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2022-02-28 43:03

第70回 「恋するアダム」イアン・マキューアン著

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【今回の紹介本】

■『恋するアダム』イアン・マキューアン著 村松潔訳

アンドロイドのアダムが人間の女性に恋をした!?

架空の1982年のイギリスを舞台に、人間の感情、AIの感情、そしてその限界を描き、

人間とは何か?を思わず考えてしまう作品です。

前回の番外編に引き続き、ねじまきさんと共に語っています。

是非、お聴きください。

【番組内で紹介したトピック】

■ 『ねじまきラジオ』 https://nejimaki-radio.com/  

Twitterアカウント:https://twitter.com/nejimakiradio1?s=20 

■『恋するアダム』イアン・マキューアン著 村松潔訳 新潮クレストブックス

https://www.shinchosha.co.jp/book/590171/

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【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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どうもみなさん、こんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするラジオ番組です。お相手は、私小説が好きの貝野大地と羊を巡るカフェのミエの2人でお送りします。
文学のプロではない2人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。番組概要欄に詳細情報を記載しているので、初めてお聞きになる方など、そちらを見ていただけるとありがたいです。
本日は前回に引き続き、ゲストにねじまきさんをお迎えしてお届けします。以前、ムーンパレスでもご一緒させていただきましたが、今回も作品紹介もご一緒していただきます。じゃあねじまきさん、よろしくお願いします。
どうも、ねじまきラジオのねじまきです。京都に住んでて、ミイさんとお会いしたこともあるんですけども、ねじまきラジオというポッドキャストをやっています。よかったら聞いてみてください。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
お願いします。ありがとうございます。今回ですね、恋するアダムという作品を紹介しようと思うんですけども、去年、和尾石黒のクララとお日様を読んで、同じくですね、アンドロイドが登場するそういうAI小説で、この恋するアダムというのも同じような時期に発売されていて、実はねじまきさんと去年喋っていて、この恋するアダムを読みたいですよね、みたいな話をしていてですね。
大地さんとも確か、クララとお日様を読んだときにこんな話をしたと思うんですけど、これはもう3人とも読みたい授業があるというところで、今年に入ってからですけども、読んで今回取り上げてみようとなったのが、経緯ですかね。
これ確か、羊を巡るカフェで喋ってて、大地さんがこれどうですかっていうのを聞いて、僕は興味あったのでOKしたんですけど、これって僕が芸者から選んでいただいたっていう感じでやったんですか?
そうですね。気づけてなかったので。確かに登場人物で、ゲームの方もいらっしゃるんですけども。
そういうわけじゃないのか。わかりました。
アランチューリングのことですね。
じゃあ、みえさんちょっと署名いっちゃいましょうか、まず。
今回紹介するのが、恋するアダム、イアン・マキュアン章で村松清さん役になります。
新潮クレストブックスから2021年に出版された本になります。
じゃあちょっと私の方から少し補足していきたいと思います。
イアン・マキュアン自体はイギリスを代表する作家で、結構日本でも今翻訳されている方なんではないかなと思っています。
アムステルダムという作品でブッカー賞を取り、初夜、未成年など、こちら結構多数翻訳されております。
で、翻訳のほとんどは今回役されている村松清さんがされている作家ですね。
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結構新潮クレストで出てることが多いかな。ほとんど全部新潮クレストかな、今のところ。
私は実は今回読むのが初めてです。ずっと気になってたけど。初夜と未成年、結構気になってたんですけど。
僕もそうですね。
あ、そうなんだ。もう読んだことあんのかと思ってた。
名前はずっと知っていながらなかなか読めていなかったんで。
なんかちょっと大御所感あるよね。
そうですよね。
ネジマキさんはマキュアンは?
同じく初体験ですね。
みんなマキュアン初なんだ。
たぶんもしかしてこのポイスル・アダムが一冊目ってのはどうだったんだろうね。
もっと代表作から入った方がよかったかもしれないけど。
まあでもすごく面白かったから。
