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  2. 【1239】2025/10/24 大人と月極
2025-10-24 04:41

【1239】2025/10/24 大人と月極

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2025/10/24

サマリー

言葉の音と文字の関係を探求し、「大人」と「月決め」に焦点を当てて、これらの言葉の読み方と語源を解説します。

言葉の音と文字
おはようございます。 花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 私たちは普段、文字としての日本語にはよく触れていますけれど、
音としてインプットできていない言葉って案外多いんじゃないかなって思います。 例えば、大きい人と書いて大人と読んだり、
月を極めると書いて月義名。 どちらも読めるつもりで読めていない言葉っていう方、もしかしたら多いかもしれません。
まずは、大きい人と書く大人ですが、これ大人ではないのかというお話です。 テーマパークとか遊園地の入園料の表示、
大きい人、小さい人と分かれているのを見たことがあるんじゃないかと思います。 場所によっては、大きい人と小さい人の間に、
中の人と書いている表記も見たことがあるかもしれません。 正しい読み方は、大人、中人、小人です。
人はじんではなくにんと読みます。 大人、中人、小人。
大人、中人、子供と案外読んじゃっているところがあるんじゃないかと思います。 この読み方、いつから使われていたのかって言いますと、
明治44年ですから1911年ですが、 この頃にはすでに確認されています。
劇作家若月志蘭が書いた東京年中行事の中で、 入場料は大人に実践、小人実践とルビが振られています。
大人は大人って振られているんですが、小人の方はせうにんと振られています。 つまり、100年以上前から入場料の区分では、大人、小人と読まれていたということですね。
じゃあ、なぜ大人、小人と読むのかというと、はっきりした理由はわかっていないそうです。
でも大人とか小人という別の意味を持つ言葉と区別するためではないかとも言われているそうです。
例えば、小人というのは得の低い人などを指す古い言葉としてもありますから、その混同を避けたのかもしれません。
普段大人、子供と言っているんですが、切符やチケットの世界では大人、小人、声を出して読む機会はあんまりないとは思いますが、知っているとちょっと嬉しい日本語です。
もう一つ、街でよく見かける月を極める駐車場、これは月極駐車場ではありません。 正しくは月決め駐車場と読みます。
なぜここで決めるではなく極めると書くのかということなんですが、この極めるという文字ですね、
物事を最終的に定めるという意味を持っていたからなんです。 昔の小取引では値段決めとか日取決めというように、正式に取り決める場面でこの極めるという決めという文字が使われていました。
なので月決めというのは月ごとに正式に契約を取り決めるという、そういう意味があって有意思はある言葉ということなんです。
大人、小人、そして月決め、いずれも文字としては視界に飛び込んでくる場面って多いと思いますし、知っている人多いんですが、音で知らないまま過ごしてしまう言葉です。
本を読むとき、そして看板を眺めるとき、目としては自分の中にインプットしていますけれども、音を知らないまま過ごしてしまうということが案外あるように思います。
でも日本語って目だけじゃなくて耳でも学ぶことが大事なんですね。 声に出してみるとその言葉の背景にある文化とか歴史、そして人の暮らしが見えてくるようにも思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
リッスンではこの配信のテキスト版を公開しています。合わせてご覧ください。 それではまた明日。
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