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2026-01-31 05:39

【1338】2026/01/31 1月はいく、2月はにげる、3月はさる

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2026/01/31

サマリー

1月から3月にかけての時間の流れを表す言葉「1月はいく、2月はにげる、3月はさる」が、日本の生活や年中行事に基づいていることが説明されます。また、これらの月が特に早く感じられる理由や、9月始まりの議論についても言及されています。

時間の流れとその背景
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
1月はいく、2月はにげる、3月はさるという言い回し、これは生活実感から生まれた庶民の知恵なんです。
特定の人物が言い出した言葉ではなくて、江戸時代以降の年中行事と暮らしの忙しさが背景と考えられています。
まずこの言葉そのものの仕組みですが、いわゆる語呂合わせプラス擬人化になっています。
1月はいく、これは正月行事に追われて行ってしまうっていう感じですね。
2月はにげる、これは日数が少なくて気づくと終わっちゃうよっていう感じ。
そして3月はさる、年の末で慌ただしく去って行ってしまう。
この早いっていうスピードっていうか、それを説明するのに抽象的に言わずに動きで表したっていうのは、いかにも日本語だなーって思います。
じゃあなぜこの3ヶ月間だけこんな言われ方をするのかと言いますと、3つあると思っていて、
1つは年中行事が集中してるんですね、この3ヶ月間に。
1月はお正月があって年始回りがあって初一があったり、2月は節分があって確定申告の準備があって、3月は年度末で引っ越しがあったり、卒業就職準備があったりします。
昔から日本ではこの時期に行事がこんな風に詰まっているんですね。
年度の区切りと準備が同時にきますので、体感的に時間が圧縮されている感じがあります。
2つ目、2月は短いです。これはやっぱり大きいですよね。物理的な理由です。
28日しかありません。うるう年でもまあ29日です。他の月よりも2、3日短いので、あっという間に月末になっちゃいます。
3つ目、年度というもう一つの小読みが日本ではあります。
日本では1月スタートっていう小読みの年と、もう一つ生活の年、年度っていう考え方があって、年度は4月スタートです。
この二重構造がありますよね。1月から3月っていうのは年は始まっているのに生活は終盤っていう感じがあります。
このズレが時間間隔をさらに早めるという、そういう感覚を私たちにさせてしまうということがあります。
もちろん欧米でも9月始まりっていう年度がありますけれども、年末年始とはちょっと離れるんですね。
全然違う感覚だと思います。
コロナ禍で9月始まりの議論がちょっと出たんですけど、もう消えましたね。
全然どこでも言われなくなりましたけど、私は割と賛成の立場だったんです。
一つは留学を考えるときにタイムラグがなくなるっていうことが一つあります。
今の制度だと4月から日本では新しい学年が始まりますけれども、9月までのラグが出ちゃうんですよね。
そこが解消されるかなっていうのが一つ。
そしてもう一つはこの時期の入学試験です。
天候不順だったり、感染症が拡大しやすい時期だったりして、
本当これは受験生を持つ家庭っていうのはいろんなことに気を使わなきゃいけないんですよね。
私なんか地方に住んでいますので、交通機関が止まるっていうのは本当に大変なことでした。
それが暖かい時期に入学試験が行われるってなると、ずいぶん変わるんじゃないかなって思ったりします。
年度始めが9月だとすると、8月に新年度の準備が始まりますよね。
その期間学生は夏休みだったりするので、慌ただしさがずいぶん違うんじゃないかと思います。
私の中では9月始まりのメリットってすごくたくさん浮かんでくるなっていう気がしています。
さて話は戻しますが、1月は行く、2月は逃げる、3月は去る。
この言葉はいつ頃から言われ始めたのかというと、文献としてはっきり残っているのは近代以降なんですが、
江戸から明治の交互表現が定着したと見るのが自然だということでした。
学校制度だったり館長の年度だったり秋内の決算、こういうものが整ったことで、
3月までに全部片付けるというこの文化が強まっていって、この言葉が実感として広まってきたようです。
9月始まりの議論
さらに今でも生き残っている理由はやっぱり本当に過ぎるのが早いからなんですね。
やることはたくさんあるのに時間が足りないっていう、これが理由だと思うんです。
移動もあります。新生活の準備があります。
現代人の1月から3月もやっぱり行く、逃げる、去るなんですね。
誰かの名言ではなくて日本の暮らしと年度文化が生んだ体感時間の言葉なわけなんですが、
さっきも言ったんですけれどもやっぱりやることが重なりすぎて早く感じると、
だからこの表現は何百年経っても負に落ちるっていうわけですね。
今日で1月は行ってしまいます。確定申告書類も整えなきゃいけません。
年度末本当に行っちゃうし、逃げちゃうし、去っちゃいますよね。
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それではまた明日。
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