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2022-05-09 32:57

番外編 第21回 今年も予想的中なるか!?「日本翻訳大賞予想とマーダーボットを語る」

spotify

番外編となり作品紹介のない回になっております。

昨年に続き、今年も日本翻訳大賞最終候補作から受賞予想をしました。

昨年はダイチとミエどちらも予想的中だったので、今年も再現を狙っています。

5月中旬に受賞作が発表されるので、その前にラジオで予想を聴いてみてください!


【番組内で紹介したトピック】

■日本翻訳大賞

https://besttranslationaward.wordpress.com/

■ 「地上で僕らはつかの間きらめく」オーシャン・ヴォン著 木原義彦訳 新潮クレストブックス

https://www.shinchosha.co.jp/book/590173/  

■「星の時」クラリッセ・リスペクトル著 福嶋伸洋訳 河出書房新社

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208190/

■「赤い魚の夫婦」グアダルーペ・ネッテル著 宇野和美訳 現代書館

http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-5905-8.htm 

■「パッセンジャー」リサ・ラッツ著 杉山直子訳 小鳥遊書房

https://www.tkns-shobou.co.jp/books/view/359

■「詩人キム・ソヨン 一文字の辞典」キム・ソヨン著 リサ・ラッツ、杉山直子訳 クオン

http://cuon.jp/info/1647

■「マーダーボット・ダイアリー 逃亡テレメトリー」マーサ・ウェルズ著 中原尚哉訳 東京創元文庫

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488780043


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【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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文学ラジオ空飛び猫たち どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするラジオ番組です。お相手は、私小説が好きな岡井のダイチと羊を巡るカフェのミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、東京都と京都を繋いでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。番組概要欄に詳細情報を記載しているので、初めてお聞きになる方などそちらを見ていただけるとありがたいです。
本日は番外編となっておりまして、作品紹介のない回になっております。早速なんですけど、今日は日本翻訳大賞についてガッツリ話したいと思ってますのでよろしくお願いします。
そもそも日本翻訳大賞ってなんだっていう人もいらっしゃるかと思うので、改めてまた説明をさせていただきますと、2021年に発売された翻訳本の中から一般読者推薦、先行委員選定があり、最も優れた翻訳作品に与えられる賞となっております。
こちらですね、赤い魚の夫婦とパッセンジャーの紹介会の時に、私、翻訳者に与えられる賞と申しておりましたが、訂正させてください。翻訳作品に与えられる賞でした。
こちらはですね、ノミネートされた作品のクオリティがすごく高いので、ノミネート作品を読めば必ず名作に出会える賞となってます。
本当これは年に1回の翻訳本好きのお祭りだと思ってまして、大賞受賞はですね、5月中旬に発表予定となっております。
今回は我々もですね、最終候補5作を先週の主人キムソヨン一文字の時点で全部紹介し終えましたので、今日はその振り返りとですね、最後どれが取るんだっていう我々なりの予想をしてみたいと思っております。
今年も無事に大賞予測までこぎつけられましたね。
去年あれだもんね、アコーディオン弾きの息子をゴールデンウィークで読んだんだけど、今年はそこまでね、すでに2作は読んでる段階で最終候補5作が発表されたから、そういう意味ではちょっと楽だったね。