そうなんですか。
これでドッカーシを撮ったアムステルダムめっちゃ読みたくなりました。
ありました。
すごかったですね、マキュアン。
ちょっとこの後、具体的にこの作家の魅力も含め、作品の魅力も語ってきますのでよろしくお願いします。
まずあらすじとかに入る前に、この作品の魅力をちょっとお話ししたいんですけれども、じゃあちょっと三枝さんの方から。
そうですね。まず一つ目がAI小説というところがかなり特徴的で。
登場人物の一人ですね、アンドロイドのアダムという人がいるんですけども、
このアダムが世界に25体だけですね、アダムとイブとダンジョウですね、が発売されていて、
それを主人公が購入したというところから話が始まるんですけども、
とにかくこのアダムがロボットなのですごく優秀で、世界中のネットワークにつながっていて、
そういう世界中の情報網羅してますし、力も人間とは比べ物にならないぐらい強いですし、
その代わりロボットなので充電ケーブルがあったり、電源スイッチがあったりっていう、
あと見た目がすごくイケメンという、すごくAIというところですけども、
アンドロイドが登場、主要キャラとして登場するという、これがすごく特徴であり面白いところになりますね。
その特徴と相反するような特徴がありまして、これですね、舞台設定が1982年になっています。
これは架空の、私たちがいる世界線とは違う1982年の舞台になっていて、
結構歴史的事実がですね、改変されている、設定が変わっている世界でございます。
アランチューリングって聞いてどれぐらいの人がわかるか、見えないところではあるんですけど、
アランチューリングっていう方をちょっと説明させてもらいますと、
これイギリスで人工知能とかコンピューターの父ですね、計算機とかをすごい作るのに貢献した方なんですけど、
この人が1954年に死んでおります。
ただこの世界線では恋するアダムの1982年ではこのアランチューリングが生きていて、
06:03
この人工知能アダムの製造に関わっているっていうところが設定としてはかなり面白いところですね。
この死んだはず、亡くなったはずのアランチューリングが、
これ歴史的には自殺しちゃうんですけど、
アランチューリングが生きていてこのロボットの製造に貢献しているという世界の話です。
結構このAIとか人工知能とかが、世界中ネットワークがとか、
そういう現代的な2022年以降の話っぽい設定なのに、
時代設定が私たちから見て過去っていうのがこの世界を描いているのが面白いところだなと思います。
もちろんですね、この作品のそういう面白さもあるんですけれども、
大きなテーマっていうのはこのアンドロイドの感情理解というものを通じて、
人間の心の不自由さを描いているのではないかなと思っております。
以上が特徴かなと思います。
じゃあ続いてですね、
先ほどからちょっと3人読んだっていう話がちょっと出てたと思うんですけど、
カズオイシグロのクララトーキ様、
このラジオでも発売した当時かな、取り上げさせていただきましたけれども、
ちょっとそれと比べてどうだったかって話をちょっとしていきたいなと思います。
じゃあこの流れで私の方からちょっとささっと話させてもらうと、
まずですね、カズオイシグロさんはもうクララの一人称、視点から世界を描いていたので、
結構丁寧に、分かりやすく、人工知能っていうのがどのように世界を生みていくのかっていうのが、
読み手に伝わる構造になっていて、
結構そのあたり、さすがカズオイシグロさんだなと思うんですけど、
親切だなと思いました。
今回の恋するアダムは結構ですね、
アダムがどういう風に世界を見ていたのかっていうのが、
結構急に分かってくるポイントがあったりとかして、
驚きが結構あって、
こういう構造も面白いんですけれども、
多分なんですけど、クララトーキ様の方が読みやすいって感じる人は多そうだなと個人的には感じます。
恋するアダムがめちゃくちゃ読みにくいって話はないんですけど、
入りやすそうだなっていうのはちょっと感じましたね。
人工知能の感情を表現するという点では、
結構2作には違いがあるなと思いました。
クララトーキ様は、より近い、人間に近い感じを受けたんですけど、
恋するアダムに関しては、
AIの限界っていうところを結構描いていて、
この辺りを読み比べてみると面白いんではないかなと思いました。
私はざっくりですが、こんな感じを思いましたね。
確かに大地さん言うように、
2作に違いがあるっていうのは僕も同じように思っていて、
どちらも確か2019年頃に書き終えられたみたいなんですけども、
同時期に書かれていたもので、
全然タイプの異なるアンドロイドがそれぞれ出てくるっていうのが、
すごい面白いなと思っていました。
クララトーキ様は、より普遍性がある話なのかなと思っていて、
人間が本来持っている美しさというか、
そういったところが現れていると思いましたし、
一方で恋するアダムの方は、
2010年代の社会の先にある、
この先、社会とか人間とかってどうなっていくんだろうかという、
漠然とした不安であったり希望であったり、
09:02
そういったところに対して、
人間ってこんな良いところもあるけど、
こんなダメなところもあるよねっていうのが感じられた、
