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2024-05-25 05:22

【0722】2024/05/25 くすっと笑える99歳 #葬儀司会

2024/05/25

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おはようございます。鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて、日々感じたことなどを語る声の日記です。 日本の秋田県から毎朝更新しています。
今日は、葬儀エピソードのご紹介です。 途中、くすっと笑えて、でもとっても悲しくて寂しくて泣いてしまう。
そんなお式でした。 泣いて笑って印象的な一日だったので、ご紹介します。
亡くなられた方、個人は、大正15年生まれの女性でした。 去年99歳。
調理士免許を持ちで、秋田で、そして東京でも、調理のお仕事を長くなさった方です。 2人の娘さん、お孫さん、暇子さんにも恵まれて、とてもとても仲の良いご家族でした。
どのぐらい仲が良かったかって言いますと、司会打ち合わせでも、母主様との打ち合わせなんですけれども、その時、家族が全員集合しちゃうんですね。
みんなが司会謝罪を取り囲んでいました。 そうなると、話がまとまらなくなっちゃうことが多いんですが、お互いに話を遮ることもなく、みんなでおばあちゃまを忍ぶ気持ちが溢れていて、
それだけで、なんか個人のお人柄が浮かび上がってくるようでした。 お式が始まる前に、式の流れについて司会からご案内するんですが、その時も、皆さんうなずきながら聞いてくださるんですね。
具体的には、お寺様が入場されて、土俵が始まります。 その後、御聖行、お別れの言葉、聴伝報読、
母子様のご挨拶と進めて参ります、というような具合でご案内するんですね。 その時に、式の流れをイメージしながらでしょうね、うなずいてくださるんですね。
皆さんがうなずきながら聞いてくださるんです。 ですから、とっても私は案内をしやすかったです。お話しとってもしやすかったです。
さて、泣いて笑ってのエピソードなんですが、まずお孫さんのお別れの言葉。 2つのクスッと笑えるエピソードをご紹介してくれてました。
まずは運動会の時のこと。 都競走でゴール付近にいたおばあちゃまが、自分がゴールした時にかくよって来てくれて、手を握ってぴょんぴょん跳ねながら
よく頑張ったねーと大喜びしてくれたこと。 嬉しかったんだけれども、僕はその時3等だった。
だから少し恥ずかしかったんだと言っていました。 ご遺族がその話を聞いてみんなクスクスって笑うんですね。
もう一つは、自分のお嫁さんのことが気に入ったおばあちゃまが、 孫の自分のことをそっちのけで、お嫁さんのこと〇〇さん〇〇さんってずっと呼び続けると。
そのうち孫の自分のことをいつしか名前を呼ばなくなって、〇〇さんの旦那さんと呼ぶようになったということでした。
これにもみなさんクスクスって笑ってました。 お孫さんの言葉は続きます。
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おばあちゃまの笑顔が思い出されるシーンをたくさんお話ししてました。 こんな時もあった、あんな時もあった、そういう時も笑っていたというような、いろんなシーンを上げていったんですね。
で、いっぱいお話ししているうちに、声を詰まらせてしまったんです。 そして、まずは最後までやっとのことをお話をされて席に戻ったんですけど、戻った後もずっとオエツが続くんですね。
オエツが続くこと自体はいいんですが、鼻をすする時に大きな音が出るわけですよ。 ではなく、なんかバーバーみたいな音が出るんですね。
で、それに対して周りがもらい泣きをしていたはずなのに、だんだんその泣きすぎたお孫さんの姿であったり、鼻の音がおかしいやらで、もう場の空気としては本当に柔らかくなっていました。
柔らかくなるのはいいんですけど、私その中で聴電を報読することが必要だったので、しかも幻覚に読むこと、淡々と読むことが求められるシーンでもありましたので、とってもハードでした。
笑っちゃいけないし、ものすごく集中力が必要でした。 そして最後は母主様の挨拶なんですけど、家についてお話をなさったんですね。
突然だったから、どの写真にしようかと迷っていたら、付箋の付いた写真を見つけたということだったんです。 そのメモには、この写真を使ってくださいと書いてあったと。
60代の頃の写真だったということなんですね。 ですから40年ぐらい前のお写真だったということなんですけど、
そのメモには、この写真は太っているので、写真を加工して痩せているようにしてくださいとも書かれてあったということでした。
なんか素敵なおばあちゃまですよね。 このお式はもう何ともほんわかした中で閉じたのでした。
もちろんいなくなることは寂しいことなんですけれども、この家族ならこれからも仲良く、そして素敵に生きていけるんだろうなぁと感じました。
この配信はアップルポッドキャストほか各種プラットフォームでお届けしています。 ではまた明日もお会いしましょう。
鶴岡慶子でした。
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