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2022-12-18 07:10

【0198】2022/12/18 忘れられないラジオ番組での大雪情報

2022/12/18 
ラジオの生放送デビューから6ヶ月目のことでした

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おはようございます、鶴岡慶子です。この配信では、被害者として、花火干渉士として、そして気象予報士として、日々感じたことなどをお話ししています。
昨日は、姪っ子が一時帰宅をしました。普段は秋田県湯沢市に住んでいて、非常に雪の多い地域からやってきました。
普段は横手の方が多いんですけれども、現在は湯沢市の方が多くて、昨日の夜の時点では50センチ近くありました。
横手市は40センチぐらいなんですね。それでも多いですよね。
秋田市は、日はずっと2センチ、3センチぐらいだったんですけど、夜になって10センチぐらいまで積もったので、いよいよ雪寄せをしなければいけないなと思います。
この雪寄せという言葉、方言なんですよね。共通語で言うと、雪かきということになりますが、雪国ではそれぞれ、地方地方で言い方があるようです。
秋田では、雪寄せというのが独特の言い方のようです。
インターネットで調べてみましたら、雪かき方言マップというのがヒットしました。
秋田県は重い雪が降るので、雪かきとはまたちょっと違ったニュアンスで、雪を道の端っこに寄せるという雪寄せという表現を使う地域が多いということです。
もちろん雪かきという言葉も使うんですけれども、それは雪が多い、本当によく降る地域ではなかなか使わないかなと思います。
雪かきって、軽い雪をちょいちょいと寄せるみたいな感覚があって、本格的に除雪をするぞっていう時に、雪かきという言い方をしないかもしれないなと。
ニュアンス、微妙なニュアンスなので説明するのが難しいんですけれど、秋田県は雪寄せというのでヒットしました。
じゃあ他の地域はどうかって言いますと、面白いですよ。
北海道は内陸では雪跳ね、日本海側では雪投げという言葉を使うようです。
雪投げはね、わかる気がします。
というのも秋田県では捨てるっていうことを投げるっていう言い方をしたりするんですよね。
ゴミ箱に投げるっていう言い方をするんですよ。
だから雪投げっていうのはなんとなく日本海側だしね、通じるものがあるような気がしました。
やっぱりこれも雪の重さが関係していて、内陸の雪は北海道はサラサラしているだそうです。
その雪がサラサラした地域では雪跳ね、そして日本海側のやや重い地域、雪が重い地域では雪投げという言い方をするそうです。
じゃあ南の方に行ってみましょう。
山形県ではほうきなどを使って雪を吐き出すという表現で、雪吐きと言います。
さらに新潟県は、下越中越上越でまた違うんですね。
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下越では雪のけ、中越では雪ほげ、これは投げるという意味だそうです。
これは通じるものはありますね。
そして上越では雪掘りと言うそうです。
豪雪したいですからね、なんか掘るっていう表現を使いたくなるような、そんな文化がわかるような気がしますね。
人が行っている行為としては、除雪をする、雪かきをする、これ同じ行為をしてるんですけど、
その地域に降る雪の性質によって、こんなにも豊かになるんですね、言葉って。
紹介した雪跳ね、雪投げ、雪寄せ、雪吐き、雪のけ、雪ほげ、雪掘り、この言葉を聞いているだけで、
その地域にどんな雪が降るのかイメージできるような気がして、本当に興味深いなと思います。
雪が深くなると決まって思い出すことがあるんですね。
ラジオの放送でのことなんですけど、大雪の情報を伝えたことがあって、
その大雪だった年っていうのは、私が初めて冬を迎える、そういう時だったんです。
初めてそういう災害情報をお伝えするという場面だったんです。
その日の朝4時間の生放送では、パスも電車も止まっていて、病院とか学校とかもお休みになったりして、
そういう情報を繰り返し繰り返し、4時間ずっと喋り続けたんですね。
その時、2人体制でやっていたので、交代でずっと喋ってたんですけど、
そのラジオを聞いていた人が、何も知らずにバス停で待っている方に、
今ラジオで言ってるけど、バス止まってるよって伝えてくださったんですよね。
その伝えてもらったバスで待っていた人がラジオに投稿してくれて、
そうやって伝えてもらったから、私はバスをいたずらに待たなくてよかったんです。
ということで、そのお便りをいただいた時に、小さい力だったかもしれないけど、
お役に立てたんだなって思って、すっごく嬉しかったのを覚えています。
まだ1年経ってないんですよ。情報番組始めてから。
そんな時に、私はもともと司会者なので、マイクしかないスタジオで、
どこに向かって喋っているのか、見失うことがすっごくたくさんありました。
誰に喋っているんだろう?パートナーの人は目の前にいるから、
その人に喋っているんだろうかっていう、そんな感じだったんですよね。
でも確かにラジオの向こうには、たくさんその情報をキャッチして、
生活に役立ててくださっている方がいるんだっていうことを、
その時すっごく感じたんですよね。
その日は未明に大雪警報が出されて、
音もなく雪がしんしんと降っていたわけですよね。
朝起きて、腰ぐらいまで本当に雪がありました。
雪が深くない地域ですから、あっという間に街は麻痺して、
私もラジオのスタジオに行くのに本当に苦労しました。
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で、本番が6時53分からスタートだったんですけれど、
7、8分前にようやくスタジオに着いて、何の原稿も準備もできずにスタートしたんですよね。
で、そのスタートする時に、もうこの原稿は今日は使わないからっていうふうに言われて、
どういうことだろうって恐ろしくなりました。
ずっと災害情報を今日はすることになるだろうから、
あなたの力以上のことをさせてしまうと思うんだけれど、
頑張ってついてきてってパートナーには言ってもらって、
必死でその時間を過ごしたような、細かいことは覚えてないぐらい、
本当に必死でその4時間を過ごしたなって思うんですけど、
その中にラジオをやっている意味をその時わかったなっていう瞬間があって、
雪が降ってくると、雪がこう深くなってくると、その時のことを思い出します。
鶴岡慶子の花火と天気と言葉と、日本の秋田県から発信しています。
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鶴岡慶子でした。
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