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2023-05-09 30:00

ゲスト:ロジャー・マクドナルド(インディペンデント・キュレーター、AIT教育プログラム・ディレクター)「むんぱれTuesday / by DJナオエレーヌ」後編:2023年4月4日放送

●前回に引き続き、ロジャー・マクドナルドさんをゲストにお迎えしたトークをお届けします。ロジャーさんは、インディペンデント・キュレーターとして国内外の展覧会やイベントの企画を手掛け、有志と共に設立したNPO法人アーツ・イニシアティヴ・トウキョウ[AIT/エイト]では、現代アートの教育プログラムをディレクションされています。

 

●独自に取り組んできた長年の研究をまとめた新著『DEEP LOOKING 想像力を蘇らせる深い観察のガイド』を中心にお話しをうかがいますが、後編では主に長野での活動について深堀りしていきます。

 

●ロジャーさんの著書では、電子機器などの外的刺激に注意を奪われ続け、時間をかけて意識を集中させることが難しい現代において、革新的なアーティストたちの「ディープ・ルッキング(深い観察)」に学び、アートの深い鑑賞体験で想像力を高めることを様々な角度から考察しています。

 

●その実践の場として、移住先の長野にロジャーさんは個人美術館「フェンバーガーハウス」を設立しました。また、気候危機に対する地域市民とのアクション、そして、アートや音楽の処方で健康の回復を試みる「シビック・リカバリー・センター(市民回復センター)望月」といった活動もされています。

 

●地球規模の深刻な危機に適応していくために必要な知恵とは?アートへの深い観察から得られる未来を切り拓くためのヒントとは?是非、お聴きください!

 

■『DEEP LOOKING 想像力を蘇らせる深い観察のガイド』(AIT Press)

https://www.deeplooking.net/

■フェンバーガーハウス https://www.fenbergerhouse.com/

■Deep Looking Radio: https://popeyemagazine.jp/post-149727

■アーツ・イニシアティヴ・トウキョウ(AIT)https://www.a-i-t.net/

 

■番組へのリクエスト・ご意見はこちらから↓

https://www.radicro.com/request/munpare.html

 

