盲人と会うまでは、主人公、盲人が家に来るっていうのにちょっと嫉妬はしていたんですけど、
ただやっぱり出会っていくうちに、これはなんか自分の思ってた人とは全然違うとかですね。
なんかその、いろんな物事の捉え方であったり、物事の味わい方であったり。
盲人とは自分は全然違うから逆に嫉妬みたいなところっていうのもなくなっていったのかなと。
それだけは、盲人が相手との距離の詰め方がすごく上手いとかですね。
それももちろんあると思うんですけども。
30:01
確かに。
盲人はなんかね、主人公とかとか、なかなか一般の人とはちょっと違った価値観で生きてそうだなっていう人ですしね。
若干妖精みたいなイメージはありましたね。
そうですね。
だからもしかしたらあれですね、大聖堂の天使なんじゃないかとかちょっと思いましたね。
盲人は。
そこまで、そこまで行く。
そうですそうです。
なるほどね。
もうだいぶ飛躍しますけど。
そうだよね、なんかやっぱそういうことを考えさせられるぐらいのなんか幅のある小説だよね、これね。
そうですね。
ふーん、不思議だし。
この盲人のね、ほんと妙な柔らかさはね、ずっとね、
盲人か、盲人のロバートの妙な柔らかさはね、すごい毎回引っかかる。
なんだこの、あの明るさみたいなのはね。
子供っぽいといえば、子供っぽいし、うん、なんかほんと自分の好きなことをね、好きなだけやるみたいな、だからそうなった。
うんうん、偏屈はないもんね。
そうですね。
うん、すごい細部の話なんですけど、なんか最後にちょっと付け加えるようなこともないのかもしれないけど、ちょっと話しちゃうと。
盲人が大聖堂を描くときに、しっかりとした紙を持ってきてほしい、しっかりとした紙が重要なんだ、的なことを言うじゃないですか。
このしっかりとした紙という表現がね、非常に村上春樹っぽいなと思って。
うん。
村上春樹に出てきそうな表現だなと思って。
ちょっとここ、毎回ね、毎回くすりとしちゃうんだよね、読むとき。
なんか、しっかりとした紙?みたいな。
そうですよね。これもなんか普通の紙ではやっぱダメなんですよ。
なんか、しっかりした紙じゃないと、そう、やっぱりね、二人で描くことはできないっていう。
この辺り、非常に村上春樹っぽいなと思いました。
ちょっとした何か言い回しかもしれないんですけど、本当らしい。
そうですね。
そうですね、らしいですね。
さて、じゃあこんなところにして終わりたいと思います。
で、ちょっとですね、本当はもう時間があればですね、紹介したかったのは、僕が電話かけてる場所とコンパートメントなんですけれども、
ここはこの2編、他も作品すごい良いんですけど、ちょっと私の中で結構印象深く残ってるのはこの2編かなと思ってまして、
僕が電話かけてる場所はですね、ラストがすごく良くて結構感動させる作品で、
逆にあのコンパートメントはですね、もう底なしの孤独に沈んでいくような、非常に辛い話ではある。
けれども、生きていたらきっとこういうこともあるんだろうなって思わせてくれるような作品で、だいぶ印象に残ったので、
もし読まれる方はこの辺り注目していただければなと思います。
僕も僕が電話かけている場所はすごい好きで、もう名作だと思いましたし、
やっぱり良いのが、これも本当にある中の人たちが施設に集まって、先を立たず生活をしてるんですけども、
そこで身の上話を聞いたら、めっちゃ良い話をされて、主人公が続きをどんどん喋ってよって言ってね、
もう一人の人物が結構な恋愛話というか、すごい面白い話をしてくれて、単純に話が面白かったですね。
面白いよね、僕が電話をかけている場所ね。
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すごい良い話を聞かされるんですけど、それが終盤になってくると、今度は主人公もやっぱりある中になるだけあって、
ちょっと心にいろいろ抱えていたものがあったんですけど、今度はそっちに焦点が立って、
主人公が心に抱えていたものをどうしていくかっていうね。