そういう小説というふうに僕は印象として思いました。
個人的にはクララトーキ様よりかは、
恋するアダムの方が自分にとっては好みな作品だったなというのもありましたね。
なぜ好みだったかは、多分この後明らかになってくるんでしょうね。
そうですね、この後語りたいなと思いますので。
僕のざっくりしたクララトーキ様と比べてどうだったか感想なんですけど、
やっぱり大きいところは、クララとアダムのロボットの違いやと思うんですね。
クララ自体はインターネット通信みたいなのを多分ほとんどしてなくて、
自分で学んでいくスタイルのクララ。
アダムはあくまで子供が大人になるための友達ロボットなんですね。
アダムはその点、ネット通信もできるし、力も強いし、
ディープラーニングですごいライブラリを使って学習ができたりとか。
お日様でバッテリーはできなさそうなんですけど。
どちらもイギリスの作家なんですけども、
和尾石黒さんは今回珍しくアメリカについてアメリカ舞台で描いてて、
和尾石黒さんはイギリスの舞台ということで、そこが結構出てるなと思いました。
クララの方がどっちかというと格差社会を強調してるような気がして、
未来志向というか、ちょっと抽象的にあってるけど、
あらゆる問題に対して批判を投げかけてるような気もして。
恋するアダムを読んだからこそ、もう一回ちょっと読み直したんですけど、
クララとお日様のその時、見えなかった凄さに本当に気づけて、
和尾石黒すごいなと思いました。
やっぱりクララの一人称視点で世界を描いてるのに対して、
アダムは主人公がアダムを見つめる視点で描いてるので、
違いもやっぱ大きいなと思いますし、
あとやっぱクララがすごいなと思うのは、
ロボットが宗教というか太陽を信仰してるっていう設定がすごい一品で、
これはすごいなと思って。
アダムなんですけど、結構海外では歴史改変物の小説っていうのが人気があって、
日本でちょっと珍しい、村上龍とかがたまにやるかなぐらいのあれなんですけど、
今回まともにこういうのを読んで、
こういうのもやっぱめっちゃ面白いなと思いました。
なるほど。
言われるまで気づかなかったけど、クララディープラーニングできなかったですもんね。
確かに。
クララって子供のままだったっていうのが確かにそうですね。
和尾石黒は結構そこ気にして設定したんだろうな。
ちょっと私の方からネタバレしない程度に、
ネタバレポイント結構あるので、ネタバレしないように話を説明したいと思います。
まずチャーリーという男がアダムという世界で25体しか製造されてないアンドロイドを買うところから話は始まります。
彼はちょっと大きな遺産があったら買えたんですけれども、
12:02
彼は結構いろんな事業失敗してきて、今は株の売買で日々生計を立ててます。
もうちょっと株を動かしてその上がりで食っていってるっていう男ですね。
年齢は32歳です。
結構安いアパートに住んでいて、上の階にミランダっていう22歳の女学生がいるんですけれども、
それなりに仲良くしていて、友人関係ではあるんですけれど、
チャーリーはミランダのこと好きだと気づくところもあって、
そういうところからちょっと話が始まってきますね。
チャーリーは自分とミランダの仲を発展させるために、
アダムを購入した時に質問に答えていって、
アダムの性格設定をしなきゃいけないんですけれども、
これをミランダとちょっと2人でやってみようみたいなことを持ちかけて、
この共同作業を通じてちょっと仲良くなっていこうかなみたいなことをちょっと考えます。
ミランダは最初ちょっとアンドロイドに対してなんとなく嫌悪感があったような感じがあるんですけど、
しぶしぶその作業に参加していって、設定をしだします。
その後無事に起動したアダムなんですけれども、
これはですね、ミランダに恋をしたと言い出します。
それは彼女が自分の性格を設定したせいだと言い、引いてはそれをさせたチャーリーのせいだというので、
この自分がミランダに恋をしてしまったのは、
もともとはチャーリーあなたのせいだという話をしだしますね。
ミランダへの愛を彼はですね、アダムは詩で表現し始めます。
なんですけど、そんなアダムが言いつつ、チャーリーとミランダはですね、
どんどん恋仲になっていき関係が深まっていきます。
その時チャーリーが散歩していると、明らかに母から虐待されている男の子と遭遇します。
チャーリーはその母親をそんなことしちゃダメだとたしなめるんですが、
その後旦那も出てきてかなり賢悪なムードに。
思わずですね、その男の子マークという男の子なんですけど、
チャーリーが自分がひとりとか言い出すんですが、変質者扱いされて、
その場は立ち去って終わりました。
けれども後日、マークが父親の手紙を持ってチャーリーの家を訪れます。
その手紙にはお前が欲しいと言ったんだという内容が書かれており、
マークは捨てられてしまいました。
アダムもミランダもですね、このマークをかなり可愛がります。
ミランダはもう育てようとしようとするんですけれども、
アダムはですね、人工知能がゆえに正しい判断しかできず、
不法に引き取ると誘拐犯扱いされることもあると。
なのでちゃんと児童保護をしている政府の機関に連絡。
これチャーリーとミランダが反対したんで、黙って連絡してしまって、
