ユニークなキャラクターたちの同居
さて、今回はですね、あなたが共有してくださったアニメ、「宇宙人ムームーと家電」の考察資料、これをちょっと深掘りしていきましょうか。
はい、お願いします。
これ、猫型の異星人ムームーと女子大生のさくらこさんの同居生活、SFコメディー、なんだけどテーマは家電っていう、これかなりユニークな組み合わせですよね。
そうですね、まさにその、なんというか異色の組み合わせが作品の面白いところかなと、資料でもそこは指摘されてますね。
うんうん、遠い星の、まあ、科学を忘れちゃった宇宙人が、地球のごくありふれた家電に文明復興のヒントを探すっていう、その設定の面白さですよね。
主人公のムームー、見た目は普通の猫と言うんですけど、ネクタイしてて背中にファスナー。
はいはい、特徴的ですよね。
元々は高度な技術持ってたはずなのに、家電を分解しては元に戻せないっていう。
あー、トラブルメーカー的な。
そう。
このギャップ、資料によると、これって単なる笑いどころじゃないみたいな分析でしたっけ?
ええ、そうなんです。単なるコメディー要素ってだけじゃなくて、まあ、失われた技術とか、あるいは身近なものへの無知、みたいなそういうテーマも含んでるんじゃないかと。
なるほど。
高度な存在だったはずなのに、すごく基本的な技術に悪戦苦闘するっていう姿が、まあ、現代の我々にもどこか通じる部分があるんじゃないかと。そういう分析ですね。
なるほどなあ。で、そのムームーに巻き込まれる側の桜子さん。石川県出身で、ちょっと引っ込み思案な大学1年生。
ええ。
彼女とか、あと、大学の人類再生研究会。これ元々は家電研究会だったっていう。
あー、そうでしたね。
この辺の存在っていうのは、物語の中でどういう役割を、資料ではどう見てましたか。あと、タイトルのロゴがムーのパロディーっていうのも、ちょっと触れられてましたよね。
ええ。まず、桜子さんみたいな、その、科学にあんまり詳しくないキャラクターがいることで、見ている側も一緒に、なんていうか、家電の仕組みを知って、あ、なるほどって、こう、発見できる。
うん。一緒に学べる感じ。
そうなんです。資料では、この学びの要素がエンターテインメントとして、すごくうまく機能してるよねっていう評価でしたね。
ふんふん。
で、ロゴのパロディー。これ単なる遊び心っていうだけじゃなくて、もしかしたら、あの、オカルト雑誌のムーに擬態することで、日常の中に住んでる未知、つまり科学技術への興味を引き出すような、そんな狙いもあるのかなって、そんな示唆がありました。
へー、面白い見方ですね。製作が、あの、ポケモンとか妖怪ウォッチのOLMっていうのもちょっと注目点ですよね。
そうですね。大手ですよね。
ただ、資料では、キャラクターデザインが大学生にしては、ちょっと幼く見えるんじゃないかっていう指摘もありましたね。これって何かターゲット層とか、そういう話はありました?
えっとですね、資料の分析だと、デザインの意図までは断定はしてないんですけど、もしかしたらかなり幅広い年齢層、特にそのファミリー層なんかにもアピールしたいっていう、そういう意図があるのかなとは推測してましたね。
あー、なるほど。
作品の教育的ポテンシャルと課題
ただ、まあ一方で、大学生っていう設定とのギャップを感じるっていう、そういう意見も、まあ確かにあるようです。
エンディング曲も、これまた意外で、1990年の多摩のヒット曲、さよなら人類のカバー。
えー、これ驚きましたね。
これを声優さんたちが歌っているっていうのも含めて、この選曲の意図、資料ではどんな分析がされてました?
90年代のヒット曲で、歌詞の内容もどこか文明批評的というか、それを今の時代のアニメで、しかも声優さんがカバーするっていう、その意外性が、単に懐かしいってだけじゃなくて、作品が持っているちょっとシニカルな視点とか、あるいは失われたものへの言及みたいなものと、どこか響き合ってるんじゃないかと。
なるほどね。
そういう考察でしたね。
あと音響監督がゴーダ・ホズミさんっていうのも。
あーそうそう、元お笑いトリオ、怪物ランドの。
彼の声優として、元お笑いとしても、多彩な経歴が、このちょっと変わった作品の世界観を作る上で、何か寄与している可能性もあるんじゃないか、みたいなことにも触れてましたね。
いやー、面白いですね。
でも一方で、資料は懸念点も挙げてましたよね。
可伝の分解描写のその危険性について。
あーはい、ありましたね。
これ結構重要な指摘だと思うんですけど、どういう風にバランス取るべきだ、みたいな議論でしたっけ。
まさにそこが難しい点だ、と資料も指摘してて、やっぱり子供たちが安易に真似しちゃう危険性、これには配慮が必要だし、注意喚起は絶対にすべきだと。
ですよね。
でも同時に、身近な可伝っていうその入り口から、科学への好奇心を刺激するっていう、作品が持ってる教育的なポテンシャル、これもすごく高く評価してるんです。
うーん、諸判の剣みたいな。
ええ、まあそういう感じですね。
昔は漫画初めて物語とか、ミームいろいろ夢の旅とかありましたよね。科学を楽しく教えてくれるアニメ。
あー懐かしいですね。
そういうのが最近少ないなーっていう資料の筆者のちょっと寂しそうなコメントもなんか印象的でした。
そうですね。まあそうして言うと、この宇宙人ムームーと可伝っていう作品は、すごく日常的なテーマから科学への興味を引き出すっていう意欲的な作品でありつつ、同時にその表現の安全性っていう現代的な課題も投げかけていると、そういうふうに言えそうです。
うーん。
これってあなたにとっても、普段何気なく使っているテクノロジーのその裏側にある原理とか、面白さみたいなものに改めて目を向けるいいきっかけになるかもしれないですよね。
そうですね。では最後に資料が示唆していた問いをあなたにも投げかけてみたいと思います。こういうエンターテイメント、特に子供向けの作品が未来の科学者とか技術者を育む上でどんな役割を果たせるんでしょうか。
うーん。深い問いですね。
そして、あなたのすぐ身の回りにあるものの中で、その仕組みにもっと迫ってみたいって、好奇心をくすぐられるもの、何かありますか?