そうですね、やっぱりその前年までの種まきがほんと大事なんだなって実感しましたね。
特にこれに向けてやってるわけじゃないけど、確かにね、今回地上で僕ら束の間きらめくは全く意識もなく、これ読みたいってやって読んだやつが最終候補入ってるから、こういうのはやっぱ嬉しいよね。
そういうのはあると確かに。やっぱり昨年最終候補5作っていうのを読んだ時にすごいどの作品も良くてですね、
それがやっぱりあったので、今年も翻訳大賞の最終候補5作を読もうっていうのをですね、昨年の段階から第一さんとは考えていて、それでなんとか読み終えれたので、これからまずは振り返りというところですかね。
03:13
じゃあちょっとラジオで紹介した順番にどういう作品がのみ出されていたか、ちょっと振り返りたいと思います。
一番最初に我々が紹介したのは、もうこれ去年の12月配信だったかな、に紹介した地上で僕らは束の間きらめくオーシャンボンチョ、木原義彦さん役の、これ新潮クレストボックスのやつですね。もうまあこれのみ出されるよねっていう名作なんですけど。
そうですね、なんか昨年読んだ小説の中でもすごいね、本当にめっちゃ良かったんで、それをやっぱり翻訳、すごい詩的な文章ですね、そのポエムの詩ですけど、詩的な文章がたくさんね、もう出てくるんで、そういうのを翻訳して日本の読者が読んでも楽しめるっていうところがやっぱすごかったのかなって思いましたね。
これはちょっと感動しましたし、すごくやっぱり文学ど真ん中だし、切なくなるような、なんか痛くなるようなそんな話だったんで、すごくいい小説だったなと思います。
ただ、木原義彦さんは、これまあそう、翻訳者に与えられる賞ではないとはいえ、過去にですね、JRっていうウィリアム・ギャレスの本で受賞作を翻訳してますので、ちょっとここはどうなんだろうってちょっと思いながら、まだ同じ翻訳者の方が翻訳された作品は受賞したことがないので、ちょっとここはどうなんでしょうね。
じゃあ初の複数回受賞がかかってるっていうことなんですね。
去年も金子奈美さんがノミネートされていて、公認を引き取る息子も、ちょっとどうなるんだろうと思ってたけど、そこはちょっと外されてたのかどうかわからないけど、まあちょっとね、まだ誰も、まだ8回しかないからあれなんですけど、その2度受賞っていうのはないですね。
次が星の時ですね。クラリス・ディスペクトル、福島信弘さんか、訳した、顔で処方針書のやつですね。これは、なんかちょっとどう、すごい良かったんだけど、不思議な話でしたね。
そうですね、なんかすごい視点が面白い本ですね。なんか作家、登場人物の作家が書いてる物語を読むという、なかなかの面白い本でしたけど。
正直、言語がブラジルってことはポルトガル語なのか、それとも英語で書いてるのかな。
あ、でもポルトガル語っぽい。
そうですね。原文ポルトガルで英訳を適宜参照して訳してますね。
ちょっとこれは何とも言えない本だったんで、訳は間違いなく上手いんだろうなっていうのは、読みやすかったんで、結構我々の感覚からちょっと離れてると困りそうな本だったんで、ちょっと読みやすさはあったんで、
06:01
相当訳は上手いんだろうなと思いますが、少し何とも言えないところがあるなとちょっと思ってましたね、私は。
そうですね。確かに読むとシンプルに書かれているので、そこのところでちょっとすごい役だと思うんですけども、
そこのすごさっていうところをなかなか一般の人が感じ、僕はなかなか感じ取るのが難しかったんで。
作品としてはクオリティめちゃめちゃ高いなと思います。
でもこの役のすごさっていうのが確かにちょっとわからなかったなっていうのは、多分すごいと思うんですけど、なんか地上で僕らは束の間きらめくっていうのはわかりやすくすごかったんで、
それと比べちゃうとちょっと星の時っていうのは読みやすかったけど、なんかどういうすごさがあるのかなみたいのはちょっと読めないところではある。
まあでもそうですね。次が赤い魚の夫婦、グアダルーペネッテルさんが書いていて、宇野一美さんが役していますね。現代書館から出てます。
これは話がめちゃくちゃ面白かった。役に振られないっていうあれだけど。
そうですね。作品のクオリティが高かったですね。
これは個人的には翻訳、なんかすごい難しそうだなと思いましたね。
この生き物がちょっとモチーフになっている物語、短編集なんですけども、だんだんその人間と生き物が何というかその重なり合うような感覚の作品で、
それってすごくはっきりはしていなくて、なんかモヤモヤしているところでだんだん重なっていくっていうところがあると思うので、
