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中村泉の三味線民謡ラジオ。
こんにちは。玉村町在住の三味線着付け講師の中村泉です。
この番組は、かごめかごめ、ソ-ラン節など、
知っていた曲が実は民謡だった。
そんな身近にある民謡や三味線についてご紹介します。
今回は三味線の歴史と種類についてご紹介します。
日本の楽器である三味線ですが、ピアノやギターのように
どの家庭にも身近にあるというものではなく、
未だ見たことないという人もたくさんいらっしゃるかと思います。
もっと身近に感じていただけるよう、ご紹介したいと思います。
三味線の歴史
約400年の歴史ある三味線ですが、始まりは室町時代にさかのぼります。
中国は弦の時代にサンシェン(三弦)と呼ばれる楽器があり、
胴が丸く蛇の皮が張られており、絃を指の爪で演奏する。
この楽器が14世紀後半、琉球、現在の沖縄に伝えられ、
小型に改良されたものが三線(サンシン)となりました。
そして琉球から大阪堺の港に入り、琵琶法師たちによって改良され、
16世紀には三味線の原型を完成させたと言われています。
江戸時代には様々な曲種、流派が生まれ、三味線音楽の全盛期でした。
三味線音楽は歌い物と語り物2つに分けられます。
歌い物とは、旋律やメロディーを聞かせることを中心に作られた音楽。
地歌、長唄、端唄、小唄、民謡など。
語り物とは、物語を語るように演奏するもので、
話しの筋や登場人物のセリフなど、物語を聞かせることを中心に作られた音楽のことです。
義太夫武士、浄瑠璃、常盤津、清元、浪花節など。
次に三味線本体ですが、天神、棹、胴と呼ばれる3つのパーツを繋いで、
一つの楽器として成り立っています。
そして、棹の太さを、太棹、中棹、細棹の3種類に分けることで、
様々なジャンルの三味線音楽が存在します。
太棹三味線といえば、津軽三味線、義太夫節、浪花節など。
中棹三味線といえば、地歌、民謡、新内、清元、常盤津など。
細棹三味線といえば、長唄、端唄、小唄など。
棹の太さに関係なく、いろいろなジャンルの音楽を演奏することもあります。
一度聞いたぐらいでは、なかなか理解しにくいですよね。
今回は、たくさんある中で、新内と長唄をお聞きいただきましょう。
はじめに、新内三味線といえば、新内流しが代表的でしょう。
二人一組になって、街中を歩きながら演奏する。
ギターを持った流しの人のようなイメージでしょうか。
三味線の本手と上調子の絡み合う音色は、粋でしっとりとした情感が江戸時代の情緒を感じられる味わい深いものです。
続いて、長歌三味線、元禄花見踊りです。
元禄時代の豪華絢爛な花見風景を描いた長唄で、楽曲はウキウキするような華やかさです。
江戸時代に歌舞伎の伴奏音楽として発展してきた三味線音楽です。
いかがでしたか。時間の都合上、最後までお聞きいただけませんでしたが、
新内長唄はこんな感じなんだ、と味わっていただけたら嬉しいです。
中村泉の三味線民謡ラジオ、今回は三味線の歴史と種類についてご紹介しました。
またこの番組はラジオななみ、ポッドキャストでもお聞きいただけます。
また次回お会いしましょう。中村泉でした。