#artsinitiativetokyo #rogermcdonald #deeplooking #アーツイニシアティヴトウキョウ

#フェンバーガーハウス #ロジャーマクドナルド #ディープルッキング

00:24
むんぱれTuesday その日の天使
みなさん、こんばんは。ナビゲーターのナオエレーヌです。むんぱれTuesday 第1週 その日の天使。この番組では、私が気になる様々な分野で活躍しているゲストをお迎えしています。
新たな視点、生き方、考え方を知ることで、リスナーの皆さんの世界観が広がって、少し心が軽くなったり、人生が楽しくなったりする。
そんな風に、この番組が皆さんにとってのその日の天使になれたら嬉しいです。
というわけで、今回はですね、前回に引き続き、ロジャー・マクドナルドさんをお迎えしています。
こんにちは。
ロジャーさんはインディペンデント・キュレーターとして活躍されてますけれども、NPO法人アーツ・イニシャティブ東京のプログラム・ディレクターもされています。
前回までは、ロジャーさんにですね、昨年出された著書、ディープ・ルッキング、想像力を蘇らせる深い観察のガイド、この本についてお伺いしてきました。
1章から4章を中心にお話しいただいたんですけれども、後半はですね、この本の、まさにこれが核となるのかなと思ってるんですけども、5章の適用のための観察。
危機の時代を生き抜くために、この辺のことについて触れながら、現在ロジャーさんがですね、長野県の佐久というところにお住まいなんですけれども、ここでやられている活動についても深掘りしていければというふうに思っています。
ロジャーさんはね、そもそも、もともとは日本で生まれになったんですけども、お父様がイギリス人で、お母様が日本人ということで。
そうですね。なので、今使ってもいい言葉なのか、ハーフっていう感じの人ですね。今何がいいタームなんですかね。ミックスっていう人もいますしね。
そうなんですね。でもあれですよね、小さい頃から日本語、英語も両方ともお話になっていて。
しかし日本の学校行ってないので、読み書きはね、やってないんですよ。なので、しゃべることがメインですね。
そうですね。なんか前回の番組の中でも、ちょっと今回の本は日本語で頑張って書いたなんていうふうにおっしゃってたので、いろいろと3年かけてできた本っていうことだったんですけども。でも生まれは東京。
長野県の昨今住んでるわけなんですけど、そもそも何で移住されたんですか。
03:05
2010年に移住したんですけど、一つは上の子が生まれたっていうことですね。そして、子供をどこでどうやって育てたいかっていうこと。
そしてもう一つは多分私的には大学の時代から、いつかはやっぱり田舎で住みたいっていうことがずっとあって。
私はウェールズ大学っていう大学、イギリスで行ったんですけど、本当に山が素敵な田舎なんですね。
そうなんですね。
海の近くにもあって。そこで3年過ごした経験もあって、非常にそれが多分、私ね、都会育ち、東京生まれ、ロンドンとかで住んでて。
そして初めてそういう山と海があるところに行って、すごく良い3年間過ごしたんですね。
そうだったんですね。
それも多分あって、いつかは東京じゃないよねっていうのは妻とずっと話してて。
思いっきり2010年、長野県の佐久市というところ、餅好きっていうちっちゃい町があるんですけど、そこに移住して、もう十数年経ちますけど。
佐久ってどんなところなんですか。
佐久はね、オリンピックで新幹線の駅ができたんですよね。
1990、あれは7年、8年でしたかね。長野オリンピック。
駅で言いますと軽井沢駅の次の新幹線の駅になりますね。
なので東京から1時間20分ほどで着いちゃう。
なので比較的大都会に近いというか、日帰りもできるっていうぐらいの距離なので、最近は本当に移住者が増えてる地域として有名ですね。
軽井沢もそうですけど、宮田町とか佐久市、佐久保町、その辺、新幹線沿いと言いましょうか。
多分コロナもあって、多くの人はね、やっぱり人生をもう一回考え直すっていうきっかけになって。
うちが住む餅好きにもやっぱり若い夫婦とか、面白い人来ますよね。
だいたいそういう方の多くって、何かこう、すごい強い思いでパン屋さんやりたいとか、雑貨屋さんやりたいとか、何かこうやりたいことがすごいあって、燃えてるんですよね。
だいたいすごい面白い方たちで、そういう方たちもいるけど。
でもやっぱり全体的に見ますと、日本減少傾向じゃないですか、人口ね。
佐久市とか餅好きもまさにそうで、ほんの一部ですね。
やっぱり移住者が増えてるって言っても、やっぱり全体的には増えていってないっていうのが現状ですね、田舎のね。
なるほどね。でもなんかちょっとそういう移住者が増えて、そういうやる気のある人たちが、いろいろ面白い文化というか、そういったものを流れてるっていう感じの兆しも見えてるってことですね。