この感覚的なところを日本語でも読めるようにしているっていうところが何かあるかもしれないなとは思いましたね。
確かに。多分日本人の感覚に寄せて書いてくれてるよね。役してくれてるよね。
うん。
それはすごく感じるな。だから多分すごい役なんだなっていうのは。
あと個人的にはこれ、グアダ・ルーペ・ネッテルさんの書籍は多分日本で初めて出たと思うので、
この作家を日本に紹介してくれたというところでも、ちょっと感動はしている一作ですね。
うん、確かに。
パッセンジャーか、レスラッチさんが書いて、杉山直子さん役の高梨書房だっけ。
そうですね。
どうですか、これは。
唯一のミステリーというエンタメ作品が最終候補に残っていて、これもでも難しいですね。
日本語の文章としてはすごくシンプルに書かれていると思うので、すごく読みやすい作品だったんですけども、
じゃあ翻訳としてどこがすごいのかとなるとですね、これもなかなかわかりづらいところがあったんですけども、
ただ一つ思うのはアメリカの舞台で結構逃亡生活を描いている作品なんですけども、
なんかその現地の固有の名詞と言いますか、使われる言葉であったりっていうのが、
もしかすると日本人、この翻訳の際にかなり読みやすく工夫されているのかもしれないなというのはですね、
09:05
ちょっと推測ですけど思いましたね。
おそらくこのパッセンジャーは一挙見させるというか、途切れなく読ませるミステリー作品ではあったと思うので、
それを実現するために何か工夫がされている可能性はあるなとは思いましたね。
それを選考員の方たちは評価して最終候補に入れているのかもしれないと思っていますが、
でもいずれにしろこれ私の三重さんの完全な推測、もしくは妄想の可能性があるかわからないね。
これはちょっとどういう理由で入ってきているか気になりますね。
そうですね。でも確かに作中に出てくる、アメリカの酒場をアナとクラっていう漢字で書いてるんですね。
これはもうおそらくですけども、あえて漢字正規で日本語の名前にしたと思うので、
その辺もね、もしかするとストレートに訳すとなかなかイメージしづらい部分を日本の人に結構寄せたような、そういう翻訳のところなのかなと思ったりはしましたね。
これはちょっとなぜ最終候補になったかっていう理由、
たぶん例年通りであれば、スタンドFMっていう音声配信サービスで受賞式の模様というか、
受賞式じゃないか、発表か、発表があるんで、そこでワーってなると思うんですけど、
その時には発表前になぜ飲み出されたかって話とか、選考員がどういうところを評価したかみたいな話が聞けるはずなので、
それをちょっとパッセンジャーはめちゃめちゃ楽しみにしてますね。
で、最後が主人キムソヨン、一文字の辞典、キムソヨンが書いていて、
今日信子さん官役の一文字辞典翻訳委員会が訳したという、クオンから出てる本ですね。
韓国の本ですね。これが、なんていうか、すごかったね。
そうですね。これも分かりやすくすごいなって思える本でしたね。
やっぱね、これ言葉の定義の本なので、やっぱり少しでも意味が違ってしまうと、
違う響き方を読み手に与えてしまうので、そこを多分慎重に訳された本だったなとは思うので、なかなか素晴らしい本でした。
しかも、一文字辞典翻訳委員会の方含めては8名で翻訳されているので、
それもすごいですね。プロジェクトとしてチームで取り組まれて、このクオリティの翻訳本を出されるっていうところとかもね。
ちょっとかっこいいよね。というところで、あとちょっと思ったのがこれ。
日本翻訳大賞のルールとして、選考委員の方が推薦していたりとか、帯に推薦文を書いていたりとか、
もちろん彼らが訳したものはNGなんですけど、彼らが何かしらの形で関わった帯も含めては大賞から除外されるんですけど、
12:03
選考委員の中に斉藤丸子さんっていう韓国の翻訳のもう第一人者みたいな人がいて、
韓国の結構有名な作品を翻訳されると、結構高い確率で帯が書かれるんですよ。
だからそれを買い得てきた韓国の候補作って、結構そういう意味でも特殊な例だなと思って、私は受け止めてました。
もしかしてあえて斉藤丸子さん帯を書かなかったんじゃないかなみたいな。
ちょっとその可能性も私は感じてはいるんですけど。まあ偶然だと思うけど。
今年の選考委員の人もすごい早々たるメンバーですね。斉藤丸子さんがいて、柴田茂之さんがいて、西崎健さんがいて、岸本幸子さん、松永美穂さんという。
いつも通りと言ってはいつも通りだけど、やっぱりこの5人が選考するっていうだけで、しぶれますよね。