確かに最後の方が良い展開で、すごいこれも名作短編だなとは思いましたね。
名作ですよ。
あとコンパートメントも印象に残りましたし、
これは何ですかね、最初読んでいる話は他の作品とそんなに違わないというかですね、
ある一人の男の話なんですけども、
途中から話が転んでいくところで、男の自分の胸の内というか、移動していく話ではあるんですけども、
移動の最中にいろんなことを思い出したり考えたりしていくうちに、
自分の本当の心が見えてくるというような話で、
これもなかなかね、息子に会いに行く話だと思って最初読んでいたんですけども、
どうやらそうではないというのが途中から見えてきて、
これはなかなかの悲しい、悲しいというか切ないという点ではすごい印象的でした。
人生の悲しみが詰まっている話ですよね、コンパートメントはね。
生きるということ、
これぜひね、ここ、もし読まれる方いたらね、この辺りは注目して読んでもらいたいと本当に私は思いましたね。
これやっぱ面白いなと思ったのは、劇的な大きなことって書かれていなくて、
読んでいても、ちょっと自然にというかですね、本当に些細なことだと思うんですけど、
そういうのでやっぱり歯車というか、家族の形って変わっていくんだっていうのは感じましたね。
ではテーマトークちょっと行きたいんですが、今回はですね、良い短編集とは何か、もしくは印象に残る短編とは何か、
みたいな話をちょっとしてみたいと思います。我々それなりに短編集を読んできているはずなので、
この辺りは一体どう捉えているか、ちょっとざっくり話してみたいなと思います。
で、私はやっぱり切れ味が短編小説は好きで、スパッと終わったり、何か予告なく始まって予告なく終わるような感じとかが好きだし、
あとテーマがやっぱりすごく絞られている、描かれることが絞られている感じもすごく好きなので、
読んでいると、あのスッと入ってきてスッと出てくるような印象を持つ作品たちが好きだなと思っていたんですけど、
でもやっぱカーヴァーのこういうのを読むとですね、この短さの中でぐっと残っていくのがやっぱ好きだなって改めて思いましたね。
そうですよね。いや、どうもわかりますね。
なんかこれはあくまでも一般論ではなくて、もう完全に自分の好きな我々の、自分の中で良いと思う短編っていう話になるんですけども、
僕が思うイメージではですね、やっぱりこのカーヴァーの作品だったら、なんかその視点が一つというかシンプルなんですね。
これが長編だったらですね、いろんな人物の視点が入ったり、いろんな時系列があったりとかすると思うんですけども、
短編なんで、人物の、今回の短編はこの人物のこの語りとか、この出来事とかですね。
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なんかそれがシンプルでわかりやすくはそこにフォーカスされているっていうところが大事なんじゃないかなとはちょっと思っていてですね。
だから僕の中ではその短編だけで、その作品世界って完結しないんじゃないかなと思っていて。
あーなるほど。
結局はその作家が描いているいろんな作品が一つのその世界を作り上げているとしたら、
その一つのパーツで、そのパーツとして中途半端じゃなくて、この一つのパーツとしてすごくシンプルだけどちゃんと丁寧。
カーヴァーだったら、こういう人物のことはすごくなんかね、人物描写が絶妙に描かれているとか、
この出来事に対してなんか人物のいろんな心の変化が現れているとか、そういうのが出ているのが。
確かにそうだね。
僕の好きな短編の形かなとは思いますね。そうです。なんかそういう意味では。
うん。なんで、なんかね、短編でそのオチとかがある話は、それは面白くて好きなんですけども、
個人的に良いなと思うのはやっぱり、広がっていく短編ですかね。
短編によって、その作家の世界観というんですかね。
なんかそれが想像が膨らんでいって、もっと豊かな世界に自分を置けるような、その感覚を持てればという感じですね。
なるほど。
