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おはようございます。鶴岡慶子です。この配信では、司会者として、花火鑑賞師として、そして気象予報士として、日々感じたことなどをお話ししています。
昨日担当した御葬儀、大正生まれの方だ、ということは、昨日の配信の中でもお話しした通りなんですが、そこで放映された個人追悼の映像が素晴らしかったんです。
何が素晴らしかったかっていうと、使われている音楽、そしてナレーションが素晴らしかったです。
ナレーションについてまずお話しすると、個人追悼の映像については、割とお涙頂戴的に節があるナレーターが多いなっていうのが私の印象だったんです。
もっとシンプルにお話をしたらいいのになーっていうふうに思ってました。それがこの映像ではちょっと違ったんです。
イラの抑揚がなくて、でも声に表情があって、それで言って自然なナレーションだったんですね。
逆に抑揚が激しくて、芝居がかっていてお涙頂戴的になっていると、聞いている方の感情を邪魔するような気がするんですよね。
映像って写真が映し出されますけれど、その写真を見ている時ってその場面を思い出したりすると思うんですけど、
その場面を思い出すそれを邪魔しちゃう感じがするんですよね。 だけどそれがなかったっていうのがとっても素晴らしかったです。
その映像が使われる時には、一番最後に必ず私は請求日をお話ししてその映像をまとめるっていうことをしたりするんですが、
昨日の場合は、なんかそれを言うのも野暮な感じがして、余韻をしっかりと感じたいというふうに思ったので、私の声は挟みませんでした。
それぐらいすっごくいい映像だったと思います。 そして音楽については、この曲が使われていました。
見上げてごらん、夜の星を。 作詞はA6助、歌は坂本旧のあの曲です。
見上げてごらん、夜の星を。 小さな星の小さな光が、ささやかな幸せを歌ってる。
これで始まる歌ですけれども、これ、葬儀の担当者が選んだ曲だそうです。
実はご遺族からのリクエスト曲っていうのはなくて、お任せって言われたんだそうですけれども、この曲をなぜ担当者が選んだかっていうと、
参列した方に対するお礼状っていうのがあるんですけど、その中で遺族が、
空の上ではまた穏やかな時を過ごすんでしょう、というその文言を使ってたんですね。 その空の上っていうところから、
ひらめいて担当者がこの曲を使いたいというふうに思ったんだそうです。 この曲については、遺族はお任せだということだったので、
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例えば担当者は、何もその曲を選ぶというところに踏み込まなくても、仕事としてはオッケーなんですけど、
そこを自分の枠から一歩踏み込んだことで、ものすごくいい仕事に繋がったんだなぁって思うんですよね。
この一歩踏み出すっていうことについては、小学校の時に掃除の時間で拭き掃除をしてたんですよ。
雑巾掛けをしてたんですよね。その雑巾掛けをするっていうのは、例えば自分の3年1組の教室の廊下の部分を雑巾掛けをしますっていう時に、
きっちりと3年1組のここがエリアですっていうギリギリまでを拭くんじゃなくて、ちょっとはみ出して拭きましょうっていうことを言ってたんですよね。
そのはみ出している部分が、ものすごくいい仕事に繋がるっていうことだったんですよ。
これ大人になってから、やっぱり組織で働いたり、チームで物事を進めていくっていう時には、一歩踏み出すってすっごく大事なことのような気がするんですよね。
自分だけじゃなくて、他の人も一歩ずつ踏み出して、全員がにじみ合うと、その仕事はチームとして一人一人の足し算じゃなくて、
イメージとして掛け算になっていくような気がするんですよね。
一歩踏み出し合いながら、コミュニケーションを密になりますし、今回のこの映像のことについては、この曲があったから、この曲のリズムにナレーションが乗ったと思いますし、
この曲があったから、この文章の内容になったのかなとも思うんですよね。
この映像はご葬儀の直前に放映されますので、その雰囲気そのままに、その空気そのままに儀式に突入するんです。
昨日の葬儀がものすごくいい時間になったのは、この担当者が空の上っていうこのキーワードから閃いた曲選び、そこからスタートしているんですね。
一歩踏み出したところから、全体としていい時間を作ることができた。そこに繋がるんですよね。
チームみんなが一歩ずつ踏み出すことで、そのつなぎ目ってものすごく強固なものになると思うんですけど、逆に言うと、そこきっちりとここは私の仕事じゃないから、そこは見向きもしませんっていう人たちばかりのメンバーで、
その仕事、そのプロジェクトを進めていたら、そのつなぎ目って解けやすいものだと思うんですよ。そういうことを昨日の担当者の姿を見て強く感じました。
鶴岡慶子の花火と天気と言葉と。この配信はApple Podcast他8つのプラットフォームで聞くことができます。
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鶴岡慶子でした。