06:00
そうですね。
面白そうですね。であれですよね、ロジャーさんはそこにお住まいになりながら、なんと個人美術館、アートセンターを建てられたということで。
そうですね、なんかそんな大きいワードで言っちゃうとすごいって思うんですけど、実は本当に古い別荘が、うちが住んでる家の隣にありまして、住んでたご夫婦よく知ってて、東京に戻りたい売りたいってなったときにすごい安い値段で譲ってくれて。
なので本当にちっちゃい一軒家みたいなものを8年前ぐらいですかね、手に入れて、そこでなんか実験的な空間ができないか、そしてキュレーターも長年やってるので、
研究あるいは展覧会、あるいは合宿みたいなものができたらということで、本当に毎年毎年自分たちの手で作りながら地域の人たちも巻き込んで、フェンバーガーハウスという小さい美術館兼アートセンターって言ってもいいんですかね、そういうとこがあります。
そして寒い地域なので、いつもだいたい5月から10月いっぱいがオープンの時期になるんですね。
今ちょうどクローズなんですけど、あと2、3ヶ月したらまた今年のプログラムをウェブサイトで出す予定ですね。
フェンバーガーっていうのはどういう意味なんですか。
フェンバーガーはですね、私が大学のときに使ってたペンネームでですね。
詩とかちょっとナンセンス文学を書いてたときに、ドクターフェンバーガーっていうキャラクターを演じて書いてたんですよね。
なのでこの世に存在しない方の名前で、ちょうどその美術館の名前としてすごくいいなと思ってて。
大体の美術館ってある場所の名前であったりとか、あるいは帝都みたいに主なパトロンの名前がついちゃってるんですけど、
実際に存在しない、完全フィクショナルな人の名前の美術館なので、そういう名前でいきましたね。
ドクターフェンバーガーという架空の人物がいて、その名前で何か書いてたんですね、ロジャーさん。
知らなかった。それはちょっと見たいですね。何書いてたんだろう。
ロジャーさんも奥が深い人ですね。
でもフェンバーガーハウスって今どんな感じになってるんですか?
今その一軒家がカフェのときもあれば、合宿で数人泊まるときもありますし、小っちゃい展覧会もやるときもあって、
そして3年前にその庭の近くに、実はバクミンスターフラというアメリカの有名な建築がありますけど、
09:06
フラドーム、いわゆるドーム建築がありますよね、繁栄の。
ドームをアメリカのある元祖のパシフィックドームっていうすごいドームを作ってるとこから購入して、
幅10mぐらいのドームが1個白いのがドーンってフェンバーガーハウスの前に立ってるんですね。
そこができたことによって、そこでさらにワークショップとか、私の妻も元バレリーナということで、そこでバレークラスやったり、地元の人たちが来てやったりとか、
展覧会もそこでやったりしましたね、過去のプログラムで。
なので、今はドームがあってフェンバーガーハウスがあって、その2つ合わせてフェンバーガーハウスのプログラムの場所になってますね。
なんかドームがあるお家なんてなかなかないと思うんですけど。
そうなんですよね。
ドームって買えるんですか?
買えるんですよ。
そうなんだ。
まさに田舎暮らしの1つの特権ですかね。やっぱり場所があるっていう。
特にうちは山と森があるところにいるので、ちょっと広めに庭があったりしたので、そういうちょっとしたものを作ることができたんですよね。
素晴らしいですね。私、実はフェンバーガーハウスはすごい前、2014年に行って。
最初の頃に来てくれたんですよね。
ドームとかなかったんで、ちょっと今のお話聞いて。
またぜひ。
はい、行きたいなと思うんですけど、なんか結構目立ってるじゃないですか、じゃあなんかドームがあるお家だってことで。
特に冬はですね、葉っぱが全部落ちちゃうので、周りから丸見えになっちゃうんですけど、夏になりますと本当に緑、木に囲まれてるとこなので、ほとんど見えなくなっちゃって。
本当にドーム空間って素晴らしいですね。
私も建てたときにすごく、いまだに入るとちょっと圧倒されるっていうか、そういう半円な空間ってあんまりないと思うんですよね、普通の生活の中で。
ないです。
なのですごく、しかも移動可能な空間ですし。
そうなんですね。
本当にちょっと近未来的なと言いましょうかね、素晴らしい建築なのかなと思ってますね。
何でできてるんですか。
構造はメタリックのすごい頑丈な鉄でできてて、その上に分厚いキャンバス生地みたいなのがついていて、窓付きであったりとか、非常に頑丈ですね。
台風とか風とかあっても全然びくともしませんね。
そうなんですね、面白い。
フェンバーガーハウスの活動もすごい面白いなっていうふうに思ってたんですけど、
昨日ロジャーさんが今市民回復センターという面白い取り組みをされてるってことをちょっとお聞きしたんですけれども、
12:03
