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2024-07-23 08:01

【0781】2024/07/23 無自覚の善意とマミートラック #ことば

2024/07/23

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おはようございます。鶴岡慶子です。この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて、日々感じたことなどを語る声の日記です。 日本の秋田県から毎朝更新しています。
今日は、無自覚の善意とマミートラックという言葉についてお話をします。 アサドラの【虎に翼】で、主人公は、出産ギリギリまで働いて、
出産後もなるべく早く復帰したいと話したら、恩師の穂高先生が、何よりも良い母になることが大事。
仕事なんかしている場合じゃないというようなことを言います。 それに対して、主人公は、何なんだよそれって言いながら、もうそこで恩師との溝が深くなっていくんですね。
この場面を取り上げて、昨日のNHKの番組【朝一】で、無自覚の善意という言い方をしていました。
さらに、マミートラックという言葉も登場するんです。 まず、無自覚の善意っていうのは、意識的に、意図的に行うのではなくて、自然に意図せずに行われる善意だとか、
親切な行動のことを指します。 例えば、道に迷っている人に対して自然に道案内をするだとか、重い荷物を持っている人を手助けするとか、
日常的な会話の中で相手を励ます言葉をかける、なんていう、そんな行動が挙げられるわけなんですが、自分は無意識なので、相手がどう思ったのか、
思っているか、ということについて考えを巡らすということがあまりないという、これが無自覚の善意という言葉で表現されていました。
無自覚の善意には、多くの利点があるんですけれども、それは相手がイメージしていたこと、例えば道に迷って困っている時に手助けをされたっていうことって、とても利害関係が一致しますので、
そこは問題がないわけなんですが、一方でいくつかの弊害も存在します。6つほどあると思っていて、順番にお話をしますと、まずは過剰な干渉になってしまうということです。
善意からの行動が相手にとって必要のない場合であったりとか、逆に迷惑になってしまうという場合があります。
例えば過剰な助けが相手の自立を妨げることがあります。そして2つ目は誤解を生むということです。善意が相手に正しく伝わらない場合は誤解を生むことがあります。
例えば相手が善意と受け取ることなく、批判とか指摘と受け取ることがあります。
3つ目、境界の曖昧さもあると思います。時々境目が曖昧になっちゃうので、相手のプライバシーとか個人の領域に無意識に侵入してしまうということがあります。
さらに4つ目はプレッシャーになることがあります。善意の行動が常に求められるようになってしまうと、行動する人に対して過剰な期待とかプレッシャーが生まれてしまって負担になることがあります。
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5つ目は依存関係が作られてしまうということです。こうやって無自覚の善意が繰り返されてしまうと、相手がその助けに依存するようになってしまって、自立心をやはり損なう可能性が出てきます。
そして最後6つ目なんですが、人の選択を尊重しないということになってしまいます。どういうことかというと、その善意からの行動が相手の選択とか相手の意思を尊重しない場合、相手の自主性を侵害することがあるんですね。
これは特に本人が助けを求めていない場合に顕著に現れてしまいます。 こうやって6つ挙げてきたんですけど、無自覚って時には罪になってしまうんだなって思いました。
相手の立場とか気持ちを十分に考えて適切な距離感を保つことがとっても大事だなっていうことを改めて思いましたし、時にはその直接相手に確認を取ることってとっても大事だろうって思いました。
アサドラの主人公に対しては、穂高先生はどうするべきだったかって思いますと、仕事よりもいい母になることを前面にお話をするんじゃなくて、それで君はどんな道を進みたいのかと確認できたら良かったんじゃないかなと思います。
主人公は確かに先生に言っているんですね。 出産ギリギリまで仕事をしたいし、出産後も早く復帰したいって言っているんですね。仕事をしたいって言っているんです。
そうしたら君の席を空けておくよっていうような、そういう支援ができていたらもっと関係は違ったんだろうなって感じました。
もう一つマミートラックについては、一般的に育児のためにより責任が軽いあるいは時間外勤務が少ない職務に移るということを意味します。
そのことによってキャリアのペースダウンが余儀なくされることから、キャリア形成の階段を登っていた今までとは別の、それが例えば陸上競技場を取り上げて説明していたんですけれども、そこでぐるぐる回っているようなイメージと紹介されていました。
ですからもうそちらのキャリア形成をする階段にはもう戻れないような、そんなイメージでぐるぐるトラックを回っている。これがマミートラックだっていうことを言っていたんです。
マミートラックで悩む女性たちの多くは、キャリアとそれから育児や家庭生活のバランスを取ることに関してとっても悩んでいました。
フルタイムの仕事をやめざるを得なかったりとか、昇進の機会が減ることだったりとか、フルタイムの勤務をしている同僚と比べてスキルを維持することだったり、新しくスキルを習得するっていうことが難しくなったりします。
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キャリアを追求したいという気持ちと、家庭や育児を優先したいという気持ちの間で葛藤するというような、そんな悩みが打ち明けられていました。
その人それぞれの状況がありますので、こういう時にはこんな声がけがいいとか、こんな行政の施策とか支援対策、仕組みとか、そういう画一的なものにはならないと思うんですが、
今回この番組を見て、こういう気持ちになるんだなとか、こういう状況があるんだなとか、じゃあ目の前の人、今自分の組織にいるこの人はどういう気持ちなんだろうか、どういう働き方を望んでいるんだろうかというような確認ってとても必要だろうなって思います。
確認もせずに、無意識に、無自覚に、良かれと思ってしたり、良かれと思って言葉を発したりというのがなくなればいいと思いますし、無意識じゃなくて相手をちゃんと意識してコミュニケーションをとっていきたいものだなと感じました。
さて最後になりますが、昨日の配信で一つ訂正がありまして、35度以上の黒曜日って昨日私言ってるんですね。これ、盲曜日の間違いです。気象庁の定義として存在していない黒曜日は40度以上のことです。盲曜日ってそう考えると、もう普通のことになっちゃいましたね。
25度を下回らない熱帯夜については、ちゃんと説明していたようです。30度を下回らない日については、まだ言葉が存在しませんので、ここも決めた方がいい気もします。やはり昨日も八重山で最低気温が30度以上だったんです。
このことについてもよくあることになっているということのようなので、本当に名前が欲しいところだなと思いました。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。ではまた明日もお会いしましょう。
鶴岡慶子でした。
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