2026/01/16
サマリー
天気予報において、雨と雪の判断は気温だけでなく、空気の乾燥度にも影響されます。秋田の実際の天気がみぞれであったことが例に挙げられ、さまざまな気象条件がどのように影響を及ぼすかが説明されます。
天気の複雑さ
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
昨日の秋田の天気は雪でした。秋田県の沿岸も結構積雪がありました。予報では雨だったと思います。
実際どうだったかというと、雨混じりの雪、いわゆる、みぞれに近い状態の時間帯も若干ありましたけれども、ほぼ雪でした。
みぞれは雪としてカウントされますので、結果、雨ではなかったわけですから、ハズレということになりますけれども、まあどっちも正解みたいな天気だったなと思います。
雨か雪かっていうのは、非常に判断が難しいんですね。
まず多くの人が思うのは、0度以下ならば雪、プラスの気温だったら雨、みたいなことを思うと思うんですね。
でもこれは実は、かなり単純化された説明です。
実際の天気では、地上の気温だけではなくて、上空の気温だったり、空気の乾燥具合も大きく関係しています。
過去の話ですが、北海道では、地上気温が9度で、乾いた雪が降ったこともあります。
それから日本ではありませんけれども、スイスでは、地上気温が10.9度の時に雪が降った例もあります。
まあこういうのは極端な例ではありますけれども、ポイントになるのは、雪が地上に落ちてくるまでの間、どう変化するかなんです。
雪の結晶は、雲の中では必ず氷として誕生します。
問題は、そこから地上まで落ちてくる途中です。
もしその途中の空気が暖かく湿っている場合は、雪は溶けて雨になります。
暖かくて湿っている場合、雨になるんですね。
でも一方で、その空気が乾いていたらどうかと言いますと、雪の表面から水分が空気の方に移動します。
そっちが乾燥しているので移動しちゃうんですね。そっちに水分を上げちゃうんです。
その水分が空気中、大気中に移る時に、熱も一緒に移動するんです。熱が奪われちゃうんですね。
ということで、雪の結晶、それ自身が冷えてきちゃうんです。
これを専門用語を交えてお話をすると、雪の結晶、これは固体の状態ですけど、
これが落下中に液体を通り越して、一気に気体に変化していきます。
これを消化と言います。
雪の結晶が消化する際に、大気中に奪われる熱量も増えていきますので、
乾燥しているほど激しく消化が起こります。
なので、乾燥しているほど雪は溶けにくくなります。
というわけで、乾燥していると気温が高くても雪が降りやすい現象というのが見られます。
気象予報の重要ポイント
例えば、気温が3、4度あっても、空気が乾燥していると雪が溶けきらずに、
雪の結晶が溶けきらずに地上まで届いてしまうということが起こるんです。
たくさんのデータの中から気象予報士の世界では、
気温と湿度を組み合わせた雨雪判別の目安表というのもあります。
例えば、地上の気温が5度のときを確認しますと、
湿度60%以上では雨ですが、50%程度まで下がりますと、
雪が降る可能性が高くなっているというような、そういう目安ってあるんですね。
ただ、実際の天気はやっぱりそんなにきれいには分かれないわけです。
空気の乾燥具合って、私たちが肌で感じ取れるような単純なものではないです。
地上と上空では違いますし、時間帯によっても変わります。
なので、昨日のように雨だと思ったら雪っぽいなとか、
雪予報なのに雨が混じるというような、曖昧な天気になることってたくさんあるんです。
雨か雪か、それを決めているのは気温だけじゃなくて、
空気がどれだけ乾いているかも大いに関係しているということです。
もし次に、この気温で雪なの?と思ったら、ぜひ空気の乾燥を思い出してください。
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それでは、また明日。
04:35
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