これ元々ロジャー・イーノ?
ブライアン・イーノですね。
ブライアン・イーノごめんなさい。
ロジャーは確かブライアンのお兄さんかな。
ロジャーさんの話だからグッチャになっちゃった。
ブライアン・イーノは私も大好きなんですけど、イーノが元々やってたことにインスパイスがあるんですかね。
そうですね、元々彼の作品、一つの作品名なんですね。
シビックリカバリーセンターが英語名で、日本語に直訳すると市民回復センターって呼んでるんですけど、
2000年にロンドンのヘイワードギャラリーで実は彼が発表した作品なんですね。
大きいちょっと暗めの空間に入りますと、彼がよく知られてるちょっとアンビエントで不気味な音がその空間の中で聞こえて、
大きいスクリーンの中では、彼実は画家でもあるので、
すごいゆっくり変わるデジタルな画像があって、そして床にカーペットやソファーがいっぱい置いてあって、
そこで5分でもいいですし、2時間でもいいですし、くつろげると。
そして自分の心、精神状態をちょっと整える、あるいは回復するような場所として、いいのは提供してるんですね。
いいのってすごく面白いアーティスト、ミュージシャンだけではなくて、思想家でもあると思っていまして、相当面白いレクチャーとか話すんですけど、
その中で彼はずっと大事にしてきたのは、公共空間を取り戻さなくちゃいけないというか、
ロンドンも東京もそうだと思うんですけど、年々公共だった空間がどんどん企業に売られたりして、
民営化されていくっていう動きが20年30年あると思うんですね。
これロンドンもすごいあって、いいのさんは2000年に入るときにそれをすごい警戒してて、
やっぱりどの町に行くと公園とか図書館とかそういうパブリックでオープンで、非常にそこに行くと安全。
そこでちょっと自分のことを回復できるような空間ってすごい大事だよねっていうことを、
多分この市民回復センターっていう作品を通して提案してていると思うんですよね。
その考え方、そして空間に非常にインスパイアされて、ディープルッキングと実は無関係ではないと思うんですよね。
長い時間そこにいてもいい空間っていうことですよね。
椅子とか寝てもいいですし、のんびりゆっくり休んでもいい。
そういう空間を住んでいる餅月作地域で友達と一緒にイベントとしてやるんですね。
市民回復センター餅月という名前で、それは例えば音楽鑑賞のイベントだったり、レコードをA面B面聴くとか、
15:03
一緒にゲストを呼んで何かについて議論するとか。
ドームの中でやったり、外でやったり、そういう絵画鑑賞セッションをやったりとか、
本当に半分遊びですけど、地域の中でもこういう面白い芸術体験をやろうということでやってますね。
この市民回復センターは公共施設を使うんですか?
今までは外、野外でやったり、あとはドームの中でやったりしてますね。
さっきおっしゃってたドームの中で。
本当はいろんな公共図書館とか公民館とかそういうところでもやってもいいと思うんですけど、
もしかしたらこれからそういうところでもやっていきたいなという感じですね。
この市民回復センターというのはどういう人が集まってくるんですか?
大体地域に住んでいる音楽とか美術に関心ある方ですかね。
学校の先生も来たことありますし、年配の方も何人か来てるし。
Facebookとは口コミで回すので、本当に地域にいる人たちですね。
なるほどね。面白いですよね、こういう活動。都会でもそれやりたいですね。
ぜひできると思いますよね。
多分やっぱり長野に住んで一つ思ったのは、やっぱり東京は非常にある意味では情報も豊富だし、
いろんな面白いイベントが毎晩あるんですけど、やっぱり作とか餅づきみたいなところに住みますと、
自分たちである意味では作っていかなきゃいけないところがあって、
向こうの地方美術館とかギャラリーも少ないっていうのもあるし、
そんなにイベントもないので、自分たちでやるっていう楽しさもすごく生まれるところだなと思っていて、
その分、みんなそういう高い思いで参加してくれるっていうのがあって、
ちょっと東京でやるイベントと質が違うなっていう感じもたまにしますね。
あと大自然の中でできるっていうその良さ、ザワザワ感が少ないと言いましょうかね。
そうか、だからやってる趣旨として文化的なものに、もうちょっと地域の人々に触れてほしいっていうこともちょっと思いもあって、
それでやられてるっていうことなんですね。
でもそれ以外にもいろんな活動を、実はロジャーさんやってて、
餅好きで、モアカ?
モアカですね。
気候変動運動。
そうですね、これも本当に市民、市市民として、一親として、
実はきっかけとしては2018年ぐらいに気候変動について、
18:06
ちょっと英語のメディアが非常にその年ね、覚えてると思いますけど、
グレタ・トゥンベリーさんが多分学校ストライクを始めたのが2018年なんですね。