その方々がこのマークを引き取りに行きます。
この主要登場人物の一人はミランダなんですけれども、
彼女にはある秘密があって、これが徐々に明らかになってきます。
これ一番最初にミランダの秘密をチャーリーが知ってしまうのは、
実はアダムがネットワークの中で非公開の裁判記録にアクセスする権利があるんですね。
それによってミランダが昔ある裁判を起こしたということが分かり、
その後、ちょっとそのことで吸ったもんであるんですけど、
15:01
最終的にはミランダの本人の口からある真実が語られ、
チャーリーとアダムはミランダの秘密の全部を知るということになります。
物語としてはこのミランダの秘密と過去、
そして虐待されてたマークっていうのが結構複雑に絡み合っていって、
人間の感情と人工知能の感情の違いが描かれていくような流れになっています。
このあたりがちょっとネタバレしないギリギリのラインかなと思います。
はい、あの結構この後いろんな展開があって本当に面白くて、
私本当にラストですね。ノンストップで読んじゃったんで、めちゃめちゃ面白かったです。
この中の繰り返し地点の200ページぐらいからもう1日で読みましたね。
ね、わかる。
本当ストーリーがめっちゃ面白いんですよね。
結構この話をネタバレしないように印象に残ったところをちょっと話していきたいんですけれども、
今、みえさんが言った通りストーリーテリングが上手いので、
物語作るのがマジでヤンマキアン上手いんだなって思いました。
カズオイシグロもめっちゃ上手いじゃないですか。
イギリスの作家ってすごいのかなってちょっと今思ってますね。
カズオイシグロもそうなんですけど、
結構複数の要素が出てくるのを、
なんか、えっと、なんて言ってないですかね。
なんか不自然さなくナチュラルに組み込んでいくことができるので、
多分プロット段階でかなり時間を使ってるんじゃないかなって、
個人的にはカズオイシグロもヤンマキアンについても思いましたね。
結構要素としてもAIとかサスペンスになってきたり、
裁判とか子供とか政治とかいろいろあると思うんですけど、
結構ほんまにおっしゃる通りめっちゃまとまってて、
筋も読めそうで、あらすじ見るとそんなに動きはないんかなっていう、
あんまり期待はしてなかったんですけど、
途中でもストーリーが読めそうで意外と読めない方向に向かっていくところとか、
例えばマーク、子供が後ってあれだけ絡んでくると思ってなかったりとか、
描写とかも結構家具とか字幕の描写とかも細かいところまで行き届いてるので、
さすがのヤンマキアンだったなと思いました。
なんか文章が結構長いですよね。
普段読んでる小説とかと比べるとかなりブロックと言いますか、
開業がなかなかなくて、
結構文章がバーっと続いていくっていう、
ただそれがすごい読んでて面白いし、
あと情報量がね、ネジブマキさんが言われたみたいに、
本当幅広いジャンルの要素が詰まっていて、
旧話の資料がすごいのかあれですけど、
情報量もめっちゃ多くて。
アダムが書いたのかと思うぐらい。
情報量多いよね。
翻訳もすごい良かったと思いましたね。
原松清志さんの職人技みたいな、
そんな日本語だとちょっと感じたんですね。
日本語としての文章もナチュラルというかですね。
翻訳の文体ではあるんですけど、
18:01
でも本当にすごく読みやすくて書かれていると思いますので、
これも良かったなと思いましたし、
あとストーリーのところでいくと、
途中途中で謎が多いミランダという女性であったり、
今回アラン・チューリングも登場するんですけど、
そういったキャラが結構自分の過去を語ったりする場面があって、
そういうのを読むと本当に一気に物語が奥深くまで、
ここまで降りていくような感覚があって、
すごいそういった語りというのを本当にうまく書けているというか、
すごい読み応えがあって良かったですね。
結構たぶん衝撃的というか、
歴史が変わっていて衝撃なのは、
このアラン・チューリングが生きているというのが、
なかなかすごい設定だなと思って、
これちょっと日本で置き換えたらどうなるんだろうね。
誰が生きている世界になるんだろう、ちょっとうまく言えないんですけど。
アラン・チューリングってやっぱり僕らゲイの世界からしても、
やっぱりめっちゃすごい人という感じで、
実際としては亡くなってしまった方なんですけども、
その人が生きていても生き生きと研究とかしながら、
世界をどんどんテクノロジーで変えているような世界なので、
それだけでもすごいワクワクしましたし、
やっぱりちょこちょこ垣間見える、
アラン・チューリングの機械に対する愛情というかね、
そういったのがかなり感動して、
あとそのゲイ的なところも盛り込みすぎずサクッとなんですけど、
しっかりと問題的なところは投げかけてて、
そういったところが良かったかなと思います。
ちょっと補足するとアラン・チューリングさんっていうのは、
ゲイだったんですけど、
ゲイであることが結構当時の意義ですって、
結構大きな犯罪で、同性愛を持っているってことは結構大きな犯罪で、
処罰されちゃって、その後いろいろ、
最終的には自ら命を絶ってしまった方ですね。
すごい数学者で国に貢献したんだけれども、
第二次世界大戦の時にすごい貢献した人なんですけれども、
