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2025-05-25 05:40

【1087】2025/05/25 「が」は逆接の接続詞 #ことば

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2025/05/25

サマリー

このエピソードでは、逆接の接続詞「が」について探求し、その使い方や注意点が説明されています。特に、ニュースやお相撲の事例を通じて、言葉の選び方が印象に与える影響が考察されています。

逆接の接続詞「が」の使い方
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
毎朝更新している声の日記です。今日も最後までお付き合いください。
こういうニュース聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
事故がありました。4人は病院に運ばれましたが、軽い怪我だったということです。
こういうニュースで、病院に運ばれたということと、軽い怪我だったということって、逆説なのかなって、逆説の接続詞を使う必要があるんだろうかって、いつも思います。
雨が降っていますが出かけますというように、前後の内容がちょっと対立している時に使うのが、このがというものですよね。
他に、しかしとか、ですがとか、だがとか、これが逆説の接続詞です。
運ばれましたが、死亡が確認されました。という時の逆説の接続詞と、運ばれましたが軽い怪我だった、というこの時のがと、これは同じ音頭なのかなっていうと、
運ばれたっていうことと、軽い怪我っていうことって、むしろ純接で、よかったねっていうような文脈だと思うんです。
なのに、がと聞いた瞬間に、え、もしかして渋滞なのかなとか、つい身構えてニュースを聞いてしまうんです。
感情の構えと、実際の内容のずれを生じてしまうんですね。
私はがを抜いて、4人は病院に運ばれました。軽い怪我だったということです。
これががないだけなんですけど、ずっと自然に落ち着いて聞いていられるなって思います。
これニュースではないんですけど、お相撲でも物言いがついた時にがっていうのをよく使うんですよね。
これで、え、どっちだっていうのがいつもわからなくなるんですよ。あのがの使い方はよくないですね。
AとBの取り組みに対して物言いがついた時に、軍配がAに上がっていたと。そういう状況だと思ってください。
審判部が競技をして、競技の結果っていうのをお話しする時に、いつもこのがが気になるんですよ。
Aに軍配が上がっていましたが、競技の結果っていうと、このがを使っていると、あ、じゃあBの方が勝ったのかなって思うと思うんですよね。
でも実際は、Aに軍配が上がっていましたが、競技の結果、Aの勝ちとしますっていうことが結構あるんですよね。
それでまた騙されたって思うんですよ、私は。このがの使い方、リズムでしゃべっちゃってるところがあるかなって思います。
で、もう一つ気になるのは、転機予報の中の注意です、警戒ですっていうこの言葉です。
気象キャスターはアナウンサーではありませんけれども、ちゃんと伝えるっていうことをお仕事とするのであれば、ここはちゃんと注意が必要ですとか、警戒してください、警戒が必要ですという、そういう言い方をしてほしいなって思います。
これと同じような言い方で、次ですって言って次のニュースを読む時です。これ次ですじゃなくて、次のニュースですというのが正しいですよね。
主語と述語がある文というのが正しい文章なんです。速報性とかリズムを重視して短くしているのかもしれないんですけれども、これ子供が聞いた時だったりとか、日本語を学習中の方にとっては、これで文章を完成しているのってちょっと混乱するのかなって思います。
最近はテロップが付きますので、全体で意味が補われているっていうことがありますから、音だけで完結していない場面も増えてきたっていうことなのかもしれないんですけど、次ですではなく一つ目です、二つ目です、それから変わりましてとか、そう言って次のニュースに切り替えてほしいなって思います。
言葉の印象と正しい文章
報道番組でアナウンサーが読む原稿としてはいつも気になってしまうんですね、この辺が。ニュースじゃなくて、さっきのお相撲もそうだし、バラエティーで変な日本語の代表として言うならば、なんかキュンってなりましたとか、あるいはアナウンサーだとしてもコメントとしてお話しするにはまあいいんですよ。
もちろんこのポッドキャストも許してねっていうことではあるんですが、今日お話ししているのは公共の電波、報道の現場のお話です。アナウンサーも自身のフィルターをぜひ通してほしいんですけれども、そこ勝手に変えると怒られることがあるんですね。私も怒られたことがあります。
だからその渡す原稿を書く段階で正しくまずは整えてほしいなって思います。接続詞の使い方、主語と述語の使い方ってとっても基本的なことだと思うんですね。そこが乱れますと、やはり情報として乱れるっていうことだと思うんですね。
こうやって言葉の使い方、ちょっと細かいお話ではあるんですけれども注目してみると、たった一文字とかたった一語で受け取る印象が大きく変わることがあるんだなって思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。リッスンではテキスト版もご覧いただけます。併せてご利用ください。
それではまた明日。
05:40

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