1996年のマンガサミット
こんにちは。
こんにちは。
いやー、送ってくれた方の資料、これすごく興味深かったですね。
えー、面白かったですね。
というわけで、今回はこの資料をもとに、忘れられたマンガの歴史を一緒に深掘りしていきたいと思います。
はい。
テーマは、1996年に福島県で開かれた、ある国際的なマンガの会議なんですけど。
1996年。
ただ、その開催地が、なんかちょっとした勘違いで伝わっていたみたいで。
へー、1996年ですか。
まだ、インターネットが一般に普及し始めた、そんな頃ですよね。
まさに。
だから、情報がどうしても断片的になりがちというか、こういう歴史を発掘するのってすごく意義がありますね。
そうなんですよ。
で、資料によると、SNSで、1996年に氷山でマンガサミットがあったっていう情報が流れたそうなんです。
あー、はいはい。
でも、これが実は間違いで、本当の開催地は、氷山じゃなくて、同じ福島県の、いわき市だったと。
いわき市。
そうなんです。
え、氷山とは結構離れてますよね。
離れてます。
なんでまたそんな勘違いがずっと。
いや、それだけこのイベントの記憶自体がもう薄れちゃってかってことなんでしょうね。
なるほど。
しかもこのイベントを、東アジアマンガサミット96っていうのが正式名称でして。
あ、マンガサミット。
ええ。今も続く国際会議の、なんと記念すべき第一回だったんです。
へー、じゃあ単なる国内のファンイベントとか、そういうレベルの話じゃないんですね。
全然違います。
日本、韓国、台湾、香港、中国の漫画家が集まって、文化の未来を語り合ったと。
これは日本の漫画が世界に本格的に広がっていく足としの一つと言ってもいいかもしれない。
まさに。
そうなると、誰が中心になって動いてたのか気になりますけど。
いいところに気づきますね。
実はその大会長が、なんと、あの仮面ライダーの石上翔太郎さんだったんです。
え、石上先生が?
そうなんですよ。
それはすごい。
で、会場は当時のいわき明星大学。
ただ、なぜいわき市だったのか、なぜこの大学だったのかっていうのは、この資料の筆者も非常に気になると書いていて、謎のままなんです。
うーん、そのミステリーもまたそそられますね。
ええ。で、その謎の地に集まった顔ぶれがまたすごくて。
お、というと?
資料読んでて思わず声出ましたけど、沈黙の艦隊の川口会治さん。
おお!
それからデビルマンの永井雅夫さん。
永井先生まで。
そして、吊り吉三平の矢口拓夫さんとか。
矢口拓夫先生も。
もう今じゃ考えられないようなレジェンドたちが、いわき市に集結してたんです。
いやー、それはすごい。私立美術館では手塚はじむ先生の原画展まであったとか、地方都市でこれだけの規模の文化イベントって、当時としては本当に画期的だったでしょうね。
ですよね。で、このサミットのクライマックスが最終日に採択された歴史的な漫画宣言です。
漫画宣言。
はい。この時、石上さんがちょっと体調を崩されてて、代わりに千葉哲也さんが宣言文を読み上げたそうです。
千葉先生が、その宣言にはどんなことが書かれてたんですか?
いろいろあるんですけど、特に象徴的なのが、漫画を愛する人間は平和な世界を築くという一文です。
ああ、なるほど。それは力強いメッセージですね。国際関係が複雑な現代だからこそ、余計にこう響く言葉というか。
本当にそう思います。
その平和を願う宣言が、いわき市で生まれたと。
そういうことなんです。まとめると、漫画の国際交流の原点ともいえる重要な会議が福島県いわき市であって、そこから平和のメッセージが世界に発信された。
漫画宣言と平和のメッセージ
これはもっと知られるべき福島の宝だと、資料は力説してますね。
いや、本当にそう思います。今回の話から一つ問いを立てるとしたら、こうじゃないですかね。
送ってくれた方の周りにも、きっとこうやって忘れ去られようとしてる歴史ってのが、まだ眠ってるかもしれない。
ああ、なるほど。
それが完全に消えてしまう前に、私たちが記録して語り継いでいくことには、一体どんな意味があるんだろうと。
深いですね。
ちょっとそんなことを考えてみるのも面白いかもしれませんね。
次回の配信もお楽しみに。
さよなら。