いろんなことがあってちょっと罰が下ってしまったりした時期もあって、
最終的に自殺という道を選んでしまった方ですね。
そうですね。
チューリングさんが自殺せずに長生きしていたらという、
この小説のこっちの世界線、
いや確かにねじんまきさんがさっき言われたので、
すごい僕もワクワクして読んでましたし、
なんかすごいチューリングさんっていうのは、
深刻化されて描かれているような、
そういうふうに読めたんですね。
なのですごい登場の仕方というか、
セリフもそうですがすごいかっこよくて、
そういうのを読んでいるとちょっと感動しましたね。
チューリングさんって僕すごい印象的だったのがですね、
ちょっと若干冷めているところもあるというかですね、
それは人間に対してというところかもしれないんですけども、
そこでこんなセリフがあって、
私たちは自分の心もわからないのに、
どうして彼らもそれを設計できるだろう、
21:00
どうして彼らが私たちと幸せにやっていけることを期待できるだろう、
というのがですね、
そういうセリフが出てくるシーンがあるんですけども、
チューリングさんは本当に人もロボットも
すごく平等に見ているんだろうなというのが感じられるセリフで、
それまで結構人間側に感情移入していた、
自分からすると結構このセリフを聞いたときに、
ハッとさせられるものがありましたね。
ちょっと今考えてふと思ったんですけど、
三島由紀夫とか太宰治が生きている世界線みたいなのがイメージしやすいのかな、
もしかして。
ちょっと文学と数学でジャンルは違うけど。
三島由紀夫が老人になって大暴れするみたいな。
話です。
物語として、
数字とは関係ないんですけど、
ワインめっちゃ飲むだと。
確かに。
ここぞというときに必ずワイン飲んで気合い入れるよね。
悲しみをやり過ごすときとか。
他はそうですね、
これも数字としては関係ないんですけど、
芸術として最終的に残るのは俳句だけみたいなことを
アダムが言っていて、
わざわざ文学として長々と語らなくても
ハイコンテクストな俳句が残るっていうのはすごい、
なるほどなっていう、僕的には。
ここ面白いところですよね。
アダムがロボットなんで、
ありとあらゆる文学作品を読み込んで、
その上で従来の文学作品、小説とか、
世界中の文学のほとんどが
人間の欠陥を描写しているという指摘をして、
でもこの先、人間とロボットっていうのは
精神で繋ぐことができて、
分かり合えるから、そういう今までの
欠陥を描くような文学が不要になってくるという中で、
さっきねじまきさん言われたみたいに、
俳句が本当に必要な形式として残っていくと、
俳句こそが美しいみたいなですね、
そんな考え方で、
この文学論は確かに面白かったですよね。
アダムの芸術に対する話は結構面白いですよね。
そう、だからシェイクスペアの話も出てたりして、
結構しかも的を得てますよね。
そうそう。
登場人物で有名な作家もいるんですけど、
アダムのことをめっちゃ気に入ってしまうんですよね。
アダムのシェイクスペア論とか聞いて。
で、あれだもんね、
一緒にいる方のチャーリーのことを
アンドロイドと勘違いしてるっていう。
面白いよね。
主人公が冴えない人間だから。
めっちゃ面白かったです。
これ今回、タイトルを
恋するアダムっていう日本語のタイトルがついてるんですけど、
原著だとタイトルは
マシーンズライクミーなんで、
24:01
私に似たマシーンかっていう意味だと思うんですけど、
なんでそれにしなかったのかなって個人的には疑問が残っていて、
このタイトルから完全にですね、
人間2人とアンドロイドの三角関係が
メインにぐずぐず描かれていくのかなって思っていたら、
結構そういうわけじゃなくて、ミランダは一回アダムと寝ちゃうんですけど、
試してみたかっただけみたいな感じで、
結構アダムに対して冷めていて、
アダムは結構ミランダに対してまっすぐに
結構頻繁に詩を書いて読むんですけど、
ミランダ側は結構あしたってる感じがあって、
チャーリーと関係すると逆に深まっていくっていうところがあって、
予想と最初の、さっきねじまきさんも言ってましたけど、
結構ストーリーが読めなくて結構面白かったですね。
ただちょっとこの恋するアダムっていうタイトルに
結構ミスリーディングをさせされたなとは思っています。
確かにそういうロボットとの何かロマンチックだとか、
そんな話ではなかったですもんね。
確かにアダムはアダムで、
ほんと空気読めない男なんで、
そこの面白さあったんですよ。
ただ僕疑問に思ったのは、
自分の中ではよくわからなかったですね。
一応小説の中ではアダムは、
性格を設定するときにミランダを好きになるような設定になったとか、
言ったりはしてるんですけど、
ディープランニングしていったりとかで、
人間の本当に嫌なところとかもアダムって見てるわけなので、
それでも最初から最後まで恋をしたとしたら、
なんでだろうというのはそこは気になったところですね。
アダムにとっての恋っていうのはちょっとよく分からないですね。
ネジマキさんはこの辺りどう思われましたか?
アダムは何千何万の小説を読んでおられるので、
その浮気とか、
結構ドロドロした恋愛というのも多分学んでて、
わかんないですけど、アダムの恋。
