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2024-07-24 05:17

【0782】2024/07/24 申し訳ない #ことば

2024/07/24

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おはようございます、鶴岡慶子です。この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて、日々感じたことなどを語る声の日記です。 日本の秋田県から毎朝更新しています。
今日は、申し訳ないという言葉についてお話をします。 申し訳ないを辞書で引きますと、言い訳の使用がない、
弁解の余地がない、という形容詞と出てきます。 形容詞であれば、これでワンワードなんです。
危ないと同じ形容詞です。何が言いたいかって言いますと、形容詞なので、危ないとかとんでもないのないと同じで、申し訳ないは、申し訳とないを分解できません。
申し訳ないが一語、ワンワードだとするならば、その一部を変えて申し訳あると表現するのは間違いなんです。
ということは、その否定形である申し訳ありません、それからそれをさらに丁寧にした申し訳ございませんは、本来的ではないんです。
もう少し解像度を上げていきますと、申し訳ないを活用させていくと、申し訳なくない、申し訳なかろうとなります。
申し訳ないのないを単独で取り出して、あるとかに活用させるってことができないということなんです。
正しい日本語で伝えたいとなれば、申し訳ないことでございます、あるいは申し訳なく思います、です。
さっき、同じような形容詞で、危ないとか とんでもないがあるという話をしました。
申し訳ありません、申し訳ございませんを、危ないで使ってみると、危ありません、危ございませんとなって、とてもヘンテコになります。
とんでもありません、とんでもございませんと使う人も多くなっているのですが、これも本来的には とんでもないことでございますが 本来的です。
申し訳ないに似た言葉としては、ごめんなさい、すみません、お詫び申し上げます、謝罪いたします、ご容赦ください、ちんしゃいたします。
さらに一段と高いお詫びならば、お詫びの言葉もございません、というような言い方もあります。
ただ最近は、申し訳ないの申し訳を名詞として書いている辞書も存在するようになりました。
そうなると、ないの部分をあると活用して、さらにその否定形のありません、ございませんと活用しても間違いではないということになります。
実際にメールに申し訳ありませんと書かれていて、違うよと指摘する人はほぼいないと思いますし、
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すでに広く使われているということで、もはや間違っているよって指摘もしづらくなっています。
私もあえて指摘することはありませんし、私自らは本来的な使い方を大切にしています。
私自身も、え、それ間違いだったのって、私違う意味で捉えてたその言葉ということってたくさんあるんですね。
その時は本当に恥ずかしくなって、それ以降はやっぱり本来的な使い方をしようっていうふうに改めるようにしています。
言葉は変わっていくものではありますが、言葉を扱うものとして、私自身が新しい意味で使うようになるのは一番最後だなって思っています。
一番最後っていうのはどういうことかっていうと、本来的な使い方がついに意味をなさなくなった時です。
例えば、なんとかで僧侶みたいな、そんなふうに古典になってしまうまでは、自分では使わないように気をつけています。
気をつけるっていうのは、やっぱり新しい言葉が広く定着してきて、みんながやっぱり使い出すと違和感って薄れていっちゃうんですよね。
全然寒いとかも、本来は全然暑くない、寒いの、この暑くないっていうところが省略されている形なんですけど、
だんだん全然寒いが、違和感なくなっちゃってきているので、全然〜ないっていう形が本来的だということを忘れてしまいそうになるんですよね。
でも、本来的にはどうだったんだろうということを、いつも押さえておきたいなって思っています。
申し訳ありません、とんでもありません、申し訳ございません、とんでもございませんって、
この言葉は、違和感がないという方、自然に感じるという方の方が、おそらく多くなっていると思うんですが、
そんな時に、申し訳ないことでございます、とんでもないことでございますと自然に使える方に出会うと、美しい日本語を使う人だなぁと思って、とっても嬉しくなります。
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ではまた明日もお会いしましょう。 鶴岡慶子でした。
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