そうですね。確かにこの賞があると、ちょっと帯とか書くと躊躇してしまいそうですね。
翻訳本の選考委員の方になると。
この賞はもう本当すごい賞だっていうことをちょっと皆さんに改めて知っていただきたい。
そうですね。今ちょっと最終候補5作の話をして、今ちょっと選考委員の話も出ましたけれども、やっぱりこれはなんていうのかな。
そんな有名な賞ではないけれども、結構関わってる人がですね、やっぱ本気でやってくれてるので。
しかもこれクラウドファンディングから始まっている賞だったりするので、本当このいろんな人の思いに支えられている賞だなとは思ってますので、
マジでこれちょっと盛り上げていきたいとは思ってます。これからちょっと受賞を予測してみますか。
そうですね。どうするこれ?せーので言う?一発トレーニング?
どうだろう?今回かぶるんじゃないですかね?
これさ、せーので言って、かぶったらもう一作選ぶんだったらどれみたいに言ってみようか。
で、もし両方ともかぶったら、もう2人に押そうとして、その2作が受賞するっていう形に持っていこうか。
2作ともかぶらなかったら、1作目がかぶらなかったらもうそこはそれでっていうとこかなと思います。
どうすかね?これ今打ち合わせなしだからね。超アドリブで言えば。
まあまあそれで行きましょうか。
じゃあ、せーので行きますよ。行きましょう。
せーの、主人キムソウランの一文字の辞典ですね。
嫌だと思ったー。
まず勝手に浮かぶのはもうこれですね。
ちょっとその後の理由もお互い話したいと思いますが、じゃあちょっとこれ以外で取るとしたらどれっていうのを、もう一回せーので言ってみますか。
15:05
僕ね、ちょっと迷ってますね。
俺も今ね、2つで迷っている。
僕も同じ2つですね。
じゃあ同じかどうか。
じゃあこれもせーので行きますか。
せーの、赤い魚の夫婦。
こっちもかぶった。
かぶってる。
で、もう1個が地上で僕らの…
あー同じだ!
1、2、3の順番が一緒。
一緒だったね。
まあちょっとじゃあこれ、理由も踏まえて話していきましょうか。
まあでもこれで星の時とかパッセンジャーが撮ったら、あり得るなでもな。
去年もね、マーダーボットを撮ってたんですけど、やっぱその受賞理由聞くとですね、もうこっちが思ってたのと全然違うところですごい、やっぱり翻訳のすごさが隠されていてですね。
ただ訳したとかではなくて、結構その映画の翻訳に近いやり方とか取り入れてたりとか、そういうふうに考えると本当にどれが来るか全然ね、予想できない話なんですけども。
この5作に残ってる段階でどれが来てももう、たぶん何ら不思議ではないはずなんで。
じゃあまず我々が1位で推した、詩人キムソヨンですが、これでもあれだね、まあ端的にすごかったもんね。
そうですね。キムソヨンさんというこの著者のすごさももちろんすごいんですけども、翻訳が本当にハングル全く分かっていない。
いっぱい読んでも迫ってくるものがあるというかね、すごく感情を動かされた言葉が本当に山のようにあって、その辺のね、日本語としての表現するっていうところへのこだわりの強さというかですね、
そこが多分相当なものがあったんだろうなというのを読むと感じますし、もしかするとですけど、キムソヨンさんの著者なんですけど、時折別の詩人の作品が入ってるんですね。
その翻訳とかも、もしかすると既存のものがあれば使われると思うんですけど、場合によってはこのために訳されているものもあるんじゃないかなと思ってですね。
そういう意味では、詩の翻訳っていうものすごい難しいことをたくさんされているんだろうなというのは思いましたね。
どれもこの飲み出される作品はですね、翻訳者の方の努力っていうのは滲んでるのはもう感じ取れる部分はあるんですけど、これは気合が入ってる感がすごいもんね。
そうですね。去年思い返してみれば、去年失われたいくつかのものの目録、正直あれが取るんだろうなっていうのはですね、僕も大地さんも思ったんですけど、やっぱり作品もすごいんですけども、翻訳の気合の入り方っていうのが確かにとんでもなくすごいなっていうのがいろいろ思いましたし、
18:00
今回の一文字の時点がやっぱりちょっとそこと近い感覚が僕の中ではあってですね。
わかります。
なんか理屈ではうまく説明できないんですけど、なんかすごいっていうのは感じ取れるっていう。
でもそのすごさを出せる翻訳っていうことだと思うんで、ちょっとこれは一押ししましょう。
そうですね。本命として。
どうする?こんだけ言って。全然。
じゃあちょっと次の赤い魚の夫婦の話にちょっと移りますか。