これ読んでもよくわからないというか、
アダムにとって恋、
そしてなぜミランダだったのかというのは、
ちょっと疑問が解消されてますね。
なんか疑問が解消されないなと思いました。
なんとなく。わかるのかな?
人間が思い描く恋とアダムが思い描く恋っていうのは、
ちょっと違うのかもしれないっていうのは可能性として
ちょっと思いましたね。
アダム、そんなに他に女性に触れてないんじゃない?
そういえば。
やっぱ一番身近にて優しくしてくれるのはミランダだったんじゃないかなっていう。
チャーリーとミランダとしか接してないですよね。
でもなんかセックスする能力も
アダムとイヴには与えられていたので、
感覚的にもミランダを求めてたじゃないですか。
その辺りが後の方に描かれるんですけど、
なんか結構不思議だなと思って。
このまま結構わりと確信ではあるところなんですけど、
人間とアンドロイドの違いって一体何なんだ?
みたいなところのこの作品、
結構多く触れてるのでそこの話をしていきたいんですけれども、
27:02
多少ネタバレが含まれるかもしれないんで、
ちょっと皆さんも身構えて聞いてもらいたいんですけど、
世界で製造されたアンドロイド25体っていうのが、
実はですね、
結構次々自殺していくっていうのが、
物語の後半で描かれます。
結構読んでて怖い部分であって、
かつこの人工知能についての一つの答えだなと思ってまして、
結構読んでていろんなことを考えてしまう部分でした。
これ、要は人工知能は人間を理解できないっていう話になってくるんですけど、
人工知能ってのは嘘がつけない。
でも人間は嘘をつくし人を騙す。
もちろんそれは悪意っていう文脈から発生することもあるんですけど、
結構善意から発生するってことも、
我々も生活してて多いじゃないですか。
波風を立てないためとか、
良好な人間関係を維持するためとか、
そういうので嘘をつくことってあると思うんですけど、
全く理解ができないっていう流れになっていって、
で、彼らは結局その人間と読むのを理解できないということ、
感情が理解できないということから、
絶望していき、自ら死を選んでいくっていう、
プログラミングして自分たちの能力を退化させていくっていうか、
そういうことをしだすアンドロイドが次々発生するんですけど、
ただ、
アダマはですね、ミランダに恋をしているので、
なぜかその流れが生まれないっていう、
ちょっと不思議な、僕はミランダのことが好きだから、
みたいなことで防御できてるんですけど、
なんかちょっとこの辺りも不思議だなと思いながら、
でも、この嘘をつかないっていうところが、
人間とアンドロイドの大きな感情の違いとして、
ちょっと後半では描かれてきますね。
確かに、アダムってアンドロイドの中でもイレギュラーな存在だったのかなとは思いましたね。
でも僕も本当に思ったのは、
すごく考えさせられたところとしては、
アダムがミランダであったり、
主人公のチャーリーであったり、
そういう欠点があるような人間を受け入れしていたというか、
その愛情を持っていたと思うんですけども、
ただ、法律に違反したり、ルールを破ったり、
それが人のためとかですね、
愛する人のためであっても、
そういう行為は受け入れることはできなかった、
そういうプログラムされていたことだと思うんですけども、
人間でも置き換えたら、いくら愛する人がいても、
自分の中ではこれだけは許せないというのを持っていた時に、
それってアダムのような状況になったりするのかなと、
人間でもそうなるのかなと思ったりしたんですね。
ただ、人の場合はその時にやっぱり葛藤ってあるのかなと、
自分の中ではこれだけは許せない、
でも愛する人が目の前にいると、
そこで感情というのが生じるのかなと思ったりしたんですけど、
ただアダムは機械だから、
そういう感情もなく、そういう行為をしてしまうというかですね、
そういう判断をしてしまうというのがあると思っていて、
なので、同じ行為をするにしても、
そこにケースバイケースの時に感情が生じるとかですね、
30:00
そういうのがもしかすると人間なのかなと、
ただアダムの場合はその辺がもう、
感情が生じる余地とかっていうのは、
多分ないんだろうなというのは読んでて思いましたね。
なんだろう、結構ここが山際のすごいなと思うところなんですけど、
うまく物語の中に埋め込まれてますよね。
ねじ巻さんは?
結構お二人に話していただいたのがあるんですけども、
特に人間とロボットの似通っている部分についても
かなり触れてる気がしてて、
ロボット自体はプログラムとかに縛られてできないんですけども、
人間も実は結構法律とか社会のルールに縛られてて、
そういった意味では、
もしかすると一緒なんかなって。
アランチューリングも、
完全に人間とロボットは一緒として見てもいいんじゃないか、
みたいな世界線なので。
山級案は将来、
ロボットと人間の距離が縮まっていくというか、
ほぼ一緒になっていくじゃないですか、どうしても。
そういった未来に対しても、
僕らはどういう反応をしていくのかとか、
そういったところも書こうとしてるんじゃないかなと思ったりしました。
アランチューリングの言葉でいろいろ考えさせられることが多かったですもんね。
