夫人の呼び方の多様化
おはようございます、鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて、日々感じたことなどを語る、声の日記です。 日本の秋田県から毎朝更新しています。
少し前、寺庭婦人の葬儀を担当しました。 寺、庭でジテイです。
そして、フジンは、新郎新婦の婦に人と書きます。 寺庭婦人というのは、住職、副住職、あるいは先代の住職、先代の副住職、この方々の配偶者のことを指します。
私が担当したのは、日蓮宗のお寺で、先代のご住職の配偶者の方でした。
ちなみに、曹洞宗では、この立場の方を、住職夫人、あるいは 方丈夫人と言います。
先代の住職の配偶者は、東堂夫人と言います。東のお堂と書きます。
こういう呼び方があるんですね。
この時の婦人は、先代の住職の配偶者の方だったので、喪主は現住職でした。
なので、葬儀を仕切るお寺様は、自ずと喪主以外の方ということになって、5人のお寺様がお務めをして下さいました。
5人のお寺様が一緒に度胸をしますと、その声がとにかくお寺の中をぐるぐると巡るというか、響くんですね。
非常に厳かな葬儀でした。
さて、この配偶者の呼び方についてなんですが、最近は本当多様化してますよね。
自分の夫を他人に紹介する場合は、主人とか旦那、うちの旦那とか言ったりしますかね。
あるいは佐藤さんであれば、うちの佐藤がねっていうふうにお話をされる方もいらっしゃると思います。
自分の妻を紹介するときは、うちの嫁とか、家内がとか、そういう言い方をすることが多いようにも思います。
ただ最近は、主人、旦那、嫁、家内、こうやって呼ぶことに、抵抗を示す方々が一定程度います。
考えてみると、この呼び方っていうのは、その一つの家族の中の役割を示すような呼び方だから、ということなんでしょうね。
もはやある種、続き柄のような形で、もうこの言葉たちは使っているのだとは思うんですけど、
代替の言葉の模索
もともとのこの役割を示すような言葉っていうことを考えると、やはり抵抗を示す方がいらっしゃるということは理解できます。
なので私も記事を書いたりとか、お話をするときには気をつけています。
じゃあ代わりになる言葉は何だろうって考えてみると、なかなか難しいんですよね。
え、ご主人は何て言ってるんですか?とか、え、旦那さんは?とか言ったりしますよね。
でもこれが、その代わりになる言葉って言うと、何だろうって。
家族の中の役割じゃなくて、例えば続き柄から考えると、夫さん、妻さんということになるんでしょうかね。
自分の配偶者のことを言うときには、うちの夫が、とかうちの妻が、というのはいいと思うんですけど、
相手の配偶者のことを、夫さんは?とか妻さんは?っていうのって、なんか慣れないですね。
相手のご家族の話をするときに、お父様、お母様っていう言い方はしますよね。
でも母さん、父さんとは言わないので、夫さん、妻さんって、やっぱり何か代わりになる言葉があるといいなって思うんですよ。
ちょっと調べてみると、パートナーっていう言い方があったりするみたいなんですけど、パートナーって言うと、また別のイメージも出てきませんか。
仕事の相棒的な存在っていうのもパートナーって言ったりしますよね。ビジネスパートナーっていう。
なので、配偶者ってどう言ったらいいかなっていう代わりの言葉を私は探しているんですが、
もしかしたら配偶者を平たく言う、連れ合いという言葉がいいのかもしれないなって思っています。
というのも、葬儀会場ではご遺族の座る順番について説明をするときには、喪主様のお席はこちらです。そしてお隣が連れ合い様です。
葬儀プロデューサーの方がこういう言い方をしているのを聞きました。今のところ一番しっくりくる言い方だなって思っています。
皆さんはどうでしょうか。何かいい言い方があればぜひ教えてほしいなって思います。
あと余談なんですけど、おとといラジオの収録で放送局に行ったんですね。
で、関係者入り口から入る時っていうのは、入管証をかざしてピッて行ったらドアが開くという、そういう仕組みになっているんです。
ところが、おとといはもう全然開かないんですよ。だからあれっと、この前は開いたから新年度で切り替わったわけではないと。
何回トライしてもなかなか行かないなと思って。そしたら手に持っていたのは花火鑑賞士のカードでした。
資格証明書カードだったんです。放送局にはそんなカードで入れるわけないですよね。
駐車場で車から降りた段階で、私はそのカードを準備をして手に持った状態で行きました。
関係者入り口で守衛さんと顔を合わせたら私と認識してくださるので、元気にお疲れ様ですとおっしゃって、
すでに本人確認はできちゃうんですけれど、この入管証がないとやっぱり大変なんですよね。
結果、入管証は忘れたわけではなかったのでちゃんと入ることはできたんですけど、ここに私がいて守衛さん、そこにいる人間が、
私が鶴岡慶子であるということは、認識してくださる、本人確認をしてくださるのに、デジタル的に何も持っていないとデジタル時代の本人確認ってできないということになるんですよね。
本人確認って何なんでしょうね。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
ではまた明日もお会いしましょう。 鶴岡慶子でした。