2025/04/19
サマリー
気象衛星の進化により、天気予報の精度が飛躍的に向上しています。特に、ひまわりシリーズをはじめとする衛星は、リアルタイムで地球の様子を高解像度で捉えることが可能であり、今後はAIとの連携によりパーソナル天気予報の実現が期待されています。
気象衛星の歴史と進化
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 先日ある人が、最近の天気予報って本当によく当たるようになったよね、と。
スマホを見て、雨雲の様子なんかを見てると、本当に降らないところをずっと歩いてるといいんだよね、みたいな。
そんなことを言ってたんですね。 確かに私たちが子供の頃と比べてずいぶん精度が上がったなって感じます。
でも何がそんなに進化したのかっていうと、 スーパーコンピューター、スパコンの性能アップももちろんあります。
計算の速さ、処理できるデータの量、そういった技術が年々すっごいスピードで進化しています。
でもそれと並んで欠かせないのが観測機器の進化なんですね。 その代表的な存在が気象衛星です。
今日はその気象衛星の根弱物語をテーマにお話をしていこうと思います。
まず日本で最初の気象衛星というと、ひまわり1号です。 打ち上げられたのは1977年の7月14日のことです。
今からもう45年以上前のことなんですね。 ちなみに世界で最初に気象衛星が打ち上げられたのはもっと前のことです。
1960年のアメリカ、タイロス1号でした。 これが人類初の気象衛星でして、白黒の地球の画像を送ってきました。
ちなみにタイロスっていうのはテレビジョン・インフラレット・オブザベーション・サテライトの略です。
テレビ赤外線観測衛星という意味なんですね。 世界最初の気象衛星はタイロス1号でした。
ひまわり1号も最初はカラーじゃなくて白黒だったんです。 地球を真上から捉える静止気象衛星としてはアジア初の海峡でした。
ただ当時の画像は今見ると非常に荒いものです。 例えば台風の雲なんかはなんとなくわかるんですが、細かい雲の動きなんかは全くわかりません。
それから高層の風まではわかりませんでした。 高層っていうのは地上付近じゃなくて高い位置ということです。
それが今ではどうなっているかというと、雲の立体構造までわかるレベルになっています。
現在は8号9号が飛んでいます。 10分に1回カラー画像で地球を観測し続けています。
さらに日本吹きのエリアは2分ごとに高解像度で撮影しています。 台風の目の形だったり、雷を伴う石欄雲の成長の様子までリアルタイムで追えるようになりました。
高さもわかりますし、火山が噴火した様子なんかもよくわかります。 しかも16のバンドを使って観測しています。
赤外線、可視光、近赤外なんかがあります。 これによって雲の種類とか高さ、あるいは水蒸気量とか海面温度とか
まるでCTスキャンしたみたいに大気を読み取ることができます。 ここで気象衛星には大きく分けて2つのタイプがあるということをご紹介しておきますと、
現代の天気予報の進展
1つが静止気象衛星です。 日まわりはこれです。
静止って言ってるんですけれども、実際には止まってるわけじゃなくて、地球の時点と同じ速度で動いてるんですね。
なので、いつでも同じ地域をずっと見ています。 時点と同じように回ってますから、私たちから見ていつも同じようなところにいるっていう意味では静止ということですね。
そしてもう一つが極軌道気象衛星です。 これは地球の南北を回るように移動しながら観測しています。
イメージとしては縦方向に回っているって感じです。 ですが地球は時点していますので、毎回異なる場所を通過して地球全体をやがてカバーする。
そうやって地球全体を高解像度で観測できるのがこの極軌道気象衛星です。
静止衛星の方が監視カメラ的な感じ、そして極軌道衛星の方はスキャナーのようなイメージでしょうかね。
こうやって両方を組み合わせることで私たちの天気予報はより精度を増しています。 こうやって気象衛星が進化したことで台風の進路だったりとか、あと豪雨の発生タイミングっていうのがより正確に予測できるようになりました。
さらに今後は最近音声配信でもお話ししましたけど、AIによる解析も組み合わせますので、パーソナル天気予報も現実になりつつあります。
ピンポイントであなたの場所の、あなたの頭の上の天気がわかる、そんな時代です。 気象衛星というのはまさに空を見張る目なんですね。
昔は雲の動きを白黒写真でなんとなく把握していた、なんとなくですよ、なんとなく把握していた時代から今はリアルタイムで3Dに理解する時代になりました。
予報がよく当たるようになったのは、地上の技術者だけじゃなくて空の上にいるひまわりたちも頑張っているからということなんですよね。
それを改めて感じます。 ニュース番組の天気予報のコーナーで衛星画像を紹介する場面があると思いますが、それと天気図を組み合わせた場合に、
ああ、だからここに雲があるんだとか、確かに前線があるからここでなんか空気の分かれ目があるんだなって感じることができるんですね。
そこにも注目をしていただくと、もっともっと天気が身近になるんじゃないかなって思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。 それではまた明日。
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