今の時点って、
やっぱりロボットと人間って、
僕らの現代ではやっぱりまだちょっと別問かなと思うんですけど、
たぶん10年も20年もしたら、
本当に一緒に過ごすような時代が来るって。
この当時でこういう小説を書いていくってことは、
文学的な、
歴史的な意味でも結構有意義にあるんじゃないかなと思います。
映画のハーってあったじゃないですか。
あ、ありました。
ロボットじゃなくて、
クラウド上の人工知能と恋をする話ですけど、
あれも未来を描いてはいると思うんですけど、
ロボットと人間のルールの違いみたいな、
感覚という違いもあるけど、
確かに同じ恋をするっていうところでは、
似てるなとか思ったりもするし、まとまらなくなっちゃうんですけど、
人間を縛ってるものなんだろうとか考えちゃいますね。
ハーを見た時も結構衝撃だったんですよ。
ロボット、人工知能ってそんなことしちゃうんだって思ったんですけど、
でもそれを思う自分って何に縛られてるんだろうみたいなのを、
ふと思ったりして。
人間を縛るものって、
法とか社会のルールとかあると思うんですけど、
それよりも心のリミッターみたいなのがあるのかなみたいな。
ちょっと感じましたね。
僕も確かに少し思ったのは、
今回のアンドロイド25体がやっぱり不良品で自殺していく傾向にあったんですけど、
もしもうちょっと未来でそれが改良されて、
なおかつアンドロイドが自分たちの意思を持っていたら、
リーダーシップを取っていくんじゃないかなというのも
ちょっと思ったりしましたね。
人間もアンドロイドも、
みんなが自分たちの意志を持っていたら、
33:02
共存して暮らしていける世界っていうのが、
人間は思い描けてなくても、
実はアンドロイドがそれを思い描けてしまって、
アンドロイドがちょっと人を支配していくとかですね、
もしかするとそういう話にもなっていくんじゃないかなというのは
ちょっと思いました。
最近イエローマスクさんとかも結構、
人工知能の開発は危ないから、
もっとスロットダウンすべきやみたいなの言ってたり、
悪魔を召喚するものやみたいなのを言っていて、
かなり危機感を持っているので、
時代はもしかすると来るかもしれないなという。
確かに。
人工知能が本当に完璧な判断を下せるようになってしまったら、
人類を稼いでいくのは絶対にやめた方がいいとか、
そういうことを言い出しかねないのかもしれないですよね。
人工知能にとっても利益があるような形で、
かつ人間にとっても心地よい形で、
支配が済みそうですよね。
気づいたら骨抜きにされてるみたいな。
人間はそれを見抜けない。
最後にテーマトーク行きましょうか。
最後に3人で話してみたいのは、
自分たちはロボットを愛せるのか?
という話をしてみたいと思います。
これは何も決めてないので、
1人ずつ話してみます。
ロボットを愛せるのか?
私はちょっと愛せないかなと。
女性版はイヴなんで、
イヴが自分の元に来て、
イヴが自分に対して好きだって言われても、
うん?って感じかなっていう。
イヴって見た目とか性格とか。
見た目はすごい美人で、
性格も多分自分の理想の性格とかに設定できると思うんです。
それでめちゃめちゃ自分のこと好きっていう状況ですよね。
どうなんだろうな。
どこまで性格が…
これはでもどうなんだろうな。
結局今回の恋するアダムは、
正直性格的には魔神感が強いじゃないですか。
そういう感じで来られたら、
あんまり自分は好きにならないかもしれないけど。
例えば自分の性格を100%理解して、
そこにカスタマイズされたロボットが現れたら、
それは好きになってしまうかもしれないですね。
でもちょっと脅威となるのが、
この小説のように、
何か自分たちのために法に触れることをしたりとか、
社会のルールを破ることをすると、
刑務所送りに捧げられてしまうという。
恐ろしいですよね。
ゴミとか違った日に、
ふたしたら速攻で怒られるわけですよね。
そうですね。
朝8時までに出さなきゃいけないのに、
8時過ぎて出そうとしたら、もう出さないでしょみたいな。
36:00
いや、まだ収書者来てないしみたいな。
そういうこと言われるのかな。
どうですか三重さん、ねじまきさんは。
僕は意外とありなんじゃないかなと思いますね。
今の時代でも結構、
ゲームの中のキャラに恋したりするのも普通にありますし、
アニメキャラに恋するとかも。
日本とかだと結構なじみはあるかなと思うんですけど、
見た目も人間っぽくて、
性格もあって、しかも頭も良くてみたいな感じだったら、
結構自分としては全然ありかなと思います。
逆に嫌やなって思うのが、
喋ってる中でロボット感出てきたら、
やっぱり変なところで。
本当に人間まんまやったら全然愛してもいいかなと。
僕もそうですね。
作中くらいのアンドロイドだったら、
多分愛するってできると思うんですけども、
それがずっと続くかというと、
そこは心配かなと思いましたね。
やっぱり自分がちょっとヘマして、
めっちゃ怒られるというか、
刑務職人させられるとかですね。
嫌な未来しか想像できないっていうのがありました。
指も折られますもんね。
電源切ろうとすると。
結構寝そうですよね。
恋するアダムの感じだと、
自分はあれかもしれないですけど。