多分英語系メディアが非常にやっぱり気候問題に対して大きく報道し始めた年で、
私もだいたい英語メディア読むので、なんかこれって何なん?
それまでは多分多くの人と環境には関心あって、できることはちょこちょこやってたけど、
まだ100年先の問題だよねって軽く考えてた自分もいた。
2018年ちょっと1回論文やちょっと1回調べてみようと思ったんですね、自分なりに。
いろんな気候科学者のウェブサイト行ったり、本買ったりして、
これは相当思ってたより深刻な問題だなっていうのが2018ぐらいに自分なりに目覚めたって言ってもいいと思うんですけど、
そこから地域にいる似たような考えを持った方たちとよく話す機会があって、
勉強会から始めようっていうことで、我々が住んでる町で何をできるか。
こういうこれから日本も全く無関係ではなくて、多くの自然災害も起きるエリアなので、長野県もそうですよね。
なので、そういうこれからの未来に適応するようなことについてみんなで話そうとか、そういう活動をして、
あとは地域の学校に呼ばれたりして、この間は餅月中学校で気候変動問題を中学生たち300人ぐらいに対してネクチャしたりとか、
どっちか言えばディスカッションですね。
日本ってまだ特にヨーロッパとちょっと温度が違うなと思うのは、まだ多分意識改革の段階な気がしてて、
ヨーロッパって本当に危機的な状況と思っている方が多いと思うんですね。
本当に緊急事態、アージェントっていう言葉がよく使われるんですけど、メディアもそのぐらい熱くて、
日本ではまだまだちょっと怪議論者たちが多かったり否定する人もよくいるんですよね。
なので、まずは問題意識を高めていこう、まず話し合おうっていう段階でそういう市民運動をしてますね。
そこから生まれた具体的なアクションとかやってることってあるんですか?
例えば餅づきで本当に年配の先輩方たちが長年作ってきた、例えば竹籠作り。
それは地域で、竹ってもともとすごい重要な資源として使われてたんですけど、
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この数十年やっぱりどんどんどんどん人が餅づきから出ていくことによって、
竹林がボウボウになってきてて、ちょっと問題化してるっていうところもあって、
これは多分日本全国にある問題だと思うんですけど、
そういう竹をもう一回再利用して、ショッピングバスケットみたいなものに作れれば、
少しは、例えばプラスティック問題に対して地域で作った竹籠でショッピングできたらどうかということで、
あるメンバーたちはそういう竹籠プロジェクトを立ち上げたりしてて、
具体的に地域の資源を使って、地域の先輩たちのスキルをマッチングさせて、
竹籠を売ったりしてますね。
何人くらいの方やってるんですか?
5、6人かな、中心メンバーね。
なるほど。
でもそういう人たちが集まって、自発的にそういったことに取り組むっていうのは、
いい流れですよね。
都会でむしろそういうことをもっと推進していけるといいですよね。
そうですね。
長野取り組みを参考にしながら。
東京は東京で多分大きい団体いっぱいあると思うので、
ぜひ、特に若い方たちね。
今、すごく頑張っていろんな活動してる高校生とか大学生いるので、そういうところもね。
あと、エイトさんの方でもグローバルな環境問題について取り組むアート関係者の。
そうですね。
やっぱり私もエイトもそうですけど、アートっていう業界にいるので、
そこのインダストリー、そこのアートセクターの中で、
気候問題に対して何ができるんだろうっていうことを、
もうちょっと真剣に日本でも考えてもいいんじゃないっていうことで、
例えばエイトは2年前にロンドンでできたギャラリークライメイトコアディション、
ギャラリー気候連合っていう素晴らしい運動ができて、
これは主にギャラリストたちが始めたんですけど、
今は美術館から個人のアーティストからNPO、
さまざまな美術団体がそこに参加してるんですけど、
本当に参加すると自分の会社、ギャラリー、美術館、団体がCO2に対するコミットメント、
あるいは環境に対するビジョンをこれから3年間どう思ってるのか、
ウェブサイトに書きましょうとか、具体的な数値目標とか、団体美術館としてのビジョンを示す、
こういうコミットメントを出すっていうことをGCCは促していて、素晴らしい活動なんですね。
ウェブサイトもいろんなトゥールがあって無料でダウンロードできるんですけど、
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そういうことを日本でどうにか広めたいなっていうのは、エイトとして頑張ってるところなんですけどね。
素晴らしいですよね。実は美術館の展示、展示全般に言えることですけども、
すごい排気物が出るんですよね。
前は学院の方と話してて、終わった後に出るゴミがすごいっていうことは聞いていて、
