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2024-10-16 05:09

【0866】2024/10/16 本「俺たちの箱根駅伝」 #池井戸潤

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2024/10/16

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おはようございます。花火鑑賞士・気象予報士の鶴岡慶子です。この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。毎朝更新している声の日記です。今日も最後までお付き合いください。
今日は本のお話です。 池井戸潤の【俺たちの箱根駅伝】を読み終えました。
この本は、長野に住む友人がインスタグラムに投稿していて、この本を読んだその感想に惹かれました。
私も読んでみようと思って、すぐにネットで注文して読みました。 箱根駅伝が誕生したのは1920年、大正9年に遡ります。
非常に歴史があるんですけども、それをテレビで全区間生中継するようになったのが1987年のことです。
ということは昭和62年です。 この年はバブル景気が始まった年で、国鉄分割民営化によってJR6社がスタートした年でもありました。
それが昭和62年のことなんですね。 そうか、そんな時にこの番組はスタートしたんだなぁと思って。
私は昭和生まれなので、すでに平成・令和を生きてはいるわけなんですが、昭和62年と聞きますと最近のことのようにも思えてしまいます。
実際は40年近く経っているんですけどね。 こういう感覚って何でしょうね。昭和60年代って結構最近のことのように思えちゃうんです。
物語の中にその放送の裏側のことも書いていて、番組への向かい方についてだったり、愛とリスペクトを持って取り組むってこういうレベルのことを言うんだよなぁと思いながら、放送のあり方とか番組のあり方みたいなこともなんか感じながら読みました。
ネタバレしない程度にお話ししますと、前半にお前にだけ話しておきたいことがあるということを監督がキャプテンに話すシーンがあるんですが、
それは一瞬で通り過ぎちゃう感じなんです。 それよりも箱根駅伝を舞台に非常に個性豊かなキャラクターたちが目標に向かって挑む姿にすっかり魅了されて、そのことを忘れたまま読み進めてしまいました。
いわゆる伏線回収をした時に、あれそんなシーンあったんだっけと思ってもう一回読み直すことになりました。
それが何だったのかっていうのはぜひ皆さんも読んでほしいです。 主人公たちは決してスター選手ではなくて、むしろ負け組と呼ばれるような存在なんですね。
挫折とか失敗とか経験しながら努力することとか、仲間と一緒に目標に向かって突き進む姿っていうのが、陸上競技って個人競技ではあるんですが決して一人ではないんだなっていうことを感じました。
本を読み終えて箱根駅伝のそのレースを一つ見終えたような満足感があります。
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放送を見ていると走っている本人の心の内ってわかりませんよね。物語の中ではそこが丁寧に描かれるんです。
これは年明け箱根駅伝を見る時に見方が絶対変わると思います。 選手が何を見てどう考えてどう感じているんだろう。
そしてそのレースの駆け引きなんかも、今は順位を下げても自分のペースで走って体力を温存して後半で仕掛けるだとか、そういう選手の目線が感じられるのですっかり作品に引き込まれました。
スポーツに限らず仲間同士の絆だったりリーダーシップのこと、困難に直面した時の立ち向かい方みたいなところもグッときます。
箱根駅伝というスポーツの舞台がまるでビジネスの世界と同じように描かれていて、リーダーシップとかチームワークとかそういうものがいかに大事なのかということも感じました。
実は私中学生の時に大型村でマラソンの選手の一人として走ったんです。うちの中学校は陸上部がなかったので、普段やっている部活とは別に走るメンバーとして私も選ばれて、それでそのチームとして走ったんですけど、うちのチームはねなんと金メダルを取ったんです。
大型村って本当に平坦で行けども行けども同じ景色なんですね。だからどこで仕掛けるとかそんなこと考えずにとにかくスタミナだけで走っていたっていう、それが私の中学生の時の走りでしたね。
普段から一緒に練習しているわけじゃない、その寄せ集めのチームで大型村を走った、その中学の時の記憶がわっと蘇ってくるような思いもありました。
俺たちの箱根駅伝は、箱根駅伝ファンだけじゃなくて多くの方に共感される作品じゃないかなって思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。ではまた明日もお会いしましょう。鶴岡慶子でした。
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