うん、そうですね。
我々としては、受賞予測としては今年も、本来一作に与えられる賞なんだけども、一作だった時ってのはないので、日本翻訳大賞だいたい二作選ばれるので、
二作選ばれる前提で、詩人キムソヨンの一文字の時点と赤い魚の夫婦が受賞するという予想という形ですかね。
そうですね。
私赤い魚の夫婦なぜかと思っていると、めちゃめちゃこの本すごくいい本なんですけど、
地上で僕らは束の間諦めくと赤い魚の夫婦を並べた時に、もうこれ個人的な思い入れなんですけど、赤い魚の夫婦が売れてほしいなって思ったからです。
なんか受賞するとやっぱ売れるんで、やっぱりより多くの人に読んでもらいたい本だなと思いました。
地上で僕らは束の間諦めくは正直、新潮クレストブックスがかなり推してるので、それなりに読み手っていうのを獲得できてる印象があります。
で、なんかこの作品の良さというわけでなく外側のところの思いになっちゃっててあれなんですけど、
っていうのが結構私は最後こっちがっていうのがちょっと決め手ではありました。
そうですね、僕はもう地上で僕らは束の間諦めくと赤い魚の夫婦、本当に迷ってどっちがどっちって、なかなか言いづらいところはあるんですけども、
一つ思ったのは去年の受賞理由の話で柴田本幸さんが結構訳文の点の打ち方はですね、
そこでそれが読んでいる時のリズム感と言いますか、行き次ぎのタイミングみたいなものかなと思うんですけども、
その辺の好みとかもあるんじゃないかなと思っていてですね、選考員の方との相性ということですね。
この赤い魚の夫婦はですね、これ僕個人的にはですね、声に出すとすごくスッて読める日本語だったんですね。
で、他の作品よりも何でだろうかって、そこも理屈で説明はちょっとしづらいんですけども、
もしかするとこの点の打ち方とかはですね、ほんのそういったちょっとした細かいところに何か翻訳された宇野一美さんの好みというんですかね、
21:00
そういうのが反映されていて、そこの相性というところが良かったかもしれないなと自分の中では思って、
そういう意味ではちょっとこれも僕が好みだ、ちょっと日本語のリズム感というか行き次ぎであったというところで、
もしかするとそういったところが選考員の方との相性も合うんじゃないかもしれないなと思って上位にしました。
なるほど。確かに。この辺は僕意識されてるかも。
私も今ちょっとだけ赤い魚の夫婦の冒頭を読み直しましたけど、確かに文章うまいっすね。
昨日の午後、私たちの最後の赤い魚、オブロモフが死んだってあるけど、これ点でちょっと表現してみると、
本来だったら昨日の午後に私たちの最後の赤い魚であるオブロモフが死んだってなると思うんですけど。
うん。とかね、農を続けたりとか。
確かにそこはあるな。ここはちょっと何かこの作品、翻訳の強みが何かある気もしますね。
うん。
じゃあそんな感じで、まあでも地上で僕らは束の間諦めくは3位で、その後に星野時代のパッセンジャーが来ると思うんですけど。
ただね、地上で僕らは束の間諦めくって、本当に死のような小説を訳されてて、これすごいことだと思っててですね。
いや、すごいと思う。
いや、本当にこれ分かんないですね。なんか翻訳のね、プロのされている方からすると、いやこれが実はめっちゃすごいみたいなものが。
うんうん。
多分これはまあそれなりのどの作品にもあるんでしょうね。
うん。これ分かんないけど、ちょっと全く翻訳プロでもないし、やったこともないからだけど、これね、やっぱすごい賞だなと思いますね。
先行委員の人大変だなと思って、こっから5作から最後対象を選ぶの。
いや、そうですね。しかもね、去年の話でも西崎さんが、去年の話ですけど、何が決め手だったか今でも分からないっていうのを私はこの発表の時に言われていて、でも本当にそうなんだろうなと思います。
だから明確な基準って多分もう際がないと思うので、いろいろ組み取っていかないと判断しづらいのかなと思うんで、1作1作から。
うん。
これは大変な作業だと思いますね。先行する人も。
ね、ほんとね。これもおそらく誰に頼まれてるわけでもなく、自主的に生まれてきてる賞なんで、すごい賞だなって改めて思いますね。この作業のこととか。
うんうん。
ほかの翻訳本の分野というかに貢献しようっていう気持ちがすごくある中田がやってる。
そうですね。それで思うと、去年のマーダーボットとかですね、兵器という主語にしたりして、原文にはない面白さっていうのを日本語訳だと追加されていてですね、これ読めないのがパッセンジャーとか星の時もですね、もしかすると原文ではパッセンジャーそこまでのスピード感っていうのが仮になかったとして、