私もこのGCCのサイトちょっと拝見させていただいたら、
取り組みとして、例えば海外である展覧会にも行く人たちの人数を減らしたりとか、
飛行機に乗ることによって、やっぱりすごく環境破壊が、白車がかかるっていうことなので、
そういうことに気にしたりとか、やっぱり海外からの作品を運ぶのに、運搬するのに、
すごいなんかやっぱり、そこでもエネルギー消費っていうのがあるので、
それはさすがにまだ船便に全部切り替えてるのがなかなか難しいって話だったんですけどね。
そういう意味でも、これエイト以外に入ってる日本の団体とかあるのかしら。
今はGCCに参加してる日本の団体はエイトのみですね、今のところね。
そうなんですね。ぜひぜひ、ちょっとエイトからこの取り組みを、
またさらにいろんな日本の中でも広めていられると嬉しいなというふうに思っているんですけれども、
私もちょっと個人的にも、もう一回この問題に関しては色々考えていきたいなというふうに思っています。
これね、そのことについても、このディープルッキングの5章の中では色々書いてあるんですけれども、
やっぱりそのアートを、これからの環境問題もそうだけど、色んな危機がこれから訪れてくるって、
その時代を生き抜くためにもアートの活用をしていくっていうことが書かれたんですけれどもね。
そういった意味でも、もう一回ちょっと前回の話に戻りますけれども、
やっぱりアートをみんなで共有し合ったりとか、
一つのキーワードとして、コレクティブジョイみたいなこととかっていうのをロジャーさんがおっしゃってて。
そうなんですよね。コレクティブジョイって、日本語で言いますと集団的喜びって訳してもいいと思うんですけど、
もともとスピノザっていう、17世紀のオランダの哲学者までたどれる概念だと思うんですけど、
最近の思想の中でもちょっと話題になってるキーワードでもあると思うんですけど、
やはり何かアクションを社会の中で起こす手前に何が必要かというと、やっぱりやりたいという気持ちですよね。
それって大体喜び的な感情があるほど、多分アクションにつながるっていう考え方があって、
どんどん落ち込んでいくと、人間って何もやりたくならなくなっちゃうと思うんですよね。
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ちょっと鬱的になっていくと引き込んでいくっていうね。
なので、その集団的喜びを取り戻すことによって社会全体が動くっていう、そういう考え方って非常に私面白いと思っていて、
それは例えばみんなで踊るっていう単純な行為かもしれない。
アート観察から生まれることかもしれない。
あらゆるルートがあると思うんですけど、
政治に対する一つの関わり方としては、このコレクティブ・ジョイっていう考え方は、私はすごいヒントなのかなといつも思ってるんですけどね。
コレクティブって最近のキーワードですよね。
そうですね。
去年のドキュメンタでも、ルワン・ルパというグループが監督をやってたんですけども、そこでも何かメイク・フレンズ、ナット・アートとかっていう。
そういったフレーズで、作品っていうよりか何かみんなでディスカッションしたいとかっていう、そういうようなことが出て、
コレクティブ集合体として何かやっていくってことって、これからの時代に。
本当にそうだと思いますよ。
今、本当に個人主義が非常に根強いというか、これはたぶん我々が生きてる新自由主義って呼ばれる経済システムの中で、それを支えるものの一つが個人、個であるっていう強い根っこがあると思うんですけど、
それに対して、やっぱりもう一回、みんなの連帯感、連合、コレクティビティっていうものを出すことによって、何かできることが見えてくるのかなと思いますね。
ぜひそういったいろんな活動を、持続からの活動を反抗しながら私もやっていきたいなというふうに思ってますけれども、
ロジャーさん、今後の活動とか、もしよければ、いろんなことやってますけども、生きてるうちに何か今後挑戦したいこと、実現したいことがあったら教えてもらってもいいですか。
生きてるうちに、すごい質問ですね。
でもこれからは、5月に入るとフェンバーガーハウスが多分またオープンし始めて、ぜひ長野、山の空気を吸いたいって思う方は、夏、あるいは夏も最近暑いんですよね、長野も。
これも多分気候変動の影響だと思いますけど、ぜひフェンバーガーハウス遊びに来たりしてください。
あとは、そこでエイトがやってきた教育学びの場をどんどん違う形でアップデートしながら、みんなと共有できたらなというのが当分の思いですね。
ありがとうございました。
今後も活躍楽しみにしてます。
ロジャーさん、2回にわたりありがとうございました。
ありがとうございました。
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