00:00
はい、おはようございます。本日の放送は2026年の6月15日月曜日です。 本日は第1569回目のお話となります。
このチャンネルは福島県郡山市在住の特撮アニメ漫画大好き親父のピョン吉が日々気になったことをダラダラと話をしていくという番組です。
よろしくお願い致します。 今回は企画会です。
ポッドキャスト読書会に参加しております。 企画してくださったしおりさん、ありがとうございます。
ポッドキャスト読書会。 日本のポッドキャスト会の面白い動きになりそうで、今からワクワクしております。
6月のテーマは、本屋大賞を語る。 直近5年間の本屋大賞作品について、それぞれ感想を話そうという企画です。
1冊だけでもOKということで、非常に助かりました。 もし5冊全部読んでくださいだったら、自分は多分今頃、すみませんと土下座していたと思います。
自分が選んだのは、「同志少女よ、敵を撃て!」です。 理由は単純。昔何百冊も読んでお世話になった、
馴染み深い早川書房の本だったから。 そして何より、文庫になっていて安かった。
本屋大賞を文学的意義とか時代性とか、高尚な理由で選んだわけではありません。 安かったからです。
読んで、まず読み終わって思ったのは、これコンピューター時代だからこそ書けた小説なんじゃないか? ということでした。
主要参考文献が34冊。主要ですよ。 主要。
ということは、没になった文献や、ちょっとだけ使ったけど載せなかった資料なんかも山のようにあったのでしょう。
こういう参考文献付きの小説というと、マイケル・クライトンを思い出します。 アンドロメダ表現体やジュラシック・パークの作者ですね。
参考文献を付けたりして、なんだか論文みたいな形式で小説を書いていた人です。
同志少女よ適応腕の34冊も、あ、ここから1行だけ借りました、みたいなものではなく、物語を支える重要な資料ばかり、
きっとその何倍もの文献を読んで厳選したのでしょう。 自分なら何十冊も読んだ時点で、
もうこの時点で一冊書いたことにしてくれませんか、と言い出しそうです。 そしてその中にイリア・エレンブルクの本があって思わずにやり、
ヨーロッパを個人がなんとなく破滅させちゃうトラスト・ディーの作者ですね。 え、この人の本をこの物語のどこで使ったんだろう、なると考えるのも楽しかったです。
そして参考文献に載らなかった資料もたくさんあったのでしょう。 こういうことができるようになったのもコンピューターのおかげなのかなと思いました。
03:03
昔だったらカードを作ったりメモを整理したり、それを考えるとパソコンもないのに膨大な資料をまとめていた昔の作家さん達、
すごすぎます。 自分なんかパソコンがあってもデスクトップのどこに保存したかわからなくなりますからね。
最終版、最終版に、本当に最終版、これで最後、みたいなファイルだらけです。 特に印象的だったのが参考文献の最後に書かれている
実在の狙撃兵、リュドミラ・パブリチェンコの回想録です。 309名も狙撃した実在の女性スナイパー。
この本、2018年に日本語訳されたそうです。 もしこの本がなかったら、この小説はここまでの説得力を持たなかったかもしれません。
そして思うんですよ。 これからの小説ってもっとすごいことになるんじゃないかと。
埋もれていった過去の文献も参考文献になる。 文字資料だけでなく映像資料も参考文献になる。
さらに生成AIが言葉の壁をどんどん低くしていく。 すると世界中の資料をもとに新しい物語が作られていく。
なんだかすごい時代です。 そこで思い出したのが、小池和夫さん、平野神さんによる劇画
さはら、女外人舞台。 1970年代の作品で、1960年代のアフリカ・アンゴラを舞台にした女性兵士たちの物語です。
実在の女性兵士、スーザントラバースをヒントにしていますが、大部分は小池さんの想像。 たとえ資料があったとしても、小池さんなら
そんなもん読まなくても面白ければいいんだよ、と豪快に言いそうな気もします。 でも今は時代が違う。
ここ、歴史的事実と違いますよ。科学的におかしいです、と言ってくる人がいます。 まあ、私のような人なんですが。
一番印象に残ったシーンは、やはり終盤。 タイトルにもなっている、「同志少女よ、敵を撃て!」の場面です。
長い物語が最後、そこにギョッと修練していく。 敵とは何か。
いやー、お見事でした。 そういう意味だったのか、と思いました。
こういうタイトル回収に弱いんですよ。 ストーンとタイトル回収されると、「うまい!」ってやられてしまいます。
そして、この作品の背景にある、「戦争は女の顔をしていない。」
戦争は女性には過酷すぎる、という内容ですが、 現代は兵器が発達し、体力差だけでは勝たれない時代になっています。
現実には、女性も戦争に参加することが珍しくなくなっている事実。 そういう現実も感じさせられました。
共感した人物は、第4章のサンドラ。 ソ連人の一般女性、第4章の主人公とも言える人物です。
06:05
味方から嫌われても、生きるためにはそうするしかない。 戦争が人間に強いる選択の厳しさを感じました。
そして、読んでいて疑問に思ったこともあります。 冒頭でイリーナが主人公の家を焼く場面。
あれは実際に、敵に渡すくらいなら焼けと国から命令があったのか、 それともイリーナ自身の判断だったのか、
彼女なりの慈悲だったのか。 この辺りはぜひ他の読書会の方の感想も聞いてみたいです。
一人で読んでいると、自分読み方間違ってないよねと不安になりますからね。 読書会って答え合わせよりも、みんな違って面白いというのが楽しいところです。
この本を作るのに、もしコンピューターがなかったらもっと長い時間がかかったでしょう。
でも、コンピューターや資料があったから名作になったわけではない。
それらを使いこなし、一つの物語としてまとめ上げた、作者の実力があったからこそ生まれた作品なのだと思います。
自分なら34冊の参考文献を前にして、「うん、すごい!」と感心しただけで終わってしまいますからね。
そこからこの素晴らしい物語を書き上げたんですから、本当にすごい。
次の作品もぜひ読んでみたいと思いました。
というわけで、今回はポッドキャッシュと読書会に参加して、「同志少女よ、敵を打て!」を読んだ感想を話してみました。
はい、それではまた、もしよろしければ、ぴょん吉のオタクな話にお付き合いくださいね。
本日もお聞きくださいまして誠にありがとうございました。