それで言うとあれだな、なんか個人的にはカーヴァっぽいタイプの短編って、今まで紹介してきた中で言うと、
あのさっきちょっと出たけど、ポルセローのワルゼンドとか、
あとジュンヴァラリヒの定伝の夜ね、あの辺りが近くて。
で、おそらくちょっとないタイプだと、ルシアベルリンのソウジフのためのテピキシコとかは、
あの短編集は、あれはなんか断片がすごくあって、その中でルシアベルリンが感じているものを表現しているっていう感じだったから、
ちょっとまた違うアプローチだなと思った。
ルシアベルリンちょっと特殊な気がするんですよ。
なんか世界から一人の人間の中に3つぐらい入っているような感じで、まあそれはすごい面白い。
そうだね、この広がるっていう意味ではね、やっぱり良い短編の本当条件の一つなのかなとは思うね。
まあでもなんかこの、なんだろうな、ルシアベルリンみたいな短編もすごく本当に良くて、なんて言っているのかな、なんかなんだろうね、
カーバーは、なんかやっぱりどうしていこうかみたいのが上手い作家だなとは思う。
なんかちゃんと考えて書いてる。
でも広げた上でどう整理してどう見せていくかみたいなのをちゃんと考えては書いてると思うので、
まあ最初はすげえ感覚的に出てきてるところもあると思うんだけど、でもルシアベルリンみたいなタイプって多分感覚で書いてるから、
そのあたりどうね、こう、あの捉えていいかはちょっとまだないけど、でも自分にとってはどっちも良い短編だなとは思う。
ああでもどっちも世界広げてくれるか。
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そうですね、なんかイメージだったと、なんか五名役のあの歩道橋の魔術師も、あれはまあだいぶちょっとストーリー性はあの強いんですけども、
あれをもうちょっと抽象的にしてしまっても十分、あれはあれですごく塊としてすごく完成されてるんですけども、
もっとそうですね、でももっと抽象的にして連作という形じゃなかったとしてもすごい好きになってたと思いますし。
確かにそうですね。
じゃあ最後、感想とどんな人に読んでもらいたいかお話しして終わりたいと思います。
ちょっと私の方から行きます。言わずと知れた短編の名集、そしてその彼の代表作と言ってもいいような短編集で、
あの再読するとですね、やっぱどれも印象に残っていた作品ばかりだったんで、やっぱ短編って本当すごいなって思います。
なんか不思議だなって思います。
まあちょっと話しましたけど、タイトルや登場人物の名前なんかはすっかり忘れていたとしても、なんか描かれている短編がしっかりと自分の中に残っていて、
読み返すとですね、所得の時の気持ちっていうのをすぐに思い出すことができる不思議な装置だなと思いました。
ちょっと自分の感覚もありながら、今回の作品はですね、間違いのない作品ばかりなので、
なんか短編集、何か読もうかなと思った時は、迷った時はですね、ぜひこの本は選択肢に入れてほしいですだったなと思います。
おそらく読んで後悔はないと思います。
いや確かに今回、読んですごい良かったですし、あとやっぱり村上春樹さんの翻訳というのもあって、すごく気持ちよく読めましたし、
あの人物描写やストーリーの展開も良くて、すごく没頭感のある読書体験ができました。
思ったのはやはりこの文学の世界、作家の持っている世界観ですかね、なんかそういうのにしたりたいなという時にピッタリな作品だと思いました。
そうですね、まぁちょっとそんな感じで、またレイモンドカーヴァーはどっかのタイミングで、この本の他の作品か、もしくは間違う短編集か、ちょっと紹介したいなと思います。
じゃあ次回予告して終わりたいと思います。
次回はですね、リチャード・パワーズの窓辺星をご紹介します。
お楽しみに。
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ではまた来週。 ありがとうございました。
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