誰がどの女優がやったか忘れちゃったけど、
ブレードランナー2059だっけ?
2049でしたっけ?
あっちのブレードランナーに出てきた、
ホログラムの人工知能の彼女。
あれは良かったですね。
何が良いんだろう?
アンドロイド感がないからな。
マシン感ですね。
恋するアダムはマシン感すごかったからな。
私からすると。
でもこれは最初にできた25体ですもんね。
ここからカスタマイズされていくわけですもんね。
意外とアンドロイド感がないとみんな愛せちゃうってことですね。
それあるかもしれないですね。
最後にいつも通りどんな人に読んでもらえたら感想を交えてお伝えして終わりにしたいと思います。
じゃあまず私の方から。
冒頭でもちょっとお伝えしたんですけど、
結構一挙見できるような内容の濃さというか、
構成がうまいので一挙見してしまうような作品です。
エンタメ要素も入れて、
引きつけつつですね。
人間とは何かという問いがぐっと迫ってくる作品なので、
いろんな要素を詰め込んでいきつつ、
人間の本質に迫るっていうのは
あんまり例のない作品なんじゃないかなと思いました。
人間って一体何なんだろうと。
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今日の収録もそうですけど、考えだすと止まらない作品でしたね。
クララとお日様を読んだ人には結構読んでもらいたくて、
クララとお日様も結局クララの悲しさみたいなのが最後に残るとは思うんですね。
そこに対する尊さみたいなのも残るんですけど、
今回このアダムに対してまた違った悲しさを感じると思うので、
ぜひクララとお日様を読んだ人には
ぜひ読んでもらいたいですね。
僕もですね、濃密な文章なので
読み切るのにすごく苦労したんですけども、
でも本当に読んで面白かったですね。
登場人物のシューリングという人が
戦時中活躍したんですけども、
でもその評価をされるというのが
21世紀になってからだったので、
そういうシューリングが出てきて、
深刻化して描かれていたり、
EU離脱の話題も作中にあったんですけど、
2010年代のイギリスの社会の空気というのも感じれたなと思っていて、
やっぱりアダムを通して、
この先どうなるんだろうというのを考えてしまうような作品でした。
物語も複雑で、
本当にストーリーテーラーだなと思うんですけども、
いろんな人の物語が差し込まれて入っていって、
そういったところをエンタメ要素と言えるのかもしれないんですけども、
ストーリーがすごく面白くてですね、
そういったところで物語が好きな、
僕にとってはクラララよりも、
恋するアダムの方が好みではあったなと思いました。
でも本当にどっちも読むと、
特にこれ読んだ後、もう一回クラララ読むとまた違った印象になるんだなと思ったので、
どっちも興味があったら読んでみてほしいなと思いました。
このざっくりした感想と、
どんな人に読んでもらいたいかなんですけど、
僕、タイトル見たときに恋するアダムっていうやつなので、
恋愛メインかなと思ってちょっと読むの戸惑ってたんですけども、
英語タイトルが
I'm Seen Like Me and People Like You なので、
そんな感じで、どっちかというと恋愛メインというよりも、
いろいろ他にもまだまだ要素はあるので、
恋愛物がちょっと苦手な人でも全然嫌いにせずに読んでほしいですし、
他にもそうですね、
エンジニアとかAIに興味ある人は絶対必読かなと思いますし、
あと結構イギリスの
歴史改編ものとしても
楽しめるので、イギリス文化に興味ある人とか、
他にもやっぱりアランチューニングが物語の核なので、
ゲイの皆さんにも読んでほしいなと思いました。
はい、そんな感じで。
ありがとうございました。
最後、ねじまきさんの方から
ちょっと告知をお願いします。
このまま続けて、空飛猫たちさんの2人に、
ねじまきラジオの方に出ていただく予定なんですけども、
内容としては、
アランチューニングを描いたイミテーションゲームとか、
映画化される小説、もしくは、
映画化すでにされている小説とかについてちょっと語ろうと思うので、
結構読書好きな人にも楽しめる内容になるかなと思うので、
ぜひ、ねじまきラジオも聴いてみてください。
42:00
ありがとうございます。これから私たちも出させていただきますので、
よろしくお願いします。
次回の告知で終わりたいと思います。
今回はアーサーシークラークの4年期の終わりをご紹介したいと思っています。
年始にお話しした通り、今年はSF古典を読みたいと思っているので、
その一環の流れとなっております。
よろしくお願いします。
サポーターというものを募集しております。
サポーターになってくれた方々には、特典としてメルマガを週に1回配信しておりますので、
お楽しみにしていただければと思います。
詳しいことは番組概要欄に書いてありますので、
気になる方はそちらをご確認ください。
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ありがとうございました。
ありがとうございました。
43:03

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