それを日本語によってとんでもなく読ませるミステリーに仕上げていたりとかですね。星の時もちょっと童話チックな部分があったんですけども、なんかそういう読みやすいように、あえて仕立てた日本語にしていたりとかですね。何が隠されているか本当にわかんないですからね。
24:11
だからこそ、その選票を含めて楽しみな賞ですね。
そうですね。
じゃあ、ちなみに我々去年は同じようなことをして、見事ですね、受賞作品を当てるっていう流れを作れましたけど、今年も同じ流れができたらいいかなと思いつつ、発表を楽しみに待ちたいと思います。
そうですね。昨年はさすがに受賞理由までは当てることはできなかったんですけど、私はちょっと今言っていた話のどれかがちょっと一致とかしていたらいいなとちょっと思ったりしてますね。
もちろん受賞後にはですね、番外編なのか、ちょっと本編の最初ちょっと使うのかわかんないですけど、日本語訳大賞についてまたちょっと話したいと思ってますんでよろしくお願いします。
じゃあ、ちょっと日本語訳大賞はこんなあたりにして、とはいえまた日本語訳大賞絡みになっちゃうけれども、去年第7回で受賞したMurderbot Diaryっていう作品があるんですけれども、
こちらのですね、こちら我々Murderbot DiaryとMurderbot Diaryネットワークエフェクトという作品を去年ご紹介してますが、その続編がですね、また出ました。
今年の4月になるのかな?4月か、ほんと今月ですね。あ、配信が4月に出ました。
Toubou Telemetryというタイトルで、ちょっといつもより短いんですが出ました。
これが出たんで、いつも通り我々紹介しようみたいな流れかなと、ちょっと期待されている一部のリスナーの方がいらっしゃると思うんですけれども、
さすがにちょっとこれ一冊を取り上げて一つのイベントを作るのは難しいなと思ったので、今日ほんと簡単に触れてご紹介してと思っております。
じゃあまずですね、Murderbot Diary、そもそも何だっていう人のためにですね、ちょっとお話ししますけど、
Murderbot DiaryっていうのはSF小説になります。
第1作、2作もなのかな?ヒューゴ賞、ネビラ賞、ローカス賞を受賞した3章、トリプルクラウンですね。
なかなかこの3章を取るっていうのもだけで結構SF作品としてはすごい作品になってます。
主人公はロボットというか、人型警備ユニットということで、AIだし、ロボットのようなものです。
なんですけど、この世界のこのボットって呼んでるんですけど、ボットはですね、基本的には人の支配家というか、人の命令を聞くような立場にあって、
自分だけでは、判断とかできるようになってはいるんですけど、AIなので、最終的にはこの人の言いなりになるしかないっていう存在なんですけれども、
このMurderbot Diaryの主人公、Murderbotはですね、自分を統制しているプログラムを自らハッキングして自由になったっていう、
ロボットが主人公で、自分のことを、これが翻訳大賞でも相当評価されたんですけど、原文は愛だと思うんですけど、私の愛だと思うんですけども、
弊社の兵に機械の木で兵器と、自分のことを兵器と呼ぶ変わった主人公が設定されているSF小説になります。
27:07
完全にドエンタメで、もうマジでこの自分勝手なこの主人公にどうしても愛着を持ってしまう作り方をしていて、読んでるとニヤニヤしてしまう小説ですね。
また、やっぱり兵器の良さなんですよね。Murderbotの面白いところが、この兵器はロボットなんですけども、脳内と言いますか、人間には分からないけども、実は裏では頭の中でずっとテレビドラマばっかり見てるとかですね。
人間に対して、すごいいちいち文句を言っていたり、皮肉ってたりですね。
そんな心理描写もたくさん出てきて、兵器の一人称視点っていうところがめっちゃ面白いし、愛着湧いてしまうところっていうところとかありますよね。
兵器、Murderbotなんですけど、いわゆるAIなのに、なぜかこのドラマを見るのは大好きで、ストレスが溜まるとドラマを見るっていう、やたら人間くさい側面もあって、これがかなり多くの人を魅了したんだろうなと思います。
そうそうそう。しかも兵器は、人間は感情で動くから、なんか馬鹿なんじゃないかって、すごい馬鹿にしてるんですけど、兵器自身も何かちょっとしたことがあったらすぐ感情的になってしまうっていう、人間と一緒じゃないかっていうところがいいんですよね。
そんな彼が活躍するシリーズがMurderbot Diaryなんですけど、今回は逃亡テレメトリーという作品は、ちょっと事件率で言うと、おそらくNetwork Effectとの間なのかな。Murderbot DiaryとNetwork Effectの間の話なのかな、と思います。
今回結構、経路が違っていて、殺人事件が起きるんですよ。
死体が…。
始まりが。
人が殺されてるってところから、そこに出っ壊してしまうってところから始まって。
ミステリーの、ミステリー小説読んでるような始まり方を。
だから、完全にあれですね。シリーズの中で急にミステリー小説書きたくなったから書いてるみたいな感じの流れだと思う。
ちょっと完全にこの殺人がなぜ起きたのかとか、そういう謎を解いていく話になるんで。
そうですね。
完全にミステリー小説でした。
始まりとしては殺人の現場に兵器とか、あとは周りの人たちが出くわして、そうすると兵器が一方的に犯人扱いされてしまうんですよね。
明らかに兵器とか、周りの人はそんな兵器が殺人犯ではないっていうのをわかってるのに、理屈とか関係なしで、お前が犯人だみたいな感じで一方的に悪いものにされてしまうっていう感じの始まり方。
ちょっと序盤にあったりするんで。
その辺りが面白いですね。
そうですよね。安定の面白さがありましたね。
っていうミステリーなんで、ちょっと今までとは経路が違うんですけど、十分この兵器の魅力を楽しめる作品になってました。
30:06
その後に義務と法務っていうちょっと短い断片が入ってまして、法務がですね、これ今までずっと兵器の一人称で語られてきた作品なんですけど、初めてこれは兵器の一人称ではない。
でも視点は兵器が守っているメンサー博士っていう兵器の敬語大将となっていて、一緒に暮らしているというか一緒に過ごしている人間の視点から語られていて、やっぱりこのマーダーボットのちょっと幼稚なところとか変わったところとかがですね、うまく描かれていて面白いです。
ちょっと違う視点から兵器を見る面白い作品が最後ちょっと入ってたりする、ちょっとお得な一冊でした。
だからマーダーボットを読んでいる人は楽しめると思うので、ぜひ読んで読まれたらいいんじゃないかなと思ってますし、まずマーダーボットを知らない人はもう一番最初のやつを読むのが一番いいかなと思います。
一応今回の後書きでもですね、著者のマーサウェルズさんがまた本シリーズをさらに3冊執筆する契約を交わしたということが2021年か去年ですね、報じられたそうなので、
多分これも翻訳していただけると信じているので、またマーダーボットが日本で読める日が来るんじゃないかなとちょっと楽しみにしています。
すごいですね。結構な長い話になってくるんですね。あと3冊執筆されていくとなると。
やっぱりアメリカでめっちゃ人気なんでしょうね。
アニメ化してほしいですね。
映像で見たいですね。
そうですね。
じゃあちょっとマーダーボットダイアリー紹介すると思われていた方々、すいませんがちょっとこの程度で今回はテレメトリーはお受け取りさせていただければと思います。
じゃあ最後に次回予告して終わります。
次回はですね、ベンラーナーの10時4分という小説をご紹介したいと思っています。
こちら今日お話しした地上で束の間僕らはきらめくの著者であるオーシャンボンのゼミノ先生であり、同じく木原義彦さん役という作品なので、
ちょっとまだ読んでないんですけど、評価のすごい高い1冊なので、読むのを楽しみにしております。
皆さんもお楽しみにしていただければと思います。
番組の最後になりますがメルマガ会員を募集しております。
メルマガは週に1度土曜日に配信しておりまして、いろんなお話しておりまして、無料版有料版ありますので詳細は番組概要欄をご確認ください。
ぜひとも無料版だけでも登録していただけると嬉しいです。
番組の完成はリクエスト、またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました、読み返しましたのでございましたら、
ハッシュタグそろとびでこたちをつけて教えていただけると嬉しいです。
ツイッターやインスタのDM投稿などでお待ちしております。
メッセージフォームも番組情報欄に載せておりますので、直接スラッガーいただいても大丈夫です。
積極的に拡散共有してあげると助かります。
ではまた来週。
ありがとうございました。
32:57

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